【改訂版】異世界で淫魔師ハレム【コミカライズ作品】 作:ドン・ドナシアン
ドルニカ夫人の別宅の敷地内に入り、馬車は屋敷の玄関前の馬車止まりに停車した。
扉が開くと同時に、ニーナは無理矢理に馬車から引き摺り降ろされた。
すでに布一片も残されてはいない。腰から下はもちろん、上半身の衣服さえも剥ぎ取られ、全裸のまま夜気に晒されていた。
それだけでも羞恥は極限だったが、さらに惨めなことに、馬車の中で四人がかりの愛撫を浴び続けたせいで、乳房は熱を帯びて硬く張り、乳首は紅く尖りきっている。
股のあいだからは蜜がとめどなく滴り、内腿を濡らしていた。
火照りきった身体のまま人前に引き出される屈辱に、ニーナの頬は焼けつくように熱かった。
両腕は背後で手錠に繋がれ、羞恥を隠す術さえない。
囲んでいるのはドルニカ伯爵夫人と、その友人の三人の貴婦人たち。
誰ひとりとして哀れみの眼差しを向けることなく、にやにやと笑みを浮かべながらニーナの淫らな裸身を眺めていた。
玄関前には召使いたちが整列していた。従僕も女奴隷も揃って頭を垂れ、主である夫人たちを迎える。
だが、その中央に立たされている全裸のニーナには、誰ひとり視線を向けない。
滴る蜜も、勃ち上がった乳首も、燃えるように火照った肌も、見ていながら見ぬふりを徹底していた。
その冷酷な無視こそが、ニーナの羞恥をさらに抉った。
自分は人ではなく、ただ夫人の玩具として運び込まれたものにすぎない──そう思い知らされ、胸が潰れそうだった。
「いや……こんな姿を……外で……」
ニーナは震え声で哀願した。だが、返ってきたのは冷酷な言葉だった。
「外ではないわ、ニーナ。屋敷の敷地内でしょう。お前のために準備した今日の劇場よ。──それとも、全裸に首輪をつけて馬車の後ろを引き摺られたかった?」
四人に両脇から抱えられるようにして、ニーナは別宅の玄関を越え、奥まった回廊を進まされる。
重たい首枷や鎖はまだ嵌められてはいない。それでも、両腕を背で縛られているだけで十分に屈辱的で、身体を隠すことさえできなかった。
やがて辿りついたのは、屋敷の奥にある石造りの広間だった。
天井は高く、壁には燭台が連なり、調度品の代わりに淫具や拘束具が整然と並べられている。
鉄の格子窓がひとつだけあり、外からの光ではなく燭火の揺らめきが部屋を照らしていた。
「さあ、歌姫さん。ここがあなたの舞台よ」
夫人のひとりがそう告げると、もうひとりがニーナの肩を押しつけるようにして部屋の中央に立たせた。
四人の夫人にぐるりと囲まれ、裸身を晒したニーナは羞恥と恐怖で息が詰まる思いだった。
「お、お願いです……。これで最後にしてください……。もう逃げたりしませんから……。だから……」
ニーナは涙声で縋るように言った。
「……なるほど、最後にして欲しいのね。いいわ」
ドルニカ夫人はかすかに笑った。
「その代わり、今夜の調教はどんな責めも甘んじて受けること……。逃げたり拒んだりは許さないわよ」
冷たい声が広間に響き、ニーナの胸は絶望で締めつけられた。
「はい……」
ニーナはか細い声で頷いた。
終われば、トーイのところに戻れる──。
そう信じ込むしかなかった。
広間の中央に立たされたニーナの首には、革の首輪が嵌められた。
首輪の背には鉄環があり、そこに繋がれた鎖が天井へと引き上げられていく。
「あっ」
鎖がぴんと張りつめ、喉が締めつけられる。
必死に爪先で身体を支えなければ呼吸ができない。
やっと引き上げが止まっても、爪先立ちの姿勢は変わらず、少しでも力を抜けば首輪が気道を塞ぐ。
羞恥と恐怖で胸が焼けるようだった。
そのとき広間の扉が開く音がした。
心臓が跳ねた。
視線を逸らしたいのに、気配が押し寄せてくる。
何人もの足音……並んでいく気配。肌を突き刺すような視線が、吊られた裸身に突き刺さるのを、痛いほど感じた。
火照りに濡れ光る乳房、滴り続ける股間──王都の歌姫だった女が、ただの玩具のように晒されている。
「お、お願いです……。せめて……ドルニカ様と……お友達の方々だけに……」
ニーナは涙声で縋った。
哀願は、夫人の冷酷な笑みに打ち砕かれた。
「なにを言うの、ニーナ。六年も世話をしてやったのに、男のもとへ戻ろうとした裏切り者が、まだ体裁を気にするの?」
見上げた夫人の口元が、ぞっとするほど冷たく歪んでいるのが目に映った。
「そうね、わたしたちが特にお願いして、折角だから呼んでもらったのよ。王都の歌姫がどんな啼き声をあげるのか──。皆にも聞かせてあげてってね」
ドルニカ夫人の友人の貴婦人のひとりが付け加える。
その言葉に従僕たちの間から嘲笑の声が走る。
ニーナは顔を伏せ、絶望に震えた。
すると、ドルニカ夫人が片手を上げる。
合図に応じて、数名の男の召使いが進み出てきた。
両端に革枷のついた一本の金属棒を抱えている。
「や、やめて……男の人は……そんな……」
必死に身を捩ったが、首輪が喉を締めつけ、抵抗もかなわない。
男たちは淡々と動き、棒を足首に押し当てる。
革枷が両足首にはめられ、がっちりと固定された。
肩幅ほどに足を開かされ、もう閉じることもできない。
女の調教ならまだ耐えられる──だが、男の召使いたちの前で晒され、股間を大きく開かれるのは初めてだった。
羞恥は恐怖に変わり、背筋が氷のように冷たくなった。
「ふふ……震えているわね。可愛いわ、ニーナ」
ドルニカ夫人の嘲笑が広間に響き、観衆となった召使いたちが息を呑んだのがわかった。
四人の夫人がぐるりと取り囲み、観衆の召使いたちが壁際に居並ぶ中で、ニーナは爪先立ちのまま晒されていた。
首輪が喉を圧迫し、両足は金属棒に固定され大きく開かされている。羞恥と恐怖の極みに、涙が頬を伝った。
「こ、こんなところでは……許してください……」
かすれ声の哀願は、夫人たちの嘲りを誘った。
「ふふ、まだそんなことを言うの? 調教のおねだりにしか聞こえないわ」
「恥ずかしがる仕草が初々しくていいのよ。遠慮せず声をあげなさい」
「でも、気持ちよさそうね。正直にお言いなさいな、ニーナ──感じているでしょう?」
「まったくよ。こんなに蜜を垂れ流しながら、お許しくださいもないものね」
次々に浴びせられる言葉に、ニーナは首を振る。
だが、夫人のひとりが近寄ると、紅く膨れた肉芽に指を這わせ、別の者は背後から尻を割り開いて奥を指でなぞった。
敏感に調教された身体は、少し撫でられただけで息を詰め、「ひいっ」と声を洩らしてのけぞってしまう。
「いや……あっ……」
必死に噛み殺した声も、鎖に吊られた身体を震わせることで観衆には伝わってしまう。
広間のあちこちで小さな笑い声が洩れた。
「本当に、可愛いわね。ドルニカの飼い猫は」
「六年も可愛がってやったのに、裏切ろうとしたからよ。だから今夜は、徹底的に折檻するわ。好きにしていいの」
ドルニカ夫人が告げた。
友人たちは愉快げに頷く。
やがて、夫人は小瓶を取り出し、指先にどろりとした液体をつけて見せた。
「わかるでしょう、ニーナ……。これまで十倍に薄めて与えてきた媚薬よ。今夜は──原液のまま」
「や……やめ……て……」
その媚薬の恐ろしさは身に染みて知っていた。
ほんの一滴を塗られただけで、ひと晩中淫具に貪りつき、涎を垂らして絶頂を繰り返さずにはいられなかった。
自分が自分でなくなり、獣のように腰を振り、泣きながら悦びを乞うしかなくなる──それがあの薬だった。
なのに、それを薄めず、そのまま与えられたら……。想像するだけで胸が凍る。
「まあ……原液で? 大丈夫かしら」
友人のひとりが、面白そうに目を細めて夫人に問いかける。
「問題ないわ……。今夜はこの娘を徹底的に毀すつもりだから……。だから、構わないのよ」
ドルニカ夫人は冷たく笑った。
「ああ、許して……それだけは…….あの媚薬は許して……」
ニーナは必死に哀願する。
あの媚薬を原液でなど、本当に毀れてしまうかもしれない。
トーイのところに戻れなくなる。
「ふふ……でも、ニーナ。本当にそんなに怯えることはないのよ。あなたは、一生、わたしが飼うんだから……。毀れても面倒は見るから大丈夫よ……」
すると、夫人が優しげな声音で耳元でささやいてきた。
「えっ……だって、これが最後って……」
「──まあ、可愛いこと言って。だって、まさかとは思うけれど、この調教が終わっても、まだあの男があなたを受け入れてくれると信じているんじゃないでしょうね?」
「ト、トーイは……。彼はわたしを受け入れてくれます……」
涙で顔を濡らしながらも、ニーナは必死に言い返した。
どんなに辱められても、心だけは折れまいと、声を振り絞る。
夫人はその様子を見て、冷たく口元を歪めた。
「まあ、健気なこと。──でも、それは愚かね。お前は裏切り者だし、これからは、厳しく躾け直すわ。あの平凡な男がそんな女を受け入れるはずがないでしょう?」
壁際の召使いたちから、押し殺した笑いが洩れた。
ニーナは絶望の中で、それでも「トーイ」を信じる心だけを必死に抱きしめた。
「いえ、わたしは絶対にトーイのところに帰ります──。ぜ、絶対です」
ニーナは自分を鼓舞するためにも、涙声で大声をあげる。
「……そう……。じゃあ、せいぜい頑張ればいいわ。薬漬けになった身体で戻れるものならね……」
残酷な言葉が響き、召使いたちの間にざわめきが走る。
ニーナの背筋は恐怖に震え、吊られた身体からさらに蜜が垂れた。
首を振って拒むが、指は容赦なく股間に塗り込められていく。
膣の割れ目から肉芽……。さらに奥まで……。
粘つく液体が塗り広げられた途端、ぞわりとした熱が下腹から噴き上がる。
「あ、あああっ……」
ニーナは耐えきれずに声をあげた。熱はじわじわとではなく、烈火のように広がっていく。
塗られた部分が灼けるように疼き、脚を閉じようにも金属棒で強制的に開かされたまま。腰が勝手に揺れ、蜜が滴り落ちる。
「まあ……さすがに原液の効き目はすごいわね……、こんなに効くなんて」
「いいじゃない。今夜で最後かもしれないのだから。思い切り狂わせてやりましょう」
友人たちが笑う。
「う……いや、いやあ……」
ニーナは涙をこぼし、必死に耐える。
だが、疼きはおさまらず、むしろ増すばかり。
後ろ手の鎖をがちゃがちゃと鳴らしながら、爪先立ちのまま腰を振ってしまう。
「見なさいな、召使いたち。王都の歌姫が自ら腰を振って媚薬をねだっているわ」
ドルニカ夫人が冷たく告げる。
広間の観衆がどよめき、ニーナの羞恥は絶望に変わった。
それでも、塗られた原液が身体を容赦なく灼きつけ、彼女は喘ぎながら身を捩り続けるしかなかった。
「あああ、あああ、お赦しを……、許して──」
ニーナは拘束された身体を悶えさせながら泣き叫んだ。
媚薬を塗り込まれた股間は、もう自分のものではなかった。
必死に唇を噛んで声を殺そうとするが、腰は勝手に震え、蜜を滴らせ、全裸の身体が観衆の前で淫らに揺れ続ける。
「ああ……やだっ……。熱いの……熱いいいっ」
涙に濡れた顔を左右に振るが、召使いたちは壁際に沈黙のまま並び、視線を逸らそうとしない。
その沈黙の見世物視線こそが、なによりも鋭い刃だった。
「まあ……本当にいやらしい。声を噛み殺しても、腰が物語っているわ」
「王都の歌姫も、結局は牝犬ね」
「……ほら、達しそうになってる。顔に出てるわよ?」
友人たちの嘲りが飛ぶたびに、ドルニカ夫人の指は深く突き込まれる。
ひときわ強い刺激に、ニーナは堪え切れず、首輪に繋がれた身体を大きく仰け反らせた。
「ひいっ──」
熱が全身に拡がり、快感が愛撫されている股間から脳天に突き抜ける。
あっという間に絶頂してしまった──。
だが、指は緩まず、熱を帯びた膣壁を擦り続ける。
異常な火照りも収まらない。
敏感さを極めた身体は休む暇もなく震え、波が押し寄せるたびに、また絶頂を迎える。
「ああああっ、ああああっ」
爪先で支える脚が痙攣して、どうしても身体が仰け反ってしまう。息が詰まり、目の前が真白に弾けた──。
また、果てさせられてしまった。
「まあ、二度……三度……。簡単に達してしまうのね」
「ほら、召使いたちを見てごらんなさい。みんな、あなたが達するたびに息を呑んでるわ」
「いやっ……見られて……いやあ……っ」
恥辱と快感が渦を巻き、涙は頬を伝い落ちるばかりだった。
やがて、夫人が指を引き抜いた。だが安堵は訪れなかった。
代わりに、ひやりと冷たい嘴管の先が尻穴に押し当てられたのだ。
「なっ……なにを……」
「もちろん──浣腸よ」
にやにやと笑いながら、友人のひとりが管を差し込む。
次の瞬間、冷たい液体が容赦なく注ぎ込まれていった。
「やっ……いやあっ……そんな……やめて……」
必死に腰を捩るが、首輪の鎖が喉を締め、抵抗は空しい。
腹の奥にちゅるちゅると流れ込んでくる感覚に、羞恥と恐怖が混じり、全身の毛穴が粟立った。
「まあ……この娘、経験がないのかしら。嫌がり方が新鮮ね」
「ふふ……まだ浣腸の経験はさせてなかったわ。媚薬で火照った身体に、初めての便意の苦しみを重ねてあげるの。これ以上ない見世物でしょう?」
召使いたちの間に、ざわめきと笑いが広がる。
ニーナは顔を伏せ、涙をぽろぽろと落とした。
「お、お腹が……いやっ……苦しい……やめて……っ」
腹が徐々に膨れ、奥から便意がせり上がってくる。
媚薬で疼き狂う股間の火照りと、下腹の痛みと羞恥──。
それらが一度に押し寄せ、ニーナはついに広間に悲鳴をあげた。
「いやあああ──っ」
首輪に繋がれたまま、爪先立ちで痙攣し、召使いたちの前で嬌声を晒す。
その姿を見て、夫人たちは声を揃えて愉快に笑った。
冷たい薬液がお腹の中に注がれ続けていく。ニーナはさらに絶望の声を洩らした。
「いやっ……やめてください……そんなの……っ」
だが容赦はなく、広間に静かな注ぎ入れの音が響いた。
液体が腸を満たしていくたび、下腹がじわじわと張り詰めていく。
媚薬で灼ける股と、押し広げられる腹の奥の苦しさ──ふたつが重なり、ニーナは堪え切れず身を震わせた。
壁際の召使いたちは表情を変えぬまま、その様を余すことなく目に焼きつけている。
ただの見世物。王都の歌姫だった女が、もはや玩具以上の価値を持たないことを突きつけられていた。
「……ふふ。ようやく解禁ね、ニーナ。いままでは少しは特別扱いしてやったけど……」
ドルニカ夫人は扇で口元を隠しながら、冷ややかに続けた。
「このあと、この娘には、屋敷に用意してある薬剤を試してあげようと思っているの。定期的に与えなければ気が狂うほどに依存するものよ」
その言葉に、ニーナの血の気が引いた。
媚薬の熱がまだ暴れ狂っているはずなのに、背筋にだけは氷が走る。
「歌姫を薬物中毒にしてしまうということ?」
「……そうね。これまで優しくしてあげたのに、恩を忘れて裏切るのだから制裁されても覚悟のうえなんでしょう。だから、もう優しくする必要はないの」
絶望がニーナを包む。壁際に並ぶ召使いたちが沈黙しているのが、無言の同意に思えて、胸が潰れそうになった。
ニーナは下腹の張りを抱え、鎖に吊られたまま喘ぎながら、ただ震えるしかなかった。