※この作品はR-18です。

【改訂版】異世界で淫魔師ハレム【コミカライズ作品】   作:ドン・ドナシアン

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082 新たなる騒動

 ねちゃねちゃと淫らな音が馬車の荷台に響いている。

 

 王都への帰路、夜の野宿である。

 食事も済ませ、ランプを持ち込んだ荷台で、一郎はいつものように女たちを相手にしていた。

 

 馬車の荷台に寝そべっている一郎の腰の上に、騎乗位の体位でコゼが腰を沈めていた。コゼの股間が一郎の怒張を股間で上下するたびに、結合している部分が水音をたてている。

 

「あ、ああっ……ご主人様……コゼ、もう限界……です……、あ、あああっ」

 

 服の上から後手縛りをさせているコゼが、笑みを浮かべるように肩を震わせて言った。

 ただし、服の上から縛っているのは上半身だけで、下半身はすっかり裸にされて、一郎のものを股間で咥え込んでいる。

 

 コゼにやらせているのは、寝そべっている一郎をコゼが騎乗位で犯すことだ。

 両足をM字にして跨り、腰を上下させる運動を延々と続けさせている。

 かなり長い時間同じことを繰り返しているので体力的にはきついはずだが、それでもまだ一度も絶頂を許してはいない。

 つまり、寸止め性交である。

 それがコゼをじわじわと追い詰めているのだ。

 

 いまも「快感値」の数字は一桁にまで下がっていた。

 このまま動き続ければ、もうすぐ待ち望んだ絶頂がやってくるはずだ。

 だが、一郎はその寸前での焦らしを、もうしばらく愉しむつもりだった。

 

「お預けだ。止めろ──」

 

 一郎は寝そべったまま声を放った。

 

「ああっ、またああ……。そろそろ、ご褒美欲しいです──」

 

 コゼは甘えるように喉をのけ反らせ、苦しげに抗議の声をあげた。

 それでも、命令には逆らわない。

 一郎に声を掛けられた瞬間で、ぴたりと腰をとめている。

 

 だが、股間に押し込まれた肉槍を途中で止められたままの身体は、もはや勝手に震えている。

 額からは大粒の汗が流れ、胸も小刻みに上下し、鼻先からは熱っぽい甘い吐息が漏れていた。

 結合部はとめどなく蜜が溢れていて、ぬめる音と匂いが荷台に充満する。

 腰は止めている、でも、腿の奥からじわじわと震えがせり上がっていた。

 理性では抑え込んでも、肉体は絶頂を求めて暴れ出そうとしているのだろう。

 

「くううっ……うう……」

 

 コゼが喉をのけ反らせて、切なげな声をあげた。

 苦しさは当然だと思う。

 一郎の視覚に浮かぶコゼの「快感値」は〈1/300〉から〈0/300〉へ落ちようとする刹那だった。

 絶頂の波が押し寄せるその直前に、刺激を断ち切られたのである。

 これを繰り返しているのだ。

 

「はあ、はあ、はあ……。ね、ねえ、だめですか……? そろそろ……一度だけでも……いかせて……ください……」

 

 コゼが涙声に近い調子で哀願した。

 下から見上げるコゼの胸は荒く波打ち、汗に濡れた肌が光っている。かなり息も荒い。

 

「駄目だな……。最後には必ずいかせてやるから、そのまま頑張るんだ。しばらくは動くなよ。そうすれば、また絶頂寸前までは、好きに貪っていいぞ」

 

 一郎は淡々と告げる。

 

「はああ……。ご、ご主人様を悦ばせたい……です……。ご主人様も……いってない……ですよね……」

 

 コゼは悔しげに呟きながら、一郎の顔を見下ろす。

 じっと腰を止めたままのコゼは、普段の愛らしい仕草とはまるで違っていた。

 唇を噛み、濡れた睫毛を伏せるように細めると、息を抑えようとするたびに白い喉がしなやかに震える。

 頬を伝う汗が鎖骨を滑り落ち、服に包まれている胸の谷間へ消えていく。

 滴る蜜に濡れた結合部は、わずかな脈打ちで艶めかしい音を立てていた。

 

 普段なら「ご主人様ぁ」と甘えて笑う彼女が、いまは必死に声を堪える姿のまま、妙に大人びた色気を漂わせている。

 耐える苦悶が、むしろ妖艶な艶をまとわせ、一郎の目に焼きついた。

 

 実に可愛い……。

 だから、もう少し苛めたい……。一郎は微笑んだまま、首を横に振る。

 

「まだだ……。さて、ところで、もうひとりのお姫様の様子はどうかな?」

 

 一郎は首を巡らせ、両手両足を背中で束ねられたまま横たわるエリカに視線を移した。

 裸身の彼女には、見慣れぬ数の異形がまとわりついている。

 魔道ならず、クグルスの「淫気の力」で振動する『ローター』だ。

 もちろん、こんな淫具はこの世界には存在しない。一郎が望んで、クグルスの力で作らせた特製の淫具だ。

 

 両乳首を挟むように二個ずつ、肉芽に二個、肛門には三個、さらに菊門を塞ぐようにひとつ。

 股間は五個を押し込まれ、外襞にも貼りついていた。

 すべてがクグルスの「とりもち」で固定され、どんなにもがいても外れることはない。

 操っているのは、腹の上で胡坐をかくクグルスだ。

 

「あ、あああっ……ふぐううう……だめえええっ」

 

 エリカが獣めいた声を上げ、全身を痙攣させてから、がくりと脱力した。

 

「ご主人様、これで三十二回目だよ。新記録かもしれないね」

 

 クグルスが陽気に声を弾ませ、全ての震動を止めた。

 三十二回──。その数は、彼女が達した絶頂の回数だった。

 あまりに続けざまの快楽に、すでに二度の失禁を重ね、口元からは、泡が浮かんでいる。

 全身の穴という穴が体液に濡れ、荒い息を吐くだけで声も出ない。

 もうまともな言葉も発しない。

 

 一郎は、息遣いを確かめた。

 浅く早いが、まだ意識はある。

 追い詰めすぎれば壊れてしまう。だが、壊さずに限界まで引き出すのが今日の予定だ。

 

「気絶させるな、クグルス。最後は俺の怒張で終わらせる」

 

「もちろんだよ、ご主人様。もし意識が遠のいたら、淫気を吹き込んで起こす。もう二度ほど試したけど──すぐに目を覚ましたよ」

 

 クグルスが唇を尖らせ、エリカの口元に甘い吐息を吹きかけた。

 淫気が喉から肺へ流れ込んだ途端、赤い舌が小さく震え、ぐったりしていた身体がぴくりと反応した。

 そして、甘ったるい淫気が喉から肺へ流れ込むたび、全身が震えて、かすかな声を洩らす。

 一郎はその様子を確かめ、息が浅くとも、まだまだ持つと判断した。

 さすがは、狩猟民族で幼い頃から鍛えているエルフ族のエリカだ。

 限界の痴態をさらしながらも、まだかろうじて耐えている──その頑強さに、一郎は感心を隠せなかった。

 

「ほら、エリカ。三十三回目を頑張ろうか──」

 

「ひああああっ」

 

 クグルスが陽気に声をかけると、エリカは再び大きな声をあげ、全身を震わせた。

 一郎には、装着された無数の器具が一斉に強く振動を始めたのがわかる。

 クグルスはその反応を面白がり、彼女の体の上をちょこちょこと動き回っては、脇腹をつつくような仕草を重ねた。

 限界まで感覚を研ぎ澄まされているエリカは、些細な刺激にも過敏に反応し、縛られたままの胴体を必死にのたうたせる。

 

 一郎はその痴態をしばらく見届け、なおも耐えていると判断して、静かに口元を緩めた。

 そして、意識を腰の上に乗っているコゼに戻す。

 

「じゃあ、コゼも再開だ。俺から精を搾り取ってみろ。ただし、命令があったら止めるんだぞ」

 

「は、はいっ。が、頑張ります」

 

 コゼが再び一郎に跨がっている腰を激しく動かし始める。

 すごい力で、一郎の怒張を膣で締めつけながら……。

 

 王都への帰りに野宿の馬車で、エリカとコゼの狂乱を愉しませてもらっている一郎であるが、この帰路ではシャングリアはいない。

 

 オーヌを倒した翌朝、彼女はひと足先に王都へ戻っていったのだ。

 どうしても急ぎの用があると言い、里で馬を購ってまで、ひとりで戻ってしまった。

 あの女騎士殿は、なにごとも直情的だと一郎は思った。

 

 ただ面白いのは、それまでの高飛車な態度から一変して、一郎に対しては妙にしおらしくなったことだった。

 もちろん口調はぞんざいなままだが、軽蔑そのものだった眼差しがやわらいでいたのは確かだ。

 

 一方の一郎たちは、麓の里に二日ほど留まった。

 洞窟に残ったウーズが死滅するのを待つのに一日──。

 さらに、政府から派遣された魔道師が特異点の発生と消滅を確認するのに一日だ。

 

 その役人は、人間にも憑依する「瘴気溜まり」の性質に驚いていたが、ともかく封印が完了したと聞いて、里の者たちは胸をなで下ろしていた。

 行商人ではなく、実は盗賊退治の冒険者だったと、里の人たちも正式に紹介され、帰る前には歓待を受けて送り出された。

 

 そうして今朝、事後の処理を終えて王都に向けて出立し、こうして一日目の夜を迎えたところである。

 この数日間は里長の屋敷に泊まっていたため抑えていたが、今夜は違う。

 一郎は久々に、エリカとコゼに身体を存分に愉しませてもらっていた。

 

 

 

 

 

 結局のところ、一郎がコゼに絶頂を許し、精を与えたのは、さらに五度の寸止めを繰り返したあとだった。

 

「んはああ……ご、ご主人様、ありがとうございます……」

 

 発狂寸前のような歓喜を爆発させ、コゼは一郎の腰の上で泣き声をあげる。

 そのまま力尽き、糸が切れた人形のようにぐったりと失神してしまった。

 

「次はエリカだな。クグルス、膣のローターを外に出せ」

 

 一郎は気を失ったコゼを横に寝かせ、白目を剥いて荒い息を吐くエリカの前に進んだ。

 

「もう四十九回だよ、ご主人様。次で五十回──」

 

 クグルスが笑みを浮かべる。

 一郎が屈み込むと、振動を続けていたローターが卵を産むように次々と愛液にまみれて零れ落ちた。

 一郎は腰を抱き寄せ、そのまま怒張を一気に貫かせた。

 

「ほおお……」

 

 意識は朦朧としていたが、それでも挿入の瞬間を悟ったのか、エリカは顔いっぱいに悦びを浮かべ、あられもない声をあげた。

 

 挿入の刺激で一度。子宮近くまで突き入れられてもう一度。律動を開始するとさらに連続で二度。

 次々と絶頂を迎えるエリカに、一郎は苦笑を漏らす。

 やがて体内へ精を放つと、その瞬間にさらに二度、絶頂を重ねた。

 

 ──総計、五十五回。

 

 ついに限界を越え、エリカもまた壮絶に意識を手放した。

 

 


 

 

 王都に戻ると、一郎たちは、まずは馬車とウマを業者に返したあと、すぐにクエスト終了の報告のため、冒険者ギルドを訪れた。

 

 ロビーはいつになくざわついている。

ざらついた空気の中を抜け、空いている受付に近づこうとしたとき、奥の扉が開いて、副ギルド長のミランダが姿を現した。

 まるで待ち構えていたかのように、いそいそとした足取りだ。

 

 小柄な身体に童顔──「小学生」と見まごう外見ながら、ギルドの実務を取り仕切る立場にある。見た目との落差が、彼女の印象をいっそう強めていた。

 ただ、その顔に浮かんでいたのは複雑な表情だった。

 怒っているような、困っているような、呆れているような……。一言では言い表せない感情が混ざっている。

 

「やってくれたわね、ロウ。あれほど言ったのに……依頼人はかんかんよ。残念だけど、今回はクエスト成功とは扱えないわ。報酬は支払われないそうよ……。ただ、瘴気溜まり封印の功績については冒険者としての加点になる。──でも宮廷からの報奨金はギルドで没収するわ。罰金だと思っておきなさい」

 

 ミランダは腰に手を当て、淡々と告げる。

 もっとも、口調は厳しいが、本気で怒っているようには見えなかった。

 周囲に居並ぶ冒険者たちを意識して、あえて表向きの叱責をしている──。一郎にはそう感じられた。

 だが、一郎自身には心当たりがない。

 

「ちょっと待ってよ。なんのことを言ってるんだ? 失敗したクエストって……ジーロップの盗賊退治のことじゃないよな?」

 

 一郎は思わず声を上げる。

 

「そのジーロップのクエストよ」

 

 ミランダは苦虫を噛み潰したような表情で答えた。

 

「あの……クエストは達成しました。盗賊は退治しましたし、奴らを操っていたオーヌも倒しました。それに、瘴気溜まりの封印も──」

 

 エリカが口を挟んだ。

 

「すべて確認しているわ、エリカ。それについてはご苦労様。さすがはあなたたちね。ただ──ロウ、あんた、クエスト条件を覚えているの?」

 

「条件?」

 

 一郎は首を傾げた。

 すると、ミランダがぐいと身を寄せ、小声で囁く。

 

「……シャングリアに手を出すな、と言ったでしょう。出したわね……」

 

 一郎は目を見開いた。

 そういえば、そんな条件があったことは覚えている。だが、断じて手は出していない。

 最後に口づけはしたが、あんなものは手を出したうちには入らないはずだ。

 

「だ、出してない。出してないよ、ミランダ」

 

 一郎は慌てて否定した。

 

「だったら、なんでこんなことになってるのよ……。ほんと、あんたって女たらしね」

 

 ミランダはとうとう堪えきれず、吹き出した。

 そのとき、さらに奥の扉が開いた。

 

「ロウ、戻ってきたのか──?」

 

 弾む声とともに現れたのはシャングリアだった。

 だが、その姿に一郎は息を呑む。

 これまで頑なに鎧か男物しか身につけなかった彼女が、いまは冒険者めいた軽装をまとっている。

 上は体に沿った布地のチュニックに革のベルトを締め、胸元も肩もすっきりとして女性らしい輪郭が浮かびあがる。

 

 そして下は、短いスカート──。

 騎士としては決して選ばなかった装いであり、膝上どころか、白く引き締まった腿を大胆にさらしていた。

 武人らしい鍛錬の跡が残るのに、陽に焼けていない滑らかさを帯びた肌は、かえって彼女の女性らしさを際立たせている。

 堂々とした立ち姿に、清冽さと妖しい艶が同居していた。

 ギルドのロビーは、一瞬でざわめきに包まれた。

 

「シャングリア、騒ぎになるから奥に引っ込めって言ったでしょう」

 

 ミランダが声を張る。

 

「だが、ロウが戻ったのだろう。わたしには用事がある」

 

 シャングリアは真っすぐに一郎を見つめた。

 

「ロウ、すべて片付いた。お前が戻るまでに処置を済ませようと思って急いだのだ。わたしは王軍騎士団を退職した。これからは冒険者として、お前と一緒に戦う。よろしく頼む」

 

「えっ……ええっ?」

 

 一郎は目を白黒させた。

 

「シャングリア、あなたの退職は正式に認められていないと聞いているわ。騎士は国王の任命で職を授かるのよ。簡単に辞められるものじゃないの」

 

 ミランダが呆れた調子で言う。

 

「だが、わたしは決めたのだ。騎士団にいても妬まれ、邪魔にされるだけだ。それより、このロウはわたしを受け入れ、仲間にしてくれた。わたしはこっちがいい。なあロウ、わたしをお前のパーティに入れてくれ。お前をクロノスと認める。どうか、わたしを仕える女に加えてくれ」

 

「ま、待てよ、シャングリア……。なにがどうなってるんだ……」

 

 一郎は狼狽し、隣にいるエリカとコゼに視線を送った。

 ふたりともぽかんと口を開けている。

 

「なあ、いいだろう。頼む。お前が好むなら、こんなに短いスカートもはいてきた。なにをされてもいい……性奴隷になる。それに、わたしは冒険者としても役に立つ。頑張るから」

 

「……性奴隷?」

 

 聞いていたミランダが、思わず声を張り上げた。

 

「シャングリア、うるさい。とにかく奥へ行こう。ミランダ、個室を借りる。空いている部屋を使わせてくれ」

 

「そうね。それがいいわ。そして話が片付いたら、きちんと報告してちょうだい。さっきも言ったけど、シャングリアの実家のモーリア家はかんかんよ。騎士団にいた一族の娘が、騎士をやめて冒険者になろうとしているんだもの」

 

 ミランダは深い溜息をついた。

 シャングリアは視線を返し、毅然と答える。

 

「そのことも承知している、ミランダ。実家にはわたしから話を通す。大伯父を説得する。クエストの報酬も払うように言う」

 

「そうしてくれると助かるわ。なにせ今回は強制クエストだから、失敗となればロウたちだけじゃなく、決定したあたしにも責任がかかるの。あんたが始末をつけてくれるなら、とりあえずロウのパーティに入れるよう、あたしからも頼んであげるわ」

 

「おう、ありがたい」

 

「シャングリアほどの女騎士が冒険者ギルドに加わるとなれば、話題にもなるし……まあ、大きく見ればギルドにとっても悪くないことかもしれないわね」

 

 ミランダは悪戯っぽく笑った。

 

 

 

 

 

 第11話『男嫌いの女騎士』終わり──

 第12話『幽霊屋敷』に続く──

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