※この作品はR-18です。

【改訂版】異世界で淫魔師ハレム【コミカライズ作品】   作:ドン・ドナシアン

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13話 懐柔の座興─ミランダ
087 幽霊屋敷の新たな主人


「……とにかく、そういうことだ。まあ、俺の自己紹介はこんな感じだな」

 

 一郎は女たちに視線を向けた。

 館の広間の食卓に並び、昨夜からの疲れをまだ残したまま、朝の光を浴びている。

 昨日、ゴーストの夫婦を浄化し、この館を譲られてから初めて迎える朝だった。

 

 夜通し交わり、仮眠をとったあと、地下の浴場で身体を洗った。

 地下の浴場は大浴場ともいえるもので、素晴らしい施設だった。しかも、屋敷妖精のシルキーの能力で、常に入浴可能な状況に整えてくれるらしい。

 それでいて、屋敷妖精のシルキーにはなんの負荷もないそうだ。屋敷妖精とはそういうものらしい。

 

 また、ちょっとした座興として、一郎はエリカとコゼに下着ひとつ与えず、全裸のまま食卓につかせていた。

 食後の紅茶を手にしながらも、ふたりは落ち着かずに身じろぎし、頬を赤らめて胸や下腹を腕や腿で覆っている。

その羞恥に震える姿を眺めるのは、一郎にとって愉悦そのものだった。

 もちろん、一郎自身も素裸である。

 美女たちと全裸のまま卓を囲む──。元の世界では到底あり得ない光景だ。

 

 ただ一人、屋敷妖精のシルキーだけは例外だ。

 素肌に白いエプロンを掛けただけの裸エプロン姿で給仕をしている。

 自分なりのけじめを示したのだろうが、かえってその姿が艶めいて見えた。宙を舞う魔妖精クグルスも同席し、奇妙に賑やかな朝の膳となっていた。

 

 ここは、昨日までマーリンとピエールというゴーストが支配していた王都郊外の川辺の館である。

 ミランダの手違いによって、一郎たちが「幽霊屋敷」と呼ばれていたこの館に足を踏み入れ、紆余曲折の末にゴーストを浄化したのが昨日の夕方のことだ。

 そして、ゴーストに代わって館を預かっていたシルキーごと、一郎が譲られたのである。

 

 食卓には目玉焼きや焼きたての柔らかい白パン、瑞々しい野菜のサラダが並んでいたが、三人ともすでにほとんど食べ終えていた。いまはシルキーが給仕する紅茶の香りを楽しみながら、湯気の立つカップを手にしている。

 

 驚いたことに、シルキーの給仕する紅茶や料理は、まだマーリンやピエールが生きていた百年前の食材から用意されたものだという。だが、屋敷妖精の力で、渡された食材は長く新鮮に保たれ、必要なときに最良の状態で食卓に並ぶ。まるで時を止める魔道のような働きだった。

 昨日手に入れたばかりの館と、館に結びついた屋敷妖精のシルキーだが、早速その恩恵を味わうことになった。

 

「なるほど……。新しい旦那様は、外界人であり、淫魔師様だったのですね。そうですか。改めてよろしくお願いします」

 

 シルキーが深々と頭を下げる。

 童女体型の裸身に白いエプロンだけを掛けた姿は、やはり人間の女とはどこか異なっていた。

 光沢を帯びた毛穴のない肌は、人形を思わせるほどだった。

 

「ああ、よろしくな。シルキー」

 

 一郎は頷く。屋敷妖精は、高位魔道遣いなければ仕えないというが、なぜか、淫魔師である一郎も「主人」として認めさせることができた。

 完全に支配に置けたことも確認している。

 シルキーが一郎のことを「旦那様」と呼ぶのも、その証拠のひとつだ。

 

「外界人……。時折、耳にいたします。召喚であったり、転生であったり、あるいは転移というかたちで……。異界は無数にあり、どの門がどの世界に繋がるかは偶然に左右されるそうですね……。ただ、不思議と同じ異界の魂は互いに引きつけ合うとも言われています。──旦那様は、どのようにしてこの世界に来られたのですか?」

 

「……エリカが召喚してくれたんだ」

 

 一郎は隣に視線をやった。

 

「それは……。申し訳なく思っています。わたしなりに、せめて償いを……」

 

 エリカは小さく答え、両手を膝の上で握りしめた。

 すると、宙を漂うクグルスが陽気に笑いだした。

 

「いやいや、ご主人様のような立派な淫魔師様を呼び寄せたのは、お前のお手柄だ。エリカは威張っていいんだぞ」

 

「そうね……。あんた、真面目すぎるのよ。ご主人様をこの世界に連れて来てくれたのは、あたしも感謝しているわ。せっかくご主人様を迎えたんだから、後悔するんじゃなくて、しっかりとお仕えしましょう」

 

 コゼが茶化すような口調で口を挟んだ。

 

「そ、そうね……」

 

 エリカは頬を赤くして俯く。

 

「確かに、エリカが謝る必要はないな。召喚してもらって感謝している。元の世界なら、こんなふうに美女たちを裸にして、周りに侍らすなど考えられなかった……。しかも、こんな、おっさんだ」

 

 一郎が自嘲気味に笑うと、エリカとコゼが同時に口を開いた。

 

「おっさんではありません」

 

 重なったふたりの声に、一郎は思わずにんまりしてしまった。

 

 ところで、昨日以来、そのまま、手に入れたこの屋敷に滞在している一郎たちだが、これまで宿泊していた宿屋については、まだ引き払っていない。

 その余裕がなかったというのもあるが、荷を置いたままにしてある。だから、一郎たちは行方不明になったように見えるだろう。

 それは、これから企てようとしているある策のためでもある。

 

「ふふ、ところで、ご主人様……。この後ですけど、エリカにはまた、昨日使ったお尻洗浄用の専門の筆で洗ってあげましょうよ……。ねえ、エリカ、あれは気持ちよかったでしょう?」

 

 すると、コゼが横から茶々を入れ、一郎の向こう側のエリカをからかうように声をかけた。一郎とエリカとコゼは、一郎を中心にして並ぶように椅子に腰掛けている。

 また、コゼは時折、一郎にエリカを苛めるようにけしかけるということをする。一郎に媚びを売っているのだが、半分は真面目なエリカの反応が面白いからのようだ。

 案の定、エリカが真っ赤な顔でコゼを睨む。

 

「なんで、わたしがそれなのよ……。だいたい、あんた、卑怯よ。なんだかんだで、昨日はひとりだけ免れちゃって……。わたしにだけ、あんなに恥ずかしいことさせるなんて……。この裏切り者──」

 

 昨日のことを思い出したのか、エリカが怒りを爆発させた。

 一郎も思い出して思わず噴き出してしまった。

 

 昨日のことだ──。

 女ゴーストのマーリンが、調教の一環としてエリカとコゼに浣腸を施した。すぐに一郎が彼女たちを解放し、マーリン夫妻も浄化して消えたが、残された激しい便意も拘束もそのままだった。

 

 その後、厠へ向かう途中でコゼが「水洗いの責め」を思いつき、一郎に提案した。結果、コゼだけは一郎の目前での排泄を免れ、エリカだけが一郎とコゼの前で排泄と羞恥の責めを受けたのだ。

 もちろん、その最中にも悪戯を加えられたエリカは泣き叫び、いまも根に持っているらしい。

 

「裏切り者はないわよ。ご主人様の決めたことじゃないのよ」

 

 しかし、コゼは、悪びれることなくけらけらと笑うだけだ。

 エリカが思い出したように、全身を羞恥に染めて、唸り声のようなものをあげる。

 

「それにしても、お前、ご主人様に女にしてもらったというのは本当か? 妖精族が人間の男と普通に交合して、感じることができたというのは信じられないぞ」

 

 食卓の上を舞っていたクグルスが、興味深そうにシルキーの前へと舞い寄る。

 

「わたくしにも、よくわからないのです、魔妖精さん。ただ、この旦那様に触れられると、とても気持ちよくなりました。そして、性の快感と快楽の極みを教えていただきました」

 

「股にご主人様の性器を挿してもらったのか?」

 

「もらいました。精も頂きました。なんともいえず、いい気持ちでした。まるで宙に浮かぶような……」

 

 シルキーがにこにこと答えたが、クグルスは半信半疑の顔だ。クグルスは屋敷妖精という種族を知っており、性行為ができる性質ではないはずだと認識していたらしい。

 だが、実際には、シルキーと一郎は身体の関係を結んだ。それが意外のようだ。

 

 それはさておき、やはり、屋敷妖精というのは実に便利な存在だ。

 高位魔道遣いである館の主に支配されて棲み付くと、その屋敷の管理に関して魔道を駆使することができるそうだ。

掃除や手入れ、庭の整備、飼育しているウマの世話、さらには侵入者の警戒まで──あらゆる管理を一手に担ってくれるとのことだ。

 これを、淫魔師である一郎が支配できたというのは、本当に運がいいことだ。

 

「本当にご主人様と屋敷妖精のお前が愛し合えるのか? だったら、目の前でやってみせろ」

 

 すると、クグルスがシルキーの目の前に飛んでいき怒鳴った。クグルスを呼び出したのは、さっきのことなので、クグルスは、一郎とシルキーが実際に愛し合った場面には遭遇してない。

 シルキーが無表情まま、一郎にちらりと視線を向ける。

 一郎はにやりと微笑んだ。

 

「シルキー、ここで俺に抱かれるのはいやか?」

 

 実際のところ、座興でエリカとコゼを全裸のまま食事をさせたりしたから、一郎の股間はすでに臨戦状態だ。

 それにしても、一郎も随分と変わったと思う。

 考えてみれば、召喚前の一郎は、好色ではあったけど、ここまで絶倫ではなかった。前夜も、ほぼ夜通しエリカとコゼを抱き続けたのに、まだ物足りないと感じている。

 そもそも、全裸で食事を強要するような、自分の性癖に剥き出しにするような性格でもなかった。

 これもまた、淫魔師として覚醒してしまった影響なのかもしれない……。

 

「いえ、嫌ではありません……。前の旦那様たちから、そういうことも習いましたし、いまの旦那様に犯していただくのは気持ちいいですし……」

 

「そうか……。なら、来い。まずは、奉仕からだな」

 

 一郎はテーブルに面していた椅子を反対に向けて座り直し、大きく股を拡げた。

 すると、裸エプロンの童女姿のシルキーが一郎の脚のあいだに跪き、さっと口で一郎の一物を含む。

 こんなことを躊躇なくやらせるようになったのも、この世界に召喚されてからの変化だと思う。

 以前の一郎では考えられないことだ。

 

「んっ、んんっ」

 

 シルキーが一郎の勃起状態のままの性器を口腔の粘膜で締めあげながら、舌先で一郎の性器を舐めあげてくる。

 実は、この屋敷妖精のシルキーだが、驚くほどに舌遣いが巧みさだ。

 ゴーストになる前のこの屋敷の元主人の夫婦は、それこそ徹底的にシルキーを仕込んだらしい。

 屋敷妖精のシルキーには性行為の快感を得ることはなかったが、シルキーもふたりの愛情に精一杯に応じようと、懸命にそれを覚えたという。

 その結果、やたらにフェラ上手の屋敷妖精が誕生したというわけだ。

 

 それはともかく、エリカとコゼは一郎の両隣に座っていたが、いきなり始まったシルキーとの性行動に、顔を赤らめて当惑した様子を示しだした。

 ふたりの胸の上下が速くなり、指先は紅茶のカップを持ちながらも落ち着かず震えている。

頬だけでなく、首筋や耳まで赤く染まり、吐息が漏れるたびにかすかな熱気が漂ってきた。

 視線を逸らそうとしては、結局また一郎とシルキーの姿に吸い寄せられてしまう。その瞳に映る羞恥と昂ぶりが、一郎の魔眼には淡い赤のもやとなって揺らめいて見えた。

 

「ここも感じるか……?」

 

 一郎は両手をシルキーのエプロンの下の胸に移動させた。童女体型のシルキーの胸はなんの膨らみもないが、そこにもしっかりと性感が隠れている。一郎の眼には、「性感帯」の場所を表す「薄い赤いもや」として、しっかりと映っているのだ。

 一郎はその性感の地図であるもやに従って指を揉み動かした。

 

「んんっ」

 

 口に一郎の性器を含んだままシルキーがぶるりと震える。

 

「あっ」

 

「はあ……」

 

 すると、エリカとコゼが同時に呟いた。

 だが、次の瞬間、ばつの悪そうな表情になり、恥ずかしそうにふたりとも、一郎とシルキーから眼を反らす。

 一郎は笑ってしまった。

 

 シルキーとの行為をそばで始めた一郎に、ふたりともすっかりと火照った状態になってしまったことはわかっている。

 そもそも、裸体食事をさせられ、いつのまにか羞恥で身体が熱くなっているのだ。

 だから、ついつい反応してしまったのかもしれない。

 

「うわっ、屋敷妖精──。お前、本当にご主人様のお相手ができるんだな。かなり淫気を出してるじゃないか。すごいぞ」

 

 クグルスは大喜びしている。

 淫気というのは、性愛によって産み出される見えない「エネルギー体」であり、クグルスのような魔妖精の「食事」のようなものらしい。だが、淫魔師である一郎にとっても大切な力の源なのだ。

 それは、最近やっと一郎も体感してきた。

 淫魔師である一郎には、どうしても女性と交わって、淫気を得て身体を吸収することが必要なのだ。

 

「ふたりとも、隣に来いよ」

 

 明らかにそわそわしている両隣のふたりを呼ぶ。

 エリカとコゼがすぐに椅子から降りて、奉仕を続けているシルキーの横に並ぶ。

 一郎は、ふたりをシルキーに密着させて跪かせると、シルキーの胸を揉んでいた手を今度は、ふたりの乳房に持っていく。

 

「あんっ」

 

「ふわっ」

 

 ふたりがびくんと身体を跳ねさせる。

 ただ触っているだけでない。赤いもやで性感帯の場所だとわかる部分を、一番感じる方法と強さで刺激している。

 淫魔師である一郎には造作もないことであるが、一郎の施す快感から女が逃れる手段はない。

 

「ああっ、あ……」

 

「あん、き、気持ちいいです……ご、ご主人様……」

 

 ふたりが身体を悶えさせる。

 真ん中のシルキーに口で奉仕させながら、両側に跪かせたエリカとコゼの身体を弄ぶ。

 召喚前の一郎だったら、想像もできない贅沢だろう。

 

 ふたりの身悶えが激しくなる。

 しかし、一郎はすっと手をふたりから離した。

 そうやって、焦らしていくのも、女体の性欲を増幅させる性技のひとつだ。

 手が離れたときには、ふたりとも切なそうに顔を歪めた。

 

「ね、ねえ、ご主人様……シルキーのあとは、またあたしのお相手してくださいね……」

 

 すると、コゼが一郎の片脚に裸身を擦り付けるように寄せてきた。

 まるで、猫のようだ。可愛いものだ。

 

「あっ、狡い……。あ、いえ、狡くは……ないですけど……」

 

 出遅れた感じのエリカが慌てたように口を開いたが、さすがに、コゼのように露骨に甘えるのは気が咎めたのが、途中で口を閉じてしまった。

 慎みがどうしても前にでてしまうのがエリカの魅力だ。

 それでいて、このエルフ美女は、一郎が接したこの世界の女性の中でもかなり敏感で淫情的な身体の持ち主だ。

 また、マゾだ。

 

「じゃあ、次はコゼな……。エリカについては、いまは、シルキーの股を後ろから舐めてやれ……」

 

 一郎は声を掛けた

 淫魔術で支配されて、一郎の性奴隷ということになったエリカだが、本来の性癖は、実は「百合」なのだ。

 もともと、あのアスカの愛人だったし、褐色エルフの里で出遭ったイライジャは、少女時代に同性愛の関係だった幼馴染らしい。

 実は、シルキーのような可愛らしい外観の少女がエリカの性癖のど真ん中なのだ。

 一郎にはそれはすでに見抜いていた。

 エリカが、その一郎の命令だけで「快感値」を〈10〉以上下げ、全身を赤くしたのがわかった。

 

「はい」

 

 エリカがシルキーの腰の後ろにやってきて、四つん這いの体勢になる。

 一郎はシルキーに両足を開くように指示した。

 エリカが開脚したシルキーの股間に顔を潜らせるようにして、舌を這わせだす。

 

「んふうっ」

 

 シルキーの身体がぴんと跳ねる。

 エリカの舌がシルキーの股間を動き続ける。

 その舌は、シルキーのお尻の穴と女の源泉、そして、その間のわずかな皮膚の表面を丁寧に這いまわっている。

 一郎には、シルキーが股間のもやを赤黒く変色させたのがわかった。

 シルキーも感じているようだ。

 

「エリカ、もっと舐めてやれ。シルキーは気持ちよさそうだぞ」

 

 一郎の指示で、エリカの舌がさらにねちっこくシルキーの股間を舐め動き出す。

 

 強く……。

 

 弱く……。

 

 そして、強く……。

 

 ふたつの股間の穴とその周囲一帯を余すことなく……。

 

「んんっ、んんっ、うんっ」

 

 鋭い歓喜に見舞われたらしく、シルキーが舌を動かす余裕がなくなって動かなくなった。

 

「やめるな、シルキー、舌を動かすんだ」

 

 一郎はそう言ってから、淫魔の術で屋敷妖精のシルキーの身体の感度を操れるかどうかを試してみた。

 一郎は性奴隷にした女たちの身体を好きなように遠隔操作で刺激を与えたり、身体の性感を操ったりできる。

 まだ、試してなかったが、屋敷妖精のシルキーにも可能だろうか……?

 一郎は一心不乱に奉仕に耽っているシルキーの口を一気に十倍くらいに感度をあげることを念じた。

 おそらくできるはずだが……。

 

「うううううっ、うむむむむっ」

 

 シルキーが目を大きく見開いた。

 舌を動かしているシルキーが凄まじいばかりの欲情に見舞われたのがわかる。

 一郎は自分がはっきりとシルキーの身体の感覚を鷲づかみにして操っているのを悟った。

 

「いいぞ、お前たち、淫気が大量に放出されてる──。すっごいいい」

 

 すると、見守っているクグルスが宙で舞いながら、歓喜の声をあげた。

 また、一郎は我ながら感心していた。

 淫魔師としての一郎が、屋敷妖精という相手も支配することができたのだとわかったからだ。

 

 しかも、少し以前までは、こうやって性奴隷の身体を操るには、かなりの性行為の繰り返しが必要だったと思う。

 ところが、いまは、たったひと晩性行為をしただけのシルキーを自在に操れた。

 もしかしたら、淫魔師としての自分の能力が、また一段階あがっている?。

 自分のステータスを覗いてみる。

 

 

 

 ロウ(田中一郎)

  人間(外界人)、男

  年齢35歳

  ジョブ

   淫魔師(レベル65)

   戦士(レベル1)

  生命力:20

  攻撃力:20

  魔力:0

  経験人数:女7

  支配女

   エリカ

   クグルス(魔妖精/淫魔族)

   コゼ

   シルキー(屋敷妖精)

  特殊能力

   淫魔力

   魔眼

   ユグドラの癒し

 

 

 

 やっぱりだ……。

 淫魔師としてのレベルが〈レベル65〉まで跳ね上がっている。

 たしか、少し前の歌姫騒動のときに、一時的に歌姫ニーナを支配し、次いで解放した後のレベルは〈レベル58〉だった。

 それに比べて、かなり向上している。

 

 ここで一郎はふと、「淫魔師の恩恵」という言葉を思い出した。

 よくわからないから、考えないようにしてたが、実は、一郎が支配しているエリカやコゼのステータスには、「淫魔師の恩恵」という言葉が読めるのだ。

 エリカもコゼも、自分に抱かれたあと「身体が軽くなった」「力が増した気がする」と口にしているが、ステータスにある彼女たちの能力の一部が、一郎が支配したことでかなり向上していると思う。

 

 目の前のシルキーもまた同じだ。

 一郎の支配直前屋敷妖精としてのレベルは〈レベル20〉だった、

 それがひと晩経って、シルキーのレベルは〈レベル30〉になっている。

屋敷妖精としてのレベルが目に見えて上がっているのだ。

 無論、「淫魔師の恩恵」という言葉もステータスにある。

 

 ──淫魔師の支配は、女の能力を底上げする。

 

 そして、その成長が淫魔師本人の糧となるのではないか……。

 一郎の胸に確信めいた仮説が芽生えた。

 

 ドルニカ夫人のような凡庸な女を支配したときは、まったく、レベルの上昇がなかったのは覚えている。

 これも仮説だが、つまり──淫魔師の成長は「人数」ではなく「質」ではないだろうか。能力ある女を支配し、その力を引き上げるほど、自らの力に還元するのではないだろうか。

 まあ、答えを出すには、まだまだデータが不足しているが……。

 

「本当にすごいぞ……。この屋敷妖精、全身から淫気が溢れ出している。さっきよりずっと強い……」

 

 さっきと同じ言葉を口にしながら、クグルスが一郎たちの周りを舞う。

 一方で、一心不乱に一郎に奉仕していたシルキーが大きく身体を震えた。

 

「んんんんっ」

 

 さらに、一郎の怒張を咥えたまま全身を突っ張らせた。

 ──達したのだ。

 ステータスを読まずして、一郎にはわかった。

 

 感度を十倍にされた口で一物を舐めるというのは、ほとんど怒張を膣に受けているのと同じである。

 しかも股間はエリカの舌責めだ。前後からの刺激に、シルキーはひとたまりもなく昇天してしまったようだ。

 

「よし、もういい、シルキー。昨日と同じように、俺に抱きつくようにして、腰の上に乗れ」

 

 一郎は椅子からおりて、床の上に胡座をかく。

 すると、絶頂の余韻を残すシルキーがおぼつかない足取りで這い寄って来る。

 そして、小さな身体で一郎の怒張に跨り、その膣へと受け入れた。

 

「ふわあっ、あんっ」

 

 シルキーの小さな身体がぶるりと震える。

 また、狭い股間は驚くほど柔らかく、一郎の怒張をしっかりと呑み込んでいく。

 抱き合いながら腰を上下に動かせば、またもや、シルキーが快楽に声を震わせた。

 

「ああ、き、気持ちいです……。わ、わたくし……こ、これ……好き……ああっ……」

 

 一郎はシルキーを対面座位で抱いたまま律動をする。

 やがて、シルキーは、二度目の絶頂に全身を震わせた。

 一郎もまた彼女の膣奥に精を迸らせ、同時に快感の頂点を迎えた。

 

「はあ……。だ、旦那様……。本当に気持ちよかったです……。あ、ありがとうございました……」

 

 しばらく余韻に耽ったシルキーは、再び一郎の怒張を咥えて舐めはじめた。掃除フェラである。

 だが感度十倍のままだから、触れるたびに震え声を洩らし、官能に身を委ねている。

 

「ご主人様、すごいよ──。本当に屋敷妖精まで性奴隷にしちゃったんだね。こいつ、とても喜んでいたよ。ぼくにはそれがよくわかった」

 

 クグルスが悶え震えるシルキーを見て感心したように言う。

 一郎は見た目は幼い少女のようなシルキーの身悶えをしばし眺め、ようやく解放してやった。

 

「はあ、はあ、はあ……」

 

 シルキーはその場に腰を抜かし、しばらく動けなかった。

 

「あ、あのう……」

 

 エリカが一郎に近寄る。だが、さっとコゼが彼女を押しのけた。

 

「次は、あたしとですよ。約束でした」

 

 エリカを押しのけるようにして、前に出てきたコゼが言う。

 

「あっ、狡いわ、コゼ」

 

 割り込まれたエリカが頬を膨らませる。

 

「へへへ、さっき予約済みだったでしょう。お先に」

 

 

 コゼが悪びれる様子もなく、一郎に裸で抱きついてきた。

 一郎は横にどいたシルキーに変わって、コゼを受け入れる。

 それにしても、こんなにも美女たちが集い、一郎の性器を奪い合ってくれるのだ。

 男冥利に尽きるとはこのことだろう。

 一郎は心からの満足を覚えた。

 

 そのときだった。

 シルキーが急に真剣な表情で一郎の前に進み出た。

 

「……あのう……、旦那様。お取込み中のところですが、この屋敷に誰か来ました……。門のところに人の気配があります……。それに武器を持っているようです……」

 

 まさに、コゼの股間を怒張で迎え入れようとしているところだった。

 屋敷妖精であるシルキーは、この屋敷に誰かが近づけば、それを魔道で感知できるのだ。

 

「どんな相手だ?」

 

 一郎はシルキーを見る。

 

「女の子……いえ、あれは成人した女性ですね。ドワフ族だと思います。両手に大斧をもっております」

 

「ミランダだな……。じゃあ、出迎えようか。コゼ、悪いが一時中止だ」

 

「えええっ」

 

 すると、コゼが悲痛そうな声をあげた。

 その余りにも残念そうな顔に、一郎は思わず噴き出てしまった。

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