【改訂版】異世界で淫魔師ハレム【コミカライズ作品】 作:ドン・ドナシアン
「ロ、ロウ、いく、いく、また、いく……。いぐううっ──いぐうう──」
ミランダが腕を一郎の首に絡ませ、絶息するような息を吐きながら背をのけ反らせた。
また達したのだ。
寝室で抱かれるようになってから、彼女の絶頂はすでに二桁に及ぶ。
あの百戦錬磨の副ギルド長が、いまは淫らな雌となって自ら求め、半狂乱に喘いでいた。
浴場でミランダを失神するほど抱き尽くしたあと、一郎は彼女を屋敷の寝室へと移した。
ここはシルキーの魔道で常に清められた場所であり、壁には淡い光を放つ魔晶灯が浮かび、ほのかな花の香りが漂っている。
外の冷気も暑さも遮られ、寝具は常に心地よい温もりを保っていた。
すべては屋敷を司るシルキーの手によるものだ。
彼女が目を配るかぎり、灯りは決して消えず、シーツは汚れを残さず、淫らな吐息さえ心地よく響くように整えられている。
ミランダを実際に運んだのもシルキーだ。屋敷妖精の彼女は屋敷内に限り、高位魔道遣いに匹敵する能力を発揮する。
連続絶頂でついに意識を失ったミランダを、一郎はシルキーを呼んで「移動術」で瞬間移動させてもらったのである。
十人が同時に眠れるほどの大きな寝台は、深紅の天蓋が張られ、魔道で常に柔らかに温められている。
シーツは絹のように滑らかで、抱き合った身体を吸い込むように受けとめていた。その隅には、エリカとコゼが汗に濡れた身体を投げ出している。
二人とも何度も一郎に抱かれ、幾度も果て、完全に力を失っていた。
エリカだけは、浴場を出るときに外さなかった後手の手錠をいまも嵌めたままだ。
表情は不服そうでありながら、縛られたまま抱かれることでいっそう昂ぶり、満ち足りた顔をしているのを一郎は見抜いていた。
コゼは拘束されてはいないが、羞恥と快感に頬を紅潮させ、荒い息を吐きながら胸を上下させている。
そして、いまは再びミランダの番だった。
もう何周り目になるのか、一郎も数えられない。四周りか、五周りか……。
最初はエリカやコゼと並んで抱かれることに躊躇を見せ、わずかな抵抗を示していたミランダも、交わりを重ねるごとにその殻を失い、いつしかたがを外したように淫らに変わっていった。
先ほどまで失神しかけていた彼女を頬を叩いて起こし、怒張を貫いて律動を与えると、人が変わったように自ら腰を差し出し、貪るように一郎を求めている。
「き、気持ちいいぞ──ミ、ミランダ──。くっ」
一郎は仰向けにしたミランダの両腿を胸に押しつける体勢で貫き、その膣の奥で怒張の動きを速める。
だが、とにかく凄い膣の締めつけなのだ。
ねっとりと濡れた柔らかいミランダの粘膜に包まれ、一郎にも鋭い快感が走る。
「ああ、いいいっ、いくうっ、またいぐううっ」
だが、ミランダにはそれを遙かに上回る快感を送り続けているつもりだ。
すると、ミランダの締めつけと吸いつきが一気に強まり、全身を痙攣させながら。一郎に強くしがみつてきた。
乱れ喘ぐ声と熱気が寝室にこもり、魔道の壁に反響して揺らめいている。
絹の天蓋が微かに震え、濡れた肌と蜜の甘い匂いが漂い、空間そのものが淫靡な色に染め上げられていた。
そして、またもや、ミランダが身体を震わせて全身を突っ張らせた。
肉に包まれている一郎の怒張が新たな蜜にまみれたのがわかった。
ミランダがまた達したのだ。
「ああ、また、あたしだけ──。あ、あんたも来てよおお──」
一郎を迎えたままいまだに腰を振り続けているミランダが泣くような声で叫んだ。
いつもは毅然とギルドを統べる副ギルド長が、ここでは魔道屋敷に守られた淫靡な寝台の上で、ただの女として果て続けている。
一郎も、ミランダがこんなに乱れる性質とは思わなかった。
まあ、無理もないか……。
浴場で一郎のものにしてから、前の穴も後ろの穴も、徹底的に犯して彼女を快楽漬けにしている。
全身を駆け抜ける怖しいほどの快感を繰り返して受けさせた。ミランダは完全に常規を逸し、いまや、一郎の与える快感になすがままだ。
「気にせずに、いくらでも達してくれ。ミランダのよがる姿は本当に可愛いよ」
怒張に噴き出した蜜が絡みつくのを味わいながら、一郎は中断することなく抽送を続けた。
絶頂の余韻に浸る暇もなく、さらに高みに昇らされようとするミランダはますます狂乱状態だ。
それにしても……。
ミランダの膣は、まるで吸いつくようにぐいぐいと力強く一郎の怒張を締めつけてくる。
一見、少女にしか見えないミランダだが、やはり股間は大人のそれだ。
しかも、怪力で知られるドワフ族の女傑だけあり、締めつけの力が凄まじく強い。
性欲を自在に操る淫魔師の一郎でさえ、思わず精を搾り出されそうになるほどだった。
しかも、締めつけるだけではない。
膣の中の襞がまるで生き物のように肉棒に絡みつき、吸いついてくる。
“蚯蚓千匹”──。
そんな古めかしい名器の言い回しを思い出す。
ミランダがそんな名器の持ち主なのは間違いない。
これがもしも淫魔師でない並の男であれば、たちまちに達してしまうだろうと一郎は思った。
だが、ミランダの股間がそんな風に名器の現象を起こすのは、二度三度と絶頂を繰り返し、すっかりと乱れてからのことだ。
だからこそ、この股間を味わうには、彼女を続けざまに昇天させられる男でなければならない。
これまで彼女を抱いた男は十人と聞くが、誰も長く続けられず、誰もこの乱れた姿を引き出せなかったという。
もしもこの秘密を知っていれば、誰もミランダを手放しはしなかっただろう。
一郎は膣の奥、子宮に近い一点を強く擦ってやった。
そこは淫魔師である一郎にだけわかる、彼女の最大の性感帯だ。
「んぐうううっ」
ミランダがまたもや吠えた。
また絶頂したのだ。
さらに、汗みどろの顔を一郎の胸にぐいと押しつけてきた。
小柄な彼女は、こうして抱き合うと頭が一郎の胸までしか来ない。必死に口を開き、一郎の二の腕にがぶりと噛みついた。
「んぎいっ」
悲鳴をあげそうになるほど痛かった。
だが、ミランダにそれを意識する様子はない。
一郎は冷静に観察しながら一度抜いた。
すると名残惜しげに股間がぐいぐいと怒張を引き戻そうとしてくる。
構わずに引き抜くと、吸盤が離れるような音とともに一物が抜け、大量の愛液がどっと股間から垂れ落ちた。
「ああ、まだ、まだよ。待って、ロウ──。やめないで──」
ミランダが必死に声をあげた。
一郎は切羽詰まった様子に笑みを浮かべた。
「やめやしないよ、ミランダ。次は後ろで欲しいんだろう」
「んああっ」
自ら腰を持ち上げて導くように、ミランダは後ろを差し出した。
敏感に震える菊座に一郎は亀頭を押しあて、ためらいなく深く貫いた。
「きゃあああ──ああああっ」
その瞬間、快感が迸るような悲鳴があがった。
こうして抱いている一郎にも、肉壁を通じて前の穴の震えが伝わってくる。
敏感な前で震えを受けながら、後ろを突かれる彼女は堪らないだろう。
全身に強烈な快美感が暴れ狂っているのは、一郎にはよくわかった。
その悦楽に身を委ねさせながら、一郎は寝室の隅をちらりと見やった。
いつの間にか、意識を戻したエリカとコゼが息を呑み、じっとこちらを見ている。
彼女たちが一郎に抱かれたがっているのは、その目つきではっきりとわかった。
ミランダがひと段落すれば、またもや、争うように飛びかかってくるに違いない……。
まるで、雌の肉食獣のようだな……。
一郎は彼女たちを眺めて思った。
長い夜はまだまだ続く。
激しく乱れるミランダの尻を抱きながら、一郎はほくそ笑んだ。
やがて、またしても、ミランダが背をのけ反らせ、後ろを突かれるたびに全身を震わせて絶頂した。
一郎はその蠢く尻を強く抱き込み、律動をさらに荒々しくしていく。
「ひああっ、あああっ、また、またいくうう──」
「いいぞ……ミランダ、もっと感じろ。俺のを受け入れろ」
震えがひときわ大きくなり、喉を詰まらせたような嬌声が迸った瞬間──。
一郎は奥深くまで怒張を突き入れ、奔流を解き放った。
「んぎいいっ、あああっ、なかで、なかでええっ」
「全部くれてやる……奥まで飲み込め」
灼けるような精が肛奥に叩き込まれ、ミランダの小さな身体が跳ね上がる。
絶頂の波に合わせて注ぎ込まれた熱を受けとめながら、涙を浮かべて喉の奥から甘い嗚咽を漏らした。
「やああっ、だめっ、またいっちゃうっ、いくっ──」
「まだだ……搾り尽くせ、ミランダ」
緊張と快楽に震える菊座が怒張を締めつけ、精を搾り取るように吸いついてくる。
一郎はその蠢動に応じてさらに深く押し込み、最後の一滴まで注ぎ尽くした。
ふたりの呼吸が乱れ絡み合い、寝室の淫靡な熱気がさらに濃くなる。
三連続の絶頂だ。
ミランダは完全に失神した。
一郎は、最後の脈動を吐ききり、大きく息をつく
そして、静かに怒張をミランダのお尻から抜いた。
「ふう……」
途端に、両側から身を起こしたのはエリカとコゼだった。
拘束されたままの腕で必死に身を寄せるコゼと、恥じらいを押し殺して腰を進めるエリカ。
二人は顔を見合わせ、次の瞬間には同時に一郎の股間へ唇を寄せていた。
「ん……、あたしが……」
「わたしも……」
ミランダの菊座から抜いたばかりだが、それを厭う様子もなく、一郎の男根から滴るものを、左右から舌で掬い取る。
熱と蜜を舐め合うようにしながら、必死に一郎を仰ぎ見た。
「ロウ様……わたし……もう大丈夫です……」
「また……あたしも抱いてください……」
切なげに縋るその声音は、荒い息と混じって寝室の熱気に溶けた。
一郎はゆっくりと笑みを浮かべ、二人の濡れた唇を見下ろした。
「はあ……」
もう何十度目になるかもわからない大きな息を吐いた。
股間に嵌められた異物が、またしてもミランダを苛んでいる。
あのロウに身体を許してしまった翌日である。
時刻は、すでに陽は中天を少し過ぎたところだ。
ギルド本部の二階にある副ギルド長執務室の机に向かってはいるが、書類に目を落としても、思考はまとまらない。
羽根ペンを握る指はたびたび震え、行の途中で止まってしまう。理由は明らかだった。
ミランダを悩ませているものの正体は、腰に巻きつく革帯だ──。
ただの革帯ではない。その内側では膣を深くディルドが貫き、敏感な肉芽を執拗に苛む突起が、じっとしていても疼きを生み、身じろぎすればさらに強い刺激を送り込んでくる。
しかも、そのディルドにしても尋常なものではなかった。表面には細かな突起が無数に刻まれ、どういう仕掛けなのか、身動ぎするたびにそれらが蠢くように感じられるのだ。
とにかく、それが朝からずっとミランダを苛み続けている。
装着されたときのことも、断片的ながら覚えている。
なぜあんなものを受け入れてしまったのか──いま思えば後悔しかない。だが昨夜、あのときは抗う気力も削がれ、気づけば従ってしまっていた。
一生の不覚だ。
昨夜のことは、断片的ではあるが脳裏に焼きついている。
浴場で……寝室で……繰り返し抱かれ、意識を保つのもやっとのまま、結局はロウたちの雇った小さな馬車でギルドへ戻された。
そのとき、ギルド本部の夜当番を務めていたのは受付嬢のマリーだった。
受付嬢もしているものの、実はマリーはミランダの片腕とも言える部下であり、副ギルド長としての仕事を日常的に支えてくれる存在だ。
馬車から降ろされたミランダを見て、マリーは「酔い潰れたと伺いました」とロウに教えられたようだ。
ドワフ族の自分が酒に負けるはずもない。──実際には抱き潰されたのだ、と苦笑せざるを得なかった。
ミランダがここに送ってもらったのは、ミランダの生活の場所がこのギルド本部内になるからだ。
ギルド本部の二階にある執務室と、その奥の小さな私室が、ミランダの暮らす場所になっている。
かつては街中に家もあったが、仕事の多忙さと独り身であることもあって、ほとんど戻らなくなり、やがて手放したのだ。
昨夜も、その後、私室へ運ばれ、寝台に投げ出されると、全身の疲労に抗えず、すぐに深い眠りに落ちたようだ。
そして今朝、目覚めて初めて、腰に巻きつく革帯の存在を意識したのだった。
とにかく、この革帯だ。
無理やり装着させられたのではない。
朦朧とはしていたが、ロウに強く言われて、最終的には自分から受け入れてしまったのだ。思い返すと我ながら呆れる。
我に返ったのは、今朝起きてからだが、外せないのだ。
魔道の封じが施されており、自らの魔力ではどうにもならない。
強引に剥ぎ取ろうと、怪力をもってして引き裂こうとした。刃も当ててみた。だが革帯はびくともせず、いかなる刃も受け付けなかった。
しかも無理に動かせば、陰核に当たる突起がしばらく激しく振動し、全身を痙攣させて動けなくなる。
明らかに魔道的な処置が施されているのはわかるが、どんな仕組みなのか見当もつかず、つまりはどうしようもないのだ。
「んっ……」
小さく身をよじると、またもや、突起がいやらしく擦れて甘い疼きが奔り、堪らず声が洩れたのだ。
革帯の内側はすでに蜜で濡れ、着衣の下で熱がこもっていた。
ハロンドール内の冒険者ギルドを総括する身としての威厳を守らねばならないのに、股間の異物ひとつで心も身体も乱される──そんな自分を思うと、また深く息を吐くしかなかった。
そのとき、扉が軽く叩かれた。
「ミランダ、あたしよ……。マリーよ」
マリーは王都ギルドの受付嬢にして、ミランダの片腕とも言える存在だ。
副ギルド長である彼女の仕事を常に支え、時に侍女のように身の回りの世話まで買って出る、気の利く若い従者でもある。
「どうしたの?」
慌てて背筋を伸ばし、書類を整える。
マリーが扉を開けて、顔だけ出す。
「冒険者のロウ殿が、ロビーに来てるわ。面談の約束があると言っているけど……」
胸の奥が大きく鳴った。やって来るとは思っていたが、約束はしてない。
だが、とにかく、これを外してもらいわないと……。
「空いている個室に通してちょうだい。すぐに」
「わかった。じゃあ、三番の部屋に」
マリーが扉を閉め、その足音が遠ざかる。
ミランダは革帯の食い込みを意識しながら、深く息を吐いた。
椅子を押しのけ、立ち上がる。石床の冷たさが足裏に心地よく、魔晶灯の光が衣の影を揺らした。
ミランダは一度、執務室を出て、ロウの待つ個室へと向かった。
果たして、そこには機嫌よく微笑んでいるロウと、複雑そうな表情のエリカがいた。コゼはいない。
ふたりは、ソファには座らずに、立ったまま待っていた。
「やあ、ミランダ。思ったよりも元気そうだ」
ロウがおどけたように片手を上げた。
その態度は、まるで友人の家を訪れたかのように飄々としている。
思わずかっとなる。
「元気って、あんたねえ……」
ミランダはロウを睨んだ。
「コゼはいないよ。新しく買った小さな移動用の馬車を試していてね。いまは馭者をさせている。その帰りなんだ。やっぱり、馬車でもあった方がいいと思ってね。馬車もウマも管理はシルキーがしてくれるし、高かったけど、思い切って買ったんだよ」
「そんなことはどうでもいいのよ──」
言葉を遮り、机に手を突いて身を乗り出した。
「……あのう、ミランダ、大丈夫……?」
その隣に控えるエリカが、困ったように、けれどどこか苦笑まじりに軽く会釈した。
「大丈夫なわけ……ないでしょ……。早くこれ、外しなさいよ」
ミランダは、もうふたりの挨拶をまともに受け取る余裕などなかった。怒りと羞恥に紅潮した顔で、ミランダはロウを睨み据える。
「これって、なんだ?」
ロウがわざとらしく惚けた。
ミランダの苛立ちがさらに膨らむ。
とにかく、いまこの瞬間も、腰を締めつける革帯の感触が、動くたびに突起を擦らせ、膣の奥に埋め込まれた異物を意識させるのだ。
ミランダの声は震え、苛立ちと切迫がないまぜになっていた。
「わかってんでしょう。あたしに嵌めているものよ。こ、股間に……」
「なんでだよ。受け入れたのは、ミランダ自身だろう?」
ロウは肩を竦め、愉快げに笑った。
「いいから、外しなさいっ。あんな状態のときに強要するなんて卑怯よ。すぐに外してと言っているの」
すると、ロウがズボンのポケットへと手を入れたのがわかった。
「ひうっ」
ミランダの口から悲鳴がこぼれる。
革帯の内側のディルドと突起が強く震えて、膣を激しく苛んだのだ。
思わず、股間をズボンの上から押さえ。がくりと膝を折っる。そして、喰いしばった口から苦悶の声が漏れた。
「と、止めなさい──」
ミランダはやっと怒鳴った。
ロウの指がポケットの奥でわずかに動く。
すると、振動が止まった。
ほっとして、下肢全体の緊張が溶けていった。
だが、その直後、またもや、革帯の内側──膣を埋めるディルドが震え出した。
張形の表面の細かな突起があちこちの肉襞を擦り、内部を掻き回す。
「ひうっ……やっ……やめ……」
ミランダは膝を折り、肩を震わせた。
震動は一瞬で止まり、息を荒げながら体勢を整えようとした。
「ミランダ……」
すると、ロウが笑みを浮かべたまま声を掛けてきた。
「はあ、はあ……、な、なによ……? いや……あんた、いい加減にしなさいよね……」
ミランダは膝を折った視線のまま、ロウを見上げる。
「ミランダは愛人のひとりになったんだから、ズボンじゃなくてスカートをはくんだ。しかも、腿が半分以上隠れるものだぞ」
「は、はあ? ふざけないでよ……。そんなの、あたしの勝手で……」
言い切るより早く、ディルドがまたもやぶるぶると震えだした。
「んあっ──」
堪らず腰が抜けそうになり、ついに片膝が床に落ちる。
そして、振動がとまる。だが、すぐに間髪空けずに、また振動される。
「ああ、やめてええっ」
ついにミランダは、脚に力が入らなくなり、両膝を床につけてしまった。
それでも、ディルドの玩弄は終わらない。
しばらくのあいだ、振動と静止を短い時間で繰り返された。
とにかく、振動が止むたびに立ち直ろうとするが、再びの振動に襲われ、身体は勝手に震え崩れていく。
その繰り返しが、羞恥と屈辱を幾重にも重ねていった。
「答えは、“はい”か、“わかった”だ。それ以外は聞きたくないね」
ロウが明るい口調で言った。
いまは、振動は止まっているが、腰に力が入らず、ミランダは跪いたままでいた。
「ねえ、ミランダ……」
そのとき、傍らのエリカが困ったように口を開いた。
「……こうなったら、ロウ様は強引だから……。諦めた方がいいわ……」
「な……にを言うのよ……」
振動に途切れる声でミランダは睨み返すが、またもや、唐突に、ディルドが動き出す。膣奥だけでなく陰核を覆う突起までもが震えだした。
膣を掻き乱す蠢動に加え、芽を直撃する刺激が一気に押し寄せる。
「ひああああ──」
悲鳴が漏れ、全身が硬直する。
ついに膝から崩れ、机の脚に縋りつくようにしゃがみ込んだ。
瞳は涙に滲み、荒い呼吸が室内の熱気に混じって響いた。
「……わかった……わかったから……」
ついに、ミランダは屈服した。
その瞬間、ロウは満足げに笑った。
「よかった。快く応じてくれてね……。ミランダは可愛いから、きっとスカートが似合うぞ。今度いいものを贈るよ」
「可愛い……って……」
歯ぎしりする。ミランダを何歳だと思っているのだ……。
確かに、見た目は人間族の子どもに見えないこともないが、人間族のように短命種でないミランダは、もう六十歳だ……。
でも、胸の奥が微かに熱を帯びてもいた。──可愛い、と言われて嬉しいいう感情が生まれたのだ。
自分でも信じがたかったが……。
「それと……昨夜も言ったけど。屋敷の件は未解決クエストとして処理してな……。俺たちの居場所も伏せておいてくれ……」
そういえば、そんなことを言っていた。
アスカ……だったか、たちの悪い魔女の恨みを買っているとか……。
だが、特定の冒険者だけ、特別な便宜を図るわけには……
「そんなこと……副ギルド長のあたしが……勝手にギルド法を犯すわけには……。信用というのもあるし……」
言い募ろうとした瞬間、またディルドの震えが走った。
内部を掻き混ぜる突起に、声が喉奥で千切れた。
「ひああ……っ……あああ……」
しゃがんだまま腰を突き出すように震え、股間を両手で押さえて、しばらく耐える。
だが、今度は長い……。
頭が白くなる。
腰がぶるぶると震え、ミランダは身体を硬直させた。
いく……。
ミランダはせめて声を漏らすまいと必死に歯を喰いしばる。
だが、ぎりぎりで振動が突然にとまった。
「くはっ」
全身から力が抜け、荒く息を吐く。
「ミランダ、心からのお願いだ。いいだろう?」
ロウが平然とした口調で言った。
ミランダは観念した。
「……わ、わかったわよ……。隠せばいいんでしょう……」
口惜しさとともに吐き捨てて声は震えていた。
仕方がない……。
どうせ、誰にも迷惑はかからない。
なんとかその場に立ちあがる。
しかし、さんざんに翻弄された玩弄でまだ膝が震えていた。
すると、ロウが身体を屈ませてミランダの耳荷口を寄せてきた。
「それから……もうひとつ頼みがある……。クエストとして依頼したい。内容は……」
耳元に落ちる声──。
その内容にミランダは心の底から呆れてしまった。
「冗談じゃないわ、そんなくだらないこと──」
思わず怒鳴った。
その瞬間、ディルドだけでなく、またもや陰核の突起までもが同時に震えだす。
全身を駆け上がる強烈な刺激に、堪らず悲鳴が迸った。
「ひあああああ──っ」
その場にしゃがみ込み、全身を痙攣させた。
これまでの振動が最大だと思っていたが、加減をされてたいとわかった。
桁違いの快感が込みあがり、喰いしばった歯のあしだから甘い声が迸った。
ミランダがついに絶頂してしまった。
ズボンのなかでまとまった蜜が革帯の隙間から噴き出し、ズボンの股間に大きな染みを作る。
「止めてっ──止めてったらあ──くああっ、いったっ、いったから──ああああっ」
止まらぬ淫具に嬌声を繰り返す。それでも振動は止まらない。
「いったからなんだ? なあ、ミランダ、お願いだよ。いいだろう」
ロウがズボンから取り出した操作具のようなものをミランダの顔の前にかざす。
手を伸ばしてとりあげようとしたが、さっとかわされた。
ついに承諾の言葉を吐き出していた。
「わ、わかった……やるから……っ。だけど、その代わり……規定以上のクエスト代は……もらうからね……」
声は喚きに近かった。
やっと、振動がとまった。
「ありがとう、ミランダ。きっと応じてくれると思ったよ」
ロウが嬉しそうに言った。
「はあ、ロウ様ったら……」
エリカが呆れた声とともに嘆息する。
一方で、ミランダはまだ立てないでいた。
ロウを見上げる。愉しそうに笑っている。
悔しい。口惜しい……。
けれど、胸の奥にかすかな温もりが残っているのを否定できなかった。
愛情と呼ぶには余りに不本意で、認めたくもない感情……。
それでも、ロウの笑みに触れたとき、自分の心が和らいでしまうことを、ミランダははっきりと自覚していた。
13話『懐柔の座興』終わり──
14話『襲撃の余興』に続く──
【ミランダ=サタルス】
ミランダ=サタルス(?–?)は、第一帝国の開闢に先立ちロウ=サタルス帝の最初の妃のひとりとなり、同時に大陸横断の「統一ギルド」を創始したドワフ族の女性。
彼女は諸王国末期にあって伝説的なシーラ・ランク冒険者として名を馳せ、その後ハロルド冒険者ギルド本部を掌握して黄金期を築き上げたことで、帝国史とギルド史双方にその名を残した。
北方草原地帯にあるドワフ族の共同体「エルドーム」の近傍にある貧民部落の出身で、二十人を超える兄弟姉妹のひとりとして育ち、十二歳で里を離れ冒険者となり、やがて大陸屈指のシーラにまで上りつめた。
小柄で童女にしか見えぬ外見と二本の大斧を振るう豪胆さは対照的であり、しばしば「小鬼のような外見をした巨人」と称されたという。
五十五歳で現役を退いた後は王都ハロルド冒険者ギルド本部の副ギルド長に就任、実質的な最高責任者として制度改革を進めた。
六十四歳でロウに望まれて婚姻し、正式にギルド長の座についたのはその後である。
以後はロウの覇権拡大に呼応して各地の冒険者ギルドを束ね、さらに他職域との連携を進め「統一ギルド」を完成させた。この業績は「ギルド時代の黄金期」を築いたものとして高く評価される。
ロウとの間に三子をもうけ、そのひとりが「ギルド王」トールである。
晩年は退位後のロウとともにルルドの森の別宮に移り住んだことが知られるが、その後の消息は不明である。
出典:ボルティモア著『万世大辞典』より。以下の再録文献はすべてスクルズ記念国際図書館の許可を得て、初版本より抜粋採録したものである。