〈催眠を掛ける魔法〉でヤリまくる 作:shiguma1124
ただこの話が終われば真面目パートもほぼ終わりです。
次回以降はエッチなパート書きまくっちゃうぞぉ…!
「あんたにしては珍しく緊張してるんじゃない?」
朝のそんな一言で、俺は逆に冷静を取り戻した。
今日行われる第二次試験は鬼門と呼んで差し支えない程問題点が多くある。
随分前からそこの対策を考えてきたが、いざその時が来るとなると少し肩に力が入ってしまったのか。出発する前アウラに見透かされたように言われる。
「……かもな」
「あっさり認める辺り本当に珍しいわね。この前は平気だったみたいなのに」
「前より運が重要になって来るからな、俺じゃどうしようもない場面が来るかもしれないし」
そう、第一次試験の隕鉄鳥発見も運要素が多分に含まれていたが。
あくまで被害を被るのは己の性欲のみ、最悪後まで我慢すれば済んだ話。
だが今回はそうもいかない。
第二次試験における最大の障壁は複製体。
そこは原作通りであり、本気を出せば試験クリアは出来る筈だ。ゼンゼの複製体から奇襲を受けるとかでもない限り。
ただ問題なのは原作通りでない存在、要は俺の複製体が問題となる。
単純な強さも勿論としてあるが、何より恐れているのは催眠魔法を使ってくる事
記憶も経験も複製しているなら性格面もある程度似通っている可能性もあり得る訳で、そうなると最悪複製体が女の子達をレイプして周る可能性……はまぁ流石に低いとしても。
現実的にあり得るかもと思っているラインでは、受験者を操って集団を率いる。つまりは受験者本体も複製体達と協力してしまう展開。
(やりかねん。実際催眠魔法を使って軍を操る事を一度過去の俺も考えた事があった、その記憶も向こうが保持している限りその可能性は捨てきれない)
複製体が女の子を性的に襲ったとしても、最悪記憶を消したりすればどうにかなるけど。
軍になって暴力的に襲ってくるのはマズい。
本格的に死者も出かねないし。
「でも合否自体は気にしてないんでしょ?何をそんなに気にしてるのよ」
「他の受験者が死ぬかもしれないの、俺のせいで。流石にそんな事態は避けたい」
俺の受かっても受からなくてもいい発言だけを切り取ればそう思っても仕方ないか。
実際ここまで来れたら次は落ちてもいい。ただ女の子、及び原作キャラ達に本来なかった筈の負傷までは負わせなかったらそれで。
後は多少強引でも催眠を掛けていけばいい訳だし。
「……あんたって催眠使って好きかって女と交尾する癖に、命だけは大事にしてるわよね。それも人間の価値観なの?」
「は?」
「いやだって、本人の意思と関係なく交尾をするのって悪い事なんでしょう?なのに命の事になると途端に相手を守ろうとするのは最低限の道徳心、ってやつなの?」
以前アウラに人の心、道徳心を教えてみた事があった。理解させようみたいな考えじゃなくて、どんな反応をするか知りたくて。
結果は、人間がそう考えるという事自体は理解出来たけど、何故その考えをするかは理解出来ない。
という原作でも分かった通りで、道徳を暗記授業と思ってる奴と同じ答えだった。
その時の教えを今ここで言われると、改めて自分が中々に最低な男だと痛感させられる。
「人の心は踏みにじっても、根っこまで折ったりはしないし。踏んづけた後はちゃんと真っ直ぐに直してあげるのが俺の流儀なんだよ」
時々女の子と遊んだりしても、その後の人生に一切の悪影響が出ないよう後処理には細心の注意を払っている。
死ぬ前まで葬送のフリーレンを追い続けてきた俺は知っているのだ。心を操るってのは想像よりも遥かに難しい。
原作でも失敗例が出された訳だし。
(ま、人に限った話だけど)
さっきの言葉を聞いたアウラがよく分かっていない様子なのは、多分魔族の考えとかだけじゃなくて。
自分自身や他の魔族を俺がどう扱ってきたかを覚えてるからだろうな。
人間じゃないなら俺は容赦なく心の芯までへし折るし、実際アウラも今後俺が死ぬまでは支配下に置かせてもらおうと考えてるのは事実だ。
「確かに俺の考えは理解し難いものだろうけど、催眠を使える俺にとって心はどうとでもなるものだ。だが命は、肉体はそうじゃない。
自分の手の届かないところは不安要素になるもんだろ?」
魔法使いが前衛の戦士と組むみたいなもん。と言えばアウラも漸く納得した風だった。
風なだけで内心がどうかは分からないけど。
「でもそうだな、手の届かない事を考えてても仕方ないか。お前も偶には良い事言ってくれるな」
「あんたの考えが意味不明過ぎるからいけないのよ。私はいつも通りだわ」
「へいへい、んじゃ行ってくるから」
「どうせ死ぬ事はないんでしょうからさっさと帰って来なさいよ。あ、もう本全部読み切っちゃったからまた買ってきてちょうだい」
(贅沢言いやがってこの野郎……後で体で代金払わせてやる)
慣れたもんであるアウラとの軽口の言い合いを済ませ、家を出る。
不必要な不安や焦りといった感情はここで捨てておいて。
‣‣‣‣‣
第二次試験、試験会場である零落の王墓。
その入り口前に集められた受験者たちは各々知り合い等と固まって試験が始まるのを待っていた。のだが。
「……なんだよ」
「何だよも何もないよ、ただ隣に座ってるだけ」
ユーベルがやたら近い。
原作ではラントの隣で待機してたと思うけど、やはり彼女の中で興味の矢印は俺に向いている様だ。
それ自体は良い事なんだけどちょっと近いかな……多分ラント君への距離感よりも更に近い。
(良い匂いもするし可愛い顔が近いのは幸せなんだけど、興奮して試験どころじゃなくなっちゃう)
不快じゃないんだけどね、全く。
ちょっと色んな意味で困るだけで。
「ただ、昨日は随分遅い時間に女の子と会ってたんだね?」
やたら近い理由これかよ。
(エーレを帰してたところ見たな。ユーベルは彼女設定ないしこういう態度はちょっと予想外……)
「別に俺が誰とどこで会っててもいいだろ、俺達は別にそういう関係じゃないし」
「そうだね。私は別に君と将来を誓い合った訳でも、現在恋人関係である訳でもない。でも私はただ聞いてるだけだよ?ほら…あそこの、エーレって言ったっけ。あの子のとこに行ってあげなくていいの?」
ヴィアベル達と固まっている所を目で指しながらそう言ってくる様は、さながら浮気を怪しんでる彼女みたいだ。
いや多分そういう感情ではないと思うんだけど、この絡み方は若干面倒くさいな。
「いいよ行かなくて。そもそも今回の試験はダンジョン攻略とかそんな感じだろ?一次の時と違ってパーティー組まされるとかじゃないなら無理に交友深めなくていいだろ」
「じゃあ昨日会ってたのは試験の為じゃないんだ」
「そうだよ」
「なら私的な関係なんでしょ?ならさっきの説明からすると今会いに行かない理由にはならないよね、随分仲良さそうに歩いてたし」
どんだけ見てたんだよこいつ。
思わずツッコみたくなる程くどくど言ってくる。
クソ、こんな面倒彼女適正が高いなら今度その設定でヤってやろうかな。
「……なんなんだよさっきから。結局何が言いたい訳?嫉妬か?もっと俺にかまって欲しいのか?」
「いいや、私は聞いてるだけだよ。確かに君の事をもっと知りたいとは思ってるけどね」
飄々とした感じで詰められるとこんな気分なのか。
この前の質問攻めとはまた違った感じでこれもこれでアリかも。
俺は多少面倒で嫌味な感じだとしても相手が可愛ければ大概の事は許せる。どころか良い気分とも言えるし。
結局ユーベルから飛んでくる口撃を受け流していると、程なくして第二次試験の試験官であるゼンゼからルール説明が始まった。
内容は既に知っているので、本来なら攻略の手立てでも考えるべき筈の脳のリソースは別の事へ。
具体的には漸くまじまじと見る事が出来たゼンゼに対し、やっぱりちっちゃくて可愛いなとか。試験終わったらハメ潰してやるとかしか考えていなかった。
原作では説明が終わった後、協力を提言するデンケンと決裂した奴がいて。そっからバラバラにダンジョンに入っていく流れだとメモにも書かれている。
その最初に決裂した奴は俺と入れ替わっているので、どんな流れになるのかと暫く様子を見ていれば。
結局睨み合いのような状態が少し続いた後、ヴィアベルが一次でパーティーになった二人を連れて入って行ってしまい。
後は原作通りの流れで、エーデルやフリーレン達も続々と入っていく。
ラントは一人で行っちゃったけど、まぁメガネ君はマジで強いみたいだし一人でも大丈夫でしょ。
「カイ君はどうするの?」
ユーベルは不動を貫く俺に問いかけてくるあたり、試験でも俺に付いてくる気らしい。
(そのパターンね、おっけ)
幾つか事前に想定していたパターン内に収まったので、問題は特にない。
強いて言うならここからの交渉次第かな。
「向こうの対応によるけど、取り敢えずは話だけして来る」
ラヴィーネとカンネも消え。デンケンのパーティーと、そこと協力するつもりらしいメトーデとレンゲだけが場に残る。原作通りで有難い、記憶の後処理サボらなくてよかった。
第三陣営が居ないこのタイミングで動きたかったから本当に都合が良くて助かる。
俺は重い腰を持ち上げて付いてきたユーベルと共にデンケンの元へと向かう。
「デンケン、って言ったか。さっき言ってた協力の件、条件次第では組んでもいいと思ってる」
地味にデンケンとの初会話に心躍っている胸の内は隠して、クールに振る舞う。
「条件だと?」
「ああ、要求は二つ。一つは、一度キリでいいから俺に自由に動く権利をくれ」
「もう一つは」
「このユーベルの配置についても意見を通してほしい」
さ、ここからは原作知識の使いどころだ。
「随分と身勝手な事を言うものだな、共に攻略へ着手するメンバーがいきなり自由に動くだと?命を預け合う者通しの関係とは思えんな」
「勿論要求を出す以上、それを通しても尚余りあるメリットをそちらに提供しよう」
(肝心なのは使い方、上手く使えなきゃ交渉は失敗しかねん)
今回は催眠を使って仲間にさせたりする気はない。
本当に緊急事態になったら使うけど、出来れば使わずいきたい。だって全部催眠で解決するなんて面白みがないからね。
「俺はこの零落の王墓について情報がある。何故このダンジョンが未だ攻略されていないか、その所以をな。もしこっちの要求を呑んだ上で仲間にしてくれるならその情報を余すことなく伝えると約束しよう」
戦闘において事前情報は勝敗を左右する大きな要素。無視できる話では筈だ。
(これを逃す程愚かな奴じゃないのは分かってるけど、まだ一押し入りそうか…?)
「当然情報は先に渡すし、誓って言うが自由に動きたい理由もダンジョン攻略の為に必要な事だ」
「……ふむ」
死なない為の予防線である脱出用ゴーレムの存在はあったとしても、攻略に使える情報は僅かでもほしい筈だ。
(情報戦を制する事が大事なのは知ってるんだよこっちは。原作勢舐めんな)
リヒターやラオフェンがデンケンに意思決定を委ねてるのも有難い。
お陰で交渉相手は賢明なベテランのみ、有益な情報を出し続ければいい。
だから沈黙を続けて考えている風を装っても結果は分かりきっている。
「……一つ、聞いてもよいか」
まぁ、分かりきっていると言ったがまだ数クッション置く必要がある位は覚悟してたよ。
「何でもどうぞ」
「何故さっき情報を持っている事を言わなかった。そのたった一言で我々は受験者全員で協力する事も出来ただろうに」
そりゃごもっとも。
ここまで残ってるメンツが皆優秀なのは分かってる、だから俺が情報を提示すればある程度連携が取れそうな事も。
でもなぁ……それじゃ駄目なんだよ。
「かもな、でも。誰がどう見ても協力しあった方が良い状況の中でそれを選ばなかった連中に、わざわざこっちが情報を与えて協力させてもな。そんな奴等と組む気にならなかったんだよ」
(本当は原作から流れが逸れすぎるのを恐れただけなんですけど)
デンケンは基本的に合理主義だけど、本来情にも熱い人物だ。
若い俺の素直な感情論を聞いて合理性に欠けると判断するだろうが、同時に素直さは買ってくれるだろう。
もしここで気に食わないと判断されて協力出来なくても別でプランもあるし、今は素で交渉が通じるかどうかのテストだ。
「……まぁ良い、必要に迫られれば連中も協力するだろう。そちらの条件、呑んでもよい」
多分俺への好感度はそこまで高くなさそうだな。
でもいい。今回の試験さえ無事に潜り抜けられるなら多少は辛抱だ。
一番は不要な被害を出さない事、今はそれが最優先に他ならない。
「よし。じゃあ先に情報を共有するけど、細かいトラップとかはいいとして一番の問題は……」
試験の時間はゆとりがあるから問題ないけど、あまりゆっくりしたせいで何かの事態に出遅れるのもよくない。
ので俺は早速情報の開示から作戦会議へと入っていった。
「……と、こんな感じかな」
流石に全貌を知ってる訳じゃないから、複製体周りだけは特に熱心に伝えておいた。
「侵入者全員…となるとフリーレンやゼンゼも敵になるのか。どうするデンケン」
「どうするもこうするもあるか、どちらも死者が出かねん程の強敵じゃぞ。少なくとも前者の方はフリーレン本人に対応してもらおう」
情報さえ伝えれば細かい部分は皆が話を進めてくれる。
ここは原作から逸れるけど、俺が手綱を握れてるうちはいい。
多分最終的な結果はあまり変わらない計算だし。
仮に二次試験の突破者が原作より多くても、次のゼーリエが弾くだろうから。
「やはり協力は必要となってくるか……しかし今から他のメンバーを追うのも難しいな」
「既に皆さんある程度の所までは進んでいるでしょうし、入って行った入り口もバラバラですしね」
「だが最終的にどの入り口も最深部に繋がる構造なんだろ?ならいずれは合流するんじゃないか」
(作戦会議って……いいよね)
意見を出し合って方針を固めていく感じ、好きなんだ俺。
「俺はその意見に賛成。行けるとこまで行ってみて、それでも無理なら手を組んだらいいと思う」
「強気なのは良い事だが随分勢いに任せた案だな」
「さっきも言った通り複製体は時間経過で再度作られるからな。あんまゆっくりしてたら消耗でこっちが先に力尽きる」
「でもさ、複製体がダンジョン内に入った瞬間から一定時間で作られるなら急ぎで攻略するのもありなんじゃないの。敵が増えていく前にさ」
「それは一理ある……が、どの程度の間隔で作られるかは不明だ。速さを意識し過ぎて足元を掬われちゃ元も子もないぞ」
会議はそこまで問題なく進行していった。
大体は俺やリヒター、ラオフェンが案を出してみて。デンケンメトーデの二人がそれを実現可能かどうか判断して、無駄なところや不可能な事を削っていき。少しずつ良い部分だけを集めた作戦が形成されていく形。
ユーベルは時折口を出したりもしたが、積極的に話に加わったりはしなかった。
後は俺がちょくちょくレンゲちゃんの知恵を借りようと聞いてみたりして、数十分話し合いを続けた結果。
一先ずはこのメンバーで堅実に攻略を目指す。
道中で他の連中を見かけたら情報を渡して再度協力を申し出る。
という風に纏まった。
因みに俺が自由に動くどうこうの話は、自分の複製体の相手は自分が一番出来るから。という理由で通した。
事実戦闘スタイルと実力から見てこの中で俺に対抗出来そうなのメトーデとか位だし。
デンケンも戦えば一筋縄ではいかないだろうけど、それは真正面から戦った場合の話で、何でもありの勝負なら多分普通に俺が勝てる。
流石にそうと直接言った訳じゃないから、相性の問題だと言って誤魔化したけど。
「メトーデ」
最後、中へ入る前直前に声を掛ける。
「言ってた通り、頼むな」
「分かっています。可能な限りは手を尽くしますが、それでも正確に位置をお伝え出来るかどうかは分からないので、そこはご了承を」
これは俺とメトーデの間で交わされた約束について。
彼女が本来担う分の攻撃や防御も俺が引き受けるから、その代わり探知にのみ意識を向け。俺の複製体が現れたら迅速に捕捉し位置を伝えてほしいといった内容だ。
「探知に集中しきれるよう道中はしっかり守る、お互い出来る事を頑張ろうぜ」
原作でも潜伏が得意なフェルンを見つけ出して交戦、その後ほぼほぼ無傷の状態で耐えしのぐといった中々の所業を成したメトーデになら任せられる。
道中の戦闘で使用が確認されたのは防御魔法と一般攻撃魔法のみなので、スペックだけは優秀な俺なら問題なく代役をこなせる。そう踏んでの上だ。
他のメンバーにもこの取り決めは伝えて了承を貰っているので問題は何もない。
普段女の子と好き勝手ヤりまくってる俺だけど、戦闘には自信があるんだ。
こう見えても最低限の鍛錬だけは欠かさず続けてきたから、元の才能と合わさってそこそこ自信はある。
「では行くぞ」
こうしてデンケンを先頭とし、計七人でダンジョン内へと入って行く。
「ユーベル、右の奴片付けて」
戦闘の最中に指示を出す。
自分は正面飛んで来た敵の攻撃を防御し、そのまま反撃を繰り出して相手を撃破。
現在交戦しているのはガーゴイル。
この部屋を見た時点で何となく分かってはいたが、原作でもあった戦闘場面だ。
記憶では確かここでレンゲちゃんが罠に掛かって……うん、正に今壁に入って行っちゃったね。
正直さっきの攻撃は俺が代わりに防ぐ事も出来たんだけど、出来る限り原作通りに進めたいから手は出さなかった。ごめんね。
その後はゴーレムに担がれて行く姿を見届けて、ダンジョンの過酷さを再確認して奥へ進む。と言った具合で凡そ理想のルートを辿れている。
結局情報を持ってると言っても、俺が覚えてる事なんて複製体くらいだからな。
細かなトラップとか描写の無かった戦闘も結構あるから楽々とはいかないもんだ。
(つーかでもやっぱさ、こう実際に一緒に居て分かるけど皆強いねー。特にデンケン)
改めて実感する、レベルの高さ。
この世界に来て曲がりなりにも同じ魔法使いとなった今なら分かる。皆結構強い。
今年はレベルが高いとか言われてたのも納得だ。こっちの世界に来てから魔法使いは何人も見て来たけど、やっぱ一級試験なだけあって手練れ揃い。
(やっぱデンケン凄いな、めちゃめちゃ頼りになる)
戦闘になればある程度自信あるけど、逆にそれ以外の場面で俺は大して役に立たない。
探索を進めていく上での判断能力や危機察知能力、幅広い知識など足りていない要素が多過ぎる。
だからせめて役に立てる場面では結構頑張って戦ってるけど。
(リヒターとかユーベルもかなり強いし、やっぱ俺は無双には程遠いな。この世界じゃ精々上の下がいいとこか)
己の力不足を今一度実感しながらも攻略は進んでいく。
複製体との初戦はラオフェンとなり、これまた原作通りに。
結局最深部の手前まで問題なく行って複製体フリーレンを目撃。
これまた原作通りに待ち構えている部屋に入りはしたが即撤退し、結局フリーレン本人をここで待つ事になった。
俺としては全くもって都合が良い通り物事が進んでいる事に感謝しかない展開。
と、思っていたのだが当然その時はいずれ来る訳で。
「カイさん」
最深部一歩手前の空間で待ち始めてから三十分といったところでメトーデから報告が入る。俺の複製体を発見したらしい。
「大体でいいから場所教えて」
「先程の通路を向かって左方向です。ほんの僅かな魔力を一瞬感じ取っただけなので正確ではないと思いますが」
「充分だよ、助かった」
ずっと探知に神経を注いでもらっていた彼女に感謝を伝えて、俺は腰を上げて歩き始める。
「じゃあ条件で出した通り俺は行くよ、複製体倒しにね」
「自分の複製体を相手に一人で勝つ算段があるのか?」
最後、デンケンがそう問いかけて来る。
「勝つさ」
俺は笑ってそう言い、皆の視界から姿が消えたタイミングで走り始めた。
偶には格好つけた事も言いたいしそういう態度もとりたいけど、別に余裕がある訳じゃない。
何せ相手は俺自身であり、その厄介さは誰よりも俺が分かってるんだから。
(さーて、頼むから誰も催眠掛かってないでくれよ)
普段とは真逆の事を考えながらダンジョン内を駆ける。
少し開けた空間。
通路は縦横それぞれで計四つあり、俺達が通って来たルートとは別だが最深部までは近い位置。
その場所へ辿り着いた俺は二人の少女を発見。
思わぬ遭遇に走りっぱなしだった足が止まって、向こうも最初は警戒していたけどこちらが複製体でない事を認識して杖を下す。
「えぇっと……名前知らないけど、兎に角無事で良かった」
同じ試験を受けているが面識のない初対面の相手、として振る舞う。
漸く出会えたのに、状況だけが悔やまれる。
「ラヴィーネだ。こっちはカンネ」
「あなたは一人なの?」
原作では唯一零落の王墓に関する事前情報を持っており、それを駆使して二人は最深部まで到着してたけど。今回も無事に来れたみたいだ。
「いや、一緒に来た奴らはこの先で待ってる。訳あって今足止めをくらってるんだけど、俺は自分の複製体の対処の為に一人で動いてるだけ」
そんでその足止めの理由っていうのが……と続けようとしたのだが、ここで二人との間にある通路の向こうに居る敵を察知。
「下がれ!」
俺は二人へ向かって走り出しながら杖を構えそう言い放つ。
しかし言葉の意味を向こうが理解するよりも先に、察知した敵が魔法を発動。
それを妨害すべくまだ視認できていない通路の向こう側へ俺も魔法を撃ち込む。
魔法はぶつかり合い衝撃で土煙があがっているが、どうやら二人に被弾とかはしていない様子。
土煙が晴れぬ間に通路の正面へと移動し、真っ向から向かい合う。
やがて姿を見せたそれは予想通り俺の複製体だった。
ラヴィーネとカンネも既に杖をかまえており、共闘してくれるようだ。
「いいか、防御最優先。攻撃は俺に任せて二人は死なないよう気を付けてくれ」
本来なら言われれば屈辱でしかないであろう言葉も、今この場で呑み込めない程二人は幼稚でない。
返事はなかったけど納得はしてくれてるみたいだ。
ほんの僅かだが一歩後ろに下がったのが多分その証拠。
(短い杖…やっぱ本気か。さーて、どうやって勝つかな……)
俺が所持している杖は二本あり、一つは両手で持つタイプの大きい杖。
もう片方は現在自分も複製体も使っている、短い持ち手と矢じりのような先端が特徴の杖。
魔法使いと言えば両手ででっけぇ杖を持つのがロマンだという思考から二本持ち合わせているが、基本的に実用性が高いのは短い方。
催眠の発動条件が触れる、である以上接近する事が多いので至近距離での取り回しの良さや、軽い攻撃なら防御できるこちらの方が圧倒的に有用だ。
その辺の魔物退治とかをする時は余裕があるので長い方を使っているが、本気を出さなきゃならないと思った時はこの短い杖を使う。
複製体もそちらを持っている以上、殺意は充分あるらしい。
現に今も一般攻撃魔法をガンガン撃ちまくってきている。
俺はそれを防御魔法で防ぎつつ、一部は撃ち返して相殺させ二人の負担を減らす。
(真っ向からの戦闘は互角だけど、問題なのは精神の無い複製体には恐らく催眠が使えない事。ただ向こうは使える可能性がある。こっちは必殺技使えない挙句触れられたら終わり、中々厳しいねぇ)
複製体がどんな催眠を掛けてくるかは不明にしても、触れられたらその時点で終わりなのはほぼ確実。
正直他の受験者と比べてミラーマッチはキツイ部類だろう。
ただ幸運なのは……今この場に一人で居る訳じゃないって事。
まぁその運が周ってくるのは予期してたんだけど。
結局俺の複製体を倒すのに確実な手段は何か考えた結果は、シンプルに数的有利を作る事に落ち着いた。
事前にフリーレンとフェルンに催眠を掛けて三人でボコるのが一番確実だけど、催眠を掛ける手間があるのであくまで理想の一つとだけ考えておいて。
それ以外で、と考えた時にもやはり仲間が必要だと。
俺は対複製体の相性はかなり悪い。でも徒党を組めれば問題はなかろう。
そして複製体は恐らく侵入者を探して歩き回っているであろう事から、奴を探している最中に誰かと巡り会えるのではと考えていたのも当たった。
(原作でも孤立してるのが多かったからそれに賭けたけど、出現して速攻で探しただけあってそこは勝てた。共闘者の発見も済んでるし、ピースは揃ってる)
もしラヴィーネとカンネに出会う前に一人で複製体にかち合っていたら、誰かと遭遇するまで逃げまくろうと思ってたけどその手間は省けた。
今日も運が良くてとても助かる。
「勝つぞ…この戦い!」
久し振りにマジ戦闘の機会だ、積極的にかっこつけていこう。
とふざけるのもこれで最後なんだが。
実際には転生特典のクソ高スペックでぶっぱしている一般攻撃魔法の弾幕を防ぐのに手いっぱいだ。
基本的に俺の戦闘スタイルはただただ高ステータスでぶん殴る脳筋タイプ。そして隙があれば高速移動で近付いて催眠タップで終わらせる。
それだけだが、逆にそれしかいらない。
シンプルイズベストの弱点らしい弱点がないスタイル。強いて言うなら絡め手が使えない位。
だから原作キャラで言えばフェルンとかが近いと思う。
ただフェルンみたいな早撃ちと手数で圧倒、よりかは速度と数こそ劣るものの一発一発の威力の高い弾幕をばら撒く感じ。
二人の方に重めの一撃が飛んで行きそうになったら何かしらの形でフォローしないと、多分防御出来なくて負傷する。威力が高ければ防御魔法でも破れるのは検証済みだから、それで二人がやられないよう気をつけないといけない。
今のところはそれで均衡を保ってるけど、多分均衡が崩れるとしたら相手がべた足弾幕スタイルを止めた時。
つまり催眠を仕掛けに接近して来た時が勝敗を分かつターニングポイント。
(この弾幕勝負がいつまで続くか。お互い動かない以上あっちの二人が動く事で均衡が崩れる可能性もあるけど……)
チラリと様子を見て見れば、防御自体は出来ているが攻勢に出る程余裕があるって訳ではなさそうに見える。
というより、もし下手に動いてボロが出た時取り返しがつかない事になると分かっているのだろう。死ぬとは言わなくとも試験続行不可な手傷を負うと。
(先に仕掛けるか仕掛けてくるのを待つか……)
なるべく原作通りに進めたい俺としては今二人には欠けてほしくない。
些細な事でも大きな変化に繋がりかねないからな、バタフライエフェクトってやつ。
それにビビッて中々攻勢に出れないけど、今の状況もいつまで続くか。
保守的な考えに入ったから、よりは俺が焦れったいと思い始めたからだろう。
複製体は一応本人の性格等も若干反映された行動を取るらしいから、そろそろ膠着状態を破りたいと考えたタイミングが同じだったのだ。
先に仕掛けてきたのは複製体側。
俺の足元に魔法を放ち土煙を発生させ、その隙に超高速で移動する魔法を発動。向かったのは二人の方だろう。
大方視界を塞いでこっちがカウンターで移動する事を防ぐ為の布石なんだろうけど、考える事は同じだ。
視界がなくとも魔力探知で凡その位置を特定し続けざまに俺も移動。
向こうの手が二人のどちらかに触れるよりも先に奴の左側へ。
照準を高速で合わせて触れられるよりも先に魔法を放とうとするが、向こうも思考が同じだと分かっていたのか。右手ではカンネに触れようとしていた癖に左手に持っている杖はこちらに向いている。
両者ほぼ同時に魔法を放ち、その爆風でどちらも後方へ吹っ飛ぶ。
「二人共大丈夫か!?俺の方に下がって!」
敵の位置を捕捉するより先に二人を呼び寄せておく。
その指示を素直に聞き、走って駆け寄ってきてくれたところに続けざま指示を出す。
「俺が言ったタイミングで防御を代わってくれ、その間に俺がぶち抜く」
手早く説明しつつ奇襲への警戒は怠らずに続ける。
「ぶち抜くって、出来んだろうな」
「一撃分の隙が出来れば充分だ、なんせ相手も俺な訳だし」
向こう正面に立つ複製体を真っ直ぐ見つめながら、深く息を吸い込みそして吐く。
「それまでの防御は任せてくれ、ただ準備だけは頼む」
「わ、分かった!」
さっきの弾幕を受けて尚この返事なら大丈夫そうだ。
(連撃を受けてる最中で防御を変わるって難しい事言ったつもりだったんだけど、流石に一級試験受けに来ただけはあるってか)
確認を済ませたなら、もう行動に移すだけ。
さっきみたいに奇襲で近付かれるような事はさせない為に、こちらから先制攻撃を仕掛ける。
撃ち合いの流れを作ってしまえば後はこっちのもんだ。
二人も俺の直ぐ近くに居る以上隙は無い、後はミスをしない事だけが重要。
同時に複数の一般攻撃魔法を展開して攻撃、防御しつつ向こうも撃ち返してくる。
そこに俺も負けじと防御と反撃を……とした流れが完成。
原作のフリーレンと同じだ、複製体相手との撃ち合いは互角。膠着状態となるのも当然。
後はそのフリーレン戦と同様、勝敗を分けるのは味方の存在。
(互角の撃ち合い、相手に絡め手は存在しない。なら対策だって真っ向からのものでいい)
「今!」
ほんの僅か、一発防いだ後次弾が飛んでくるまでの間が長かった瞬間。
合図を出して二人に防御を代わってもらって出来た隙。
隙と言うよりは俺にのみ与えられたこの時間で、勝利を決定付ける。
選んだのは高圧縮の一般攻撃魔法。
原作にて詳しい説明こそ出てこなかったけど、こっちに来て研究してたんだ。
効果はシンプルに圧縮した分高威力。しかも溜め時間を使って特別威力を上げたバージョン。
これまでただばら撒いてただけの弾幕から数段跳ね上がる火力。
当然、これまで通りのつもりで受ければ防御が崩れる。
防御魔法を破り脇腹を掠ったそれに一瞬でも動揺したであろう瞬間、俺は天井すれすれの高さで右斜め上に向かって超高速で移動する魔法を発動。
斜め上から複製体に追撃を掛けて止めを刺す。
(一瞬の隙があればそこから突き崩せる。高速移動は接近だけが使い道じゃないからな)
攻撃手段が一般攻撃魔法しかない俺なら二人でも防御出来ただろうし、その時生まれた数瞬で後は差をつけられる。
こう見えて得意分野は弾幕ばら撒きと奇襲だからね。
「ふぅ……」
複製体の体が崩れていくのを確認してから、地面に降りて一息。
(正直運が良かったな……攻略法を本番ぶっつけに任せて直前まで考えないようにしてたのも正解だった)
下手に作戦を考えても全て相手にも筒抜けになる以上、こうなったら考え無しに行った方が良いんじゃね?という運頼り百パーセントみたいな作戦が功を奏したのかもしれない。
相手が一人のまま、且つこっちは道中で偶然出会った仲間がいる。という理想的状況が運よく揃っていたから比較的楽に倒せたんだと思う。
負傷らしい負傷もないし、消耗もまぁなんとかなるレベル。
一山超えた事に安堵して漸く肩の力が抜けてきた、って時に。二人が寄って来る。
「あんた強ぇな。最後のとかあれどうやったんだ?」
(おーおー、一緒に戦って警戒心も薄れたって感じか?)
手間が省けて大変ありがたい。
「結局は火力で押し切れば勝てるからな、改良した一撃でドカンよ」
「いやまぁそっちもそうなんだけどさ、あの高速移動って何?一次試験でも見たけどそれとはまた別そうって言うか……」
「そうそう!瞬間移動したみたいな」
ま、実際瞬間移動みたいなもんだからね。
魔法について褒めてもらうのも大変嬉しいし、美少女二人に話しかけられて感無量なんだけど…ごめん。
(口外禁止と決めてるんだ)
俺は手の届く距離に居た二人の肩にそれぞれ手を置く。
「……」
二人がそれについて反応する前に催眠は発動し、無気力状態に。
「じゃあそうだな……『俺の使った高速移動については忘れる事、複製体が触ろうとしてきた事も。さっきの戦闘では純粋な撃ち合いで勝った』いいね?」
催眠は勿論そうだけど、高速移動についても俺は秘密としている。
切り札は隠してこそだし、話が広まって色々聞かれたりしてもい面倒だから。
あと、多少の記憶の齟齬には違和感を持たないよう設定する事も忘れない。
催眠内容の設定は口頭で伝える以外にも、触れている状態ならこっちの魔力を流す事で指示を出す事も出来る。
こうすれば無言のまま、人前とかでもあまり違和感なく催眠を使えたりするメリットがある。簡単な事だったらわざわざ口に出すまでもなく魔力を通して伝える事が出来るのだ。
面倒な点をあげるなら、意思を魔力に乗せて伝えるのがちょっと大変な点。ちゃんと何の指示を出すのかをきちんと頭に思い浮かべた上で魔力を通さないといけないから、長い設定を施す場合は口頭の方が面倒くさくなかったりする。
(違和感を消すのは毎度やってるから慣れたけど、これは慣れといてよかったな。一言減るだけでも案外便利)
毎度違和感を消す工程は挟んでるけど、ここだけは魔力越しによる指示出しとしている。
頭に思い浮かべるのも同じ事だったら比較的面倒くさくないし。
やり過ぎて慣れたから口で伝えるのよりも手間がない。
(さてと……このままダンジョン内で、ってのも悪くないんだけど流石に状況的に無理だな。後日二人は呼び出すとして今は自由にさせるか)
一度催眠さえ掛けてしまえば、後はどうとでもなる。
今は下手な事して良い流れが瓦解しないように欲望ではなく理性で動く。
その後二人を自由にさせてから、共にデンケン等の元へ合流。
更に集まって来た他の受験者達も交えて会議をしたりなんかもして、流れは原作通りに見える。
ただ慢心してはいけない。そう、まだ最後に俺がやるべき事が残っている。
それは各複製体の対処に誰を当てるか、今後誰がどう動くのかについての会議中。
「ねぇねぇ」
あまり会議に積極的でない俺同様に隅っこの方で座っていたユーベルが突然話しかけてくる。
「ダンジョンに入る前にさ、私の配置どうこうって言ってたけど。あれって今みたいな状況を見越して言ってたんじゃないの?」
「!そうだな、確かにそろそろ言った方がいいか……」
冒頭の、デンケン達と協力する際の条件の一つとして提示していたもの。
一つは既に終わったが、もう一つはそう言えばまだだった。
「あー、ちょっといいか」
丁度話は複数人で動かせる人についてのものになっていたので、流れ的には違和感もないだろう。
「ユーベルについてなんだけどさ、デンケンと一緒に動かせてもらってもいいかな」
「……条件の一つにそんなものもあったな」
カンネ等その場に居なかった面々は知らないだろうが、話していたメンバーは言われて思い出した様子。
「一応理由を聞いてもよいか?」
「多分そうしないと脱落者が二、三人増える事になると思うよ。ほぼ確実にね」
「……それで、私はどんな働きを求められてるのかな」
余り的を得ていない俺の回答に周囲が困惑を示している中、ユーベルだけは変わらない様子で聞いて来た。
そのらしさに、えも言えぬ嬉しさを感じながら問う。
「ユーベル、お前服は切れるな?」
「勿論」
「じゃあ本は」
「そりゃ切れるよ」
周囲は更に困惑を深めている様だったけど、正直俺も説明する為に聞いてる訳じゃない。ちょっとかっこつけた雰囲気出す為にこの会話を繰り広げている。
「なら、髪の毛だって切れるよな?」
「あぁ……切れるよ」
彼女だけはそこで意味が分かったのだろう。
独特の笑みを浮かべながら、切れると答えた。
その反応に多分俺も笑っていたと思う、頬が緩んでいるのを感じながら視線をデンケン等の方に向ける。
「兎に角頼む、理由は後で分かると思うから。ユーベルの分まで俺も頑張って動くからそれで駄目かな」
人格は置いておいて、これまでの攻略で俺の実力は認めてもらえたはず。
だからこの提案も受けてもらえ……。
「……本当に分からん奴だな。良いだろう、約束は約束だ」
た、みたいだね。
これでユーベルが原作と違う動きをした事によってゼンゼによる被害者が増える、という心配も大丈夫ではなかろうか。
俺としてはリヒターラヴィーネがやられた後で、デンケンと一緒にゼンゼと対面って流れが理想なんだけど……。
運任せになっちゃうのかなぁここも。
(バタフライエフェクトだとかなんとかでマッチアップが大幅に変わらない事を願うだけだな)
あと出来る事で言えば、精々俺も動き回ってゼンゼとかち合った場合ユーベルが来るまでの時間稼ぎに徹する事位かな。
複製体に催眠効くかどうか分かんないし、高速移動ももう使えないけど。ヴィアベルに拘束されてそれを解く前にエーレとシャルフによって瞬殺。みたいな即死コンボでもされない限りは大丈夫だろうし。
(っし、最後まで締まって行くか)
散々我儘を言ったんだ、最後は身を粉にする思いで戦った。
再度湧いて来た複製体の対処を必死でしている時。自分の複製体との第二ラウンドが始まった時は本気で瓶を割ろうか悩んだけど、ここまで来たら受かりたいと思って根性だけで耐え抜き。
フリーレンがシュピーゲルを倒して実質的に試験は終了。
最後受験者が最深部にて集まった時、ボロボロになった俺を見てユーベルがちょっかいを出してきてたけど。
それを楽しんだり逆に面倒くさく思ったりする余裕すらない程疲弊しきったりしたが。
なんとか二次試験を突破。
それも、ラヴィーネとカンネの二人に仕掛けを残す事にも成功して、だ。
突破した人物も原作通りという、正に大満足。超理想的な流れで第二次試験終了。
周囲からのカイへの評判
・得体の知れない奴・実力はあるけど経験は浅そう・何か隠してそうだし、よく分からない
ユーベルからのカイ
・面白いよねぇ
アウラからのカイ
・仕方なく従ってるだけ
カイからのアウラ
・叩けば鳴るおもちゃ。可愛いペット
リーニエからのカイ
・敵わない。気持ちい事を教えて与えてくれる人
カイからのリーニエ
・従順でエッチ、理想の部下であり都合の良いオナホ