しがない強面中堅冒険者、新進気鋭の美女パーティの全員に「私のことは好きにしていいから仲間だけは助けてください」と体を差し出された。 作:ユリイカ
大きい。
野獣のような体躯に見合うだけの、凶器と見紛うほどの雄々しさだ。それが布を隔ててなお滲み出ている。今にも布を破りそうなほどの勢いでそれを押しあげ、強烈に自己を主張している。
トリタンから馬で三日、更にトラガの森で一日を過ごした。その間、男も欲望を滾らせていたのだ。若い女ばかりのパーティと行動を共にしていたのだから、理性が決壊するのは時間の問題だったのだ。
怒るように見せて、腹の中ではほくそ笑んでいたのだ、この男は。大義を掲げて、女の身を喰らう千載一遇の機が巡ってきたことに。
「いや、これは――」
「失礼、いたします」
バルクは自らそれを曝け出そうとはしない。むしろ両手で隠そうとする。そう、シエラに自ら誘えと言っているのだ。ここまで状況がそろえば、あとはどうするべきか分かるだろうと。
シエラは直立する男の前で膝立ちになる。体格差によって、ちょうどバルクの股間が、彼女の視線の高さと合った。その喜ばしくもない偶然に、彼女は唇を噛む。だが、ここで怯めば男をいたずらに楽しませるだけだ。
「待っ」
バルクが何かを言う前に、ズボンの縁に手を掛けて一息に引き下ろす。
「きゃっ!?」
その瞬間、何かが弾けた。勢いよく立ち上がった黒い影が、シエラの白い頬を強く叩いたのだ。その正体が屹立する男根であることに気づくまで、少々の時間を要した。
あまりにも、大きすぎるのだ。
棍棒。いや、腕。男は股間に三本目の腕を。
否、それは確かに、シエラも知識として知っているものであるはずだった。血管が浮き上がるほどに張り詰め、膨張した、あまりにも野生的で暴力的なもの。力の象徴という意味が実感として理解される。
テント内に満ちる甘い香すら上書きするような、濃厚な臭い。男も近くの水場で体を濯いでいたはずだが、それすら意味をなさないほどの獣臭。
「あ、ぁ……」
高く天に向かって掲げられたソレを見て、シエラは唖然とする。自然と手を下腹部に向ける。ソレが本当に収まるのか。股が裂けてしまうという、直感的な恐怖があった。
「シエラ、その、これは」
男が何かを言っている。しかし、もはやシエラは目の前のそれから意識を移すこともできずにいた。こんなもので貫かれては、生命の危機すら考えられる。頭脳が警鐘を鳴らし、生存本能とでも言うべきものが動き出す。――ともすれば、それは女という性に宿る火であったかもしれないが。
「んっ!」
「シエラ!? 何をやってる!」
気がつけば、シエラは顎が外れるほどに口を大きく開け、その高熱を帯びた男根を頬張っていた。ゴツゴツとした立体を舌で撫で、その形を粘膜越しに感じ取るように。
男は戸惑い、怒っていた。己のプランと違う展開に戸惑っているようだった。それでもシエラはそうするしかなかった。せめて、せめて一度力を抜いておかなければ。これをそのまま己の秘部に迎え入れるのは、あまりにも大きすぎる。
「シエラ、くっ」
はじめは逃れようとしていたバルクだが、シエラが必死に喰らいついたことで遂に観念したようだ。少女の唾液がぬらぬらと光り、テント内に淫靡な水音が響く。
シエラは一心不乱にそれを舐めまわしながら、一刻も早く終わらせたいと考えていた。口を塞がれ、喉奥まで貫かれ、苦しくないはずもない。酸素の補給は鼻が頼りで、それすらフガフガと無様な音を伴う。
貴族令嬢とは思えないほどの無惨な姿で、拙い技で、懸命に快楽を引き出そうとしていた。
「や、やめ……。離れろっ」
バルクが叫ぶ。酸素が薄く、頭の動きも鈍くなったシエラは、反射的にそれに逆らう。男のがっしりと筋肉のついた腰に腕を回す。
「んぶぅっ」
頬を窄め、じゅぞぞぞ、と吸い込む。唾液がとめどなく溢れていた。ダラダラと垂らしながら、舌でまさぐる。男の足が震えていた。絶頂が近いことが予感された。
シエラ唇に力を込める。ジュッポジュッポと頭ごと前後に動かし、長いストロークを加速させる。膝立ちになり、上半身を露わにし、淫らに動く姿は、理性を失った獣のようだった。
「おごっ、んごっ」
「シエラ、やめろ。止まれ!」
バルクは声を荒げる。だが止まるわけにはいかなかった。シエラは恐怖に突き動かされるようにして、必死に肉棒をねぶる。滲み出す体液が己の唾液と混ざり合った。熱を口腔で感じ、桃色の唇をふしだらに濡らす。
「ふー、ふーっ」
鼻で息をする。鼻水が垂れ、風船のように膨らむ。それでも、恥を捨てて。
上目遣いで男の様子を見ると、押し寄せる快楽に耐えているようだった。その姿に、一瞬だけ喜びが浮かんだ。口淫どころか、性的な行為そのものが初めての経験である。にも関わらず、この野獣のような男を満足させることができている。それは、強い自信となった。
「ふんっ。ふぐっ。ふーっ、ふーっ!」
更に動きを加速する。口腔の空気をなくし、口を窄め、内壁で粘膜を擦る。舌全体を使って、男根をくまなく刺激するのだ。蠕動する。巡るように動く。ジュポジュポと音を立てながら目を合わせると、男の反応が男根から伝わってきた。
「んふぅ、んっ」
決して離さない。激しく動きながらもしっかりと喰らいつく。男の反応の機敏を感じて動きを変える。飽きさせることなく、一直線に決着へと導くのだ。
そして――。
「くっ、出る――!」
「んんんっ!? んぼぁっ」
力強い吐精だった。もはや固体と錯覚するほどの濃厚な体液が、無遠慮に吐き出される。それは強かにシエラの喉奥を叩き、数秒に渡って続いた。瞬く間に彼女の小さな口腔は満たされ、唇の隙間と鼻の穴から漏れ出す。
「おごっ」
むせそうになりながら、シエラは必死にそれを堪える。吐き出せば、もう一度と言われるかもしれない。彼女は溢れ出たそれを手のひらで受け止め、啜るようにして口に戻す。指先で掴み上げられるほど濃い白濁液は喉に引っかかり、不快感を強めた。
「お、おい」
今更になって男はシエラの華奢な肩に手を置く。
シエラは、目の奥が明滅するような感覚に耐えながら、全てを飲み込んだ。そして息も絶え絶えになりながら前を見て、唖然とする。
「そんな、まだ……ぜんぜん……」
男の棍棒は、未だ屹立を誇っていた。いささかの衰えも見せない凶器に、少女の心がぽっきりと折れる。
「すみません、ごめんなさい。許してください」
泣き崩れうわごとのように謝り続ける。もはやそれ以外にできることはなかった。これまで積み上げてきた自信も誇りもかなぐり捨てて謝り続ける。バルクはそんな彼女に水を与え、脱ぎ捨てられた服を押し付ける。
「と、とりあえず今日は寝ろ」
許しが出た。そう思った瞬間、彼女は逃避を始めていた。テントから飛び出し、服を抱えて走る。自分のテントに戻ると、寝袋に身を押し込んでいつまでも震える。恐怖と惨めさを味わっていた。鮮烈な記憶として刻み込まれていた。
身を挺して仲間を守ると誓ったのに、敵の強大さに恐れをなして逃げてしまった。ネルヴァはいまだ気を失っている。そんな彼女の隣に駆け戻り、自分は力なく震えることしかできない。
「あんなの、どうすれば……」
脳裏にくっきりと残るのは、自分の顔ほどの長さと、片手では握り込めないほどの太さを持つ肉棒。あんなものを見たのは初めてだった。そして、今後忘れることはできないだろう。
「んっ」
まだ経験のない少女は、なぜ自分の体が熱くなっているのか。その理由すらも分からないまま健気に唇を噛み締めて、下腹部から滾る強い熱に耐え続けた。