しがない強面中堅冒険者、新進気鋭の美女パーティの全員に「私のことは好きにしていいから仲間だけは助けてください」と体を差し出された。 作:ユリイカ
ショリ……ショリ……。
遠くから微かに聞こえてくる、何かを擦るような音。パチパチと薪が爆ぜる。頭の奥に霞がかったような倦怠感を覚えながら、ファナはゆっくりと意識を覚醒させる。目に入ってくるのは横向きになった世界。自分が地面に寝転んでいることを遅れて理解する。
周囲の暗さから、おそらく夕方。場所はテントを張ったキャンプ地だ。
「ん……わたし……」
どうやら気を失っていたらしい。いったい、何がどうなったのか。
曖昧な記憶を掘り返す前に、彼女の視界に大きな背中が飛び込んできた。熊のような立派な体躯が丸められて、何か体を動かしているようだ。一瞬、トロルかサイクロプスのような巨人系魔獣かと思ったが、そんなものがトラガの森に出るとは思えない。何より、さすがにそこまで大きいわけではない。
「はっ!」
そして、彼女は思い至る。
その背中の主があの卑劣なる巨漢、バルクのものであることを。そして、彼がこちらに背を向けて、何か刃物を研いでいることにも。
慌てて周囲を見渡すも、仲間たちの姿はない。
「まさか……」
ごくり、とファナは息を飲む。
仲間たちは既に罠に嵌められ、この男の毒牙に掛かってしまったのでは。体を拘束され、何もできないまま辱めを受ける。屈辱的な行いを強要され、精神を根本から折られるのだ。そうして従順なペットとして弄ぶのだ。
なんとかして、逃げなければ。
ファナは決意を固める。自分一人では到底あの男には敵わない。であれば、助けを呼びに行かなければ。
逃げるための算段を巡らせ、体を捩ったその時だった。足先で近くに積み上げられていた薪の山を崩し、大きな音を立ててしまう。
「しまっ――」
「ん? おお、やっと起きたか」
顔面を蒼白にするファナ。のそり、と巨漢が振り返る。にやりと口元に凶悪な笑みを浮かべ、その手には錆びついた手斧を持っている。
「心配したんだぞ。ああ、シエラたちなら河原の方でイノシシの解体を」
「ひゃあああああああっ!」
「えっ!?」
男が立ち上がり、歩み寄ってくる。犯される!
ファナは悲鳴を上げ、勢いよく立ち上がるとがむしゃらに走り出した。戦闘の心得などない彼女があの大男に力で敵うはずがない。一刻も早く逃げなければ、〈極光の剣〉は全滅である。悲しいことに、ネルヴァが既に陥落してしまっているのだから。
「待て! そっちに行くな!」
「ひぃん!」
男が大声を上げて追いかけてくる。ファナは当然逃げる。大きな胸を左右に大きく揺らしながら、必死に走る。神官服が体にまとわり、動きにくいのが恨めしい。それでも必死になって足を動かし、そして。
「きゃあっ!?」
足元が疎かだった。彼女は何かにつまづいて前のめりに転ける。そのまま地面に激突するかと思い、きゅっと目を閉じる。しかし直後、彼女の全身が何か細長い紐のようなものに絡まった。
「うわわ、な、なんですかこれ!?」
「ちょ、ちょっと待て! 暴れるな!」
男が近づいてくる。もがけばもがくほど、彼女の凹凸に富んだ体に紐は絡みつく。
やがて男が追いつき、ファナの肩に触れた。もはやここまでである。
ファナは瞳に涙を浮かべ、観念する。女神に祈りながら、せめて苦痛が短く済むようにと。
「これは……どうしたもんか……」
目を閉じて覚悟を決めたファナだったが、なかなか男の手は迫ってこない。それどころか、できるだけ彼女に触れないように気をつけながら、全身を締め付ける拘束具を動かしているようだ。
まさか、こんな卑劣な罠を仕掛けておいて、わざわざそれを解いてから嬲ろうとしているのか。
疑問を抱いたファナは恐る恐る目を開く。そして、その瞬間に男の悪辣な企みを理解した。
「んんっ!?」
目の前、鼻の先が触れるほどの至近距離に男の股間が迫っているのだ。どうやら、四つん這いになっている自分の正面から、覆い被さるような体勢を取っているらしい。わざとらしくファナの背後へと手を伸ばすフリをして、体を密着させてきている。
「す、すまんファナ。ここに洗った網を干してたんだが」
白々しい嘘を並べ立てる男。彼はファナの肢体に絡まった罠を解くのだと言い訳をして、ぐいぐいと体を押し付けてくる。彼女の嗅覚が否応なく彼の体臭を感じ取る。水浴びはしていても、連日の野外活動で汗の滲んだ濃い匂いだ。
この男、自分の体臭を嗅がせるという下劣な趣味を持っているのだ。
「んむぅっ」
「すまんが辛抱してくれ。ちょっと届かないんだ」
グリグリと執拗に股間が押しつけられる。自由を封じられた清らかな乙女になんという所業だろうか。鬼畜というのも生ぬるいほどである。
初めて嗅ぐ、男の体臭。しかも何日も動きっぱなしで汗をかいた、働く男の臭い。それはファナには強烈すぎた。彼女は意識が溶けていくのを感じる。正常な思考ができなくなってくるのだ。
今すぐこの辛さから解放されたい。そんな思いが強くなる。
こんな時、あの教科書ではどのようにしていただろうか。思い出す。
そうだ、確か男は一度満足させれば、しばらくは動けなくなると聞く。その隙を突けばまだ逃げ出せるかもしれない。
「うわっ!? 待て、そう乱暴に動くと余計に絡まるぞ!」
「んんんんっ!」
じたばたと手足を動かし、男を怯ませる。仰け反る彼の腹に頭を押し付け、勢いよく倒す。その拍子に枝が折れ、少し自由も取り戻すことができた。
ここは一気呵成に畳み掛けるチャンスである。
ファナは勢いよく男のズボンに手をかけ、引き下ろす。
「とりゃぁっ! あ、あれ?」
一世一代の覚悟を決めて剥ぎ取ったズボンの下にあったのは、てろんと力なく倒れる棒。サイズこそ赤ん坊の腕ほどもある醜いものだが、力はなく自立もしていない。
教科書に載っていたものとは違う姿に、ファナは困惑する。
「ちょっ、ファナ!? 何を――。というか手を離してくれ!」
そして、男も困惑していた。
目を覚ましたと思ったら、突然悲鳴を上げて明後日の方向へ走り出した少女が、その先で干していた網に突っ込んで雁字搦めになったのだ。それをなんとか解こうと苦心していると、なぜか頭突きをかましてきて、挙げ句の果てにズボンを剥ぎ取った。
なんで昨日今日と連続でこんなハプニングになるのか。
とはいえ、不幸中の幸いだったのは、連日の吐精もあってほどよく息子が落ち着いていたことだ。これならば、間違いも犯さずに済みそうである。
なので取り急ぎファナをなんとか落ち着かせなければ――。
「どうして欲情していないのですか!」
「……えっ?」
何か雲行きが怪しい。
バルクが妙な展開に呆気に取られたその隙に、ファナの細い指が彼の男根を掴んだ。
途端に痺れるような刺激が伝わり、息子が起き出す。
「ちょ、ファナ!?」
「――なるほど、そういうことなのですね。解放して欲しくば自ら淫らに乱れ、自分を興奮させてみろと、そう言いたいわけですか!」
「ちょっと待て、何か勘違いしてるだろ!」
バルクは急いで後ろへ下がろうとするが、ファナは素早く男根を握る。モノを持っていない者特有の遠慮のない加圧に、バルクは悲鳴を上げる。
「な、舐めないでください。私だって、これくらいのことは!」
「うおおっ!? ぎゃ、ちょ、まっ」
にぎにぎ、というよりギュッギュッという擬音が相応しいような力強い把握であった。体で一番敏感な部位を遠慮なく刺激され、バルクはその巨体を震わせる。そして、欲に忠実な息子はぐんぐんと体積を増していく。
「ふ、ふふっ。やはり男は獣ですね。こんなものを隠し持っていたなんて」
「うぐっ、ふっ。せめてもっと力を弱めて……ぐあっ!」
まるで子供が玩具を弄ぶように、ファナは両掌でそれをいじる。目に見えて形と硬さを変えていくそれは初めての体験で、状況を忘れて楽しんでしまうほどだった。しかし、苦しげに呻くバルクの言葉の一端をギリギリ拾う。
「優しく? なるほど、やはり最初からそれが狙いだったんですか」
「な、なんのこと――おおおおっ!? 何をやってるんだ!?」
ビリビリビリ!
勢いよく布が裂ける音。ぼろん、とまろび出たのは二つの巨大な果実。薄いピンク色の乳頭がぷっくりと腫れた、白い柔肌である。じんわりと汗が滲み、通気性の悪い生地の下で蒸れたその胸を、ファナは手のひら全体を使って持ち上げる。
重力にしたがって溢れそうになりながらも、若々しい張りもある美しい巨乳だ。そのサイズだけが、少女の体格とは不釣り合いである。
「やはりこの胸が目当てだったのですね。なんと下劣な。しかし、こうなっては仕方ありません……」
「うおお、おおっ」
ふにょん。ふわん。
二つの果実が優しく肉棒を包み込む。これも修道院時代、同室の少女が隠し持っていた書物に記されていたことだ。胸という女の武器を使うことで、男を一方的に弱らせる。これこそが、ファナの見出した活路であった。
慣れない手つき、ぎこちない動き。それでもファナは己の胸の全体を使って、赤黒く凶悪な肉棒をしごく。先ほどまでの、少し愛らしい雰囲気もあった姿は一変し、今や
それに、ファナが少し胸を動かすだけで、男が大きな巨体を震わせるのだ。非力な自分が巨悪を圧倒しているという事実が、彼女の気を大きくさせた。
「ん、しょっ。どうです、苦しいですか?」
「お、お願いだから、やめてくれ。話し合おう」
「ふふっ。今更懇願したって遅いです。まずは貴方を動けなくしてから、シエラたちを返してもらいますからね!」
「な、何を言って、うおおおっ」
ぐにぐにと力一杯に胸を動かす。凶悪な巨根も、彼女の巨乳はすっぽりと包むことができた。赤く痛々しいほどに腫れ上がった亀頭だけが、その深い谷間からわずかに顔を覗かせている。
その鈴口がひくひくと震えているのに、ファナは気が付いた。男が弱っている証拠だろうと直感で理解する。終わりは近いと考え、さらに胸の上下運動を加速させる。
その時だった。
「あれ、バルクさん?」
「うおおっ!?」
がさり、とファナの背後で物音がする。続いて、シエラの声。キャンプ地に居ないバルクを探してやって来たようだ。彼女の出現に慌てたバルクが、咄嗟に股間にうずくまるファナの頭を掴み、押し下げる。
「おごっ!?」
突然のことに反応できないファナは、そのまま口に亀頭を迎え入れる。太い肉の塊が喉奥まで貫き、圧迫する。その瞬間、耐久を続けていた男根が、迫り上がってきた快楽の圧力に決壊した。
吹き出すゼリー状の白濁液が瞬く間にファナの口腔を満たす。行き場を失ったそれは、彼女の口の隙間、鼻の穴、そして喉の奥へと向かう。感じたことのない濃密な臭い、そして味。息苦しさ。喉奥を刺激され嘔気が込み上げるが、力強く頭を押さえつけられ、声すら出せない。
「バルクさん、そんなところで何をしてるんですか?」
ファナの体は茂みに隠れ、ちょうどシエラの死角になっているようだった。彼女は森の中で座り込んでいるバルクしか見えていない。
「い、いやぁちょっと、網を移動させようと思ったら絡まってしまったみたいでな」
バルクも自分の下半身で巻き起こっている惨状を知られるわけにはいかず、苦しい言い訳を広げる。純真で人を疑うということを知らないシエラは、それをすんなりと信じ込んだ。
「そうだったんですか。手伝いましょうか?」
「いや! 大丈夫だ!」
完全なる善意から飛び出した言葉をバルクは勢いよく否定する。そのあまりに強い調子に、シエラは少しショックさえ受けたようだった。
「これくらいなら一人でなんとかなるからな。それより、ネルヴァたちは?」
「やっと沼イノシシの解体が終わったので、これから料理に移るところなんです」
「そ、そうか……。俺もこっちが片付いたら向かうよ」
「分かりました。待ってますね」
可憐な笑みを見せて、シエラは来た道を戻る。その背中を見て、バルクがほっと胸を撫で下ろした直後、再び彼女が振り返った。
「そうだ」
「な、なんだ?」
「ファナを知りませんか? もう目は覚めてるみたいなんですが、どこにもいなくて?」
「あ、あー……。トイレかもしれないな」
「うーん。そうですか。まあ、そのうち戻ってきますよね」
苦し紛れの答えにシエラは特に疑問も抱かず、今度こそキャンプへと戻っていく。
「はぁ……」
その姿を見送り、バルクはへなへなと力を抜かす。そして、ようやく自分の股間の濡れた感触に気付き、状況を思い出した。
「す、すまんファナ! ……ファナ?」
「はふぅ、ふへぁ……♡」
バルクが視線を下に向ける。その先には、衰えを知らない大量の精液で溺れるように顔面を汚し、どこかとろんとした表情で脱力する聖職者の少女の姿があった。