前半はAIによって生成され、後半は私自身が続きを執筆しています。
⚠️ 警告文:
本章には身体的接触、心理的プレッシャー描写、および病気の発作を思わせるシーンが含まれています。
15歳以上の読者に推奨します。
咳血や感情の乖離などの内容に敏感な方は、閲覧をご注意ください。
本作は二次創作であり、キャラクター設定の一部は以下の作品を参考にしています:
『漫画・矢吹健太朗「BLACK CAT」』、
『ゲーム・Quantic Dream「Detroit: Become Human」』など。
また、主要な事件の構成は『ゲーム・極限脱出』に着想を得ています。
【BLACK ROOM 08|形態生成場】
(AI執筆)
鼻を突く消毒液の匂いが空気に漂っていた。
トレイは上半身裸のまま、実験室のような空間に足を踏み入れた。冷たい空気の流れに肌が粟立つ。
「……このままじゃ風邪をひくだろうな。」彼は低く呟き、素早く視線を巡らせた。
鋼鉄のテーブルの上には、いくつかの衣服が無造作に積まれていた。
コナーは無言で歩み寄り、丁寧に探り始める。ほどなくして彼は黒いTシャツを一枚取り出し、生地を軽く振って首元のタグを引きちぎった。
「ハートネットさん、これが合うはずです。」
まるで重要な証拠物を差し出すように、両手で恭しく差し出す。
トレイは受け取り、片眉を上げて口元をわずかに歪めた。
「……お前は俺の保母かよ?」
コナーは淡々と答える。
「あなたの行動を最適化するのも、私の職務です。」
トレイはそれ以上何も言わず、手際よくTシャツを頭からかぶった。その時、裾を引き下ろす彼の視界の端で、青い光が一瞬きらめいた。
コナーが壁際で半透明の立方体を拾い上げていた。内部では淡い青色の光が規則正しく脈打ち、まるで情報の波紋のように流れている。
「ハートネットさん。」コナーはそれを掲げて見せる。「これをご覧ください。」
トレイは歩み寄り、裾を引き直しながら訝しげに眉をひそめた。
「何だこれ? 宇宙人の遺物か?」
コナーは指先で角を軽く叩き、真剣な表情を崩さない。
「この装置内部では持続的な情報の流れが起きています。周囲の実験室の構造、破壊を目的としない仕掛けの性質を考慮すると……」
少し間を置いて、視線を立方体に落とす。
「ここはモルフォジェネティック・フィールド理論に基づいて構築された空間かもしれません。」
トレイは眉をつり上げ、冷えた声で返す。
「またそういうオカルトかよ。」
そう吐き捨てつつ手首を軽く回し、ぼそりと皮肉を添える。
「俺が信じるのは重力だけだ。テレパシーなんか信じねえ。」
コナーは反論せず、静かに説明を続ける。
「形態生成場は、生物同士が無形だが実在する情報的な結びつきを持つと考えます。例えば、ある集団のネズミが迷路の解き方を学ぶと、別の場所のネズミも突然同じ方法を理解できる……遺伝ではなく、この場を介して共有されるのです。」
トレイは鼻を鳴らし、それ以上は追及せずに背を向け、部屋の反対側の棚へ向かった。
ほどなくして、分厚い鉄箱の中から銀色の小さな鍵を見つける。
蓋を勢いよく開けた拍子に、肩が突き出た金属の角にぶつかりかけた。
だがすぐに、一つの手が鋭くも安定した動きで差し出され、その鋭利な角を遮った。
「……」
振り返ったトレイは、コナーを一瞥し、口元をわずかに引き上げて呟いた。
「……やっぱり保母気取りかよ。」
コナーは直立不動で、平静な声で答える。
「怪我の回避も、任務の一つです。」
トレイは鍵を握りしめ、扉の方へ向かう。コナーは半歩後ろに黙って付き従った。
「今回の仕掛けは随分と優しいな。」トレイは扉を押し開け、低く呟く。「鍵を見つければそれで終わり……でもなにか、まだ見えないものが潜んでる気がする。」
背後で、立方体の青い脈動が一瞬揺らめき、無言のまま彼らの背中を見つめていた──。
(自作)
扉を開けた瞬間、てっきりこの奇妙な実験室のような空間から抜け出せると思ったが、そこはただ別の実験室へと繋がっていただけだった。
比喩するなら、さっきまでは研究員の部屋で、ここは実験対象にされた者が無理やり参加させられる空間だろう。
周囲は高い壁に囲まれていて、天井はなく、見上げても漆黒の闇しかない。その闇の中に数本の白い光が差し込み、空間を照らしていた。
二つの扉があり、それぞれに灯りが点っていた。左の扉には左のランプ、右の扉には右のランプ。どちらも黄褐色で、一体何を意味するのか全く判別できなかった。
トレーは無意識に右の扉を選び、踏み込もうとした瞬間、頭に稲妻のような閃光が走った。目の前の扉をくぐったネズミが、通った途端に感電して黒焦げの死体となる光景を見たのだ。死体が片付けられると、新たなネズミが同じように入り、同じ運命を辿った。だが三匹目のネズミは踏み出す前に引き返し、もう一方へ向かっていった。
「ハートネットさん!」
コナーが慌てて後ろから肩を掴み、赤い警告灯が点っている扉へ進もうとするトレーを止めた。
「コナー、この扉のランプの色は?」
トレーは違和感に気付いた。この二つの扉の灯りは、左右を示すものではなかった。
「赤です。」
「じゃあ、向こうは?」
「緑です。」
つまりこれは、警告と安全を示している。
ちくしょう、色弱トラップか。まるで公共トイレのドアロックの表示のように、色弱者には使用中か空きか判別できない。
トレーは振り返り、コナーを避けて緑の灯りの扉へ向かった。
扉の前に立つが、何も起こらない。さっきの光景は一体何だったのか?
なぜネズミの映像を見せられたのか?最初の二匹は迷わず進んで死んだのに、三匹目だけが……まるで何かを感じ取ったように。
……待てよ、さっきコナーが言っていた「形態生成場」とはこれか。
トレーは扉をくぐった。だが何事も起きなかった。
扉の先は、出入口のない部屋。三方の壁に囲まれ、残る一面には「2」と大きく書かれた巨大な立方体が鎮座していた。
「行き止まりか?」
二人は部屋を探るが、他には何もなかった。
トレーは立方体の正面の壁に立ち、遠くから睨むように眺めた。それは壁と同じほどの高さがあった。
もし小さくできれば、道が現れるかもしれない。
トレーは左手を伸ばし、握り拳を作った。何かを掴んだような感覚が走る。
一歩、また一歩。
目の前の巨大な立方体が縮んでいく。
立方体のそばに着いた時には、角砂糖ほどの大きさになっていた。
「ここ、妙に創意工夫してきやがるな。」
トレーはどこか楽しそうに呟いた。
「安全とは限りません。慎重に進むべきです。」
コナーは警告するが、トレーの顔には子供が面白い玩具を見つけたような興奮が浮かんでいた。
再び扉を抜けると、今度はA4サイズほどの直方体が床に置かれていた。
部屋の奥にはもう一つの扉があり、その先には黄色い台座が設置されていた。扉自体は直接通過できないようだった。
トレーは直方体を持ち上げたが、どう持って進んでも反応はない。
持ったまま扉を通ろうとしても、人だけは通れるが方塊は扉の前に止まり、通過できない。
コナーは扉の向こう側から台座を観察していた。
その時トレーは方塊を掲げ、闇の中の光を仰ぎ見た。壁と一直線に重なった瞬間、手を放すと方塊は巨大化し、目の前に落下した。
「おい!でかすぎだろ!」
方塊は壁よりも高くなっていた。
扉の向こうからも、その巨大な方塊の一部が見えている。
トレーが意識を集中させて手を伸ばすと、方塊は一瞬で目の前に転送され、A3サイズほどに縮んだ。
それを台座に置くと、扉のランプが切り替わった。
通過すると、展示場のような空間へと出た。
「は?もう終わり?」
トレーは物足りなさそうに肩を落とした。
その時、無意識に左腕を掴む。指先に湿り気を感じ、目を落とすと爪に暗褐色の痕が付いていた。血の匂いが漂う。
「ハートネットさん!失礼します!」
コナーが駆け寄り、左手首を掴んで袖をめくる。腕には爪で抉ったような深い傷が幾筋も走り、赤い血が滲んでいた。
「……ああ、俺が流血してたのか。」
まるで他人事のように呟くトレー。
「これが血の匂いか……」と小声で洩らした。
コナーは異常を察知した。
トレーは口を半開きにし、舌を歯の間に置いたまま、まるで死が自分とは無関係のような虚ろな目をしていた。噛み切ろうとした瞬間、口内に硬く冷たい異物を感じる。
「……!」
我に返ると、冷たい液体が口内に広がった。
鉄の味ではない。微かに甘い。
それはコナーの青い体液――エネルギーの血だった。
コナーの指先センサーが異常な圧力を感知し、警告が点滅する。
彼の眉間がわずかに寄る。痛みではなく、トレーの異常な状態を検知したからだ。
だがコナーは手を引かず、確実に支えてトレーの牙を許さなかった。
トレーは歯を開き、自分の異常に気付いた。
まるで何かに取り憑かれていたようだ。
危うく取り返しのつかないことをするところだった。
彼は震え、鼓動が速くなる。
思い出す。コナーがあの時、刃物を奪ってまで自殺を止めたことを。
問題なのはコナーではない。
……自分自身なのだ。
【お互いの好感度】
この章の仕掛けは、打越鋼太郎先生の『極限脱出 9時間9人9の扉』へのオマージュです。