※この作品はR-18です。

同人アダルト動画撮影で、男共が好きな女とヤリまくる   作:音有五角

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ゆいゆいチャンネル「元トップAV女優、中條 紗耶香さんの部屋が豪華すぎた!」(エロシーンなし)

「きゅぴーん★ ゆいゆいチャンネル、ユイでーす♥」

 

 ピンク色のリボンで結んだ、ハーフツインテール。半袖のピンク色のワンピースにふわふわとしたレースがあしらわれた、地雷系ファッションを着こなすユイがお決まりの挨拶を導入に動画撮影を開始する。ライブ公開のコメントは中條 紗耶香のコラボ回ということもあり、人が多くなっている。「紗耶香さんを見にきました」「SNSではよく見るけど、動画出演は珍しいよな」「紗耶香さんが喋るとこみたい」「紗耶香さん、新作お待ちしてます」「さっきからユイの動画なのに、ユイのファン行方不明で草」。

 

「見ての通り、なーんにもない部屋です! でもね、ここあれですよ。すっごいところですよ。なんてったって、タワーマンションの最上階ですから! きゃー★ 成功者、お金持ち~~~~★」

 

 ぴょんぴょんユイが跳ねてはしゃぐ。コメント欄はようやくユイのことに触れ始める。「三十路がはしゃぐな、みっともない」「三十路なんだからもう少し落ち着こうね」「三十路なんだから、急なジャンプは腰にくるよ」「ユイは三十路じゃねーだろ」「ネタだっての。空気よめねーやつだな」「知るか。この女にそんな興味ねーよ」「紗耶香さんはよ」「紗耶香様を早く見たいです」「コメント欄めちゃくちゃで草」「まぁ、いつもこんな感じよ、実際」「荒れているくらいがちょうどいい女」。

 

「そう! 本日はなんと、なんと! あの元トップAV女優、中條 紗耶香さんのお部屋に来ているんです! では、紗耶香さん、どうぞ!」

 

 画面の左側から、紗耶香が優美な所作で現れる。美しい姿勢で立ちながら腕を組み、はあ、とため息をついた。

 

「やっすい導入と挨拶ね。だから50万人から伸びないのよ」

「すー、はー(なにかに耐えるための深呼吸)相変わらず辛辣ですね、紗耶香さん♥」

「事実を言っただけよ。大方、大手の配信者が導入で定番の挨拶をするから、それを真似たのでしょう? 二流に限って、トップの真似事をするのよね。よくある話だわ」

「最初から随分と言ってきますね……」

「今まで表に出なかっただけで、元々私は男優とスタッフから「クセの強い女優」だとか「めんどくさい女優」って悪評があったのよ。結果を出し続けていたから、チヤホヤされていたように見えただけ」

「え、そうだったんですか? もしかして、今みたいな感じで仕事していたとか……?」

「そうよ。プロ意識が足りないんだもの。足手まといはいるだけ無駄よ」

(う~~~わぁ。たしかにめんどくさそ~……)

 

 コメントが流れていく。「てか実際、AV女優ってどうなんだろうな。性格悪いやつ多いのか?」「女優ファーストの現場で、自分が特別だと勘違いするパターンがあるらしい。で、他行って打ちのめされる」「紗耶香さんは真面目なだけ」「プロなんだな」「紗耶香様はいつも最高」「さっきから信者多くて草」「愛されているんだな」「やっぱ、トップAV女優ってことなんだよな。この人」。

 

「で、なんで私を動画に出そうと思ったのよ? 亮太を通じて、随分と熱心に連絡してきたけれど。再生数稼ぎ?」

「認めたくないですけど、りーくんのナンバーワンに相応しい女性なので。なにか学べることがないかなーっと」

「あらそう。でも、無駄よ。アンタと私じゃ、レベルが違い過ぎる。足元にも及べないわよ」

「すー、はー(なにかに耐えるための深呼吸)。そんなことないです! 私だって、りーくんに相応しい女になるって決めたので!」

「じゃあ、現実を教えてあげるわよ。亮太のチャンネルで、一本目に出した有料動画の売り上げ本数。アンタは何本だった?」

「……そういえばりーくん、桁が違うって言っていましたね」

「そうよ。で、何本だった?」

「ピー(編集で消した音)本ですけど」

「やるわね。でも、私はピー(編集で消した音)本よ」

「……はああああっ!? え、本当ですか? ちょ、集計間違えていませんか!?」

「間違えてない。本当のことよ」

「私というか。私「達」が束になっても敵わない……」

「諦めついた?」

 

 金にまつわる話ということもあり、コメント欄も反応を示す。「数ぼかすのイラっとくるな」「まぁ、ほぼ収入割り出せちゃうしな」「てか、こいつらもそうだし、本家のAV業界もそうだが、なんで作品の売れた本数を公開しないんだ?」「しらね」「一本2000円のインディースAVなんて、誰が買うんだよ」「俺、紗耶香さんのは買ったぞ」「俺も」「紗耶香様のは買った」「俺も俺も」「ユイの動画買ったやついんのかな」「いらない」「絶対にいらない」「20円でもいらない」「草」。

 

「そ、それとこれは話が違いますぅ! と、というか、気にならないんですか?」

「なにがよ?」

「りーくんのこと……その……めっちゃ浮気者……」

 

 ユイとしては、紗耶香がどう思っているのか、気になるところであった。アダルト動画撮影で堕とされた女といえども、嫉妬心がないわけではない。

 

「それが彼の生き方だもの。男優としてのね。ナンバーワンの女なら、そういうのを受け入れて、理解して、支えてあげるものよ」

「……」

「なによ」

「なんか紗耶香さんのこと、ちょっとわかってきたかも……やっぱコミュニケーションって、大事ですね!」

「この短時間で、私のなにがわかるっていうのよ」

「私、知っているんですよ。こういう「彼のことを理解しているのよ」って女に限って、めっっっちゃ電話かけたり、動向を気にしたり、影でヤキモチを焼いたりするんですよ」

「……ふん。べつに、そんなことしていないわよ」

「AV女優時代だって、トップであり続けようと強く見せるために、武装していたんじゃないですか?」

「うっさい。早く本題に入りなさいよ」

「あ、そうでした! ルームツアーお願いします、紗耶香さん! トップに上り詰めた秘訣を紐解いてやります★」

 

 ふん、と紗耶香が腕を組む。「紗耶香さんって、無理しているのかな」「鈴木 亮太いつか刺されそう」「許さん」「あんな奴のどこがいいんだ?」「鈴木 亮太以外もそうだが、ハーレム公表するやつに限って、大体イケメンじゃないの、不思議だよな」「オープンマリッジ? だっけ」「男は顔じゃなくて、金だからな」「日本だと理解されない」「勘違いするな。海外のどこでも理解されているわけじゃない」「俺が紗耶香さん貰う」「いや俺が貰う」。画面は移動し、部屋の通路を移動する二人を映し出した。カメラはユイが、自ら持っている。スタッフは雇っていないようだ。

 

 

 

 

 リビングや寝室、バスルームなど、様々な部屋を回っていきながら、仕事部屋へと入る。PCの横には大きな本棚が置いてあり、小説やビジネス書、実用書などが収納されている。部屋の在り方は紗耶香をよく表していた。タワーマンションの最上階、欲深く高そうな有名ブランドの衣装や服、アクセサリーやバッグ、ワインセラーに置かれた高めなワインなどがある一方、どの部屋も綺麗に整頓されていたり、トレーニング器具があったり、冷蔵庫の中には様々な食材や、キッチンにはサプリメントやプロテインがあったりと、ストイックな面もある。

 

「わーお。本も読むんですね、紗耶香さん」

「そうよ。寝る前に読むの。スマホみたいに光を浴びることがないから、おススメよ」

(絵に描いたような完璧な生活……体作りのためのトレーニング、健康的な食生活、タワーマンション、ブランド物の衣服やバッグ、高いワイン、読書……そして業界トップの成功者。こんなに努力してて、友達とかいるのかな? 案外、ぼっちだったりして。だから自分磨きくらいしかやることがない……にひひ、だったらちょっと可愛いかも♥)

「アンタ今、失礼なこと考えていない?」

「ぎくっ!? そ、そぉんなことないですよぉ!」

「顔がニヤニヤしてうざいのよ」

(ま、まずい。ちゃんと表情を崩さないようにしないと)

 

 ユイはほっぺに両手の人差し指をあて、小首を傾げた。

 

「きゃぴー★」

「ふっ」

「あの、鼻で笑わないでもらっていいですか?」

「猫被っても、久しく可愛いって言ってもらえてないのに、よく出来るなって関心していたのよ」

「りーくんは可愛いって言ってくれるもん! なので、いいんですぅー! うわぁぁぁぁぁん!!!」

 

 気にしているのか、ユイはわりとガチな泣き声を上げる。コメント欄はすかさずフォローに入る。「ユイ地雷系だけどギリ可愛いよ」「ユイ三十路だけど多少は可愛いよ」「ユイおっぱいだけは最高だよ」。

 

「あーあ。りーくん、今頃なにしているかな……会いたい……」

「セックスだと思うわよ。誰か知らないけれど」

「まぁ、そうですよね~。最近、視聴者すごい増えていて、りーくんも遠い人になっちゃった気分です」

「本人は好きにやっているだけでしょうけど。結果的に、大手のAV動画と差別化出来ているから、ビジネスとして成立しているのでしょうね」

「差別化、ですか?」

「AV動画には一つ欠点があるのよ。なんだと思う?」

「え~。私、AVのことなんてわかんない♥♥♥ きゅるるん★」

「ふっ」

「だから鼻で笑わないでください!」

「AV動画はどこまで完成されても、作られたエロなのよ。それに対して、亮太のアダルト動画は着飾っていない。男と女の自然なセックスを見せている。インターネットには流出動画だとか、ガチカップルのセックス動画だとか、さらには有名人のハメ撮り疑惑とか。そういうのが伸びている事実もあるから、一定の需要があるの。だから本家とは、その点で棲み分けが出来ている。完成度は下がっても、楽しくリラックスしてセックスするという点では、彼の方が圧倒的に優れているでしょうね」

「あのあの、AV業界って、好き同士でエッチしないんですか? てか、その方が良くないですか?」

「人間とか体の相性もあるから、男優を指名することは出来る。けど、絶対ではないし、そもそも業界内の恋愛がご法度なのよ。で、結果、彼氏がいるAV女優はザラになる」

「うげ~。なんかめんどくさそ~」

「トラブルは多いわよ。現場に彼氏連れて来る女優もいるわ。カメラ外でずーっと見ているのよ」

「ええええ、マジですか? 男優さん気まずぅ~~~~」

「○○とか○○○とかそのスタイルね」

「わわわ、やめてください!!! 絶対編集でピーいれますから! そして二人共ビックネーム!?」

「○○○〇〇は○○○だったし。色々とすごい業界よ」

「ちょ、ちょっと、引退したからってメチャクチャしようとしないでくださいよっ! 男優側にも問題ありまくりじゃないですか! やめてやめて、ただでさえ私のチャンネル、荒れやすいんですから!!!」

 

 なんだかんだ言いながらも、会話が弾んでいる二人に、コメント欄は加速していく。「この二人仲良いのか?」「彼氏つれてくる女優誰なんだろ」「まぁ、レッスンの現場に男連れて来るアイドルとかも、いるくらいだしな」「意外な組み合わせだなぁ」「紗耶香さん美し過ぎる」「本物と比べると、やっぱユイは普通くらいだよな」「相手が悪い」「辛辣で草」。

 

 

 

 

 撮影が終わり、帰って編集をするからと、ユイは荷物をまとめてさっさと玄関へと向かった。

 

「いや~良い動画が撮れました! 元トップAV女優のルームツアー。絶対に伸びますよ! 美女二人のガールズトーク付きですしね!」

「でもアンタ、中盤辺り「さすがですねぇ」「ストイック!」「すごぉい!」みたいな、相槌ばっかりだったわよ?」

「え? そうですか? まぁでも、今回は紗耶香さんが主役なので、あたしは相槌マシーンでも問題なしですよ!」

「大アリよ。例えコラボ動画でも、アンタのチャンネルなんだから、アンタの話をほどよく混ぜるの。視聴者を取り込むためにも、既存の視聴者を楽しませるためにもね。大方コラボが伸びるからって目論見なんでしょうけど、もう少し話し方を学んだ方がいいわ」

「むっ。すっげーめんどくさそうですけど、紗耶香さんの意見取り入れたら、チャンネル伸びそうですね……」

「なにどさくさに紛れてめんどくさいとか言っているのよ」

 

 ぎろりと睨まれる。ユイはびくっと肩を上げた。

 

「ひぃっ!? すいませんでしたっ!」

「全く。まぁ、嫌われるのは慣れているわ。そういうスタッフはいたもの。軒並み小物だったけれど」

「え~、嫌ってないですよぉ。やっぱり努力家だからかな~、そうやって必死にツンツン武装している感じというか、本当は無理してそうというか、そういうところも可愛い人なんだなーって。りーくんが夢中なの、納得しちゃいました」

「なにわかった気になってんのよ。しかも年下のくせに」

「また来ますね! 今度は撮影抜きで、もうちょっと居てもいいですか?」

「まぁ、べつにいいわよ」

「ではでは~! 今度はいっぱいガールズトークしましょうねっ!!! 私めっちゃ喋りますから!」

「はいはい。いいから早く帰りなさい、編集忙しくなるのでしょう?」

「頑張りま~~す!」

 

 ぱたん、と扉を閉めてユイが出ていく。騒がしい女の子ね、と紗耶香がため息をついた。

 

「……本当は無理している、ね。AV業界は厳しくて、ボロボロな世界だったもの。仕方ないじゃない」

 

 女優とは仲が良かったが、スタッフや男優としばしば衝突するのが、紗耶香の特徴の一つであった。

 AV業界は人手不足が続いている世界。若手の男優やスタッフは、教育と研修もままならない状態で、現場へ出ることはザラだ。全員がプロフェッショナルな人間、というわけにはいかない。なので、紗耶香のような仕事意識が強い女優が、そういったところへ怒りを発するのは珍しくない話だ。

 紗耶香は部屋に戻った後、携帯をいじり、ユイへ「お疲れ様。応援しているわよ」というメッセージ付きの、コンビニで使える電子ギフト券をプレゼントした。翌日ユイは「ありがとうございます! 頑張りますね★」と返信し、次訪問する時にお礼になにをもっていこうか考えた。

 

 ○○年 〇月 〇日時点の集計

 

 ゆいゆいチャンネル 登録者数 530000人

 

 動画タイトル「元トップAV女優、中條 紗耶香さんの部屋が豪華すぎた!」

 

 再生数1800000

 

 コメント数430件

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