【R18】ハーレムで毎日エッチする倫也の夏休み【イラスト付き】 作:きりぼー
初めての方もごゆっくりしていってください。
蝉はまだ鳴いていない。俺の部屋でブレッシングソフトの企画会議が行われいる。
6月から記録的暑さで、梅雨がないまま夏に突入した。
俺は部屋で現実逃避のように風鈴を眺めている。
「倫也くんさぁ・・・」
「わかってる・・・わかってるから・・・」
「今日何日?」
「七月の・・・六日・・・」
「締め切りいつだっけ?」
「七月の二十日」
「これから30話作るの?」
俺の部屋には5人のヒロインが気だるそうにそれぞれ過ごしている。
クローゼットに向かってぶつぶつ1人事を言っているのが英梨々。
デスクに座って一心不乱にタイピングしてるのが詩羽先輩。
ベッドの上で足を組みながらマンガを読んでいるのが従姉妹の美智留。
床の小さいテーブルの上でイラスト描いているのが後輩の出海ちゃん。
そして、俺の隣でネチネチと・・・いや、役割をまっとうしようと警笛を鳴らしてくれているのが、加藤恵。
「やってみないとわからないだろ・・・」
「こんなに企画をボツにして?」
「だからさ、企画とかそういうんじゃないくて・・・」
「また行き当たりばったり?」
「・・・ともいう」
「澤村さんに期待しすぎなんじゃないかな・・・」
「いや、もうあいつのことはほっといていい」
「ふーん」
恵がちらりと英梨々の方をみた。英梨々をモデルにしたゲームは人気になりそうな気配があったが、第二作を制作したら大きくコケしまった。わが社が危ない。
そもそも、処女のままR18を乗り切ろうというのが無理な話で、相談の結果、再び表世界の一般ゲーの方で本人は頑張りたいらしい。後がないわが社は次はなりふり構わっていられない。
恵は不安そうにペラペラの薄い企画書を団扇代わりにして顔を扇いでいる。
「で、今回は何するの?」
「エロ」
「うん。まぁそれはR18だしそうなんだろうけど。それでもどんなエロかぐらい考えないと」
「明るくて、あんまり考えなくて、さくっと読めて、読んだらクスっと笑って、そして忘れるようなエロ」
「いうのは簡単だよね・・・」
「というわけでだ・・・」
俺は立ち上がった。
「いいか、ブレッシングソフトのスタッフよ!これからエロを30話分作る!」
誰も手を休めない。恵だけが一応耳を傾けてくれる。
「1人1話を6回担当すれば達成だ。簡単だな」
ベッドの上で寝ころんでダラダラと過ごしている美智留が妙にエロい。足を組んでいるのでミニスカートからはパンツが見えている。珍しく水玉柄がついている。
「俺は・・・ハーレム主人公に・・・なる!!」
「またそれ・・・」
「ふっふっふっ。恵!今度の俺を甘くみるなよ。いままでは英梨々に振り回されていたけどな、今回の俺は違うのさ」
「どうちがうの?」
「宇宙が違う」
「はい?」
「英梨々は英梨々用でやりたいことを用意する。これで万事解決だ。そして、他のヒロインは俺が全部いただく!」
「・・・まぁいいや」
「そこ、やる気だしてね!?」
誰も作業を停止しないのは、俺にカリスマ性がゼロだからだろうか・・・
「童貞だとか、処女だとか、そういうややこしいのはいらない。ここにいる全員を俺はすでに抱いている!」
「勝手に抱いたことにしないでくれるかしら?」
「聞いてたのかよ・・・」
壁に向かって座っていた英梨々がこちらを向いて睨んでいる。
「はいはい。ハーレム主人公乙。けど、あたしの処女を勝手に奪ったことにしないでくれるかしら。今回のプロット・・・降りるわよ」
「そこをなんとかだな・・・」
「知らないわよバカ!」
「・・・」
R18の同人エロ作家のくせに、本人は今もウブである。英梨々だししょうがない。
「はぁ・・・」と隣で恵が溜息をついた。
「それで、最初のテーマは・・・『パンチラ』だ!」
「同意なくても続けるの?」
「当然。プロットは絶対だ」
「もめるだけじゃないかな」
「ああ見えてちゃんとツンデレだからな、心配ない」
「そう」
「というか、お前らもちゃんと聞いてくれ・・・」
出海ちゃんがBLの絵を描いている。俺がウケで伊織がタチだ。妙に内容が情熱的でリアルなのはやめてほしい。お尻の穴がむずむずしちゃう。
「出海ちゃんもいいね?」
「正妻戦争じゃないんですか?」
「そういう仲の悪くなりそうなことはしないから・・・」
「でも、私と澤村先輩の仲って現在絶望的ですよ」
「・・・そりゃね・・・」
「私はいいですけど。ハーレム型なら公平に扱ってくださいよ」
「・・・はい」
出海ちゃんは会うたびにキャラが変っている気がするが、今はピンク色に髪を染めて旧正統派ヒロイン枠を狙っている。地毛の赤髪は負けヒロインカラーなんだとか。話にもよると思うが、まぁ自由にしたらいい。
「じゃあ、私も一言いいかしら?」
「どうぞ、詩羽先輩」
詩羽先輩がタイピングをやめてイスごと体をこちらに向けた。
「表の澤村さんを幸せにしたからといって、そこでいじけている澤村さんが不幸になっていい道理はないのよ?」
「・・・ごもっともです」
「でも、重たい話は確かにいらないわね。楽しくヤるのは私も賛成ね」
「ご理解ありがとうございます」
「別に理解なんてしてないわよ」
「・・・」
あとは会議に参加する気もなく、決定事項に従うだけの美智留の賛同だけだ。マンガを顔の上にのせて眠り始めている。まぁ反対はしないので問題はないのだが。
「というわけで美智留。起きろ」
「んにゃ~」
「寝ぼけるな。仕事だぞ」
「ふぁ~あ。・・・決まったのー?」
「おう。決まった。とりあえず、パンチラだ」
「またずいぶんと唐突だねぇー」
美智留が起き上がってベッドの上で胡坐をかいた。タンクトップを着ているのはいいが、ノーブラなのはどうなのだ・・・
乳首が浮き出ているし、おっぱいをもみたくなるではないか。
実に安易な提案をしてしまったので、みんなが呆れて帰ってしまうのかと心配していた。そしたら美智留とセックス漬けの退廃的な夏を過ごすのも悪くないなと思っていた。美智留はその点で俺を裏切らない。
「というわけで、締めだ。美智留。パンチラ頼む」
「今?ここで?」
「そうだ」
「別にいいけど・・・」
美智留はなんでもいう事を聞いてくれる。しかも明るい。俺の童貞を奪うことには強いこだわりがあったが、すでに童貞でない俺にはこだわりがないらしい。
美智留が座り直して、スカートを躊躇なくまくり上げた。
この理想的かつ健全なエロさ!スポーツ用のフィットした下着を好んで着用する。今日はグリーンベースの水玉模様で珍しい。ノーブラでもあるにも関わらず、エロさよりも健康さが前面に出る引き締まった体。
【画像01 美智留のパンチラ】
「・・・まぁパンチラというよりはパンモロだが・・・ありがとう。美智留」
「これでいいの?」
「OKだ! 最初はこんなもんだろう。95点!」
「高得点じゃん。ありがとー倫也」
「おう。流石美智留だ」
「なんの話・・・?」
「ふっ、加藤・・・じゃない、恵!甘いな。俺は点数を付ける。次からはそれ以上を目指してがんばってくれ」
「それって、内容は各自考えろってこと?」
「もちろん。俺に何ができるっていうんだ」
「倫也先輩・・・さすがに下衆すぎて・・・ひきます・・・」
「出海ちゃんも期待しているから」
「・・・」
英梨々の視線が刺さるようで痛い。
「だいたい、今のどこが95点なのよ!」
「文句言いたいのはそこかよ」
「当たり前でしょーが。ぜんぜんパンチラじゃないし」
「最初だしな。基準点として高めにしておいた」
「それにしても高すぎでしょ」
「ぬけるから」
「はっ?」
「俺が責任をもって、さっきの美智留のパンチラでヌくから。だから問題ない。高得点!」
「ばっかじゃないの!?」
重々承知してます。
「というわけで、次回は・・・詩羽先輩お願いしますね」
「はいはい」
なんやかんやと詩羽先輩もノリノリになってくるエッチな先輩だ。
「・・・」
英梨々はふてくされて、また壁に向かって座った。宇宙のどこかで幸せになっている英梨々もいることだろう。
「あの、倫也くん・・・」
「はい、なんでしょう?恵さん」
「今のうちに総ボツにしたほうがいいんじゃないかな?さすがにこの時期に30話分もまともなの作れないから・・・」
「・・・だよねぇ」
でも、みんなとエッチしたいし。
こうして俺はまたプロットもない行き当たりばったりのエロゲ主人公をやることになったのだ。それがそのままブレッシングソフトのゲームの元ネタになる。
夏だからしょうがないよね。
(了)