※この作品はR-18です。

DEEP OF LOVE   作:ヘビーなしっぽ

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取り敢えず懺悔を。
すみませんでした。
知識、情報不足なので、「は?何言ってんの?馬鹿なの?死ぬの?」と思うところもあると思いますが、目を瞑っていただけると、幸いです。
……うん。いつまでも進めないからまだるっこしいのはぶち抜きます。いつもこう言うの書くと導入で躓くから。仕方ないですね(脳死)
だからかな〜り伐採されてっけど目ぇ瞑ってください(強要)
………あ、痴漢とかされたことないんで!そのシーンは!目を!瞑ってください!!!!!(3回目)
んじゃま…いつまでも通せんぼしても悪いんで…どうぞ…(白目)


痴漢

 

電車の中に、横並びになって立っている影が二つあった。まあそれ以外にも沢山の人間が立っているのだが…そこは割愛させて頂こう。

 

「水族館か〜、卒業するまであんま行った事なかったな〜。一月に一回行ったけどね」

 

電車の中故、声量はかなり小さいが、楽しそうに言うのは、紫咲シオンだ。

 

「う、確かに…でも、水族館にしたのは正解でしたね!」

 

こちらも声量は小さいが、嬉しそうにシオンを見ているのは、沙花叉クロヱ。

今日この二人は、卒業祝い…と言ってはなんだが、沙花叉の提案で水族館に行くのだ。

それから更に十数分経った後だった。

シオンに沙花叉に話しかけようと声を発しかけた時、事件は起こった。

 

「沙花ま…たっ?! …。………?!」

 

シオンは突如として尻に違和感を感じ、声を途中で途切れさせる。

 

「どうしました? シオン先輩」

 

沙花叉が聞いてくるが、シオンは、やっぱりなんでもない。と、少し震えながら首を振った。

軽く振り返って見てみると、どこからか伸びている手が、シオンの尻を触っていた。

痴漢だ。

シオンがそう思うのに、一秒とかからなかった。

ただ、運が悪かったのはシオンが痴漢に対し、どのように対応すればいいのか知らないというところだった。

今までそういった出来事に無関係だったシオンは、痴漢に対応する知識がなかった。

故に、どうすることもできない時間が続く。

沙花叉に視線で助けを訴えるが、沙花叉の視線はスマホに向いていて、シオンの視線に気づくことはなかった。

 

「(うっ…そでしょ…?! マジキモイんですけどっ!?)」

 

シオンは内心絶叫する。

だが、そんなシオンの内心などお構いなしに、痴漢はどんどん過激になっていく。

最初は尻に始まり、段々と前へ前へと進んでくる。

嫌だ。怖い。助けて。

そんな思考が、シオンの脳を洗脳する。

嫌悪感が身体を蝕み、それと同時にこれからナニをされるのだろうという恐怖に侵され、シオンはただ肩を縮こませて震えることしかできなかった。

後ろから伸びている手が、シオンの鼠蹊部辺りに達した時だった。

 

「痛っ?!」

 

声量こそ小さかったが、後ろから男の物と見られる声が上がった。

ハッとしてシオンが視線を落とすと、沙花叉の手が男の手の甲に伸びていて、手の甲をこれでもかとつねり上げていた。

元とはいえ、数ヶ月前まで掃除屋として働いていた者の握力と腕力だ。身体を鍛えてもいない男に抜け出せる筈がなかった。

男は咄嗟に手を引っ込めようとするが、沙花叉がその腕を掴むと、自らの方向に引き寄せ、こちら側に姿を現した男の土手っ腹に蹴り…巷では“ストライキングニー”と言われる蹴りを放つ。

 

「ぅごおぉっ…!」

 

男は、思わずバランスを崩し、膝を折って倒れ、痛むのであろう腹を抑え、床でもんどり打った。社内の人々が、なんだ、どうした?と声を上げながら物珍しさからか、のたうち回る男にスマホを向けている。

 

「…シオン先輩行きましょう」

 

沙花叉は、男を路傍の石でも見るような。いや、ゴキブリを見るような目で見ながら、立ちすくむシオンにそう声をかけた。

その声に応じ、シオンも動こうとはしたが、体がすくんで動けず、震えは止まることを知らなかった。

沙花叉は、そんなシオンを見ると、気だるげな動作一つ見せず、シオンを抱き上げると、別の車両に歩いていった。

ちなみに、この後この男の動画がネットに公開され、“リアル子供大人“としてネットミーム加わってしまうと言う事件も起こるのだが、それはまた別のお話。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

やっと震えが収まり、沙花叉の手を借りずとも歩けるようになったシオンは、沙花叉に無理矢理椅子に座らせられていた。もちろん、移動した先の別車両のだ。

沙花叉がその前に立ち塞がるように立っている。携帯が右手に握られている。

沙花叉は、あの一件以降シオンに呼びかけたあれ以外で声を発していない。彼女なりに怒っているのだろう。勿論シオンにではなく、あの男に。

その後、何か起こるでもなく、二人は目的の駅まで無事辿り着くことができた。

電車のドアとホームドアが開いたと同時に、沙花叉はシオンの手を取って歩き出す。

駅から出るが、沙花叉が止まることはなかった。

 

「え、えっと……沙花叉…?」

 

シオンは引っ張られながら、沙花叉を見る。

だが、その顔はフードに阻まれていた為確認することはできなかった。

沙花叉は静かに声帯を震わせる。

 

「……大丈夫でしたか?」

 

冷えて固まった様な声で沙花叉は言った。

 

「え、えと…大丈夫なんじゃないかな?」

 

シオンは自信なさげに言う。

 

「…そうですか」

 

沙花叉も、どこか落ち込んだ声でそう返した。

ハッキリ言って、興醒めだった。

そりゃあ、あんなことがあった後、はいそれじゃあ遊びましょう。とはいかないだろう。

シオンが何を言おうか悩んでいる時だった。

 

「…シオン先輩」

 

沙花叉が短く声を発した。先程の声よりも少し温かみと含んだ声だった。

 

「なに?」

 

シオンが聞くと、沙花叉はシオンの手を離し、シオンに向き直ると、耳を疑う事を口にした。

 

「沙花叉に…“上書き”させてくれませんか?」

 

シオンは思わずフリーズする。

 

「……………………………………………………………………………………………ん???」

 

へ?でもなければ、は?でもない。ん?だった。

それが、沙花叉が言ってから、十数秒後にシオンがやっと発することができた声だった。

 

「聞こえませんでした? 沙花叉に“上書き”させてくださいって言ったんです」

「いや、聞こえてるから」

 

復唱する沙花叉に、シオンは思わず真顔で返す。

 

「じゃあ行きましょうか」

 

そう言うと、沙花叉は再びシオンの手を取って歩き出しt…

 

「ちょ、ちょっと待って?!」

 

シオンはブレーキをかけながら言うが、沙花叉のパワーには敵わない。

 

「シオンに拒否権って無いの?!」

 

引き摺られながらシオンは大声で言う。

 

「なんでですか?」

 

沙花叉が足を止めながら言った。

 

「なんでって…!」

 

沙花叉は意味がわからない。と言いたげな顔でシオンを見ながら言う。

 

「…だって、まだ“残って”ますよね?」

 

その言葉に、シオンは身体を硬直させる。

確かに、そうだ。

完全に図星だった。

触られた感触が。

違和感だった。

どこかいつもと違う違和感。

それを、今も触られてしまった箇所に感じていた。

 

「その“違和感”。沙花叉に消させてください」

 

沙花叉はもう一度シオンの方を向いて。今度はしっかりとシオンと目を合わせて言った。

その目を見て、シオンは喉の塊を飲み込んだ。

沙花叉のその目が、誠実さそのものだったから。

それと同時に、申し訳なさそうに眉を顰めていた。

ぁ。と、思わず小さな声が漏れた。かなり至近距離にいる沙花叉にも聞こえるか怪しい所謂ウィスパーボイスが極まった感じだった。

シオンは思った。

この子は本気なんだな。と。

自分が今感じている”イヤな思い出“を消そうとしてくれているんだな。と。

だったら、シオンが出来る事は一つだった。

 

「ゎ…かった…」

 

少し。声が上擦ってしまったが、シオンは沙花叉に返事をした。

まあもっとも、赤く紅潮した顔をなんとか隠そうと、手で口元を覆っていた為、沙花叉に聞こえたかどうかは怪しかったが。

だが、沙花叉には聞こえたらしい。

沙花叉は再び踵を返すと、シオンの手を引き、今度はゆっくり歩き始めた。




かなーり短いですね…まあ許してください。
これから…ああ、18禁になるのかこれ…頑張ろう…。
それでは。次の話でお会いしましょう。さようなら。
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