※この作品はR-18です。

爆乳ハーレムパラダイス~あなたに全てを捧げたい~   作:投稿用

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彼女が妙に親しかった理由

 夕方、いつものように双子が俺に甘えていた。こんなことしていいのだろうか、俺には一番大好きな優花さんがいるのに……と、理性を取り戻し話題を変える。できれば、無難な話題がいいだろう。

 

「それよりさ、二人とも18歳でしょ?なら、ええと、二人の夢は?」

 

「え、ええと……悠真お兄ちゃんのお嫁さん❤」

 

「私もです❤」

 

「そういうのじゃなくてね……」

 

 唯ちゃんと咲ちゃんが目をキラキラさせながら俺を見上げてくる。二人の瞳の中にハートマークが見える気がした。

 

「でもそれって……職業じゃなくて結婚願望だよね?」

 

思わずツッコミを入れる俺に、二人は頬を赤らめる。

 

「えへへ……バレちゃいましたか♪」

「やっぱりおにいちゃんには敵わないです❤」

 

まったく……この子たちの将来設計はどうなってるんだ?

 

「私たちは……ええと……うーん、どうしよっかなって」

 

「?」

 

 二人の表情が急に曇った。いつもなら積極的に返事をする唯が俯き、普段から遠慮がちな咲ちゃんはさらに小さくなったように見える。

 

「えっと……そのー」

 

唯ちゃんがちらりと俺を見るが、すぐに目を逸らした。咲ちゃんが小さな声で続ける。

 

「ええと、お仕事探して働くつもりなんです」

「え?」

 

 高校出たらいきなり?でも、今時はせめて短大とか出ないと、真面な就職先なんてないと思うけど……。まあ、それは個人の自由だろう。でも、何をするつもりだ?

 

「そんな事より、お兄ちゃん❤」

 

 あ、ああっ!だからダメだって!!セーラー服の谷間から覗く爆乳の力は破壊力がありすぎる。それが二人同時だ!!俺のアソコだって、ズボンの中でもうガチガチになっている。

 

「エッチ♪おにいちゃん、咲とお姉ちゃんのおっぱい見てる❤」

 

 君たちが見せてるんだろう!!い、いかん、もう限界だ。毎日毎日、可愛い女の子に爆乳を押し付けられ、理性が揺さぶられる。触りたい、見てみたい……この爆乳を揉むことができたら、どれだけ気持ちいいだろう。

 

「お兄ちゃん、どうしたの?あっ……やだ♪」

 

 あ、バレた!唯ちゃんが、俺のズボンを見て、テントの部分に気づく!咲ちゃんも姉の台詞で俺の状態に気づいて、なんだか嬉しそうにしてるし!!

 

「あ、あのね、お兄ちゃん?」

 

「な、何かな?」

 

「私達も、ドキドキしてるよ……❤」

 

 あ、あああああああっ!!俺の手が!!唯ちゃんは俺の手を取り、爆乳を掴ませる!!咲ちゃんも、負けじと掴ませた!!セーラー服越しではあるが、爆乳の柔らかい感触が……う、もう耐えきれん!!

セーラー服の裾を掴み、ガバッと捲り上げた!!

 

「「きゃあ❤」」

 

 フリルがあしらわれた可愛い特注であろうブラジャー!!深い胸の谷間が眩しく、今からこの双丘を触るのだと、獣欲が俺を支配した。ブラ越しから胸を揉み回す。だが、満足できるわけがない。ここまで来たらと、彼女達の背中に手を回す。

 

「ね、悠真お兄ちゃん、いい事教えてあげよっか?」

「何を!」

 

「私のバストサイズ♪」

 

 是非!!俺は、コクコクと頷いた。すると、恥ずかしそうに、俺が喜ぶような仕草はわかってると言わんばかりの表情で告げた。

 

「バスト109cmのMカップだよ❤」

「わ、私だって、108cmのMだもん!!」

 

ムニュっと、二人はバストを押し付けた!!うああああああっ!!

 

 俺の中でブチっと理性の糸が切れた。彼女達の背中に手を回し、ブラジャーのホックを探す!!すると、二人は自分から俺の手を導き……プチっと音がした。ブラの拘束が離れ、緩む。その瞬間、隙間に手を入れ、二人の胸を直接揉む!!二人のブラジャーは完全に外れ、床に落ちた。

 

「やぁん❤」

 

 やぁんじゃない!!こうされたかったんだろう!!散々俺を誘惑して!胸を揉む手に力を籠め、ぐにゅっと乱暴に揉む。指が弾力満点の爆乳に沈んだ!!

 

「いいよ……」

「おにいちゃんに触って欲しいの」

 

ならば遠慮なく!!俺は思う存分胸を揉み回した。が、どうせなら……

 

「あんっ!」

 

 確実にバストサイズ3桁であろう爆乳に顔を押し付けて顔を沈めた。同時にピンク色の乳首に舌を伸ばし、チロチロと舐め、吸う!!

 

「あ、ああっ!お姉ちゃ……あんっ❤」

 

 続けて嫉妬で頬を膨らませた妹の咲ちゃんの爆乳に顔を移し、同じことをする。二人の爆乳を揉みながら、交互に、いやいっそ同時に!!

 

「「きゃっ!!」」

 

 二人をソファーに押し倒す!!反動で巨大な爆乳がゆさりと揺れた。このエロ娘が!!そんなにして欲しいなら、すぐにでもやってやる!!性欲に支配された俺は、思う存分二人を美味しく……とペニスを露出させようとした瞬間、ピンポーンとチャイムが鳴った。

 

「宅配便でーす!!」

 

 クロネ〇おぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!

 

 無論、そんな台詞を大声で言えるはずもない。ムード完全ぶち壊し状態になった。流石にお互い気まずかったからか、これ以上の進展はなかった。ぐすん。ただ、リビングに戻る時、ちょっと気になる事が……。

 

「……ね、お兄ちゃん興奮してたよね?」

 

「うん!でも……あの頃、中学の時は胸をどんどん大きくしたいって思ってたけど……」

 

「今考えたら、一番胸が大きくなる小学から中学の時にアレは……やるべきじゃなかったよね。おかげで、全部オーダー……」

 

 全部オーダー?ああ、ブラジャーか!!あの爆乳なら、当然だろう!!

 

「一個2万円だもんねー、サイズ変わる度に」

 

 い、一個2万!?オーダーメイドって高いんだな……凄い出費だ……ん、出費?

 

 突然脳内に電流が走り、息を飲んだ。バクバクと心臓が鼓動する。ある事に気づいてしまったからだ。俺も一人暮らしをしていたからよく知っている。一人ならともかく、娘が2人もいれば。年間で生活費なんて200万以上ぐらいは絶対にかかるはずだ。そりゃ地方ならいろんな物が安いけど……車なんてあったら、軽でも税金がかかる。持ちたくなくても、地方都市じゃあ生活や仕事(通勤)の為に必須に近い。

 

 ……いや、とりあえずリビングに戻るか、怪しまれちゃうし。二人は、俺がそんな思考を巡らしているとは思わず、相変わらず俺に甘えて誘惑していたが、それどころではなかった。信じられない事に、俺は、全く誘惑に乗るフリをするだけだった。押し倒さなかった。服の中に手を忍ばせて爆乳を揉みまくって、チュッてキスされたぐらい。だから、一線は越えてない。それなら、大したことではない。ないったらないんだ!!

 

 

 

 夜、自室でPCのモニターに向かい、計算表を作って推測する。計算対象は、俺の家と同じ土地的に住む彼女達がこの地域で住むコストだ。食費やら光熱費やら、生きていく上で絶対必要な物を累計して足したら。合計153万(最低)と出た。

 

「………」

 

 続けて、地方だと絶対必要なモノの計算を追加。車だ。地方だとこれ無しはまず不可能だ。修理費やら車検やら税金やらガソリン代、自賠責に最悪の可能性の為の任意保険。年額換算で30万はある。最低180万以上+αの他多数雑費、突発事故でさらに+b

 

「おい待て、待ってくれ……他にも生きていく上でよくある奴を入れてないんだぞ?あ、衣服費足してねぇ!しかもあの子達、高3だぞ?今年、進学かどうかの瀬戸際だぞ?」

 

 いつも、俺の家に来てる時はだいたいセーラー服とかTシャツみたいなので……年頃の女の子なら、可愛い服とか着たい筈だ。化粧だって、小物とか色々……。元々美少女だから気にしなかったけど、二人とも、すっぴんじゃないか?

 それと、あの時の二人の台詞。調べたら、Gカップ辺りから市販品があまりない。輸入品とかオーダーで1カップで2万×3個の6万。G・H・I・J・K・L・Mだから……12万×8個で、ヘタするとブラだけで100万近く!?

 い、いや、節約して1個減らして、2個を死ぬ気で回せば……多少は減る、けど、FやE、それ以下のサイズの時だって欲しい訳で、累計100万近くは行ってしまう!少なくとも、50万円以上を胸だけで使ってる!!

 

 俺には想像がつかん女性ならではの出費もあるんだ!本当に、なぜ気づかなかったんだ。優花さんが、どうして再開した直後の俺に、いきなりあんな明確な好意を示していた?舞い上がりすぎていた。

 

 ……都合が良すぎだろう。そんな事、ありえないんだ。あの双子はともかく、残念で悲しい事だけど、優花さんと俺はそこまで仲良くはなかった。優花さんも、あの女達と同じ……。

 

 いや、違う。彼女はそんな人ではない。その考えを否定するようにバンと机をたたき、立ち上がった。たしかに、狙うものは同じかもしれない。だけど、目的が違う!奴らが俺を求めた理由は自身の贅沢の為だ。けど、優花さんがお金を欲した理由は……。

 

 確かめなければならない。明日、確かめに行ってみよう。午前でも午後でもいい。推測通りなら、彼女はいつも家にいるはず。

 そして……最低な事に、これは、チャンスかもしれないなんて思ってしまっていた。

 

 

 

 

 

 私の家に静寂が戻ってきた。つい数分前までここには娘達がいた。私は、今後の事に考えをめぐらせる。大体10年ぶりに見る結城くんは、とてもたくましくなっていた。でも……あの頃のような眩しさを感じなかった。

 あれから5年……夫が事故で亡くなったあの日から。私は、もうただの主婦ではいられなくなった。母親として、責任を果たさなくてはならない。

 

 1000万円の生命保険金。大きな額だと思ったけれど、月日の流れと共にその数字は徐々に減っていく。パートでの収入と合わせても、娘たちの将来を考えれば心許ない。特に大学や専門学校の進学を考えたら……絶対に足りない。

 

 何よりも悩ましいのは――私の“身体”だった。162cmの身長に、106cmのバストであるLカップの胸。そして、102cmのヒップ。男性にとって、あまりに魅力的な体型と男性が思わず振り返る容姿。でも、それは時に私を苦しめる要因になる。

 

 久々に社会へ復帰した最初の職場はカフェだった。お客様からの熱い視線は日常茶飯事だったけど「困ります」と微笑むだけでやり過ごせた。でも次第に常連客同士のトラブルに巻き込まれたり、閉店後の“食事”の誘いが増えたりして……「申し訳ないが、これが最後の給与だ」って……辞めざるを得なくなった。

 

 次の仕事はファミレス。そこでも同じような展開。ある日、厨房担当の男性から突然プロポーズされた時にはどうしたらいいかわからなかった。断ると「あんた奥さんいるじゃん!」と、店員の女性が言う。どうやら、その男は妻がいるのに私に声をかけたようだ。私と不倫したかったらしい。この関係を周囲に言いふらされた。「店の評判が悪くなる」と、また首を切られた。

 ……どうして?私は、何も悪い事なんてしていない!!

 

 その次は書店、店員さんの目が怖くて本が読めないとクレームがきて……。これはただの嫉妬、同じ女性店員からのやっかみ。どうやら、店に来る男性に恋をしたアルバイトの女の子が、私を貶める為に悪い噂を流したらしい。その男の子が、私を見て鼻の下を伸ばしていたからでしょうね。気づけば意地悪される事が多くなり……男性にセクハラされる事も多く……このままでは、また同じことになる。私は、情けない事に、自らすっと身を引いた。

 

 屈辱の記憶もある。今でも鮮明に覚えている。最後に働いていた小さなスーパーでの出来事だった。「ん、まあ、考えてもいいが……わかるね?」オーナーの脂ぎった顔と、制服越しに胸に触れてきた冷たい手の感触。その場で「考えさせてください」と答え、二度と店に行くことはなかった。

 

 唇を噛み締める。もう何もかもが嫌になっていた。男の人たちの視線が怖い。自分の無駄に膨らんだ胸が呪わしい。こんなはずじゃなかったのに……。

 

 5年間、私たちはどうやって生き延びてきたのだろう。娘には黙っている。今のところ、一般的な家庭と同じぐらい……にはしてあげていると思う。だけど、もう限界が近い。 

 唯も咲も18歳、大学受験や専門学校の進学があるかもしれないのに、そんなお金は捻出できない。授かり婚のような事をして勘当状態だから、頼れる親戚もいない。私は完全に孤立していた。

 それに、この土地から離れたくない。何故なら、とても治安が良いからだ。かつての悪夢を思い出し、体が震えた。

 

 年齢的には女子高生時代、若い頃の私は、今の娘達の様に美少女だったと断言できる。あの頃、私達は安いアパートに住んでいた。あの人といられればそれだけで幸せ……そう、思っていた。しかし、パートの帰り道、何か違和感を感じた。気のせいだろうかと思い帰宅。だけど、妙な胸騒ぎがした私は、玄関の鍵は必ずチェーンロックをかけ、通常の鍵も必ず閉め、2重ロックを徹底する。そしてある日……玄関のドアに違和感を感じた私は、ドアを調べた瞬間凍り付いた。

 

『閉めていた鍵のノブが回転していて、チェーンロックが破損しかかっていた』

 

 そして、少し遠くで階段を下りるような音が……

 

「い、いやぁ!!」

 

 悲鳴をあげ、大慌てで電話をかけて助けを呼ぶ。甘かった。私は子供だった。安さにはそれなりの裏がある。そして、私は学校と親に守られていたとのだと思い知った。

 

 そして、私達はこの場所に移り住む。あの頃、この辺りは農地ばかりで……今では信じられないでしょうけど、タクシーの運転手さんが「そこどこですか?」と言うような僻地だった。

 そんな場所だからこそ、格安で家を手に入れる事ができた。そして、そんな場所だからこそ、とても治安が良くて……ようやく、一息つく事ができた。

 

 でも、また地獄が始まった。あの頃、銀行の倒産から世界的な不況が押し寄せて、夫はリストラされた。そして、それでも私を守る為、どんな悪条件だろうと必死に社会に食らいついて働いた。

 もう見ていられなかった。私だって、働きたかった。だけどできない。だって、まだ小さい娘達がいてしかも双子。お金だって余裕がない。しかも、夫には働くことは大反対されている。引っ越し前のトラウマは、夫とて同じことなのだ。

 専業主婦をするしかない。経済的には苦しいが、女の尊厳を天秤にかければ、どうしようもなかった。

 

 しかも、追い打ち。辺鄙だった郊外の土地に開発が入ってしまった。あの頃は中古の安い家は400万~600万なんてものすらあった地域が……今では土地含めて『中古で3000万』なんてものもある。坪単価が、あれよあれよ上昇し、更に生活が厳しくなる。

 新興住宅地になってしまった落とし穴、地方都市の郊外でよくある話が私達を襲った。固定資産税が建物1含めて1万~2万なんて土地が、年毎に20万近くの金額に膨れ上がった。

 そして、私達を支える為に夫は更に激務に勤しむ。もう見ていられないぐらい疲弊していた夫は、5年前に突然命を落とした。疲労による不注意……事故死だった。

 そして、生命保険金1000万円。だが、それでどうしろと言うの?お金は年々減っていき、もう200万を切り、100万円が見てきていて、来年が無い。

 

 そんなとき――娘達が、彼と再会したって、嬉しそうに私に伝えてきた。それは、奇跡だった。悠真君が町に帰ってくるなんて!娘達はあの男の子の事が大好きだった。

 いわゆる憧れのお兄さん。小学生の頃から近所を歩いてる彼を見かけると「カッコいいね」「大人っぽいね」と話していた。

 

 彼が私に好意を持っていた事も知っている。もちろん夫がいたから、その想いに応えるつもりなんて毛頭なかった。人妻なのに男の子に好かれるなんて罪な女ね、なんて思っていた。ただ、若い男の子に好意を持たれるのは悪い気分ではなかった……その程度。

 

 実は、彼の家族は町内のある意味有名人。新興住宅地だから、元々の住民は、みんな広い土地を持っていた。今その土地は、企業に貸したり新しいアパートが建っていたり、新築の家が建っていたりする。  

 

 だから、元々この辺りに住んでいた人は、土地の資産運用で、かなりのお金持ちなんじゃないかっていう、ママ友の邪推で有名だった。彼の家族以外にもそうなんじゃないかって思える人たちはわりといる。大っぴらには、口にださないけど。

 

 生活に困窮していた私は、あくどい計画を思いついた。もし、本当にあの子がお金持ちなら、私への好意が変わっていないなら……その好意を利用できるかもしれない。

 私か娘達のどちらかが彼を口説き落とす。そして、彼を私達の家族にして、生活費を負担させてしまえばいい。もしお金持ちなら……あの子達に、夢を諦めなくていい。あの人に甘えちゃいなさいって、言う事ができる。私も、あの人との思い出の場所を捨てなくていいかもしれない。

 

 信じられない程浅ましい考えだった。でも、鏡に映る自分の姿を見ると……悪くないんじゃないとさえ思える。106センチの胸も、102センチのヒップも形は保っている。この身体で誘惑したら、意外に簡単に落せるかもしれない。そうよ、弱みを握って私を抱こうとしたあの男がいたじゃない。

 

 決意を固めた私は、偶然を装ってスーパーで出会う。表情を見れば、純粋で素直な好意を向けてくれていたあの頃の面影がある。でも、どこか疲れた印象を受けるのは気のせいかしら?

 

 そして、確信した。私が独り身だと告げると、彼の視線が私の胸やお尻に向かっていく事に。ああ、あの頃と変わっていない。彼の私への想いは生きていた!なら、後はあの子を誑し込んでしまえばいい。

 

 そんな欲深い計画を進行させつつあったある日、彼が私の家を訪ねてきた。チャンス到来、まずはなんとしても、あの子の本当の財力を見破らなければらない。でも、話が弾んで、何故、彼が故郷に帰って来たか口を開いた時、胸がズキリと痛んだ。

 

『年収500万じゃ論外って……まあ、本当は480万とか90万とかで、ちょい届かないぐらいなんですけどね……』

 

 悠真君はソファに座ったまま苦笑いした。その表情には疲れが滲んでいる。『年収900万は必須!』『貧乏人に用はない』『年収を告げたらブロックされた』。何、何なの、それ……この子も、お金で苦しんでいる。

 

 そして、あまりに相手にされないから、『本当の年収を告げた』って!ああ、それは、私が知りたかった事!噂通りだった。月収100万どころか200万円に迫るって!!仮に、私ができっこないパートでフルタイムで稼いだとして、その時ようやく稼ぐようなお金を月で稼げるの!?

 

 だけど『月収を告げたら、女性の態度が豹変して、甘えるような声で近寄って来た……』って。更に鋭い痛みが私の胸に刺さった。目の前に座る悠真くんはまるで傷だらけの獣みたい。そんな彼の口から出ていた言葉――「お金目当て」。

 

 私は無意識に息を呑む。……違う。私は、お金目当てじゃ……いえ、違わない。私もお金目当て。私は彼を傷つけた女性達と同じ……。

 好意的な男性ではあるけれど、愛する程じゃない。ただ、娘達を守るために、とても都合が良かった。資産家かもしれなくて、娘たちの憧れのお兄さんで、そして私に好意を寄せてくれていて……本当に都合の良すぎる男性だった。

 

 罪悪感に押しつぶされそうになった私は気持ちを押し殺しながら、キッチンへ逃げ出した。お茶菓子を探しながら振り返るとリビングのソファー彼は、ぼんやりと私を眺めている。

 あの頃とは全然違う。昔の彼はもっとキラキラしていて、自信に満ち溢れていたはずなのに……。何も言わず、ただじっと私を見つめている。その視線に耐え切れず、「そろそろ時間ですし……」と声をかけたのが精一杯だった。

 

 彼が玄関を出て行った後、その場に崩れ落ちた。涙が止まらない。自分がどれほど醜い計画をたてていたかを思い知らされた。お金のために、若い子を誑かそうとするなんて。

 

「あの子だって辛い思いをしてるのに……私は……」

 

 手のひらで顔を覆った。指の隙間から見える世界は歪んで見えた。夫を亡くしてから5年。私は一体何をしていたんだろう。仕事もしない。男に媚びるしかない。娘たちの為にって……こんな汚い手段しか思いつかないなんて。そう思うと同時に、頭の片隅で冷静な自分が囁く。

 「他にどんな方法があるの?」と。双子の娘たち、唯と咲。美しく育った二人。でも、その成長とともに感じる不安がある。

 

 あの子たちも、自分が通ってきた道をたどる可能性が高い。その未来を想像すると胸が痛くなる。娘たちの胸は今の私より大きく、何より美しい。町を歩けば、必ず男性に注目されていた。

 私と同じように、体目当ての男に狙われていると断言できる。それを回避するには、自分の力で生きている職業につかせなければならない。だけど、それをするにはどうしてもお金がいる。今の自分の力ではどうあがいても実現不可能だった。

 

 そもそも自分は元々いい所のお嬢様で、でも、親からしてみれば悪い男に騙され中卒でそのまま行方をくらました出来損ないだ。実家に帰る?無理だ。だって、代わりの姉妹が何人もいるじゃない。

 

 今でも増え続けているであろう妹達。帰ったところで、今更どの面下げてと追い帰されるだけ。その証拠に、父は私の消息を追っていない。探せば、いつでも連れ戻せる力があるのに、私がここにいる事が私に全く興味が無い証明だ。そもそも私は父に愛されておらず、むしろ憎まれている。

 

 父が愛しているのは、妾の子。政略結婚、父は母に対し愛なんて持っていない。母は五月蠅いから黙っていろと言わんばかりに奥の一室に押し込まれ、嫉妬に狂い妾をいじめる狂人だった。

 じゃあ、あの人の家?ダメよ……あの人の兄弟、私の胸を堂々と注視していた、あのいやらしい視線を忘れたの?だからこそ、あの人も家族と縁を切った。

 

 八方塞がりだった。愛があれば、なんて高校中退になった自分はなんと愚かだったのか……。嗚咽が喉の奥から漏れる。

 

「助けて……助けて……あなたぁ……」

 

 5年前にこの世を去った夫に向かって、懇願の言葉を繰り返す。でも今さら呼びかけても夫は戻ってこない。残されたのは自分と二人の娘だけ。この小さな肩に圧し掛かる責任の重さに耐えきれなくなる。床に、小さな水たまりができていた……。

 

 

 

 

 

「…………」

 

 彼女の家の玄関のすぐそば、姿を隠していた俺は、彼女のすすり泣く声を聞き、明日もまた来ようと決意を固めた。




※次回よりエロシーンだらけです
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