天音永遠の目が不自然なほど輝いている。その瞳孔が収縮するさまを、俺は至近距離で見せつけられた。
「あはっ♡」
嗤う声が耳元で跳ねる。次の瞬間──
「──ッ!?」
唇が押し潰される感触。湿った熱が口腔を満たし、歯列を割って侵入してくる軟体。それは蛇のように俺の舌を探り当てると、絡みついて吸い上げてきた。
(やばい)
本能的な危険信号が脳内で炸裂する。だが動けない。
「ふぅ……んっ……んっ♡」
天音の鼻から漏れる獣じみた呼気が顔面にかかる。窒息寸前の苦しさの中で、下半身に異変を感じた。
ぬるっ……
指が蠢いている。太腿の付け根から股間へ伸びてくる複数の指先。それぞれ独立した意思を持つかのように蠢くそれは──
「ん゛──っ!」
口を塞がれたまま必死に顔を逸らそうとするが無駄だ。天音の左手が俺の頭蓋骨を鷲掴みにし、万力のごとき力で固定している。自由になる彼女の右手だけが、ゆっくりと俺の局部に到達した。
ぎゅっ…
柔らかく、確かな圧迫感。掌全体で包み込むような触れ方は予想外に優しい。しかし次の瞬間、
「ちゅぱ……」
唇が解放されると同時に襲ってきたのは灼熱の視線だった。天音の瞳孔が開き切っている。その奥底で何かが爆ぜた。
「ほらぁ♡ どう? こうやって……優しく握られると……すぐ反応しちゃうよね……?」
囁きながら指の一本一本を器用に折り曲げていく。竿の周囲を螺旋状になぞるように撫でられる度に、嫌悪感と相反する生理的快楽が脊髄を焼いた。
「やめ……っ」
拒絶の言葉は掠れた息に変わる。その間にも天音の表情が変わっていく。恍惚とした微笑み──が突然、歪む。
「なんで……どうしてこんなに硬くなるの……? 嫌だと思ってるなら萎んでよ……ねぇ……」
語尾が震えている。嫉妬と独占欲の入り混じった狂気に支配されているのが分かる。その矛盾した感情の奔流が、彼女の動きを更なる暴走へ導く。
「いいわ……だったらもっともっと可愛がってあげる♡」
親指と人差し指の輪を狭め、ゆっくりと上下運動が始まる。皮膚との摩擦係数が極限まで低減された動きは──まるで精密機械のようだった。
ぐちゅ……ぬちゅ……
静謐な室内に粘液質な水音が響き渡る。シーツに落ちる雫を無視して天音は夢中で手を動かす。その頬は紅潮し、額には汗の珠が光っている。
「あは♡ 要ったら素直になれないんだもん……可愛い♡ 拗ねてる時の顔も素敵だけど……やっぱり気持ち良い時の声が一番好き♡」
陶酔した台詞に背筋が凍る。一方で肉体は裏切り続ける。
「んっ……あっ……♡」
吐息混じりの嬌声が自分の喉から漏れる度に屈辱感で血が煮えたぎった。それでも止められない。天音の技巧があまりにも卓越しているせいだ。緩急自在に変化する握力加減。時に亀頭の傘裏を爪でかりっと刺激し、また別の時には陰嚢全体を揉みしだく大胆な仕草──全て計算されたプレイだということを悟った時には既に手遅れだった。
「……なんでだよ」
掠れた声が自分でも情けなかった。天音の右手がなおも器用に動き続けている。その動きひとつひとつが僕の理性を削っていく。吐きそうなほどの嫌悪感と裏腹に、体だけが勝手に反応していた。
「なんでって……?」
天音は潤んだ瞳で見下ろしてきた。口元には淫靡な笑み。その唇には俺の唾液の痕跡が光っていた。
「決まってるじゃない。面白そうだからよ」
まるで子どもが玩具を見つけた時の純粋な喜びだった。
「要が困る姿って最高に楽しいしー」
左手で僕の顎を掴みながら、指の動きは止まらない。
「それに……百ちゃんも一緒に楽しんでくれると思ったし?」
ちらりと視線をやれば、ベッドの端で膝を抱えた百が小さく身震いしていた。まだ状況を飲み込めていないらしい。
「冗談にしては過剰だろ……」
喉がカラカラになる。天音は微笑んだまま首を傾げた。
「冗談じゃないわよ。私の人生のモットーは“刹那”だもの」
刹那。
原作ゲーム世界では知識キャラだったのに、ここまで破綻しているのは想定外だ。
「私はね、平穏や安定なんてクソ食らえなの」
掌が強く握り込まれる。その圧に耐えきれず声が漏れた。
「だって退屈じゃん? 毎日同じことの繰り返しでストレス溜めて~って生き方するくらいならさぁ」
ぐりぐりと親指がカリ首を押さえつける。鈍い痛みと快感が交錯する。
「今この瞬間! ドキドキワクワクしてないと人生損じゃない?」
恍惚とした表情で天音は宣言した。
「だから要くん。貴方が私の運命よ!」
「そんな運命いらねぇよ!」
思わず声を荒げると、天音は意外そうに目を丸くした。
「あら。要は違うの?」
「なにが?」
「私と同じタイプかと思ってた」
ふっと手の動きが止まった。代わりに鼻先が触れ合う距離まで顔を寄せられる。
「・・・俺はゲームだけしか興味はない」
「良いねぇ、そういう攻略するのは」
天音は満面の笑みを浮かべると、まるで狩猟本能を剥き出しにした肉食獣のように俺をベッドに押し倒した。
「……お前っ」
抵抗しようにも四肢の自由は既に奪われている。華奢な肢体からは想像も付かない怪力。
正常位の体勢になると、天音は両膝を立てて跨がった。その白磁のような太腿は月光を受けて煌めき、滑らかな肌理が芸術作品を思わせる。
しかし下腹部に宛てがわれる感触は生々しく雄弁だった。熱くてヌルついた秘部が俺の敏感な部分に密着し――
「っ……!」
ずりゅぅ……
ゆっくりと体重を乗せてくる。柔らかな肉壁が楔の如く進行方向を開拓していくにつれ、内部の襞が一枚一枚捲れ上がり、絡みついてきた。
「すごい……要の大きい……」
吐息混じりの声が耳朶を舐める。その温度さえ性感帯と化した俺の背中を電流が走る。
天音は上体をしならせると、俺の顎に唇を寄せ囁いた。
「好き」
「愛してる」
「ずっとこうなりたかった」
蜂蜜のように濃厚な言葉が脳を融解させてゆく。なのに体は正直に疼き始めている。
ぐちゅ……ぐちゅ……
動き出す。騎乗位とは異なる角度で子宮口を圧迫する角度。まるで獲物を貫通させる肉杭が埋め込まれていくイメージ。
「はぁ……あぁぁ……要のが奥まで当たってるぅ……」
媚薬じみた嬌声とともに分泌液が溢れ出す。結合部から蜜が滴り落ちる感触が鮮烈だった。
天音は俺の目尻に舌を這わせると勝ち誇ったように囁いた。
「ここからは私が絞り取ってあげる」
宣告と共に抽送が加速する。
「あっ!やめっ……!」
ズブッ!ジュポッ!
粘膜を引き摺りながら抜き挿しされる度、内臓ごと掻き出されるような暴力的な快感が襲い来る。
「ほらっ!どう? 気持ち良いでしょう?」
耳元で問いながらも律動は一切緩まない。むしろ更にピッチを上げてくる。
ゴツッ……ゴツンッ……
骨盤同士が激しく衝突する乾いた音。そこに卑猥な水音が混ざり込み混沌を極める。
「んぁっ……イイ……!もっと突いてぇっ!」
天音自身も昂ぶり声を上擦らせた。背筋を弓なりに反らせ自ら快楽を求め始めている。
結合部は最早泡立つほど濡れそぼっていた。ピンク色の秘唇が花弁のように翻弄され赤く腫れ上がる。
その中心で俺自身を受け容れている肉環は健気に拡がりきっており――
ヂュボォッ!!
突然奥まで刺さる衝撃に意識が飛びかけた。同時に頭の隅で閃光が弾ける。
(ヤバい……耐えろ……!)
「我慢なんて無駄よ……早く堕ちなさい?」
読み取ったかのように天音が呟く。次の瞬間、彼女は結合を保ったまま身体を少し引くと――
クリュウゥッ!!
尿道の裏側に当たるGスポットを狙い澄ました角度で抉り込んだ。
「がっ……!!」
堪らず仰け反ってしまう。凄まじい痙攣が全身を駆け巡る。
天音は悪魔の笑みを湛え再度体重を預けてきた。そして決定的な一言を放つ。
「貴方の全部……私にちょうだい……」
囁き終えるや否や猛然と腰を振り出す。
パンッパチュッズヂュッ!!
淫らな破裂音が寝室中に響き渡った。もはや制御不能の嵐――快感の濁流に呑まれていくしかない。
「あっ!イクっ! 要と一緒に行きたいっ!」
天音の叫びと同時に膣道が信じ難いほど収縮した。まるで獲物を捕らえたまま離すまいとする蟒蛇(うわばみ)の如く。
その最奥で先端が激しく脈打つのを感じる。限界だった。
「…………ッ!!」
ビュルルルッ!!
堰を切った噴射音と共に灼熱の塊が迸る。虚脱感と共に甘美な絶頂が脳髄を焼き尽くした。
もしシャンは連載版あり?
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なし
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タイトルでバンされる可能性あり