戦乙女の黙示録 (Apocalypse of the Valkyries) 作:redhot
絶対防衛線の構築は順調に進み、朝鮮半島から日本海への壁はBETAの侵攻を確実に封じ込めていた。
死を呼ぶ戦乙女(Death-Calling Valkyries)の名は世界中に響き渡り、影から指示を出す私の存在――普通の日本人の顔を持つ二十代の精神と十代後半の肉体――は謎に包まれたままだった。
だが、このイレギュラーな力の出現は、国連や米国を動揺させ、調査の目を向けさせた。
国連本部では緊急会議が開かれ、米国は特に警戒を強めた。
CIAの調査員が国連平和維持部隊の監視官として朝鮮半島に潜入。
コードネーム「シャドウ」を名乗るエージェントは、ビルゴIIの電磁バリアやズワァースの翼撃、ヴァルシオーネRの圧倒的機動性を遠距離から観察し、報告書にまとめた。「所属不明の傭兵部隊が、なぜこのオーバーテクノロジーを?」
米国大統領直属のアドバイザーは、危機感を募らせた。
シャドウは大東亜連合の協力者を通じてセルベリアに接触。
「貴方たちの首領に会いたい。国連の名で、協力関係を築けないか?」
だが、セルベリアはパイロットスーツのヴァルキリーマークを輝かせ、冷たく拒否。
「お父様の意志よ。干渉は不要。」
調査員たちは機体の性能に驚嘆しつつ、謎の深さに苛立ちを隠せなかった。
BETAを超える潜在的脅威として、私たちをマークし続けた。
そんな中、別の接触が訪れた。日本帝国の秘密ルートを通じて、香月夕呼が動いた。
彼女は、長い紫色の髪を後ろでまとめ、鋭い紫の瞳に知性と冷徹さを宿した美女。
白いラボコートの下に、タイトな帝国科学者の制服が成熟した曲線美を際立たせる。
マブラヴ原作の彼女は、量子因果論の提唱者、Alternative IVの推進者。
論理的で操縦的な口調、時に冷ややかな態度が特徴だ。
夕呼は、ヒリュウ改の近くで隠密裏に接触を試み、セルベリアに会見を求めた。
私は影から指示を出し、セルベリア、マーリン、ベルファストが応対。
ヒリュウ改の会議室で、夕呼はセルベリアを前に、冷静に切り出した。
「ふん……興味深い存在ね。突然現れたイレギュラー、死を呼ぶ戦乙女。私の計画、Alternative IVに協力してほしいわ」
彼女の声は、原作通りの冷徹さと分析的な響き。
セルベリアは、ヴァルキリーマークの「1」を胸に輝かせ、毅然と応じる。
「お父様の意志は、BETAの駆逐よ。協力の提案、詳しく聞かせて」
夕呼は、紫の髪を軽く払い、続ける。
「Alternative IVは、人類の存続をかけた計画。量子因果論に基づき、BETAを根絶する。貴方たちのオーバーテクノロジー――ヴァルシオーネR、ビルゴII、ズワァース……その力があれば、計画は飛躍的に進む。技術共有は求めない。共同で動くだけでいい」
マーリンが、妖艶に微笑み。
「ふふ、面白い提案ね。Alternative IV、興味深いわ。お父様の意志次第だけど、協力の余地はあるかも」
ベルファストが、優雅に。
「お父様の目的は平和ですわ。BETAを滅ぼすなら、共通の目標ね。条件を聞かせて」
夕呼は、冷たく笑う。
「ふん、賢いわね。条件は単純。貴方たちの機体と戦力を、私の計画に貸してほしい。対価として、帝国の資源と情報網を提供する。BETAの殲滅は、私にとっても目的よ。失敗は許さないわ」
セルベリアは、私の指示を受け、冷静に。
「お父様の意志を尊重するわ。技術は提供しない。一部の機体レンタルと戦力協力なら、検討する。防衛線の成功が、協力の証明よ」
交渉は数時間に及び、夕呼の論理的な説明とセルベリアの堅固な姿勢がぶつかり合った。
最終的に、限定的な協力が成立。
夕呼は満足げに去り、「また連絡するわ。計画に狂いは許さない」と言い残した。
その裏で、国連と米国の調査は続いていた。
シャドウの報告書は、ヒリュウ改の存在、モビルドールの自律性を強調。
「傭兵の首領は、影に潜む。接触は困難。だが、BETAを凌駕する力は、人類の希望か、脅威か」
戦いは、国際的な陰謀と夕呼の計画を巻き込み、さらなる深みを増す。
私の掌中、すべてが動き出す。