※この作品はR-18です。

戦乙女の黙示録 (Apocalypse of the Valkyries)   作:redhot

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戦乙女の外伝 十一話

 ヒリュウ改のブリッジは、戦いの予感に静かにざわついていた。

 第一の十二姉妹――セルベリア、モードレッド、アナスタシア、メルトリリス、アルトリア、マーリン、ベルファスト、シリアス、シェフィールド、ダイドー、ニューカッスル、エンタープライズ――が、パイロットスーツの胸元にヴァルキリーマーク(翼付きヘルムに槍)とナンバーを輝かせて集まっていた。

 六姉妹は横浜基地で香月夕呼の支援を続け、私の指示で十二姉妹のみがここに召集された。

 私は影から通信で計画を通達した。

「中国と韓国のハイブ、鉄原と重慶を落とす。お前たち十二姉妹のみで。六人ずつ二組に分かれ、ライグ=ゲイオス120機とゲイオス=グルード360機を随伴機とする。各国と国連には手出し無用の連絡を入れ、作戦を開始。最深部のG元素は、香月夕呼に届ける」

 セルベリアが、銀髪を揺らし、青い瞳に決意を宿して応じる。

「お父様の意志、承知しましたわ。鉄原ハイブを、私が率いる組で。モードレッド、アナスタシア、メルトリリス、マーリン、ベルファストと共に」

 彼女の声は、ヴァルキュリアの末裔らしく凛々しい。

 アルトリアが、金髪の成熟した体躯を正し、王者の風格で。

「重慶ハイブは、私が指揮する。シリアス、シェフィールド、ダイドー、ニューカッスル、エンタープライズを連れて。姉妹たち、お父様の為に勝利を」

 姉妹たちは即座に準備を開始。

 ヴァルシオーネRの群れが起動し、漆黒のライグ=ゲイオス120機――四本の翼とエネルギー兵器を備えた自律型モビルドール――と、ゲイオス=グルード360機――小型の支援型でミサイルとビームを乱射する機体――が虚空から具現化。

 随伴機として、二組に均等に割り振られた。

 まず、各国と国連への連絡を入れる。

 セルベリアが、交渉役として通信を送った。

「死を呼ぶ戦乙女より。中国の鉄原と韓国の重慶ハイブ攻略を開始する。手出し無用。干渉すれば、敵とみなす」

 国連の応答は驚愕と警戒の混ざり、米国は調査員を増派しようとしたが、榊総理の仲介で静観を約束。

 帝国内部でも、榊是親が「戦乙女の力、信じるしかない」と呟き、武家代表たちが沈黙した。

 作戦は即座に開始。

 セルベリア組は鉄原ハイブへ。東アジアの荒野に築かれたBETAの巣窟、重光線級のレーザー光線が空を切り裂く中、ヴァルシオーネRの六機が突入。

 セルベリアのガトリングが要撃級を粉砕、モードレッドの近接剣が突撃級を切り裂く。

 アナスタシアの精密射撃、メルトリリスのエネルギー鞭、マーリンの幻惑支援、ベルファストのミサイル雨が連携。ライグ=ゲイオスが前衛を張り、ゲイオス=グルードが側面を掃討。ハイブの表層を突破し、内部へ侵入。

 BETAの群れが無機質に襲い来るが、姉妹たちの絆がそれを凌駕。

「お父様の名の下に!」

 セルベリアの号令で、最深部へ到達。

 G元素――BETAのエネルギー源たる結晶体――を確保。

 一方、アルトリア組は重慶ハイブへ。

 山岳地帯の巨大な巣窟、戦士級の爪が鋼鉄を抉る中、アルトリアの槍撃が先陣を切る。

 シリアスの爆撃、シェフィールドのステルススナイパー、ダイドーの防御シールド、ニューカッスルの回復ビーム、エンタープライズの高速ミサイルが完璧に噛み合う。

 随伴機のエネルギー兵器がハイブの構造を崩壊させ、内部を蹂躙。

 最深部でG元素を回収。

 両組は無傷で帰還。

 G元素は、厳重に封じられたコンテナで横浜基地の香月夕呼へ届けられた。

 夕呼は、紫の髪を払い、冷徹に受け取る。

「ふん……完璧ね。このG元素で、Alternative IVは加速するわ。お父様に伝えて。計画は順調よ」

 影から指示する私のもと、BETAの脅威はさらに削がれる。

 ハイブの陥落は、世界に衝撃を与え、死を呼ぶ戦乙女の伝説を深めた

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