※この作品はR-18です。

戦乙女の黙示録 (Apocalypse of the Valkyries)   作:redhot

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もし最初の姉妹にセルベリアが選ばれたもしもの物語です。
設定も結構変えてます。


戦乙女の外伝 一話

 ヨーロッパの荒野は、死の匂いが染みついていた。

 BETAの侵攻が始まってから二年近くが経過し、人類の防衛線は日々後退を余儀なくされていた。

 東欧のこの辺境地帯では、連合軍の残存部隊が散発的な抵抗を続けていたが、それはあくまで延命措置に過ぎなかった。

 無機質な異星生物の群れが、鋼鉄の爪と牙で大地を蹂躙する光景は、もはや日常の風景だ。

 私は、この世界に転移して間もない頃から、そんな戦場を渡り歩いていた。

 二十代の精神を宿した十代後半の肉体、一般的な日本人の身長と顔立ちを持つ、ただの人間のように見える存在。

 だが、私の内側には、別の世界の知識と力が宿っていた。

 スーパーロボット大戦やガンダム、アニメの機体を自由に生み出せる能力――それは、私がこの異界で生き抜くための唯一の武器だった。

 転移したのは、マブラヴ本編の開始前、一二年ほど前。

 ヨーロッパのどこかの廃墟に落ちた私は、まず自分用のネオ・グランゾンを具現化した。

 漆黒の機体、圧倒的な火力と耐久性を備えた超常の怪物。

 それを基に、量産機としてライグ=ゲイオスを四機、ゲイオス=グルードを八機製造。

 モビルドール技術を応用し、これらを自律的に運用できるようにした。

 傭兵業を始めるのは自然な流れだった。

 BETAを駆逐し、報酬を得る。

 ついでに、各地の美女や美少女を回収する――それは、私の精神性に合った余興だ。

 シュウ・シラカワのような冷静さと冷徹さで、世界を観察し、利用する。

 感情は最小限に、効率を最大限に。

 

 今日も、戦場の一つに足を運んだ。

 東欧の平原、連合軍の小隊がBETAの小規模群れに襲われていた。

 戦術機の残骸が散らばり、兵士たちの叫びが風に混じる。

 私のネオ・グランゾンは、虚空から現れるように浮上し、ネオグランビームで一掃した。

 ライグ=ゲイオス四機が前衛を張り、ゲイオス=グルード八機が側面から包囲。

 BETAの要撃級や突撃級が、黒い光線とミサイルの嵐に飲み込まれていく。

 戦いは一方的だった。

 傭兵として雇われたわけではないが、こうした場で実績を積めば、噂が広がる。

 報酬は後からついてくる。

 戦闘の余波で、辺りを探索した。

 死体と残骸の山の中、一人の女性衛士が目に留まった。

 四肢を失い、血まみれの体で横たわる彼女。

 戦術機のコクピットが破壊され、殿を務めたらしい。

 BETAの爪痕が、彼女の運命を語っていた

 。死にかけている。

 だが、目にはまだ微かな光が宿っていた。

 私はネオ・グランゾンから降り、彼女に近づいた。

 普通の人間の顔で、静かに問うた。

「死を抗うか? 生を望み、BETAを駆逐し、私と共に歩むか?」

 彼女の瞳が、わずかに動いた。

 セルベリア・ブレス――後で知った名前だが、その時点ではただの瀕死の戦士。

 彼女は、弱々しい声で返した。

「死んでたまるか。BETAを滅ぼすまで死んでたまるか」

 契約は成立した。

 私は彼女を抱き上げ、ネオグランゾンのコクピットへ運んだ。

 私の能力で、四肢を再生する。

 機械義肢ではなく、完璧な肉体として。

 彼女は今から私の姉妹。第一の十二姉妹の長女だ。

「お父様……」

 目覚めた彼女が、最初に発した言葉だった。

 私はただ頷き、戦場を後にした。

 他者からは「彼」と呼ばれる存在として、傭兵業を続ける。

 BETAの駆逐、美女の回収、そしてこの世界の再生――すべてが、私の掌中に収まる。




何故か外伝の方がアイディアでるんですよね。
不思議です。
では、また次回。
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