※この作品はR-18です。

家出少年と風俗嬢   作:井上ああああ

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出会い

15歳の高槻セイジは、その日家出をした。

彼の母親は最近新しい男と再婚をした。

だが、母と再婚した男はもっとひどかった。

 

セイジはことあるごとに継父から殴られ、暴言をはかれた。

父ですらそういうことはなかった。

母は新しい父に夢中だ。

何をやっても父を擁護する。

 

学校もろくでもない場所だった。

毎日上級生や体育会系に殴られいじめられる。

 

 

セイジはようやく家を出る決心ができた。

 

深夜、雨の中セイジは一人で家を抜けてきた。

 

 

 

「はあ…はあ…はあ…」

 

 

 

セイジは走って抜けてきた。

やがて、セイジは走る事にも疲れてきた。

ふと、かれはとあるマンションの前にたどり着いた。

 

 

確かここは最近立ったばかりのタワーマンションだ。

 

 

「・・・・ああ・・・。」

 

 

お腹が減ってしまった。

空腹だ。

何も食べていないんだった。

母さんも新しい父さんもろくに飯をくれなかった。

彼は思わず気絶しそうになった。

 

 

その時だった。

 

 

「ちょっとさ、キミさぁ!こんなところで何やってんの」

 

 

セイジがふとみると、そこには女性がたっていた。

随分と派手な女性だ。

金髪に染め上げた髪の毛、そして派手なメイク。

 

 

 

「え!?」

「いや、ここはマンションの人以外入っちゃいけないんだけど…!」

「え、ああ‥」

 

 

セイジはバツが悪そうに地面をみつめた。

 

 

「っていうか、アンタ10代のガキじゃん。なんでこんな時間にうろついてるの!」

「・・・・すいません、でていきます。」

 

 

セイジは振り返り出ようとしたその時だった。

女性は手をつかんできた。

 

 

「・・・っ!?」

「待って!」

 

 

セイジはドキッとして振り返った。

すると女性は優しそうな顔をしていた。

 

 

「家出でしょ、キミ」

 

 

セイジはその優しい顔と笑顔にドキッとした。

 

 

「いいんだよ…私もそうだったから。あがりなよ。雨振ってるし風邪ひくよ、ほら。」

「ありがとうございます、お名前は」

「エリカ、あなたは?」

「セイジです。」

「よろしく、セイジ。」

 

 

女性は、セイジの手をつかむと家にあげてくれた。

彼はエレベーターホールの前に来た。

そこだけでも、学校の教室の何倍以上に大きかった。

 

 

天上にはシャンデリア。

そして、赤いカーペットがはられていた。

 

 

「うわあ…」

 

 

セイジの子供らしい反応に女性はクスと優しい笑顔を向けた。

二人はエレベーターに乗った。

 

 

やがて、エレベーターは18階まで上がっていった。

どうやら、ここに住んでいるのはかなり金持ちが多いみたいだ。

 

 

 

セイジとエリカはやがて、部屋の前に到着した。

 

 

「ついたよ」

 

 

エリカはセイジをドアの前に待たせると、鍵を開けた。

 

 

「ようこそ。」

 

 

そこには、高そうな冷蔵庫やソファー家具が並んでいた。

リビングをみた、セイジは話しかけた。

 

 

「あのソファー、座っていいですか」

「はあ?何それ座っていいに決まってるじゃん。そんなのきいてどーすんのさ。」

 

 

エリカはあっけにとられ驚いていると、セイジは少し「ごめんなさい」と小声で謝罪した。

彼女はこの少年は内気なのだとわかると、微笑んだ。

彼女より背が低く痩せた少年の背を抱きしめると、エリカは頭を掻き撫でた。

 

 

「いーのいーの、気にしない。」

 

 

セイジは久々に触れた暖かい肌を感じ、少しうれしく感じた。

 

 

「あのさ、あたし料理下手だからさ…総菜と冷食しかないけどいい?」

「はい!」

「お、元気になってんじゃーん♪」

 

 

エリカは嬉しそうだった。

彼女はコンビニの弁当をチンした。

本来は彼女が食べる分だったが、彼にあげることにした。

 

 

「食べなよ」

「はい!」

 

セイジは、椅子に座ると、テーブルの上に盛り付けられたコンビニ弁当を食べた。

エリカはカップヌードルにした。

彼女は食べながら聞いてみた。

 

 

「キミ、明日学校じゃないの?」

「学校行きたくないんです」

「どうして?」

「‥‥‥‥いじめられてるから。」

 

 

エリカは呆然とした。

彼女は話題を変えることにした。

 

 

「父さんや母さんは?」

「父さんは、浮気して逃げちゃった。母さんは新しい男と再婚して、その男は僕が邪魔なんですよ。だから…いつも殴ってきて。」

 

 

セイジは服を脱いだ。

そして、シャツだけになった。

そこには肩や胸のあたりがあざだらけになっていた。

 

 

「・・・・・・・・そうか。」

 

 

エリカは優しく微笑んだ。

 

 

 

「学校にも、家にも居場所ないんだね。」

「はい」

「女の子だとシェルターとかあるんだけど、男の子はないもんね…」

 

 

エリカは彼の隣に座った。

 

「私もそうだったんだ、私の場合はママが新しく付き合った男にレイプされそうになって、やり返したらママとその男に追い出されて…もう10年あってないかな。そんで、シェルターに逃げて。そこも抜け出して気が付けば風俗嬢になってたんだ。」

 

 

セイジは黙って聞いていた。

エリカはそんな彼をみると、何かを決意するように立った。

 

 

「ね、キミさ。ここにいなよ。気が済むだけずーっといていいからさ。」

 

 

セイジは微笑んだ。

 

 

「わかった。」

 

 

ようやく少年は居場所をみつけた。

 

 

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