※この作品はR-18です。

家出少年と風俗嬢   作:井上ああああ

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平和

数日後

キャバクラ『ヴィーナス』

 

その日、エリカは出勤日だった。

彼女は店の中でもナンバーワンの人気があった。

今日も来る客相手に話をし、酒を飲み明かすそのようなことをやっていた。

上品で物おじしない態度は、多くの客から高い支持を受けていた。

今日だけで彼女は店の売り上げのほとんどを稼いだ。

 

 

彼女の営業スタイルは社長から浮浪者までだった。

実際にそれほど幅広い支持層が受けており、どんな安い物でも買ってくれるだけありがたいと感謝してみせた。

その際に大袈裟になり過ぎないようにしていた。

 

 

裏方

 

 

「はあー、おっさんうぜー」

 

後輩のアケミが愚痴っていた。

 

 

「なんか、ホストにいきてーすわ。今日終わったらいきませんか。推しが今日いるんですよねー。」

 

 

彼女は話しかけてきた。

年長者であるエリカは冷静に言った。

 

 

「私、いいわ。」

「ええ!?」

 

アケミは驚いた。

昔はホストクラブを渡り歩いていた彼女がなんとまあ、心変わりをしたもんだ。

 

 

「どうしたんすか?」

「私いるのよね、ほかの推しが」

「えええ!?なんですか・・・それ!!!」

「フフフ、教えてあげない。」

 

 

アケミはやってらんないと肩をすくめた。

やがて、その日の営業終了日が近づいてきた。

エリカはスタッフや嬢一人一人に挨拶をした。

そして、タクシーに乗るとマンションに帰っていった。

タクシーは到着した。

 

 

彼女は家に帰った。

駆け足だった。

そして、ドアを開けると…。

 

 

「おかえりなさい!!!」

 

 

 

セイジがいた。

彼はきらきらした笑顔をエリカに向けてきた。

エリカはその日溜め込んだ疲れが一瞬で吹き飛んでいった。

 

 

「セイちゃん!!!!」

 

 

セイジに抱きつくと、頭をくしゃくしゃとかきながら肌を密着させた。

 

 

「うわ!」

 

抱きつくと少年は困惑していた。

この反応が愛おしく、彼女は何度もしてしまう。

以前はペットを飼っていたが、飼育しきることができず福祉施設に預けてもらった過去がある。

結局、誰かに依存させる仕事は、自分自ら依存する相手がなければ生きていけないものだ。

 

 

「起きててくれてたんだーありがとう」

 

 

ふとエリカが気が付くと、セイジは何と手作り料理を作ってくれていた。

 

 

「セイちゃん…!?」

「その、僕何もせずにずーっといるの我慢ならなくて、だからこうしたんだ。勝手にキッチン汚したかな・・・?」

「セイちゃん…。」

 

 

エリカはセイジをさらに強く抱きしめた。

彼女はセイジをみた。

よく見れば、透き通った肌をしている。

顔もかわいいくてきれいだ。

 

 

そして、何よりもこれだけ細ければ…この子を殺してしまえるかも。

 

 

「・・・?」

 

 

少年は子犬のようにこちらをみている。

エリカは思わず首に手をがつきそうになった。

だが、我慢して笑顔を浮かべた。

 

 

「ご飯食べようか。」

 

 

 

エリカはゴマかした笑顔で言った。

彼女は、自分の中に浮かび上がる劣情が理解できなかった。

純朴な少年は何も気が付かないままうん!と言った。

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