彼女の死から数日後
セイジは、エリカの部屋にいるところがみつかった。
彼は家出人として捜索されていた。
セイジの父は、母に養育費を払いセイジと会おうとしたが、母と義父は夜逃げをしていたことがわかった。
彼がいない間に母たちは闇金に金を借りていたようだ。
父に引き取られたセイジは、父とともに生きている。
エリカはセイジを独占するために彼の裸の写真や恥ずかしい写真を何度も撮っていた。
これが原因で、死後叩かれるようになった。
そして今、セイジは公演である人物を待っていた。
「セイジくん!!!」
ミヤビの声が聞こえた。
セイジは手を振った。
「ミヤビちゃん!!!」
ミヤビは心配そうにみていた。
「セイジ君、大変なことにあったみたいだね。」
「うん…」
「これからどうするの?」
「うん、近所のカウンセラーの人が、俺みたいなヒキコモリだけがいける通信制の高校を紹介してくれるらしいから、そこにいくよ」
ミヤビは寂しそうにしていた。
彼女は同じ学校に通うセイジがみたかった。
だが、彼の心の中にはショックがあるのだろう。
うつろな目をしていた。
元気がなさそうだ。
やはり、相当ひどいめにあったのだろう。
「・・・・・あのさ、セイジくん。」
「?」
「あたし、セイジ君のこと好きだったんだ…。今は無理かもしれない、でも‥‥きっといつかは私と同じ学校に通っているって信じてるから。それが無理でもわたしは、絶対にセイジ君の事大事にしてあげるっ!!!!」
ミヤビは顔を赤くそめ、地面に顔を伏せてそう言った。
純粋な少女の恋心。
セイジの胸も気が付けばあたたかくなった。
「・・・・!!!」
セイジは彼女をみた。
赤く染め上げる少女。
彼女は全身全霊でプロポーズをしてくれたのだ。
「ミヤビ…」
その時、思い出した。
エリカは、はじめは優しかった。
笑顔と一緒に愛を振りまいてくれた。
そして、彼女は自分に優しいキスをしていたこともあった。
セイジはそれを思い出し、ミヤビのアゴに触れた。
エリカが同じことをしたように…。
そして、唇を重ね合わせた。
ちゅっ、りゅ‥‥。
音が漏れた。
ミヤビは驚いていた。
「セイジ君‥」
彼女の顔をみて、セイジは心に決めた。
何があっても、彼はこの少女を守る。
そして、誰にも傷つけないようにする。
エリカからもらったほんの少しの愛情を彼女に降り注ぐ。
彼は大きく強い声で言った。
「ミヤビ、約束するよ。君だけを愛するって。」
ミヤビはてれた。
そして、俯いて言った。
「・・・・セイジ君、家にこない?今なら家に誰もいないから。」
彼は無言で首を縦に振った。
家にたどり着いた二人は、愛し合った。
ミヤビの部屋は暗かった。
暗がりの中、二人は重なり合った。
その日、セイジははじめてエリカ以外の女を愛した。
エリカの束縛する愛ではない、心の奥底からの愛を受けた。
初めての性交の衝撃なのか、ミヤビは気絶していた。
そして、満足そうな笑顔で眠っていた。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
彼は気が付いた。
細い首をしている。
「奇麗な首だ…」
セイジは彼女の首に手を近づけた。
以前エリカにされた首を絞めるセックスは気持ちがよかった。
苦しくて怖いけど、凄い快楽があった。
彼女にそれをしたら、もっと気持ちがいいんじゃないか。
きっと彼女も喜んでくれる。
セイジは闇の中で微笑んだ。
fin
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
この作品のテーマは「虐待は連鎖する」です。
セイジはエリカに監禁されレイプされたことを、彼自身が愛情であると勘違いしています。
恐らく彼はミヤビにも同じことをして、いずれは彼女が虐待の被害者となってしまうでしょう。