範馬道 神室町の蜚蠊幼女(ヤマトゴスロリ) 作:贋海王
降雪量が多くなってきた──
雪──
白い少女を一目見ると誰もが幽霊や雪女を連想する。
冬──
白い少女の見目は白、雪、冬と寒さを思い起こさせる物で形作られているだろう。
まふゆ
真の冬と書いて真冬──
それがこの白い少女の名前だ。
見目そのままを名付けられた
真冬に降りしきる白い雪は彼女そのもの。
そして、彼女と言う娘は産みの親である母親の中でも冷たく寒い、真冬その物の様な存在だったのだ。
最初は『しろ』といい加減な名前で届け出をしようと思った様だが、母親の生活保護を担当するケースワーカーに止められた。
そこで真冬と名付けたのである。
白い少女、真冬の今までの人生は、母親の愛情など感じたことの無い九年間である──
愛情の、欠片一つとて無いのだと解りやすい例として、衣服がまず挙げられる。
真冬が着る服は今現在身に付けているものだけだ。
この制服なのか普段着なのか、一見しどちらとも受け取れる薄手の半袖ブラウスと濃紺のプリーツスカート。
プリーツスカートがミニスカートに見えるのは丈が若干合っていないからだ。
上着の下に肌着も下着も身に付けていない。
今時の九歳にしても慎ましい乳房故に特に誰の目にも気に止められる事はないのだが──
短めのスカートの下にも何も着用していないために、この風の強い冬の季節、人混みの中でスカートが木枯しに悪戯でもされようものなら、周囲の視線を引くことになりかねない。
また、投げ掛けられる言葉の暴力もあった。
“お前が娘じゃなければね”
“あの方は娘なんかに用は無かったの”
“娘は要らないのよ”
“しろ、あんたは本当に蛆虫みたいに白いわね”
“あんたじゃなかったら、息子だったら”
“雪だったら解けるのに、蛆虫は湧いたままね”
何度も言われたのがそれだ。
あの方って──?
その問い掛けに母親からの返答は無かったが、真冬は恐らく父親だろうなと推測している。
父親の存在については、全く、一つとして聞かされた事が無いからか、余計にそう推測してしまうのだ。
母親の生前でも、真冬が会ったことはない祖父母や親類縁者──
母も、自身の父母を『あの方』と称する事などは流石にないだろう。
しかし何にせよ、母親はもう、この世に居ない。
真冬は
いや──
母が居ても、真冬が孤独であることに変わりは無かったろう。
1. 和風海鮮居酒屋ひの綺 常連客の目撃談
はいはい、そうです。
僕ね、見てたんですわ、二階のお座敷でね。
ちょうど、真ん前でしょ、公園。
児童公園──
何かね、
公園に入って行くんですわ。
何やろ~?喧嘩でもするんかね?とちょっとワクワクしながら眺めてたんですね。
いや~、青木さんだって好きでしょ?チンピラとかね、やくざ者の喧嘩──
でもね、何か、様子変だなぁって、よくよく見たらね。
えぇ、えぇ、居ましたよ、青木さんの言ってる白い少女がね。
最初、僕ね、ビックリしましたよ。何なの?あの白いのはってね。
アルビノですわ、そう、青木さんと話して思い出した。
色素の薄いやつ。
蛇とかでよく居るよね。
そのね、白いアルビノを取り囲むみたいに連れてるのよ、質の悪そうな連中が──
ヤバい
これは不味い、事件かと思いましたよ、夜の公園にね、短いスカート履いた少女連れてる質の悪そうな奴なんてね──
児童公園、入り口に、あれ、何て言うかな車とか入らないようにする防護柵みたいな、半円形のパイプ。
あれが、二つ並んでて、間って大人一人くらい通れるくらいの間隔しかないよね?
そこの間に一人立ってね、アルビノは他の四人と公園の中央くらいに行ったのね。
公園には先客のルンペンもいたんだけどね、焚き火に当たってたのに可哀想に追い払われてねぇ──
まぁ、ルンペンは逃げられて安心──
みたいな顔してたから結果オーライだったかもね、彼等にしたら。
しかし、まぁ、ここから、僕ね、ちょっと期待したのよ。
青木さん、生レイプ、しかも、幼女の……
そんなのが見れるかもってね。
いやいやいや
誰だって期待するんじゃない?
そう見れるもんじゃないもんね──
アルビノってちょっと見てたら結構綺麗もんでねぇ。
しかも、かなりの美少女なのよ、そのアルビノ。
まぁ、野暮ったさはあるんだけどね、毛もちょいとボサボサで。
マジもんのロリータ趣味なら、ありゃあ、どストライクじゃないかね?
でもね、いや……ほんと、びっくりだったねぇ──
何がって、あのアルビノ、全然怖がってる感じが無かったんだよね。
ルンペン何て、輩五人に怒鳴られたら青冷めて逃げてったもん。
……青木さんが知りたいの、こっからでしょ?
アルビノが何やったか──
『仕切り直し、没ネタエピソード』は削除し、残骸置場に入れた方が良いですか?
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そのままで良い
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残骸置場行きが良い