範馬道 神室町の蜚蠊幼女(ヤマトゴスロリ) 作:贋海王
5.
えぇやんか、真冬ぅ。
めっちゃ愛しい妹、可愛すぎるわぁ。
スカート掴まれて、動き鈍ったんは気になるけどな。
なんや、スカートめくりでもされる思たんか?ガキやん。
あ、ガキやわ、九歳やもんな、あぁちゃう、えぇねん。
そんなん。
スカート掴まれて、恥ずかしそうにしよる
あいつのペチャパイに、つい寸剄、叩き込んでもうたやんか。
ほんま、ガキのオッパイやし、なぁんも
柔らかいんはオッパイやのうて、関節や。
あんな骨は知らん、どないなっとんねん、海月か蛸やん適わんわ。
あー、あれな、ほんまは知っとる。
私と
うん、やっぱ妹やわ。
でも、なぁ、
投げ飛ばしたら、あいつガラス張りに着地しよった。
大体、35kgくらいか?体重。
ほんまやったらガラス壁何か割れよるやんなぁ。
てゆうことは、えぇやん、えぇやん、あれや、あれ。
あいつ、シャオリー修めとるんや。
九歳やで、あいつ、化もんやん。
面白い事、ようやる
抱き締めたなるわ。
そんで、ベアハッグや、何でやねん。
で、
邪魔すんなって?
いやいや、邪魔するけど帰らへんでぇ、って
いや、ワカっとるで、分かってんねん。
仔犬助けなアカンもんなぁ。
私もムカついとったからな。
えぇで、やったろうやん。
「いくで、真冬!」
何や、ゾロゾロと出てきよったけど、真冬なら問題有らへんやろ。
真冬の周りには八人。
私の前には七人。
あ、私の方が獲物少ないやん、
と、思たら向こうから、また三人増えてきよった。
で、誰やねん、何や暴走族みたいなんも出てきよったで。
あぁ、こいつ、味方なん?
胸糞連中の一人、殴り飛ばしよった。
こいつ、やるなぁ。
相手のパンチに、自分の額ぶつけて迎撃とか、ようやるで。
何やったかな、あれ。
あれや、昔の拳闘で、よう、やっとったっちゅう奴。
知らんけど。
「さて、ほんなら始めよかぁ!」
にしてもや。
こいつら、ほんま怒っとるなぁ、笑うで、しかし。
なんや、ぶつぶつ言っとるの聞くに、あれか。
なる程なぁ、前にも犬虐待しとったら、邪魔されてボコられたっちゅう事なんやな。
アホやん、こいつら。
そうなんやったら、懲りてやめろっちゅうねん。
特にイラついとるんは、アイツとアイツと……。
リーダーっぽい、金髪で派手な髪型のやつと、茶髪のさっきのイカやな。
イカちゃうわ、ヨッちゃんや。
「なあ、そっちのゾクの兄ちゃんは、私らの味方や思てえぇのん?」
と、暴走族に話し掛けとるのに、何やっちゅうねん。
チーマーの一人がいきなり突っ込んで来よった。
真っ正面から、諸手を上げて。
そいつは大体身長175cmくらいか。
私の身長は138cmやったかな。
結構な体格差や。
「味方ッてぇか……いや、まぁ味方だな」
──柴千春は答える。
助けようと思ったんだけどよ、と言う言葉は飲み込んでいた。
両手で抱き締める様な動作で掴みかかった男を難なく躱す様を見たからだ。
しかもリョウガは、たんに躱した訳ではない。
男の身長よりも高くジャンプすると言う、驚異的な跳躍力で掴みを躱したのだが、そこから更なる常軌を逸した光景を、千春は目の当たりにしたのだ。
み~んな、びびったやろ。
真冬、見たかぁ?
羽毛に為れるんはあんただけや無いっちゅうことや。
私の体重は41kg やけど、こいつはその重さを感じとらんのちゃうか?
私が何処におるか気付いとらんもん。
お前の肩の上に
両足は、それぞれそいつの肩の上。
あ~、今上向かれたら、不味いやん。
アカン、アカンでぇ。
パンツ見られるやん!
そんな訳やし、さっさと終わらすか。
肩の上から、少し跳んで脳天に踵を叩き落としたった。
うつ伏せに崩れたそいつの後頭部へ、今度は体重をかけて膝を落とす。
下はアスファルトや。
あ~、顔見た無いで、これ、どないなっとるやろな。
──リョウガのニー・ドロップを食らった男の顔を乗せているアスファルトは陥没し、ジワジワと朱く染まっていくのだった。
少なくとも、体重41kg の少女が放ったニー・ドロップで、アスファルトが陥没してしまう筈が無い。
明らかに異常な破壊力である。
よし、ピクリとも動かんな。
あ~危なかった。体重軽うて良かったわ。
「テメエ!よくも、クソガキが」
「オイオイ、何だよ、こいつ!」
──臆したのか、青冷める男も居るなか、そう怒鳴った二人がリョウガに近付く。
一人は真っ直ぐ正面にリョウガを見据えて、膝を深く落として体勢は低く、飛び込む様に突進した。
かなりの大柄な男だった。
183cm106kg
巨体がタックルと言うミサイルとなり、リョウガの上半身を抱き抱えた。
「きゃー、いやーやめてぇ」
捕まってしもた。
悲鳴を上げる私を押し倒そうとするエロ親父。
親父言う程の歳ちゃうやろけど。
あ、ちょっと痛い。
アスファルトに押し倒され、背中を打った。
捕まったんは、わざとやったけど、
「ぎゃああ」
タックル仕掛けて来よった奴が、私の身体の上で汚なく叫んだ。
そらそうや。
痛いんやろなぁ、私も痛かったからしゃあないな。
抱え込まれて、押し倒されそうな時、股間に手を伸ばしてキンタマを思いっきり握り潰してやったんや、そら、痛いやろなぁ。
悶絶し転げ回る男。
自由になったんで、立ち上がる。
空気を蹴った。
そんなイメージで。
「あぁ、怖かった」
そう言って、もう一人に笑いかけた。
私に微笑みかけられて、喜ばない男は居らんと思うんやけど、おかしいなー。
何や、兄ちゃん、顔色悪いやん。
さてはこいつホモやな。
お、真冬もヤるなぁ。
あれ、鞭打やんか!
真冬の鞭打が相手の背中に炸裂しよった。
相手は意味分からんやろな。
真冬は正面に
うわぁ、えっぐ。
シャツ生地も皮膚も破れて、背中の肉が掌の形に抉られとる。
頬っぺたを打たれた奴も居るな。
なんや、なんや、美少女の平手打ち、痴話喧嘩かぁ?
て、いやいや、そんな甘いもんや無いで。
さっきの奴の背中と
抉られとるんや、頬っぺたが……やで。
よく見たら、歯が見えるんちゃうか。
真冬、怖いやっちゃ。
益々可愛いなる、えぇ妹やわ。
「うん?」
つい、声に出してもうた。
さっきのホモがいきなり踏み込んで来たんや。
右手でのストレートパンチ。
──それは、あっさりと空を打った。
しかし、すかさず、弧を描く様に拳を振り抜く。
左手のフックがリョウガを襲うが、それも空を打った。
続けて二発。
それも当たらない。
リョウガはほぼ動いてはいないにも拘わらずだ。
「ホモの兄ちゃん、ボクサーなん?」
「クソガキが!」
ホモ呼ばわりも意味不明だが、小学生女児にパンチが掠りもしないのが腹立たしい。
顔を真っ赤にしたホモ兄ちゃんが、また打ち込んで来た。
うーん、ホモ兄ちゃん以外の連中、金髪と茶髪……ん~何て呼ぼか。
デブでえぇか。
腹がな、ほら、店先で徳利持って立ってる狸っておるやろ、それみたいに出とるんや。
しゃあないやん、悪口ちゃうねん。
ほんまの事やねん。
そう、その三人や、金髪が、どこで拾ったんかビールケース、そんで茶髪はバタフライナイフを持っとる。
デブは素手や。
えぇやん、デブは男やで。
「あ」
ビールケースが飛んできた。
丁度、ホモ兄ちゃんのパンチに合わせた感じやった。
ビールケースは牽制か。
──投げ付けられたビールケースを空中で掴む。
パスされた物を受け取る様にして、容易く掴む。
そのビールケースの底を盾の様に構えて、ホモ兄ちゃんのパンチの前に付き出した。
ビールケースの底で防ぐんやないで。
傍目にはそう見えるかも知れへんけどな。
ビールケースで拳を割ってやった。
「なぁ、逃げた奴おるで?」
多分リーダーの金髪に声をかける。
私の前には七人居った。
顔面潰した奴、キンタマ潰した奴、んでホモ兄ちゃんを抜いたら後四人。
やのに、金髪と茶髪とデブしかおらん。
「一人逃げよったやん」
デブもやる気無いんか、逃げ腰みたいやし。
真冬のほうを見てみたら、どうやら私みたいに遊びが無いんか八人中六人の意識を絶っとった。
「真冬~仔犬虐めとる奴はお前にやろか~?」
それが止めやったか、心を折られたか、ナイフまで抜いてヤる気を見せとった茶髪もリーダーやった金髪も、慌てたように走り出した。
そらそうなるやろな。
アイツらにしてみたら、一方的な蹂躙を遊び感覚でやられとるって思ってしもうたんやろ。
暴走族の兄ちゃんも三人倒して、こっちに来た。
一先ず、終わりやな。
──真冬は仔犬の元に走り、安堵したように大きくため息を吐く。
「もう大丈夫、仔犬さん」
真冬は膝を折り、仔犬へ手を伸ばし抱き上げた。
「んじゃあ、もうええな」
ハッピーエンドや。
仔犬を抱いた真冬は泣きそうな顔をしとる。
感慨深いんやろなぁ。
「こりゃ、酷いな。この辺動物病院、ねェし」
暴走族も仔犬を覗き込んでた。
ん~。
殺そか思たけど、今夜は、えぇか。
仔犬に免じて殺すんは先延ばしや。
『仕切り直し、没ネタエピソード』は削除し、残骸置場に入れた方が良いですか?
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そのままで良い
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残骸置場行きが良い