範馬道 神室町の蜚蠊幼女(ヤマトゴスロリ) 作:贋海王
柳葉刀
チーヨーは対リョウガに於いて、その二つの武器を扱っていた。
確かに、彼は武器術に長けている。
彼の武術体系は、素手による格闘技術と剣や槍、棒、鎖などの武器術を組み合わせ完成させた流派の物だ。
身長196cm体重105kg
体格は、怪物染みたギョンドと比較すれば、鍛え上げられた常人の範疇に見えるだろう。
カンフー着の上からはっきり見て取れる分厚く巨大な筋肉。
フィクションで見られる様な筋力を捨てた理合の拳とは、かけ離れた筋量を誇る。
彼の握力は、一般的な握力計で測る事は出来ない。
最低でも150kgを上回る事が想像できる。
──彼の握力を語る物として、こんな逸話がある。
日本の小学校の運動場や公園などで見られる鉄棒──
凡そ太さ25mmの鋼鉄製の円柱形を三本、片手で握り、それを圧縮していき握り潰すと言う、尋常では無い握力を見せる宴会芸を、源王会主宰の酒宴の席で披露した──そんな話しだ。
嘗て、日本中がプロレスリングに熱狂していた頃、マウント斗羽やアントニオ猪狩とチャンピオンベルトを奪い合ったアメリカのプロレスラー『フリード・ゴッツ・エリック』のブレーン・クローは、実際に人間の頭蓋骨や、その気になればグリズリーのそれを粉砕出来ると言われていた。
だが、恐らく、チーヨーがブレーン・クローを行えば、彼を遥かに凌ぐ破壊力を有しているだろう。
チーヨーは、花山薫や節拳道の孫海王、そうした握力自慢と比肩し得る尋常ならざる握力の持ち主なのだ。
握力の強さが要となる拳──
『
中指の第二関節を突き出し残りの四指で挟み支え拳を握る。
そして、突起した中指第二関節を相手へと撃ち込むのだ。
突起した指による打撃が、一点に集中して突き刺さる──これは、拳を刺突武器へと変える
──その一本拳が、大きく脚を開いているリョウガの股間へと撃ち込まれた。
裾が捲れたプリーツスカートの下部から白いタイツが見える。
タイツとショーツ越しの膣口に、突起した中指第二関節が突き刺さった。
一本拳が膣口を圧し拡げ、潰していく。
膣内に第二関節がめり込み、一本拳が完璧に突き刺さった。
それはナイフを膣内へ突き刺した様な物だ。
そのインパクトの瞬間だ。
──更に密着した陰唇や膣内口へ、押し込める様に無寸勁を放った。
膣内に勁の波紋が広がり、膣壁を叩き付け、股関節や骨盤、恥骨を振動させ、内臓にまで勁の波紋が押し寄せたのだ。
駄目押しとして一本拳の直撃とほぼ同時に撃ち込まれた寸勁の衝撃が全身に伝わり、勁の衝撃がまるで膣内で膨張し炸裂した様な激痛を産み出した。
それは、気功で形作られた『苦悩の梨』が膨張した状態で膣内に突如現れた、そんな激痛だった。
「がッああ、ひいぎァァアあ」
少女が、上げる悲鳴ではない。
その絶叫は、他人の目を気にする事を忘れた、少女とは思えない声だった。
既に空足は解かれている。
リョウガの全身は激しく痙攣し、失禁と共にその場に崩れるのだった。
白いタイツは朱に染まっていた。
──それは、一本拳と勁の衝撃による破瓜の証であり、また膣内や内臓を損傷し流れた血が混ざっているのだ。
顔を歪め涙を流し、リョウガは、膣の恐ろしい激痛に泣き叫ぶ。
股間を押さえ、うつ伏せの体勢で逃げる様に這った。
しかし、廃ラブホテルの宿泊室だ。
逃げ場などある筈もない。
「悲鳴とは無様だな、所詮小娘か」
ギョンドは、股間への打撃を一発喰らっただけで(一本拳+寸勁ではあるが)泣き叫ぶリョウガを嘲笑う。
「言ってやるな……俺だって、ヤバかったんだ」
硬気功は、タイミングが重要となる。
リョウガが、空足で床を粉砕する姿を見ていなかったらどうなっていたか分からない。
もし、見ていなかったら、空足を腹に受けて、吸着した足を引かれるタイミングを見誤る可能性が高いだろう。
そして、硬気功のタイミングを失敗し、肉を抉られていた筈だ。
リョウガの失策は、床への空足だ。
──その一手の選択が肝要なのだ。
更に付け加えるなら、飛抓への対処を、その床への空足以外で行っていれば良かったのだろう。
「ぁああ……
呼吸が整えられない。
激痛の熱波が塊となって喉から込み上がる様に感じ、何度も嗚咽を繰り返す。
見た目だけはお嬢様然としているからこそ、股間を押さえうつ伏せのまま、激しい呼吸を繰り返している姿の無様さが際立ち、哀れだった。
打撃により破瓜を経験した事には気付いていないが、それを知った時、リョウガの心はどう動き、どこに行きつくだろうか。
「クソ……あんたらぁ、ぜったい、ゆるさへん」
どれだけ悪態を吐いたとしても、その姿を見るに、二人は失笑と嘲笑しかない。
「負け、認めるか?陵伽」
うつ伏せ故に、背を向けている状態のリョウガの足元に中腰になって声をかけた。
「もう、無理だろ、お前」
プリーツスカートの裾を掴み、捲り上げた。
「なっ、なんやねん!」
リョウガの臀部を眺め、平手で打った。
それに痛みは無いが、リョウガは悲鳴をあげた。
「な、こんな風にどうとでも出来るんだぜ」
数回尻を叩いた後、背後から腰を抱きかかえた。
そして、その身体を抱き上げた。
リョウガの軽い身体は、容易く持ち上がる
「分かるかリョウガ、負けたんだよ、お前は」
「……う……っくぅ……ッふ」
リョウガは、身体を震わせた。
未だ荒い呼吸が続いていた。
いざ組みつかれたら、当然、体格差が圧倒的不利だ。
リョウガを引き抜く様に勢いよく高く持ち上げ、その勢いのまま、片膝の上に彼女の臀部……尾骨を打ち付ける様に落とした──プロレスのアトミックドロップだ。
前方に倒れかけたリョウガを、そのまま背後から捕らえ、両脚を彼女の胴体に絡めて挟み込む。
そして、踠いているリョウガの両脚の間に足を差し込み動きを封じた。
リョウガの頸へ右腕を回し、交差させた左腕を掴む。
裸締……チョークスリーパーホールドを極めた。
頸動脈と気管を同時に締め上げる。
「か、っはッッぁ──ぐッぅ……ッッ」
渇れた様な呼気と混じる嗚咽。
血流の停止と窒息。
チーヨーの裸締は、それを同時に行っているのだ。
脳へと送られる血流を停止させる事で、受け手は物の数秒で意識を絶たれる──
──そして、気管を絞め続けられ窒息の果てに、最後は生命を奪われるのだ。
一度嵌まれば対処不能。
リョウガの意識と生命を絶つため裸締が続く。
常人では、既に意識は無いだろう。
気管を潰さんばかりに締め上げた。
──しかし、その時だ。
「……なぁ、私の外しは……解放率53%や。でもなあ……次の段階あんねん──」
声は枯れ、はっきりとは聞き取り難い。
だが、チーヨーにとってそれは不穏な言葉であり、チーヨーは察した。
「何だ……!?」
リョウガは、目一杯、肺から全ての酸素を押し出すように、息を吐いた。
「教えたる……私はな、あと二段階──外せるんや」
リョウガのその言葉に悪寒を感じたチーヨーは、心を折ろうとする優しさは捨てた。
捨てざるを得ない、恐怖に近い悪寒だ。
本来は、血流を停止させ意識を絶てたらそれで良かった。
呼吸を止めて意識を奪うことも出来た。
その後は幾らでも、心を折る方法がある。
ギョンドは嫌がるだろうが、チーヨーの狙いはそれであった。
だが、突然襲ってきた悪寒が、早々にリョウガの殺害を決意させたのだ。
たとえ、何れほどの殺気を叩き付けられたとしても、背後を取っている状況は変わらない。
何か起きる前に終わらせる、そう判断した。
頸骨の粉砕を決行する。
リョウガの頭を掴み、首を締め捻った。
その時だ、彼女の背から、異常な圧力が発せられた。
揺らめく陽炎のような空間の歪みを幻視してしまうような、そんな気の圧力である。
背後から頸に回し締めている腕。
それを咄嗟に離した。
苦痛で喘いでいた呼吸が、いつの間にか整えられていることに気付いたからだ。
脳裏を掠めた空掌と言う単語、それを警戒してしまったのだ。
おかしい。
裸締は完璧に極っていた筈だ、少なくとも呼吸が回復するとは思えない。
鬼──
リョウガは立ち上がり、チーヨーを正面に見据えた。
「どういう事だ、リョウガ、何が変わった!?」
「──これが、外しの二段階目ってところやな」
──潜在能力解放自体はまだ53%のままだ。
しかし、衣服を着ているから気付き様もないが、背なの筋肉が肥大化し、ヒトのそれとは違う異質な形状を成していた。
幼い少女の小さな鬼。
絶対的な敗北が見えた時だ。
彼女の外しの次の段階となる──
──範馬の娘の鬼が、哭いていた。
『仕切り直し、没ネタエピソード』は削除し、残骸置場に入れた方が良いですか?
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そのままで良い
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残骸置場行きが良い