※この作品はR-18です。

サイバー忍者、VS エロ触手怪異 ~洗脳焦らし攻撃に瞑想で対抗せよ~   作:笹にとろん

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カナメ、大ピンチ!?~十五の貞操を死守せよ~

 怪異に捕縛され、洗脳を受けて、忍者の少女は初めての絶頂を体験した。

 快楽の波が引くころに、一度思考がまっさらになる。

 

(──あ、そうだ。かんがえない、かんがえない──)

 

 一瞬、シャットダウンした思考が正気に戻り。

 

「──じゅぶ」

「っあ…………ぁあ……♡♡」

 

 柔らかく太ももをなぞられ、甘く蕩けた声が漏れる。

 自分の喉から出たとは信じられない。

 

 腰が勝手にふりふりと揺れる。

 そうすれば、だって、あんなに──

 

「……じゅる」

「……、あれ、また……?」

 

 おあずけ、だろうか。

 ふたたび触手の波が引いていく。スーツにこびりついた粘液がカナメの汗の様だ。

 快楽を求める少女の腰はへこへこと空ぶり続ける。

 

 性的知識の乏しいカナメの求愛ダンスは未熟でいて、力強い。

 かく、かくと突き出されるたび、胸がぷるりと揺れる。

 確かな体幹で、一心不乱に腰をくねらせる。

 

 ──こんな、いやらしいこと、知らないはずなのだが。

 

「はっ……♡ はずかしい……これ……はやく……!」

「じゅるじゅる」

 

 触手が地面に広がる。

 形を大きく変え、蛇の様に這って行く。

 

「……あれ……?」

 

 それは少女から遠ざかっていく。

 もっとも、背後に肉塊の大部分がそびえ立ったままだが。

 

 待っていろと、四肢を拘束する触手は動かない。

 先走った腰振りが空を切る。

 

(ああ、なんて。──なさけない……)

 

 恥。

 かつてはあんなに気にしていたのに。

 

(せつない)

 

 今はその焦燥すら、どこか心地佳い。

 すっかり、怪異を倒そうという気概は失せてしまったのかもしれない。

 

(……)

 

 そうして莫迦らしくなって、考えることを再び辞めた。

 萎えた精神に引きずられ、身体の動きも静まる。

 

「……はぁ」

 

 ──このまま何も起きないなら。

 まあ、それもいいだろう。

 救援に怪異が倒され、それでおしまいだ。

 

 どうせ抵抗もできない、やることがない────

 

「──じゅる」

「あ……」

 

 ──カナメが無気力に包まれる、寸前。

 

「え」

「じゅる……!」

「……!」

 

 伸びた触手が戻る。

 その先端に掴んだサイバー忍具は翡(・)翠(・)の(・)光(・)刃(・)を(・)発(・)振(・)さ(・)せ(・)て(・)い(・)た(・)。

 

(──え、嘘?)

 

 カナメの頭脳は、即座に理解する。してしまった。

 

 その最大出力は、サ(・)イ(・)バ(・)ー(・)忍(・)ス(・)ー(・)ツ(・)ご(・)と(・)自(・)分(・)の(・)体(・)を(・)一(・)刀(・)両(・)断(・)で(・)き(・)る(・)と。

 

(──しぬ……)

 

 先ほど漏らした暗証番号は、総当たりで解読できるかもしれない。

 だがそ(・)れ(・)だ(・)け(・)ではサイバー忍具を起動させることはできない。本人認証に加え、スーツ側の非物理サイバーキーが必要だ。

 

 逆に言えば、こ(・)の(・)怪(・)異(・)は(・)サ(・)イ(・)バ(・)ー(・)ロ(・)ッ(・)ク(・)に(・)干(・)渉(・)で(・)き(・)、付け加えて電(・)子(・)工(・)学(・)を(・)解(・)す(・)る(・)知(・)能(・)が(・)あ(・)る(・)ということでもある。

 

 

(頭が、良すぎるッ!)

 

 ──それはサイバー忍者にとっての理不尽。

 この怪異には、人(・)間(・)の(・)思(・)考(・)のみならず、サ(・)イ(・)バ(・)ー(・)技(・)術(・)で(・)対(・)抗(・)し(・)て(・)も(・)い(・)け(・)な(・)い(・)。

 

 そして自分がこうなっている今。

 

(たすから、ない?)

 

 この怪異に勝てるサイバー忍者は、もう存在しないのだ。

 

 ──いまやレーザーブレードを構えた怪異に、全力の自分(最大戦力)がぶつかって勝てるビジョンすら浮かばなかった。

 

「──あ」

 

 天才だから、よく理解できる。

 

「じゅる……」

「ひっ」

 

 刃渡り数メートル。

 光刃の先端が、正中線にあてがわれる。

 胸元から気管支、背骨までを突き抜けるコース、ゆっくりと。

 

 今すぐ脳天からカチ割ることもできるだろうに、悪辣な怪異だ。

 そこに、──高い知性を感じられる。

 

 ちくり、胸元に鋭さが滲んでいた。

 

(──こわい────!!!)

 

 がちがちと、歯が。

 必死に。焦りのまま、思考して。

 

 今まで、怪異を討ち続けた自分を──

 

「──た、たすけてっ」

 

 カナメは悔(・)い(・)改(・)め(・)る(・)こ(・)と(・)に(・)し(・)た(・)。

 使命も善意も、ほ(・)っ(・)ぽ(・)り(・)出(・)す(・)こ(・)と(・)で(・)。

 

 そして、これが最適な生存ルートであること──この怪異の目(・)論(・)見(・)通(・)り(・)で(・)あ(・)る(・)こ(・)と(・)も、自覚したまま。

 

 はじめに植え付けられ、ずっと燻っていた熱(・)を吐きだした。

 

 カナメの睚から、ぼろぼろと涙が溢れる。

 

「──私は、あなた、怪異をご主人とし、せ(・)い(・)が(・)ん(・)ぐ(・)奴隷になります────────っ!」

「……じゅる」

 

 ひきつった喉から、悲痛な叫びがこだまする。

 

 

 それを聞いた、怪異は。

 

 ────すぱっ、っと。

 

 

 呆気なく。

 

 

 

「……ぅ」

 

 ────全てを護ってくれていた、サイバー忍スーツが、切り裂かれる。

 

 カナメの肌は薄皮一枚切り裂かれていない。

 

「じゅる、じゅるう」

「ぁ……あは、ぁははは……」

 

 むわりと、これまで溜め込まれていた熱気と汗、カナメの気が解放される。

 突如主機能を喪失したスーツは、サブ回路の励起すら装着者(カナメ)のよって停止され、完全に沈黙する。

 

 

 すなわち、もうカナメの生命を守る次元凍結装置も働かないということだが────

 

「……っ、はっ……♡」

 

 突き付けられる、男根そのものの触手を見つめるカナメが。

 きっと、嬉しそうだから、よいのであろう。

 

 

「じゅるる」

 

 カナメの顔の前で、また肉の花が咲く。

 

 ──きっと、この怪異にはちゃんと意志がある。

 思考し、感情を持ち、きっと今のカナメを嗤っている。

 

 そしてカナメはせ(・)い(・)が(・)ん(・)ぐ(・)奴隷なんだから、主(・)人(・)の(・)意(・)志(・)には従わなくてはならない。

 

「──ちゅ、ぐぶっ……」

 

 目を細め、唇で花の蜜を吸うように顔を寄せ、そのまま蜜壺に包まれる。

 ぐちゅぐちゅと、うがいの様に顔を揉み洗いされた後、ぺっと吐きだされて。

 

「……はっ。そ……っか……」

 

 今度こそ、カナメは自分が産まれてきた意味を──育ってきた意味を──

 ──この五臓六腑に宿る使命を、理解した。

 

 唾液まみれの顔に、仄暗い笑みが浮かぶ。

 

「私……性(・)玩(・)具(・)奴(・)隷(・)になるため、だったんだぁ……」

「いゅる!」

「この、おっぱいも……」

 

 触手の、亀の手のような腕が、小ぶりな乳房を撫でまわす。

 

「んっ♡ この、おへそも……」

「じゅりっ」

 

 先ほどの筆より細長い先端が、臍を通じて体の中に────

 

「ひっ……あ、お(・)め(・)ぐ(・)み(・)、ありがとうございます……。私の、お尻も、おまんこも、てあし、のうみそ、めだま、した、ぜんぶ……」

「じゅる、じゅる」

 

 カナメの後頭部に張り付いた触手が一度ざわめいて、津波のあとのように、肉の海に還っていく。

 

 もう、彼女の思考は、完(・)璧(・)だからだ。

 

「ご主人様の、もの(所有物)だから」

「じゅる」

 

 触手が喜びを伝えるように、彼女の頬を撫でる。

 頬を染め、少女は恋するように、微笑んだ。

 

「──もう、かんがえなくて、いいんだ♡」

「じゅるる~~っ!」

 

 怪異が歓喜に打ち震えた様に、全身を波立たせる。

 

 カナメの手足が解放された。

 放りだされ、軽やかに着地する。

 

 

 忍術は、とっくに解いていた。

 体内への侵入を防ぐ防御も、怪異の体を抑える妨害術も、何もかも。

 

 ──最後に手足にしがみついたままの、鉛色の襤褸切れを剥ぎ棄てる。

 

 カナメは産まれたままの姿で、ゆっくり怪異に向き直る。

 白い髪を揺らし、地に指先を突き、尻を突き出して、こうべを垂れた。

 

「ご主人様、今後……歳刃カナメは忠誠を誓います」

「じゅるる」

 

 怪異が脚で踏みつけるように、カナメの肩に触手を乗せる。

 

「先ほどまで、っ、歯向かって、も、もう♡ もうしわけ、ありません……♡」

「じゅるー」

 

 首筋を通って、垂れさがる乳房をゆるゆると掴む。

 所有物を、じっくりと愉しんでいる。

 

「私のカラダ、性開発、食事、排泄っ、……♡」

 

 たぷたぷと、悪戯の様に乳を揉まれ。

 逆の乳房は、ちろちろと舐められ、少女の甘い声が響く。

 

「あなたの、おせわに、なります♡ よろしく、おねがいいたします……っ♡」

 

 じくりと、カナメの恥部から愛液が垂れる。

 怪異の切っ先がそれをひと舐めして、少女のカラダは跳ねた。

 

「っあ……。ふぅ、ふぅ」

 

 たぷたぷ、たぴたぷと。

 舐め取られ、揉まれ、噛みつかれ、組みし抱かれ。

 

「ぁ……♡」

 

 強がりの自分にさよなら。

 胸に抱えた芯を融かす熱に心を捧げる。

 もとの、優しく、可愛く、いたいけな少女に。

 ありのままの、いやらしく、考えることもない、愛玩動物に。

 

「ふゅ、あぃ♡ だい、じょうぶです♡ なんにも、かんがえてませんから……♡」

 

 触手の腕が、カナメの首を締め付ける。

 脳髄が最大限に鳴らす危機感を無視するのは、たいそう気持ちが良かった。

 

「ぐひっ!? か、ぁ、はぅ…………!」

 

 ああ、お姉、ごめん。

 歳刃のみんな、ごめん。

 

 ──あ、ご主人様、ごめんなさい。

 

(いま、かんがえること、やめます────♡)

 

 

 カナメは股を開いた。

 

 ぬるりと、触手が突き入れられる。

 

「お゛っ……♡!」

 

 男根を模したソレはカナメの膣を捩じ開け、内臓を圧迫する。

 頑丈な躰は、不釣り合いなそれを受け入れ、幼い生殖器に過ぎた刺激を与える。

 

 カナメの白い腹が、押し上げられて膨らみを描く。

 

(──かっ、かんがえ、ない。モノ(所有物)は、かんがえな、い。から……)

 

 ずりずりと、薄れゆく意識の中で不快感が体中で踊る。

 苦痛が快楽にすり替わっていく違和感も、また不快。

 

 でも、カナメは気持ち悪くは無かった。

 だって玩具(モノ)だから。

 

「ごひっ♡ お……お……、……」

 

 かくかくと、カナメの脚が揺れる。

 少女の顔は真っ赤に染まり、頬に涙が伝う。

 

 じゅぶじゅぶと、イチモツを咥えた女性器から粘液が零れる。

 触手が動くたび、カナメは絶頂を繰り返し、数度の絶頂の合間に精液を注がれる。

 

 ごぼり、膨れ切った腹部──有りえざることに、まるで妊婦の様──は、溢れた白濁を吐きだすたびに萎れる。

 

「ぎっ…………、────はっ………………♡」

 

 口角に泡が立つ。

 既に意識は途絶えている。

 下腹部の結合部から、とめどなく精液が滲む。

 

「…………」

「じゅる、じゅる」

 

 歳刃カナメ。サイバー忍者、最強の存在。

 彼女は今日、怪異に敗北した。

 

 

「じゅるる~」

 

 怪異の触手が、気絶した少女の体に巻き付き、持ち上げる。

 

 そうした内の数本が、カナメの顔に張り付いた。

 柔らかな皮膚が、タコのような鋭い吸盤でひきつる。

 

「じゅるる」

「…………♡」

 

 それは、新たなカナメに相応しい、笑みだったのかもしれない。

 

 

 

 ぼたりと、白濁の溜まりだけを残して、一匹(怪異)と一人(忍者)──もとい、一つ(玩具)は、姿を消した。

 それだけの痕跡も、やがて消え失せた。

 

 

 

 それから、いつかの日。

 

「おっ♡ おおっ♡ おぐっ♡」

 

 数か月後。

 

「いえっ、いぇは地下構造があって、そこ、あっ、秘密の部屋のいち、あああっ……」

 

「いや、い、やだ、あぅ……。い、いいます、もうかんがえませんっ」

 

「ふーっ、ふ、はひ、忍術は従来式とサイバー式があって、じゅ、じゅうらいはおもに江戸時代のっ、ひぎっ♡」

 

 

 ──歳刃流は滅びた。人々を救う忍者は、ひっそりと影の舞台から姿を消した。

 ──地方新聞の一角で、由緒正しき武家屋敷の蒸発騒動が載った。

 ──それで、すべては終わった。

 

 

「あああ、あああああ。あああああ…………!」

 

「で、データキー、解除ロックは一二五四六四五一九八七七二────」

 

「……っはー、かふっ、こは、は、は、あ♡ おめぐみ、ありがとうごあいあふ……♡♡」

「あああああもうやだあああああ!!!?? かんがえたくない、かんがえたらだめ、ああ、ひみつ、それ、あひ」

 

 

 ──一方で、悪しき皇帝もいつの間にか姿を消していた。

 ──怪異と呼ばれていた、怪奇現象も現れることは無くなった。

 ──陰の時代は終わった。

 

 

「……家族構成は母親と姉、三親等まで男六人で女三、縁戚を含めると歳刃の名を持つ忍者は五十九、もとい五十八人です」

 

「────っぁああああ゛ぁあ!! もうごほうび、ごほうびくださいっ♡ かんがえてごめんなさい♡ でももうむりだよっ、げんかい!! おねがいごしゅじんさま♡」

 

 

 ──この国は理不尽な危機を脱した。

 ──人々は、恐怖が日々から過ぎ去ることを願いながら、日常を取り戻した。

 ──よく理解していた。きっと、忍者が助けてくれたのだ。

 

 

「あ……あひ……♡ かなめ、どうなっちゃったの……♡?」

 

「ごびゅ、ごぶ。ぶごごごごごっ、ごがが」

 

「おっ♡ ずぼずぼ♡ ぐぽぐぽも好き♡ あぐ、ちが、かんがえない、かんがえてない、かんがえてない」

 

 

 ──姿を現すことなく、正義の味方は姿をくらました。

 ──そうして、また記憶に、噂に、伝説へと、彼らの存在は移ろっていくだろう。

 

 

「ぎゅあああああああああっ♡♡ びりびり♡ これびりびりくる♡ おぎゃあぁあああああっ♡♡」

 

 そのすべてに、一つの背景があるとすれば。

 

 それは、一人の少女が。

 ──ではなく。

 

「んっ♡ ごしゅじんさま、ゆるして♡ かんがえてない、なんにもぉ、かんがぁ……っ♡ ぶちゅっ、じゅるる……ぐ、ご、かはっ……!」

 

「────だずげでえええ!! ごめんなさいごめんなさい、ゆるして、ああっ、おかあさっ……。…………────」

「じゅる、じゅるじゅる」

「……──はっ」

 

「んーっ♡ ごめんなさい、わたしまた間違えちゃいました……。ごしゅじんさまぁ、ゆるして♡?」

 

 ある玩具が、永遠に愛されていること、かもしれない。

 




というわけでサクっと前後編完結です。
ご覧いただきありがとうございました。
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