※この作品はR-18です。

マンコ相撲〜土俵際の乙女たち〜   作:ろくさん

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【幕間】 咲と天覧行司の一ヶ月

 

『天下一番相撲会』の熱狂から数日後。十六夜咲は、都心から少し離れた静かな高級住宅街に建つ、一軒の美しい日本家屋の前に立っていた。ここがこれから一ヶ月間。優勝者である彼女と、天覧行司・橘千歳が、国の未来を創造するための“妊活”を行う、愛の巣。

 

「…こ、これから、よろしくお願いします…」

「ええ、こちらこそ。…咲さん」

 

千歳にそう優しく微笑みかけられ、咲の心臓ははち切れそうだった。無理もない。二人は、あの土俵の上で一度体を重ねただけの、ほとんど初対面の男女なのだ。そのあまりにも気まずく、そして初々しい空気が部屋を支配する。

 

だが、そんな二人の距離を縮めたのは、夜の営みよりも先に、昼の何気ない日常だった。咲が得意のちゃんこ鍋を作れば、千歳は「美味しい、美味しい」と子供のように目を輝かせ。千歳が、その博識で歴史の話をすれば、咲はその優しい声にうっとりと聞き入った。縁側で共に庭を眺め、他愛のない話で笑い合う。その穏やかな時間の中で、二人の魂は急速に惹かれ合っていた。

 

そして、その夜。風呂上がりのシャンプーの匂いをかすかに漂わせながら、咲は千歳の待つ寝室へと足を踏み入れた。月明かりが差し込む静かな部屋。

 

「…咲さん」

「…はい、千歳さん」

 

千歳は、その逞しい腕で、咲のその戦いで傷ついた体を優しく抱きしめた。

 

「…国の、ためなどと、今は考えなくていい。ただ、君と一つになりたい。…駄目だろうか」

 

そのあまりにも誠実な愛の告白。咲はこくりと頷くと、その全てを受け入れるように、その身を委ねた。

 

その夜のセックスは、これまでのどの儀式とも違っていた。ただひたすらに優しく、そしてどこまでも丁寧だった。千歳は決して焦らない。咲の体の、その一番感じやすい場所を、その一番気持ちいいやり方を、まるで宝物を探すように、ゆっくりと見つけ出していく。咲のその類稀なる“受け入れる才能”も、またいかんなく発揮された。彼女は、千歳のその全ての愛撫を、その魂ごと受け止め、そしてその何倍もの愛で返していく。

 

寝室には、ただシーツの擦れる音と、二人の甘い吐息だけが響き渡る。やがて、二つの魂が完全に一つになったその瞬間。咲の体を脳が痺れるような強烈な快感の波が襲った。

 

「…ああ…、ちとせ、さん…っ!」

「…さき…さん…!」

 

そのあまりにも幸福な絶頂の中で。咲の潤んだ瞳に、窓から差し込む夕陽が反射し、黄金色に輝いていた。

 

その睦み合いは朝まで続いた。そして、その行為の後。汗と愛液でぐっしょりと濡れた互いの肌を、二人は確かめるように、ぺろりと舐め合った。

 

それは、少しだけしょっぱくて、そしてどこまでも甘い愛の味がした。

 

【翌日:ネオジャパン第二女子高等学校】

「…というわけで、咲さん?昨日から始まった、“国家プロジェクト”の進捗状況はどうなのかしら?」

 

休み時間、咲は親友のミカにニヤニヤと壁際に追い詰められていた。

 

「進捗、って…」

「とぼけないの!我らが女王が、この国の未来を背負って、昨夜、何回、“出撃”なされたのか、と聞いているのよ!」

「しゅ、出撃って…!そ、そんな下品な…!あくまでこれは、国のための神聖なお役目なんだから…!」

 

咲は、顔を真っ赤にしながら反論する。だが、その肌の艶、その潤んだ瞳、そしてその全身から溢れ出る幸せそうなオーラが、何よりも雄弁に、その“激戦”の様子を物語っていた。ミカは、その咲の幸せそうな顔を見ると、満足げに頷いた。

 

「…ま、その顔を見れば分かるわ。…本当の幸せ、掴んだのね、咲。…おめでとう」

 

そのぶっきらぼうな祝福に、咲はただ涙ぐみながら頷くことしかできなかった。

 

その一ヶ月はあっという間だった。寝室で、縁側で、風呂場で、そして時には稽古の土俵の上で。二人は、「子作りのため」という最強の大義名分を盾に、来る日も来る日もその愛を確かめ合った。

 

そして最後の日。咲は、その体の微かな変化に気づいていた。下腹部の奥に宿る、新しい、そして温かい“命”の気配。それは、二人が紡いだ愛の結晶。そしてこの国の新しい希望の光だった。

 

最高に幸せ。そんな甘く、そしてちょっぴりエッチな二人の新婚生活は、まだ始まったばかり。

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