TSサキュバス after ~エロい女とヤってから俺のカラダがおかしいんだが~ 作:ゔぁいらす
翌朝、玲斗はホテルのベッドで目を覚ました。
頭がズキりと痛み、身体に妙な重さがある。
「くそ……頭いてェ……二日酔いかよ……」
薄っすらとしか思い出せない昨夜の記憶が頭をよぎる。
妖艶な女、甘い香り、ラブホの部屋。
それ以外はおぼろげではっきりせず、ただただ気持ちの良い夜を過ごしたという漠然とした記憶だけが残っている。
「すげぇ女だったのは確かだな。ま、俺のテクでイチコロだったろ」
そんなおぼろげな記憶を楽観的に飲み込み、彼はニヤリと笑いながらベッドから起き上がって顔を洗おうと洗面所へ向かった。
鏡に映った自分の顔を見て、玲斗は一瞬目を疑う。
「何だこれ……髭が一本も生えてねぇ? それに手入れもしないで寝ちまったのに肌、ツヤツヤじゃねーか」
確かにそこに映るのは見慣れた整っている顔だったが、いつもなら寝起きに顎を覆う無精髭が跡形一本も生えていなかった。
それどころか剃り残しはおろか髭の生えていた痕跡すらなく色黒の肌は妙に滑らかで、まるで磨かれたように艶やかになっている。
更に安物のヘアカラーで染めていたせいでゴワゴワとしていた髪も、まるで美容室に行った直後の様にサラサラとした手触りになっていた。
そんな変化に彼は一瞬驚いたものの、すぐにニヤリと笑みを浮かべ
「マジかよ……俺、ますますイケメンになってねぇ? 昨夜の女、すげぇテクだったのかもな。肌まで綺麗になっちまったぜ」
鏡に向かって指で髪をかき上げながら満足げに呟く。
「これなら今夜は更に女が寄ってくるな」
ナルシストな自信がさらに膨らみ、違和感を軽く流して鏡を見つめる。
その時ポケットの中でスマホが震え、取り出すと画面に「ミホ」と名前が表示されている。
彼女からの連絡に玲斗は舌打ちしながら通話ボタンを押した。
「よぉミホ。朝から何だよ?」
電話の向こうから、ミホの不機嫌そうな声が響く。
『玲斗……! だよね?』
しかしその声にはどこか疑念のようなものが混じっていた。
「あぁ? 俺のスマホだぞ? 俺以外に誰が出ンだよ?」
『そ、そうだよね……ごめん。じゃなくて朝になっても帰ってきてないって何? また遅くまで女遊びしてたんでしょ!?』
「何!? 落ち着けよ。ちょっとクラブで盛り上がって、そのまま寝ちまっただけだよ」
適当に言い訳するが、ミホの声はさらにヒートアップする。
『寝ちまっただけって、いつもそれ! 別に夜友達と遊びに行くのは良いけど私にはちゃんと時間作ってって言ったよね!?』
「へいへい、わーってるって。一番はお前だし今夜はちゃんと会うからさ。な?」
『ほんとに? まぁいいよ。でも、次やったら許さないんだから!』
ミホが渋々納得したのか電話が切れた。
玲斗はスマホをポケットに放り込み大きなため息を一つ吐く。
「ったく、ミホのヤツマジ面倒くせぇな。向こうから付き合ってくれって頼み込んできたくせに付き合った途端文句ばっかだぜ」
とは言いつつ彼女の寛容さがあればこそ玲斗は気楽に女遊びを楽しめる。
それが彼のプライドをさらに煽っていた。
「ま、今日くらいはちょっとサービスしといてやるか」
そう呟いてホテルを後にし、マンションに帰り着いた玲斗は冷蔵庫からビールを取り出してソファにドカッと腰を下ろす。
喉を鳴らして一気に飲み干すと、空腹を感じた。
「腹減ったな……何か食うか」
キッチンでインスタントラーメンを作り勢いよく啜る。
だが、いつもなら満足するはずのその味がなぜか物足りない。
「何だこれ、味薄くねぇか? 湯入れ過ぎちまったかな? まぁいいか、腹に入りゃ一緒だ」
そう言い聞かせて無心で味気のないラーメンを食べ終えるが空腹感は一向に治まらない。
むしろ、腹の奥から何か疼くような感覚が広がってくる。
「ンだよこれ……酒のせいか? ま、 寝りゃ治るだろ」
玲斗は違和感を酒のせいだと言い聞かせそのままベッドに倒れ込み眠りに落ちた。
数時間後、目覚めた玲斗はさらに奇妙な感覚に襲われる。
喉がカラカラに乾き、身体が妙に熱い。
「何だよこれ……風邪でも引いたか? 声も何か出にくいし酒焼けしちまったかなぁ?」
そう呟いた声もどこかいつもよりか細くなっていて立ち上がって水を飲もうとするが、足元がふらつく。
部屋に置かれた姿見の前を通りかかったその時、ふと自分の姿に目が留まった。
「ん? 髪、伸びてねぇか?」
髪が肩に届くほど長くなっている。
昨日まで短く整えていたはずなのだが不自然な速さで伸びていたのだ。
だが、玲斗はまたしてもそれをポジティブに捉えた。
「へぇ、ワイルドな感じも悪くねぇな。女ウケも良さそうだし、俺ってほんと完璧だぜ」
ニヤリと笑いながら伸びた髪を掻き上げ、姿見に映る自分に満足する。
それからしばらくして尿意を催し、トイレに入るとさらなる異変に気づいた。
「何だよ、チンコ……小さくね?」
ズボンを下ろして確認すると確かにいつもより縮んでいる気がする。
だが、玲斗はすぐに笑ってその変化も楽観的に受け入れた。
「まぁ、昨日は記憶飛ぶくらいにはヤってただろうから疲れてんだろ。俺とした事がこんなになるとは……ま、こっちも休ませりゃ戻るだろ」
自分の身体に起こっているの違和感を小便とともに軽く流し、再びソファで寝転がる。
だが、空腹感と熱っぽさは増すばかりで頭の片隅に小さな不安が芽生え始めていた。
その夜、玲斗はミホと約束通りクラブで落ち合った。
いつものように仲間たちも集まり、酒と音楽に身を任せる。
ミホは玲斗の隣に座り彼の肩に手を回す。
「玲斗、今日なんか雰囲気違うね。髪伸びた?」
「だろ? 俺、ますますカッコよくなってね?」
自信満々に笑う玲斗に、ミホはクスクスと笑う。
「うん、確かにね。でも、ちょっと顔色悪いし今朝通話した時から気になってたけどやっぱり声も変だよ? 大丈夫?」
「ん? ああ気にすんなって。昨日ちょっと飲みすぎただけだ。声も酒焼けだと思う」
身体の異変を指摘され玲斗は自分の声がまるで声変わりを控えた少年のような物になっていた事に気づいたが、そんな事など意に介さず彼はグラスを傾けた。
だが、酒を飲んでもつまみを食べても空腹感は消えず、むしろ喉の渇きが強くなる。
更に隣に座るミホの香水の匂いが妙に鼻に付くように感じられ、更に気分が悪くなってしまった。
(何だこの感じ……女の匂いでこんな気分になるなんて、俺どうかしちまったか?)
昨日までは居るだけ全てが満たされる場所だった筈のクラブが妙に落ち着かない様に感じた玲斗は内心の混乱を隠しつつ、玲斗は腰掛けていたソファーから立ち上がる。
「な、なぁ、ミホ? 今夜はもうここで飲むの止めてさ、俺ん家来ねぇ? お前とヤりてぇ気分だわ」
玲斗のその言葉にミホは久しぶりに自分を求めてくれたと笑顔で頷いた。