ナンパをからかっていた男の娘がチャラ男に騙されて酷い目に遭う話 作:ちょっとだけマイナー性癖マン
腰に回された手に、心臓がうるさく鳴っている。
慣れた足取りで彼が足を止めたのは、一際きらびやかな外観のホテルだった。
にこりと笑いかけてくるけれど、腰を掴む手は僕が逃げることを許さないと雄弁に語っていた。
断る隙も与えられないまま自動ドアをくぐり、タッチパネルで部屋を選ぶ。
その間も、彼の腕は僕の腰から離れることはなかった。
エレベーターに乗り、目的の階へ。
カチャリ、とカードキーでドアが開けられ、中へと促される。
キングサイズのベッドが鎮座する、やけに広々とした部屋。
彼に導かれるまま部屋の中央まで歩くと、背後で静かにドアの鍵が閉まる音が響いた。
その乾いた音に、僕の心臓は大きく跳ね上がる。
振り返ると、優しい笑顔の彼が立っていた。
でも、その目は少しも笑っていない。
僕が逃げ出さないように、ドアとの間に立ちはだかっている。
「ねえ」
「……はい」
「服、脱ごうか」
穏やかで、けれど有無を言わさぬ声だった。
僕が返事をするより先に、彼の指がブラウスのボタンに伸ばされる。
一つ、また一つとボタンが外されていくのを、僕はただ身を強張らせて見ていることしかできない。
ブラウスが肩から滑り落ち、ふわりとしたスカートのホックに彼の手がかかる。
されるがままに腰を浮かせると、スカートがすとんと床に落ちた。
そしてついに、フリルのついた可愛らしい女物のショーツと、胸の膨らみを偽装していたパッド入りのキャミソールだけの姿になる。
僕の男の証が、彼の前に露わになった。
(これで、幻滅するだろう)
もう女の子のフリはできない。
気持ち悪がられて、きっと今度こそ追い出される。
そう思うと、羞恥心と恐怖で顔が燃えるように熱くなり、俯くことしかできなかった。
しばらくの沈黙。
彼が、僕の身体をじっと見下ろしているのが気配でわかる。
やがて、ふっと息を吐く音が聞こえた。
「……うん、全然いける」
「……え?」
顔を上げると、彼は悪戯っぽく笑っていた。
その言葉の意味を理解するのに、数秒かかった。
呆ける僕を面白そうに見た彼は、洗面所へ向かうと何やらごそごそと準備を始める。
僕が戸惑っていると、洗面器に張られたぬるま湯と、見慣れないプラスチックの大きな注射器の様な物を持って戻ってきた。
「ちょ、ちょっと待って! なに、それ……!」
「ああ、これ? 大丈夫、おまじないみたいなものだから」
「無理無理無理! 絶対無理!」
思わず後ずさる僕の腕を掴むと、彼は優しくベッドに座らせる。
その瞳は、どこまでも真剣だった。
「せっかくならさ、お互い気持ちいいことだけ考えて、夢中になりたいだろ?」
「で、でも……っ!」
「可愛い君の中が、綺麗な状態で挿れたいんだ。その方が、君も安心して楽しめるだろう?俺も、君のことだけ考えてめちゃくちゃにできる。……ダメかな?」
甘い声で囁きかけられ、頭がぼうっとする。
「可愛い君」という言葉が、僕のなけなしの抵抗力をいとも簡単に溶かしていく。
彼が僕の前に膝をつき、潤んだ瞳で僕を見上げてくる。
その仕草に、僕の心臓が大きく跳ねた。
まるで、僕にお願いをしてくれているみたいだ。
流されるままに、僕は小さくこくりと頷いてしまっていた。
しまった、と思った時にはもう遅い。
僕がそれを翻す前に、彼は手際よく準備を進めていく。
「じゃあ、あっちを向いて、四つん這いになれる?」
言われるがままに、僕はベッドの上で恥ずかしい格好をさせられる。
キャミソールをまくり上げられ、ショーツのゴムに彼の指がかけられた。
「や……っ」
「大丈夫、すぐだから」
囁きながら、彼は僕のショーツをゆっくりとずらしていく。
露わになったお尻に、彼の熱い視線が突き刺さるのがわかった。
恥ずかしさで死にそうだ。
彼は用意した器具の先端にジェルを塗ると、僕のお尻の入り口にそっとそれを押し当てた。
ひんやりとした感触に、びくりと身体が震える。
「……っ、ん……!」
「大丈夫、大丈夫だよ。力抜いて……」
背中を優しく撫でられ、耳元で囁かれる。
彼の声はまるで魔法みたいに、僕の身体から力を奪っていく。
ゆっくりと、でも確実に、異物が僕の中に入ってくる。
初めての感覚に、頭が真っ白になった。
ぬるま湯が中に注ぎ込まれていく。
きゅるきゅると微かな音を立てて、お腹が張っていくのがわかる。
異物感と、内側から押し広げられるような圧迫感。
恥ずかしさと不安でいっぱいなのに、彼は作業の合間に「可愛いね」「頑張って」なんて耳元で囁くものだから、僕の顔は真っ赤だ。
やがて、器具がゆっくりと抜き取られる。
でも、それで終わりじゃなかった。
お腹の中に溜まった液体の存在感が、とんでもない。
今すぐ、出してしまいたい。
「ん……っ、だめ、もう……!」
「もう少しだけ我慢しよっか。その方が、綺麗になるから」
にっこりと笑う彼は、悪魔に見えた。
下腹部に力を込めて、必死に耐える。
恥ずかしくて、情けなくて、涙が滲んできたその時、ふわりと身体が浮いた。
「えっ!?」
「ごめんね、もう少し我慢してね」
まるでお姫様のように軽々と抱き上げられ、トイレへと運ばれる。
初めての扱いにお腹の苦しさも忘れて頬が熱くなる。
促されるままに事を終え、バスルームから出ると、自分が男を受け入れる準備を完全にさせられてしまったという事実に、何とも言えない罪悪感が込み上げてくる。
そんな僕の気持ちを見透かしたように、彼は背後から優しく抱きしめた。
「大丈夫。気持ちいいことだけ、考えよ?」
耳元で囁かれ、僕はただ頷くことしかできなかった。