“女難の対魔忍”暗躍譚 ―対魔忍RPGX HAERESIS― 作:holdics
Episode 0
俺──ふうま小太郎は今、甲河アスカを抱いている。
そしてこれから何度となく、この女と寝ることになるだろうと『確信』している。
「んふぁ……はぁ、んぅ……ふ、うま……んんっ!」
こいつの五体全てが俺の性感を擽って止まない。
掌で包み切れない爆乳、白玉のような触り心地の臀部。
涎と精液で塗れた紅い頬、湿りきって快感に震える唇。
さらさらの腰まで伸びた栗毛、細いながらもしっかりとした腰。
機械で作られた義肢なのに、人間のそれよりも温かく繊細な感触がする両の手足。
そして、強引に割り開かれたにも関わらず俺の男根を咥え込んで離さない蜜だらけの肉壺。
月並みな言い方で恐縮だが、こんな美女を彼女にできたら男の本懐だろう。
逆にこれ程いい女を粗雑に扱う男は、ペニスを馬にでも踏みつぶされればいい。
あ、つまり今の俺みたいな奴ね。
「んひぃっ……ああぅ、んあっ、あ、あっ……」
アスカ──魔の力を持つ者たちが跳梁跋扈する裏社会において“鋼鉄の死神”と恐れられる彼女──が、恐らくは誰にも見せたことのない表情で肉の悦びに震えている。
俺の指先が乳首や陰核を弾く度、俺の剛直が膣壁を擦り上げる度。
羞恥や屈辱を覚えて眉根を歪ませながらも、高い嬌声と緩んだ頬は確かな歓喜を表現している。
何でこんな事に……と理性は混乱し、こんなの初めて……と感情は高揚する。
頭の中はぐるぐるして思考が纏まらず、ひっきりなしに強烈な刺激を与えられてそれにしか反応できなくなっている。こうなるともう、なすがままだ。
「うぅ……ぐ、うぁ……」
が、俺もあまり大丈夫じゃない。現在絶賛発狂中だ。
具体的に言うとまともに言葉が発せないし、性欲に任せて動く自分を抑えられない。
微かに残った理性は必死に「止めろ」と叫び、身体の暴走を食い止めようとしている。
だが、その努力が実を結ぶことはない。コンクリート漬けにされたかのように頭の中心に固められ、藻掻くどころかまともに届く声すら発せられていないのだ。
「ひぅうっ! そ、そんなトコ触んないでっ……いゃぁ……ああ、ぅ……んあっ!」
今、どうやら俺はアスカの肛門の周囲を指でなぞっているらしい。
らしい、なんて曖昧な言い方をして申し訳ないが、実際実感が今一つないんだから仕方がない。
半分覚醒した状態で明晰夢を見ている感覚──と言えば分かるだろうか。
自分がしているという自覚は半分あるが、残りの半分の意識は幽体離脱でもしたかのように身体を抜け出し現状を俯瞰している。
しかも視覚以外の感覚も半分ほどカットされているから、女体を触る心地よさもはっきりと分からない。
新しい体験に対する興味はそこそこあるが、状況が状況だけに喜んではいられない。
「んふっ、ちゅ……んあ、また、キス……んふぁ、ちゅぅ、ちゅ、ちゅる……」
正常位で女に覆い被さりつつ、好き勝手に口付けする。
正気を失った男に犯された挙句唇まで奪われたとか、普通に自殺したくなる話だ。
というか、任務中に失態を演じた挙句恩を仇で返した俺がまず切腹しなきゃなるまい。
任務中闇討ちを受けて捕らえられた後、前後不覚になっていた所をアスカに救出され彼女のセーフハウスに運び込まれた……と、ここまでで十分恥ずかしいことだがまだ情状酌量の余地はある。
問題はその後で、何とこの恩知らずこと俺は部屋に入るや否や、命の恩人である彼女に襲い掛かったのだ。
人間として論外の行動だが、これには一応訳がある。
恐らく捕まった時に媚薬でも使われたのだろう。体中が火照った感じや、股間の感度からしてその可能性が濃厚だが、だとすると1つ腑に落ちないことがある。
俺にはそんじょそこらの媚薬や興奮剤の類が効かないってことだ。
生まれつきの体質でそうなのではない。些か複雑な経緯が重なり、数年間にわたる修行を行いそういったものに対する耐性、そして人並外れた精力と性の技術を習得したのだ。
つまり、今俺を狂わせているのはそこらのドラッグストアで買える様な代物ではない。というか、間違いなく薬と呼べるかも怪しいブツを使われている。
命の危機さえ考えられる非常事態だが、生憎今の俺はそれを伝える術がない。
できることと言ったら、持てる限りの手管を尽くして目の前の女を喘がせることぐらいだ。
「んっ、あああっ……い、入れない、で……そん、な、あああっ……指、奥まで、きてるぅ……!」
アスカが実況してくれたおかげで、指先にじんわりと広がる温かさが直腸のものだと理解した。
ちなみに挿入したのは中指だ。今第2関節まで埋まっている。
アナルを虐めている間も律動は止まらず、容赦なく肉棒が膣内を耕している。
詰まる所、今アスカは2穴責めをされているわけだ。さっきまで彼女どころかセフレですらなかった女に対してすることじゃない。
だが、俺は『確信』している。彼女は悦んでいると。
いや、理解はしている。その『確信』とやらはどうしようもなく下種な妄想だと。
何故ならこの状況は女の方のみならず男である俺の方も望んでいた訳ではなく、正体不明な薬物の作用によって発生したからだ。
謂わば泥酔した勢いでセックスしたのを運命の出会いだと言っているようなものだ。文字通り酔っ払いか狂人にしか許されない戯言である。
だがそれ故に、この『確信』はあらゆる理屈によって揺らぐことがない。
元より筋道だった説明など不要なのだ。その気になれば目前の女は俺を粉微塵にすることだってできるのにしないからだとか、以前から俺に気があるような素振りをしていたからだとか。
そんな強姦魔が決まって使う幼児にさえ論破されるような言い訳なぞ口にする気にもならない。
誰もその根拠は信じないだろうし、守秘義務の観点からも他人に説明する気は全くない。
しかし、今の俺は快楽を与えられた女の本心をかなり正確に読み取ることができる。
この下らなくも貴重な“特技”を得た以上、利用しないわけにはいかないだろう。
「ふぎぃっ! おぅ、んおっ、おおう……う、そ、イクぅ。イッちゃう!
おっきいのくる! またくる! らめ、もう! あっあっあっあ……んんっ! んひぃぃぃぃぃぃっ……!」
今や突かれる毎に甲高い声を出し、絶頂の際は首をのけ反らせて体中を痙攣させる。
アスカが俺とのセックスで快感を得ているのは誰の目にも明らかだ。
もしかして、今までこんなに感じたことはないのではないか──。
これは『確信』ではなく願望の領域だが、それくらいアスカの反応は凄いものだった。
「あふっ、ま、まだ動いてぅ……つ、強いってぇ……ひ、響く、ぅう、うぅ……んああっ!! んぎぃ!
も、もうらめ、すごひぃ、ふうまのひんぽ、しゅごひぃ……ちょ、ちょうらい、もっと、奥まれちょうらい! 奥まで突いて……また、イカせてぇ……!」
案の定、アスカは与えられる快楽に屈し、身体が求めるままにねだり始めた。
そもそも俺とセックスを始めてから、彼女が絶頂した回数は既に10回を超えている。
肉棒による、より直接的な快楽が引き金になっただけで、その身体はとっくに快楽の虜になっている。
こうなると並の女は勿論、アスカより遥かに経験値を積んだプロだって平静を保つのは不可能だ。
無論、だからといって俺の罪深さは変わらないが、今はその哀願に応える以外、出来る事がない。
何より俺が達さない限り、この肉欲の奔流に任せた狂乱は収まらないだろう。
だから、今こそ俺は全霊を込め、彼女の最奥へ欲望の塊を解き放つ。
「んん、ぐ、うぅ……!」
「ふぁぁぁぁあああああ! あ、で、射精てる、ふうまの、せい、しぃ……! 子宮の奥まで、ビュッビュってぇ……あ、んん……また、い、イク……!
射精されて、イっ、クぅぅぅぅ……!」
ビュルル、ドピュ、という噴射音が、確かに聞こえた。
放水車を想起させる勢いででた白濁色の子種が、満遍なくアスカの子宮内を汚していくのが分かる。
状況からして必然的に、コンドームなぞ付ける暇はなかった。
薬物(?)によるブーストと新しい女を抱けたという感動は、思ったより濃い精子を製造する糧となっていたようだ。俺の記憶にも無いくらい長い間、膣内射精は続いた。
「はぁ、はぁ、あぁ………………………………あ、アスカ………………。
…………アスカ。その、すまん。謝って済むことじゃないが……こんな事になって、本当に申し訳ない」
射精によって、狂的な発情がすっと引いていくのを感じる。
それに伴い頭の中の靄も晴れ、ようやく俺は言葉を発する方法を思い出した。
そして、開口一番の謝罪。今のアスカがそこまで怒ってないのを知っていながら言っている以上、開き直るより余程卑劣だという自覚はある。
しかし、ここでそれ以外の台詞を言う資格があるとは思えない。万が一にでも茶化すような台詞を吐いたら、その時こそ社会的な抹殺の前に物理的な消滅が待っているだけだ。
「……ああ、正気に戻ったんだ。
でも、そういう台詞って押し倒しながら言うもんじゃなくない?」
「わ、悪い。身体の方はまだ上手く動かせないんだ。それに……」
腕の力を抜き、下にいる女に倒れかかる。
疲労したからじゃない。その証拠に両手両足は俺の意志とは関係なく蠢き、女の柔らかさを貪欲に得ようと絡みついている。
おれの美学を侮辱したこの様にだけは、マジで度し難い程の怒りを覚えている。
必ず落とし前は付けなければならない。
「……呆れた。まだ、足りないってわけ?」
「……ああ。信じられないだろうけど、手足が勝手に動いてるんだ。……助けてもらっておいて本当に酷い話だが、もう少し、付き合ってもらえるか……?」
「……ふん。散々人の事弄んどいて、『付き合ってもらえるか』ですって?
…………いいわよ、上等じゃない……ただし……!」
そう言い、逆に俺の足をアンドロイドレッグで挟み、体位を180度入れ替えるアスカ。
所謂騎乗位の体勢になり、俺の胸に両手をつきながら、
「ここまでしたんだから……ちゃんと、私のこと満足させるまで、終われないと思いなさいよ……?」
今日一番の蠱惑的な笑みを浮かべ、俺の耳元で甘く囁く鋼鉄の死神。
どうやら、俺の想像以上にアスカの性欲は燃え上ってしまったらしい。
俺の『確信』が一層確かなものになり、お楽しみタイムが延長された事に内心でほくそ笑んでしまう。
結局のところ、俺の本性は下種な欲望に満ちている。
そんなキモい自分に呆れつつも、そんなに嫌いではないっていうのが救い難い。
いつか背中を刺されるか、或いは撃たれるかもしれない。
必ず来るだろうその時が――今から実に楽しみだ。