※この作品はR-18です。

ここは八幡の藪知らず   作:スナエ

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岩融

 詠子は、近侍の岩融を連れて本丸を見て回っている。

 

「岩融」

 

 不意に詠子が立ち止まり、名を呼ぶ。

 

「どうした? 我が主」

 

 審神者より随分と大きな体躯が、彼女の上に影を作った。

 

「少々、疲れましたわ。部屋まで運んでくださる?」

「うむ。主、体に触れるぞ」

「はい」

 

 岩融は、詠子を両腕で抱き上げ、私室まで慎重に運ぶ。壊れ物を持つように。

 

「主、一度下ろすぞ」

「ええ」

 

 壁を背に、審神者を座らせる岩融。

 

「よっと」

 

 布団を出し、丁寧に広げた。

 

「岩融」

「ん?」

「着物を脱がせてくださいまし」

「……ああ」

 

 帯を解き、袖から腕を抜き、足袋を脱がせる。着物は、きちんと畳んだ。

 肌襦袢のみになった詠子は、「布団に寝かせてください」と言う。

 岩融は、言われた通りにした。

 

「主、水は必要か?」

「お願い致しますわ」

 

 早足で厨へ向かい詠子の湯のみに水を入れて、持ち運ぶ。

 

「持って来たぞ」

「ありがとうございます」

 

 岩融の腕に支えられ、女は水を飲んだ。

 それから。

 

「少し眠りますわ。貴方は、わたくしの側で控えていらして」

「承知」

 

 詠子は、すぐに瞳を閉じて眠り始めた。

 日暮れには、審神者は目を覚まし、いつものように食事をし、岩融は安心する。

 夜半。

「昼間は、ありがとうございますね」と、詠子は岩融を押し倒してから言った。

 

「主……」

「貴方は、優しいですわねぇ」

 

 するりと女の手が、岩融の頬を撫でる。

 

「たっぷりとご褒美を差し上げますからね」

 

 岩融の着物をはだけさせ、詠子は指先に潤滑油を塗った。

 

「はっ♡」

「ふふ」

 

 後孔を愛撫され、息を荒くする岩融。

 

「んっ♡」

「駄目ですわよ。また声を出すのを我慢してますね?」

「俺、は♡」

「可愛く鳴いてくださいまし」

「おれは、かわいく、ないだろう……?」

 

 詠子は、「いいえ」と首を横に振った。

 

「わたくしのものは、皆、可愛いくてよ。お分かりかしら?」

「は、は♡ あっ♡」

「うふふ。もっと激しいのがお好み?」

「ひっ♡ あ、あるじ♡」

 

 詠子は、挿入する指を増やし、岩融を翻弄する。

 

「わたくしのこと、愛しておりますか?」

「す、すき、だ♡ あいしている♡」

「ありがとうございますね」

「ああっ♡」

 

 びくりと体が動いて射精し、それから弛緩した。

 

「は、あ……はっ♡」

 

 快楽を教え込まれた体は、いつまでも熱を持ち、思考回路ごと犯される。

 

「あるじ♡ もっと攻めてくれ♡」

「ええ。よろしくてよ」

「……んっ♡」

 

 その後、詠子に散々乱され、岩融は気絶した。

 

「あらあら」

 

 詠子は、彼の体を拭いてやり、着物を直してから、隣で眠りにつく。

 翌朝。

 

「おはようございますわ」

「……主」

「はい」

「昨晩、何を口走ったか覚えておらんのだが……」

 

「とても可愛かったですわよ」と、詠子は笑顔で答えた。

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