おばかなイブキちゃんといっぱいお勉強する話 作:roborobo
『一日目』
……ええと、これちゃんと撮れてるかな……うん、大丈夫だね!
せんせーい! こんにちは、イブキだよ! 今日はね、お兄さんたちとビデオレターを撮ることになったんだ!
……こんなこと言われたら、きっと驚いちゃうよね。だって、何にも言わないままでイブキがいなくなっちゃたもん。イロハ先輩やマコト先輩も、今頃はイブキの事を心配してるかもだよね……
あ、でもね。大丈夫だよ! イブキに話しかけてくれた『お兄さんたち』が、イロハ先輩たちに連絡をしてくれたって言ってたから!
……あ、ごめんね! ちゃんとお兄さんたちの事を説明しておかないとだよね!
このお兄さんたちはね、とってもお勉強好きのすごい人たちなんだって! いろんな人たちのお勉強を見てあげて、たくさんの人が百点を取ったんだよ! すごいよね!
イブキね、お兄さんたちに話しかけられて、イブキはとっても賢いから、どれだけ賢いから見せてほしいなって言ってきたの! でね、もーっと賢くなれるように、お勉強を見てくれるんだって!
それで……じゃじゃーん! すっごいホテルの……お部屋だよ!
ここはね、ゲヘナやシャーレのビルよりもずっと遠い所にあるホテルなんだって。お兄さんたちの中の一人がとーってもお金持ちでね、そこを貸し切ってたくさん『お勉強』するの!
ほら、窓の外を見て見て! ビルとか建物とか……ないんだよ! 市街地から外れた場所だから、本当に何もないんだ! 山とか森とか、自然がいっぱいで百鬼夜行みたいできれいだよね!
……ん、そろそろお勉強の時間みたい!
それじゃあ、先生! また、ビデオレターを撮るね! これが届くころには――きっと、イブキはすっごく賢くなってると思うから!
『数日後』
久しぶり、先生! 元気にしてた?
……ん、うん。イブキは元気だよ。お勉強、とっても楽しいもん!
あ、あのね、先生。イブキね、ここに来てからお兄さんたちにいろんな事を教えてもらったよ! さんすうでしょ、こくごでしょ、しゃかいにりかも! いーっぱい教えてもらったの!
……ぁ、でも、ね。イブキ、ね。あんまり賢くなかったみたい。お兄さんたちが出してくれたテストで全然いい点数取れてなかったし、問題いっつも間違えて……お兄さんたちを怒らせちゃった……
で、でもね。お兄さんたちは、すっごく熱心に教えてくれるの! ちゃんと点数が取れるようにって、手を叩いたりほっぺをひっぱたいたりで……厳しいけど、イブキのことを考えて力になってくれるんだよ。
問題を……同じ、ところで間違えたりして。そのたびに、お腹もけられたり、お顔を叩かれたり……それで、それなのに、イブキ……お兄さんたちを怒らせちゃって……
だから、お顔……ちょっと、あざだらけだけど……で、でもでも。きっとイロハ先輩やマコト先輩も心配するだろうけど、お兄さんたちはイブキのことを想ってくれてるのはわかるから……そのことは、知っていてほしいな。
あ、うん……その、そろそろ終わらせるね。じゃあね、先生! また、ビデオレター送るね! 次こそは百点をいーーーーっぱい取るから!
『数日後』
……ぁ、ひ、久しぶり……先生……
え、えへへ……ぁ、あ、うんっ……その……元気に、してるかな……?
い、イブキも、元気だよ。あの、ちょっと……まだ、左の瞼が、開かなくて……
お、お兄さんたちがね。どんどんいろんな問題を出してくれるんだ。さんすうやこくごだけじゃなくて、中等部の人たちがやるようなとーっても難しい問題。ミレニアムで使われている教科書も持ち出してきて、そのとっても難しいけど、やりがいがあるんだ。
で、でもね……イブキ、頑張ってるつもりなんだけど……その、お兄さんたちの事……おこらせ、ちゃってっ……ん、んぅ゛……ご、ごめっ゛……ぢょ、ちょっと……鼻血が……
……ぅ、あ、ありがと……お兄さん……てぃ、ティッシュ、ありがどっ……
……ぁの、ね。また、ね。その、怒らせちゃって、ね……お鼻のところに、その、思いっきり、殴られちゃって……
い、痛くて、痛くて、ね……イブキ、とっても泣いちゃったけど……でも、お兄さんたちは、イブキのことを、想ってって……言って……
だ、だがらっ……イブキが、悪い子だから゛……お兄さんたちの事、悲し、ませちゃったのっ……
今日も抜き打ちで出してくれた問題も、碌に点がとれなくてっ……お兄さんたち、悲しそうにして……本当はやりたくないんだけど、っていって……罰だよって……そ、その――
ま、丸刈り、に、しました……っ゛
ぁ、へへへ……っ゛、ど、かな……反省、しなさいって、いわれでっ゛……全部、そらなきゃってっ、いわれで……っ゛
い、イロハ先輩、が……いつも、とい、でっ……くれた、きれいな、髪の毛っ゛……ぜ、ぜーーーんぶ……そ、剃っちゃい、ました……
あ、あ、あははは……っ゛、い、イブキが……わるいからっ……イブキ、がっ……ちゃんと、期待に応えられなかったのがっ……わ、わるいがらっ……
だ、だから、ねっ……つぎは、ちょっと、おそくなるかもっ……今度は、みんなの期待に、こたえられるように、するねっ゛……
じゃ、じゃあね! ばいばいっ……せんせっ゛……ば、ばいばいっ……
『数日後』
…………ぁ、あ、あははは……せ、せんせ……その、おひさし、ぶり……
……い、イブキだよ……ぇ、あぁ、うん……ぁ、あははは……
……わ、わからないよね。声を聞いただけじゃ……も、もう……お顔とか……すごいことに、なってるもんね……
髪の毛、ないし……顔中、あざだらけで……タバコの跡くっきりのこってるし……片方の目も、ね……つぶれて、ひらかなくなっちゃったの……
……あれ、からね……いっぱい、いっぱい怒られて……でも、お勉強……すっごくむずかしくて……イブキ、バカだから……イブキが、ちゃんとお勉強できないから……お兄さんたち、いっぱいいっぱい怒らせちゃった゛……っ
だから、ね……こんな、すっごいバカなイブキちゃんが……っ゛、頭の悪いイブキ、ちゃんが……何をやっても、できることなんてないってっ゛……やったところで、いろんな人に迷惑をかけるだけ、だっでっ゛……
そ、それにっ゛……い、イブキはっ゛……女の子、だからっ゛……おおきく、なったら……お嫁さんになって、おかあさんになるかも、だからっ゛……
で、でも……そんな、ことしたらっ゛……バカの産むバカの子供が、でき、るがらっ゛……! そんな、不幸な子供を、う、う、産まないようにってっ゛……
じゃ、じゃじゃーーーーん!! い、イブキっ゛……赤ちゃん、産めないからだに、なりましたぁ~~~……!
み、みてみてっ゛……い、イブキね……ほら、おまんこ……焼いてもらったの……!
おまんこの、ね……ながーいライターみたいなのを、奥に、いれてもらって、ね゛……ナカで、火を、つけで、……も、も゛、も゛……もらっでっ゛……ね゛っ……!!
す、すっごくっ゛……あ、あづ、くてっ゛……!! い、いだ、ぐでぇぇ……!! で、でもっ!! い、イブキっ゛!! わ、わるいこだからぁぁ!! わるいごの、悪いあかちゃん、産まないだめにっ゛!! したくでぇ゛ぇぇ!!
せ、せんせっ……! い、イブキ、これで、もう……悪い子じゃ、ないよねっ゛!! すっごくすっごくいだがったけど!! これで、もう、イブキは、大丈夫だからねっ゛!!
……え、えへへ……じゃ、じゃあね……せんせっ……イブキ……今度こそ、バカって言われないように……が、がんばる、ね……
※その後、飽きた『お兄さん』たちによって、遊び尽くされたイブキの体がゲヘナ自治区にあるごみ捨て場で発見された。