※この作品はR-18です。

とある青年呪具屋の性遊戯記録《ドスケベレコード》   作:サマーオイル悟

7 / 8
時系列としては、最終決戦から数ヶ月後に当たる、オマケ頃って感じです。
基本的に本編との連動での更新にしていましたが、今回のは早めに投稿していいかな……と思います。

今週は導入、来週は微エロ、再来週は激エロ。
ボルテージを上げてイく3話連続構成にしました。



第7話:双子のようなマコラ達の見分け方♪

 

『ねーねー、ご主人〜?』

 

「うん?」

 

『マコとマコラ姉ってさ、その、双子とかみたいにそっくりじゃん?』

 

「そっ……くり? なのかな……?」

 

『そうだね、そっくりなんだと思う。だってほら、伏黒恵(パパ)もマコラ達の区別付いてなかったし……』

 

『ホントそれ。マコとマコラ姉の区別付けてんの、ご主人達と五条悟くらいじゃないの?』

 

『その五条先生も、マコのことは「ツインテ」で、マコラのことは「1人目(野球場の時の)」って認識してたもんね』

 

 マコとマコラは、2人共「自分達は双子みたいにそっくりなんだ」と口々に繰り返す。

 しかし彼は、自分達以外の者はマコラ達の区別を付けられないのではなく、区別を付ける必要が無いだけではないだろうか──と首を傾げる。

 

 2人は春夏に従う式神的な存在ではあるが、彼の術式に極限まで適応してしまった結果、呪具化した式神といった稀有な存在に成り、契約呪霊や純粋な式神とはまるで違う、独特な立場を確立した。

 つまり彼女達は春夏専用呪具なので、春夏以外の術師には敵対しない限り無縁の存在だし、触れ合う機会も皆無に等しい。よって、区別を付けるような機会も必要も無い……というだけのハズなのだが。

 

 どうも2人は、パッと見とはいえ自分達の容姿が似ているという事実があまり気に入らないらしい。

 更に適応を進め、外見を変えてもよいかと春夏に問い掛けるが……。

 

「え、フツーに嫌なんだが」

 

『『えぇ〜……』』

 

「お前達はその見た目でいい、いや、その見た目が(・)いいんだ。白無垢なロリがイイんだよ」

 

『でもさ、パッと見で区別が付く方がいいでしょ? ご主人だって、ホントは「生意気だからマコ」とか

「両目が隠れてるからマコラ」みたいに、記号的な口調や外見だけで判別してンじゃないのォ〜?』

 

「あ?」

 

『ま、マコラは、そうとまでは思ってないけどね? でも、白と黒の玉犬みたいに、ホントにパッと見で分かるような個性(違い)も重要じゃないかなって思うの。双子ならそっくりなのも分かるんだけど、マコラとマコは別に双子じゃないもんね……』

 

「はぁ。パッと見で分かるっつってんだろ。違いは今の外見で十分だし、なんなら見なくても分かる。話したり触ったりすればな。ご主人、舐めんな〜? 見た目だけ揃えても割とマジですぐ分かるから」

 

『じゃあ証明してよ』

 

「証明? 後ろから目隠しして『だ〜れだ?』でもヤるつもりか? それとも、ハメ比べか?」

 

『ハメ比べって。それ、エッチしたいだけじゃん。てかそれだと秒で分かるっしょ。マコはロリらしいキツキツおまんこ、マコラ姉はごしゅちん(・・・・・)を優しく包み込むふわとろおまんこ。おまんこの違いくらい自分でも把握してるかんね?』

 

『ご主人&ごしゅちん(・・・・・)の解析と、適応で作り上げたおまんこ……だからねっ……!』

 

「じゃあどう証明するんだ? どんな証明方法でも俺だったら即判断できるから問題無いが……」

 

 そう問い掛けると、マコラは首を傾げて考え込むものの、言い出しっぺだけあって、待ってましたと言わんばかりにマコは証明方法を告げる。

 

『今からね、マコとマコラ姉は互いに適応するの。外見はモチロン、互いが認知してる範囲の違いを、適応によって無くして平均化するの』

 

「なんだとっ!?」

 

『焦ってる? マコとマコラ姉のこと、見なくても分かる、なんて言ったのはご主人だよねぇ〜??』

 

「そこじゃない!!」

 

『は?』

 

「適応して2人の違いを平均化するってのは、百歩譲って許すとしてもだ! お前らの適応は基本的に不可逆的なモノだろうッ!? そんな事をしたら、元のお前らに戻れなくなるだろうが!」

 

『ご主人……』

 

『それもまたアリじゃん? 平均化されたマコ達を見抜けるとは思えないしィ〜。魔虚羅の適応能力をフル活用して平均化したら、それこそ、マジモンの双子レベルのそっくりさんが完成するハズだし?』

 

「ふざけるな!! 俺のことを試すのは構わねえ! だが不可逆的な外見の変更は絶対認めないからな! お前達は今が完成形なんだ! せめて、成功したら元に戻れるよう、可逆的な変化に留めておけ!!」

 

『は〜? 何言ってんの? 適応を開始したら元に戻れないって、ご主人はマコ達の次によく知ってるハズだよねェ? それとも、適応せずに変えられる薄っぺらな部分でしか区別付けられないっていう、遠回しな降参宣言かなぁ♡』

 

「こンッ……の……! クソメスガキ……ッ!!」

 

 やはりと言うべきか、春夏とマコはほんの少し、相性が良くない。

 春夏の本質が俗に言う煽り厨であり、その内面がマコとして反映されているからだろう。こうやってマコと口論している春夏は、まるで自分自身と口論しているかのように感じていた。

 すると──2人の口論をそばで黙って聞いていたマコラは、静かに口を開いた。

 

『あるよ、1つだけ。不可能を可能にする方法』

 

『へ?』

 

「何……?」

 

『縛りだよ。縛りを結べば、普通なら不可能な事も可能になる。──今回の場合だと「ご主人が2人の区別を付けられた場合のみ、適応前(任意の状態)に戻れる」って内容になるかな』

 

『縛りか、その手があった! ──けど、人間でも呪霊でもない式神に、縛りシステム使えるっけ?』

 

『あ……』

 

「使えるだろう。お前らの由来である十種影法術がまさに、式神に関する縛りも込みで運用される術式だからな。しかも人間──つまり術師が制御できる範囲に無い部分にまで縛りの力が及んでる事からもお前ら式神も縛りのシステムは使えると考えるのが自然だろうな」

 

『それはそうなんだけどさ、マコ達は式神の中でも特殊な立ち位置だから懸念してるんですけどー?』

 

『元の魔虚羅みたいな術式の中の式神じゃなくて、呪具的な式神に進化してるからね……』

 

「じゃあ俺がお前らの事を呪具として扱えばいい。術師から呪具への縛り、これはいつもやってるから可不可を考えるまでもない」

 

『ふーん。でもさァ、ホントに良いの? マコ達、今の姿に戻れなくなるかもよ〜?』

 

「あのな。何度も言わせるなよ。お前らの事なんかパッと見でもモチロン分かるし、なんなら見ずとも区別できるんだって。だから、見た目や性格が多少変わったくらいでお前らを区別できなくなるとか、そんなアホな事にはならない。コレは断言しとく」

 

『ふ〜〜〜ん?? イマイチ信じらんないな〜♡』

 

「なら、もう1つ俺と縛りを結べ。区別付いたら、1日でもいいから、俺とイチャラブなエッチしろ。いつものメスガキみたいな生意気な発言は禁止だ。マコラみたいなエッチするぞ」

 

『キッモ♡ なんで見抜ける前提なんだよ♡』

 

「見抜ける自信があるからだ」

 

『ま、マコラは……? マコラとも……』

 

「マコラとはそんな縛り結ばなくていいだろ」

 

『え……』

 

「だって、マコラ──俺なら区別付けられるって、信じてくれてるだろ」

 

『!!』

 

「どーして急に、マコがこんな俺を試すような事を言い出したのかは知らん。──でも、想像はつく。過去に任務で一緒だった補助監督や、命、酒呑童子あたりか。いやまぁそいつらに限らず、お前らとの付き合いが浅い誰かがつい『あの白い子供の式神、全く見分け付かないなぁ』みたいな感じのセリフを漏らしたのを、聞いちまったんだろ。で、お前らはそれを真に受けて、気にしちまってるだけだろ?」

 

『ッ……大体合ってるよ、それで。……ムカつく』

 

「マコが生意気なのはいつもの事だけどさ。こんな執拗に俺を試そうとするのは少し珍しいし、どこかヤケになってるようにも感じられたからな。すぐに分かるさ、これくらいならな」

 

『……ッ』

 

 怒ったように腕を組み、ぷいっと視線を逸らす。しかし目元には涙の粒が1つ、確かに光っていた。本人もそれに気付いたのか、欠伸をするフリをして涙を指で拭った。

 このまま余計な適応はしない方向に進めばいいんだけど──などと、春夏は考えていたが。

 

『っ、ごめん。マコも、ご主人のこと、ちゃんと、信じたいよ。けど……100%は、信じらんない』

 

 声を震わせ、涙を押し殺し、遂に本音を漏らす。

 繰り返しになるが、彼女達は春夏の術式によって存在する式神ではない。伏黒恵の召喚した魔虚羅が春夏の術式によって妙な進化を遂げ、それによって春夏に従うようになった、言わば外付けの式神。

 彼女達への命令権は、春夏にも無いのだ。

 

 では──式神と遣い手、または術師と術式による式神という関係に該当していない、彼女達と春夏の特別な関係を成り立たせるモノは、一体何なのか? 

 そう、信頼だ。

 それが無ければ、春夏という人間そのものに適応しているマコラやマコは、いつだって春夏を殺して完全なる自由の身になる事だってできるのだ。

 領域効果によって、彼が彼女達を洗脳したから、という理由も0ではない。しかし存在への適応すらとうの昔に済ませた2人にその理屈は通用しない。

 

 だから、この両者の関係を成り立たせるのには、多かれ少なかれ「信頼」というものが必要不可欠。

 しかし今、その信頼関係にヒビが入りつつある。

 それを初期の段階で食い止め、修復する為にも、彼はマコの挑発を──挑戦を受け、正面から堂々と打破しなくてはならなかった。

 

「……そうか。じゃあ、存分に試すといい」

 

 マコは無言で頷く。

 

「正答率100%で突破して、100%と言わず、俺のこと1000%信じさせてやるからな」

 

『……あはっ。何それ、割合ブッ壊れてんじゃん』

 

 言葉とは裏腹に、悲しげに笑いながら振り向いたマコは──その言葉を最後に、彼の足元の影の中へ飛び込んだ。

 

『じゃ……マコラも、行くね』

 

「おう」

 

『折角ご主人がくれた術式だけど、使わないから。使ったら、どっちがマコラでマコかバレちゃうし。だから……術式を使わせるの以外で、区別してね』

 

「分かってる」

 

『……ご主人。マコラ達のこと、見付けてね(・・・・・)っ!』

 

 マコラは、先程のマコと違いどこか希望に満ちたような明るい笑みを残して、彼の影へ飛び込んだ。

 それから程なくして、ヒュイイイイイイイ──と法陣が高速回転する際の、DVDを読み込んでいる最中のプレーヤーのような音が聞こえてきた。

 マコラとマコは互いの存在そのものへと適応し、両者の特徴を平均化する作業に取り掛かった。

 けれども春夏は、そんな音を聞いても尚、違いを見抜ける自信は依然として揺らがぬままだった。




いつもみたく1話完結型にしようとしたんですが、筆が乗り過ぎて2.5万文字以上イッちゃって。
3分割するの、許してくだしあorz
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