ヘキュバとの学園性活2 ―ヘキュバのいる休日― 作:黒瀬夜明 リベイク
今日は学校は休みである。いわゆる土日であるが、「
「プッ!なんだよこれっ、こんな所でズッコケるとか、この主人公ダサすぎだろ…アッハハ!」
瑠斗は自室のベットの上に寝転がって、昨日買ったばかりの週刊漫画雑誌を読んでいた。瑠斗の今の流行は、「転生したら四六時中「コケる」様になったけど、天才勇者です*1」だ。特に理由は無い、単純に面白いからハマっているのだ。
ある程度ページを読み進めたところで、瑠斗はふと、ぬいの事を思い浮かべた。
「…
瑠斗の彼女である「
するとその直後、勉強机の上に置かれていたスマートフォンは着信音を鳴らし始めた。瑠斗はベットから体を起こし、スマホを手に取った。
「あ、姫崎さんからだ」
噂をすれば何とやら。ぬい本人からの電話だった。瑠斗は電話に出た。
「もしもし?」
「瑠斗。今、時間はあるか?」
「へ、時間?」
時間など、まさに持て余して無駄に浪費している真っ最中だ。休日中の宿題は、昨夜の夜にさっさと済ませてある。土日にこれと言った予定もない。瑠斗の休日は大体いつもこんな感じだ。電話の向こうでぬいが笑った。
「クスクス…その様子だと、時間を持て余しているようだな?」
「何でバレたし?」
ぬいの言葉に即座に突っ込みを入れる瑠斗。そんな瑠斗を放置して、ぬいが話し始めた。
「今から少し、買い物に付き合ってくれないか?」
「買い物?なんの買い物だよ?」
「服だ。あと日用雑貨」
それを聞いた瞬間、瑠斗は呆れそうになった。それくらい自分一人で行けよ。と言いそうになったのを寸での所で飲み込む。瑠斗は、自分がぬいの彼氏であることを、これまた寸での所で思い出したのだ。
「分かった、何処で集合なんだ?」
「駅前の
「もう着いてるのかよ…」
そこで電話は切れた。
自宅から自転車をこいで20分。瑠斗は稲葉山駅の駅前にある、稲葉山モールの駐輪場に到着した。普段から外へ出かけることの少ない瑠斗は、自分のタンスにしまってある私服から、まだまともな服を選んでここまで来たのだ。上は白地に「よくわからない英語」がプリントされた半袖シャツ、下は黒のスキニーズボンだ。肩からは財布とスマホが入ったポシェットを下げている。
「なるはやで、とは言え…やっぱりちょっと遠いな」
瑠斗は、自転車を駐輪場に停めて鍵を掛けた。そして足早に、稲葉山モールの西側出入り口へと急いだ。西側出入り口から店内に入ると、少し離れた場所にぬいが立っていた。初めてぬいの巣へ行った時と同じ、背中空きの黒いワンピース姿だった。
「随分早いじゃないか、私に会うのがそんなに楽しみだったか?」
ぬいがいつものようにクスクスと笑う。
「これでも全速力で自転車こいで来たんだぞ?少しは、お疲れとか言ってほしいもんだよ」
「フフッ、すまないすまない!」
瑠斗の言葉に、悪戯っぽく笑ってみせるぬい。これは彼女の癖のようなもので、事ある毎に瑠斗のことを笑う。
(でもこうしてる姫崎さん、実はちょっと可愛いんだよなぁ)
だが当の本人は、そんなぬいの仕草を気に入っているというのが現状だ。だから瑠斗は、最初に1回だけ反論するだけなのだ。そしてひとしきり笑ったぬいが、改めて瑠斗に向かって告げた。
「今日はありがとう、瑠斗。来てくれたこと、感謝している」
ぬいの顔に小さな笑みが浮かんだ。そんなぬいの顔を見て、瑠斗は少し気恥しくなる。自然に頬が赤くなったのが良い証拠だ。
「あ、いや…素直に言われると、少し恥ずかしいな」
「フフッ…相変わらず、面白い奴だな瑠斗は」
「も、もういいだろ!早く行こう、姫崎さん!」
「分かった分かった、そう急くな」
そんなやり取りをした瑠斗とぬいは、モールの中を歩きだした。目指す場所は3階の服エリアだ。すると、瑠斗が徐にぬいに尋ねた。
「そう言えば、何で急に俺を呼び出したんだ?」
ぬいは笑って答えた。
「荷物持ちだ!」
………へ?
瑠斗が凍り付くのに2秒と掛からなかった。