【戦姫絶唱シンフォギア】
・寺島詩織
【ラブライブ!シリーズ】
・絢瀬絵里
・津島善子
ハロウィン。街はジャックオーランタンやコウモリといった飾りつけで彩られ、子どもたちは吸血鬼やミイラといったハロウィンを連想させる衣装を身にまとって元気よく走り回っている。トリックオアトリート。この日は仮装をし、先ほどのセリフを言うことでお菓子をねだるのが通例だ。かくして陽月はそんな街中を歩き回っていた。特に目的があるわけではないが、今日は年に一度しかない特別な日。そんな日を家で過ごすのはもったいないと思ったのだ。
「今年も盛り上がってるな」
お菓子をもらった喜びの声をあげる子どもたち。魔女風のドレスを身にまとい、和気あいあいといった雰囲気で写真を撮り合う女性たち。そんな彼らを微笑ましく眺めていると……。
『トリック・オア・トリート!』
3人の子どもたちが笑顔でそう言って近づいてきた。それぞれ幽霊、ミイラ男、ゾンビのコスプレをしているが、どれもかわいらしくてほほ笑ましくなる。
「これは随分かわいらしいおばけたちだね。僕なにか用かな?」
「お菓子ちょーだい!」
「お菓子くれないと、いたずらしちゃうぞ!」
お決まりのセリフを言って手を差しだしてくる。これは街に出ると毎年遭遇することなので、陽月はこの日に街に出る時は欠かさすお菓子を持参して
「それは大変だ。これをあげるから、いたずらは勘弁してもらえないかな?」
そう言って、バスケットからクッキーの詰め合わせを人数分渡す。子どもたちは受け取ると満足そうな笑みを浮かべると、“ありがとう!”と礼を言って走っていった。
「元気な子たちだな。クッキー、口に合うといいけど」
「おい、早く行こうぜ!」
「おう!かわいい女の子がなんかやってるらしいからな!」
「ん?」
2人組の男が広場のほうに走っていく。なにかと思い、陽月も広場に行ってみると、そこには人だかりができていた。
「イベントでもやってるのかな……?」
ハロウィンなので、イベントはたしかに催されてはいる。しかし今の時間、広場で開催されるイベントはない。ではこの人だかりはいったいなんなのかと、陽月は首をかしげた。
(そういえば……)
さっきすれ違った男性はかわいい女の子がなにかやっていると言っていた。だが、ここでなにをやってるというのか。気になった陽月は人混みをかき分けて前に出る。その先にいた2人の少女は陽月がよく知る人物だった。
「魔が満ちるこの日に集いし者よ!我が名はヨハネ!魔に呼ばれ堕天せし魔の者なり!」
堕天使を連想させるような衣装をみにまとい、ギランッと効果音が出てそうな勢いでポーズを決めるヨハネこと津島善子。先ほど彼女は自分のことを魔の者と名乗っていたが、実際はそうではなく、ただの一般人である。では、魔の者と名乗ってるかというと、理由は単純明快。彼女が厨二病だからだ。
「さあ、この場に集いし者よ!このヨハネとともに堕天しなさい!」
「うお~!ヨハネ様~!!」
「僕はあなたのリトルデーモンで~す!!」
「ヨハネ様最高~!!」
善子が決め台詞をはくと、野次馬から歓声が上がる。まるでアイドルみたいだ。観客を見て陽月はそんな感想が浮かんだが、彼女はスクールアイドルグループ、Aqoursのメンバーであることを思いだした。動画配信でも絶大な人気を博していることから、これが彼女のカリスマ性というものなのだろう。
「我が名はテラジー!堕天使ヨハネのリトルデーモンなり!!」
善子と同じく、堕天使を連想させるような衣装をみにまとい、バーンッ!という効果音が出そうな勢いで決めポーズを取るテラジーこと寺島詩織。当然、彼女も魔の者ではない。これはとても珍しい組み合わせだが、大方善子にスカウトでもされたのだろう。
(というか……)
詩織のスタイルの良さを強調したいのか、衣装の露出度がかなり高い。おかげで目のやり場にこまってしまう。
(ともあれ、仲間と思われたらアレだし……ここはこっそり抜けだそう……)
そう決めて人混みにもどろうとする陽月。だが、そうは問屋がおろさないとでも言うかのように善子の目が陽月を捉えた。
「待ちなさい!ヘリオス!」
呼ばれたことで、みんなの視線が陽月に集まる。もう逃げることはできない。陽月は観念したようにため息を吐くと、善子と詩織に近づいた。ちなみにヘリオスというのは善子が名付けた陽月のあだ名。本人曰く彼の名前に太陽を連想させるワードが存在することから、ギリシャ神話に登場する太陽神から名を取ったんだとか。まああだ名で呼ばれるのは今に始まったことではないし、陽月自身もそのネーミングは嫌いではない。そしてなにより善子が気に入っているので、与えられたその名を喜んでいただくことにしたのである。
「2人とも、こんなところでなにしてるの?」
「ふっ、愚問ね。今宵は魔の衣をまとい、供物が捧げられし日。こんな日を、私が見逃すはずないでしょう?」
セリフが厨二病臭くてわかりづらいが、ようはお菓子をもらいに来たという意味だ。
「さあ、リトルデーモンたちよ!我に供物を捧げよ!!」
観客たちことリトルデーモンたちは意味を理解しているのか、お菓子を投げつける。それを善子と詩織は拾い、カゴの中に入れていく。人気配信者ならではの回収方法だ。
「ふ、今年も大量ね」
自宅に帰った善子がカゴいっぱいに入ったお菓子を見て、満足そうに笑う。
「詩織、いつのまに善子と知り合いになったの?」
「我とヨハネは数奇な運命の元で邂逅したのだ」
「すいません。一般人にもわかりやすくお願いします」
「欲しがってたオカルトグッズを譲ってあげたら、スカウトされました」
善子は厨二病ということもあってか、オカルトに強い興味がある。だから、今いる善子の部屋はオカルトグッズで埋め尽くされているわけで……。
「テラジーは私がいままで会ったリトルデーモンの中でも特に優秀な能力を有している。だから、私の眷属にしてあげたのよ」
「はい。津島さんはとても面白い方なので、喜んでお受けさせていただきました」
「ヨハネ!」
本名を呼ばれるとこう言って訂正する。津島善子お約束のセリフだ。
「そういえば、ここにまだ供物を捧げていない者がいたわね」
善子と詩織の目がギラリと光る。たしかに多くいたリトルデーモン(陽月は認めてないが)の中で供物もといお菓子をあげていないのは陽月だけだ。
「本来なら供物を捧げよと言うところだけど、今回は特別にこの世界の風習に合わせましょう。テラジー」
「わかりました。では陽月くん」
『トリック・オア・トリート!お菓子をくれないとイタズラしちゃ(うぞ)(ますよ)♪』
ハロウィンお決まりのセリフを言って、手を差しだす善子と詩織。しかし……。
「そうしたいのは山々なんだけど……」
バスケットの中を見せる。自宅から出たときはそこにいっぱいになるほどのクッキーが入っていた。しかし、陽月は2人に会うまでに会った全ての子どもにクッキーを配っていた。それで大量に用意したクッキーも、さっき子どもたちにあげたもので品切れとなってしまったのだ。
「つまり、あなたは我々に捧げる供物がないというわけね?」
「供物のない者には、罰を与えなければなりませんね♪」
「えっと、今から作るじゃ……ダメ、かな……?」
『ダメ(よ)(です)』
「ですよねー……」
妥協案はあっさり捨てられ、陽月は2人の堕天使に襲われるのだった。善子と詩織にはさまれて左右の乳首をなめられ、舌のざらつきを肌で感じ、陽月からイヤらしい声が漏れる。
「これが、イタズラ……?」
「ぺろっ……これはあなた専用の罰よ」
「なので、ありがたく受けてくださいね♡」
たしかにこの罰なら受けてもいいかもしれない。美少女2人に乳首を舐められるなど、罰どころかむしろご褒美ではないだろうか。
「どう?ヨハネ流の罰は」
本音を言うとキモチいい。だが、そう言うと罰ではなくなってしまう。なので、陽月は1つお芝居をすることにした。
「苦しい、です……もう勘弁してくださいヨハネ様ぁ……」
情けない声で言う陽月。そんな陽月にヨハネはそれで気を良くしたのか、邪悪な笑みを浮かべて乳首を責めていった。
「ダメよ。これは罰なんだから、まだ続けるわよ♡」
「そうですよ陽月くん、罰はまだ始まったばかりなんですから♡それに……」
肉棒をつかむ。そこは乳首を責められているからなのか、ギンギンに硬くなっていた。
「硬くなってますね。興奮している証拠です」
「勘弁してくださいと言いつつ、興奮するなんて……あなたはこのうえない変態ね」
興奮してることを指摘され、変態だと罵られ、肉棒はさらに硬度を増す。だが、別に陽月はMというわけではない。だが、美少女に罵られながら乳首と肉棒を責められる。たとえMでなくとも美少女にこんなことされたら、興奮してしまうのが男の性でないだろうか。
「っ……」
なにも言い返せない。遼河ほどオープンではないにしろ、自分にも変態的な一面があることは理解しているから。
「先っぽ、精子が出てますね。本当に変態です陽月くんは」
肉棒をしごく手を速める。詩織がそうしたことで陽月はイキそうになるが、イケなかった。イク寸前に詩織がしごく手を止めたからだ。
「……なん、で……?」
「これも罰ですよ。陽月くん♡」
詩織は先ほどの陽月が演技であることはわかっていた。だからこそ、陽月に本当の罰を与えるべく、詩織は心を鬼にしてしごく手を止めたのだ。実際、これはすごい罰だ。イク寸前までいっているのにイかせてもらえない。今の陽月は目の前にご飯があるのにお預けされた犬のような心境だ。
「詩織、イかせてよぉ……」
「では、私のお願いを聞いてくれたらイかせてあげます」
「おね、がい……?」
「“お願いします。あなた様の手で変態の私をイかせてください”って言ってくれたらイかせてあげます♪」
これも罰ゲームなのだろう。とてもはずかしいセリフだが、今の詩織にはS心が芽生えている。このままお預けにされるのはイヤだ。そう思った陽月は恥を忍んで、言うことにした。
「お願いします……あなた様の手で変態の私を……イかせて、ください……」
「よく言えました。では、これはご褒美です♪」
小刻みに手を動かし、肉棒をしごいていく。イク寸前の状態でこんなことされて耐えられるわけなく、陽月は思いきり精液をぶちまけた。
「ヘリオス、来年はちゃんと供物を用意しておくのよ?」
「でないとまた、罰を与えちゃいますから♡」
それも悪くない。と、思ってしまった陽月はすぐうなずくことができなかった。
―――――
堕天使たちからの罰を受けた後、陽月は再び街へとやってきた。例に漏れず目的があるわけではないが、先ほどのようにハロウィンに乗じて誰かと会えるかもしれないと思ったからだ。しかし……。
(誰とも遭遇しないな……)
考えてみればあんなイベントが何度も起こるわけない。暗くなってきたしそろそろ帰ろうかと考え始めたとき、ポケットにしまっているスマホが震えた。画面を見ると中央に表示されているのは“絵里さん”という差出人の名。内容は端的に言えば今夜家に行ってもいいかというもの。さっきまでは堕天使らと邂逅してはいたものの、今は手すきなので了承と何時に来るかという旨の返信を打った。
「あ、もう既読ついた」
きっと返信待ちしていたのだろう。陽月はすぐ了解の意を持つスタンプを送った後、自宅へと戻った。彼女からお菓子をねだられる可能性も考え、コンビニでいくつかお菓子を買ったので、詩織と善子の時みたいな失敗を踏むことはない。
「待たせたわね」
19:00ジャストに絵里は訪ねてきた。手に持った紙袋を持っているがここに来る途中で買ったのだろうかと思いつつも、彼女を中へ入れる。
「随分たくさん買ったんですね。何が入っているんですか?」
「ああ、これは……」
紙袋を床に置き、中身を取り出す。今日はハロウィンなのでそれにちなんだものと陽月は予想していたが、実際に出てきたのはそれとは無関係のもの。キュアズキューンの衣装だった。
「絵里さん、それは……」
「ことりが似合うからって誕生日にくれたんだけど……今日はハロウィンじゃない?だからこの機会に着ようと思って」
この時、最初から着てくればと思う人がいるかもしれないが、それはできない。理由は絵里とズキューンが共通点。なので絵里がこれを着て街を歩いたら最後、そこはファンで溢れ、ハロウィンがアイドルイベントとなるだろう。いくら絵里がスクールアイドルでファンの対応に慣れているとはいえ、そうなっては陽月と過ごすどころではなくなる。ことりはそれを危惧して絵里に釘を刺しておいたのだ。
「じゃあ、早速見せてもらえますか?」
「ええ。じゃあ、隣の部屋借りてもいい?」
「いいですよ。準備ができたら呼んで下さい」
陽月から許可をもらうと、絵里は衣装を持って隣の部屋へ。少しすると中から声が聞こえてくる。どうやら衣装を着るのに苦労しているようだ。何度か助けを求められたが、彼女の肌を見るような場面は訪れなかったのは幸いと言えるだろう。そんな状況が何度か繰り返された後、ようやく絵里から終了の合図が告げられた。陽月が部屋に入って目に映ったのはクリーム色のロングヘア―に白をメインカラーとした衣装を身にまとった絵里。髪は流石にウィッグだが、その姿はまさに一回り大きくなったキュアズキューンそのものだった。そのあまりの美しく凛とした姿に陽月は思わず息を呑んだ。
「どう、かしら……?」
「素敵です!よく似合ってます!」
率直な感想に絵里ははにかみながらも“ありがとう”と返す。μ’sの衣装担当であることりのことなので、これも自作したものだろう。だが、多少の独自解釈を入れているのか、胸元が開けていた。その部分が絵里の立派な双丘と相まって目立ってしまっているのだ。しかもそれは普段隠されているので、余計に色っぽく見えるという相乗効果。絵里がさっきからはずかしそうにしているのはそれに気づいているからだろうが、そのリアクションと衣装が陽月の性欲を煽り、徐々に肉棒を硬くしていった。だが、まだ早い。せっかく絵里がキュアズキューンの衣装を着ているのだから、アレをやってもらわねばアニヲタとしての衝動が収まらない。
「絵里さん、せっかくなので決めゼリフを言ってもらえませんか?ポーズつきで」
「決めゼリフ……?わ、わかったわ……」
想定していたのか、絵里は了承して後、紙袋からズキューンキッスの変身アイテムであるキラキラショータイムマイクとプリキュアリボン(もちろん本物ではなく、おもちゃ)を取り出す。陽月はその様子を見守りながら、スマホのカメラを絵里にむけた。こんな機会はめったにないので、記録に残しておこうと考えたのだ。絵里は録られていることにはずかしさを覚えながらも、コピペしてきたズキューンの変身シーンを脳内で再生しつつ、その時の動きを模倣しはじめた。
「プリキュア・ライトアップ!」
(……そこからやるんだ)
プリキュアリボンをセットしたキラキラショータイムマイクの先端部分を一回転。陽月としては名乗りながら決めポーズしてくれるだけでよかったのだが、これはこれで面白いので見守ることにする。
「キラキラ・ショータイム!イェーイ!キミとーイェーイ!いっしょにーイェーイ!」
キラキラショータイムマイクを軽快なリズムでステップしながらたたいていく絵里。さっきまではずかしくがっていた顔も今では役になり切っているのか、ノリノリといった感じになっている。声に関してはもう本人そのものだ。
「ハートをプリっとロックオン!キミとズッキュン!キュアズキューン!」
キラキラショータイムマイクをもう一回転させた後、名乗りを上げながら決めポーズ。ズキューン。今陽月の前にいるのはまごうことなきキュアズキューンだった。実際は違うのだが、そう思ってしまうほど動きのキレ、セリフの言い方が完全に再現されていたのだ。
「ど、どう……?」
「完璧です。本人に見せていいですか?」
「それはやめてちょうだい……あの子だけじゃなくて、誰にも見せないでね……?」
「え、なんでですか?」
「はずかしいからに決まってるでしょ!?」
顔を赤くしながら言う絵里に“残念です”と返しながら録画を切る。
「もう……陽月ったらそうやってたまに意地悪になるんだから……」
絵里は小さく笑いながらも、その瞳の奥に潜む期待を隠しきれない。彼女の指が無意識にキュアズキューンのリボンに触れる仕草さえも扇情的だった。
「絵里さんがあまりにも可愛くて……我慢できなかったんですよ」
陽月はゆっくりと絵里に近づき、背後から抱きしめる。衣装の生地を通して感じる彼女の体温が心地よい。
「ちょっと、そんな風に抱きつかれたら……」
言葉を詰まらせる絵里。対して陽月は手をキュアズキューンの特徴的なスカートの裾から侵入させ、太ももの内側を優しく撫で始めていた。彼女は思わず身をよじらせ、小さな吐息を漏らす。
「すごい……絵里さんの太もも、こんなに綺麗なのにすごく柔らかい……」
陽月の指が少しずつ上昇していくにつれ、絵里の反応も明らかに変化していった。彼女は両腕で陽月の手首を掴みつつも、その抵抗は弱々しい。
「ちょっと……ダメよいきなり……」
声には拒絶よりも懇願の色が濃いのを察しつつ、陽月は耳元で囁いた。
「でも絵里さんの身体は違うみたいですよ……ほら」
スカートの中で指先が何かに触れた瞬間、絵里は小さな悲鳴をあげて膝を折りかけた。慌てて陽月が支える形になる。
「大丈夫ですか?」
「平気よ……ただ少し……びっくりしただけ……」
陽月にはそれが嘘だということがすぐにわかった。その証拠として彼女の身体は正直に反応していて、下着に湿り気を与えている。陽月は再び意地悪な笑みを浮かべながら言った。
「では、確かめてみましょうか」
「ひゃっ!?」
そのまま彼女を抱き上げ、寝室へ。突然のお姫様抱っこに驚く絵里だったが、抵抗はしなかった。むしろ自ら陽月の首筋に腕を回してくるあたり、彼女の中にも期待があったことが伺える。それからベッドの上に降ろされると、絵里は不安と恥じらいの入り混じった表情で陽月を見上げた。その姿は普段の凛とした彼女からは想像もできないほど魅力的で脆弱だった。
「絵里さんがズキューンの格好をしていると……魔法少女に見えてしまいますね」
「もう、馬鹿なことを言わないで……」
謙遜する絵里に対し、陽月は優しく微笑みかける。
「でも可愛いですよ。少なくとも、僕にとっては」
その言葉に照れたように視線を逸らす絵里。そんな彼女の身体は既に熱を帯びており、呼吸も浅くなっているのがわかる。陽月はまずその長いクリーム色のウィッグを愛撫するように梳いた。
「この髪型、よく似合っていますよね。本当の絵里さんの金髪と同じくらい魅力的です」
「ありがと……でも本当の私はもっと……」
絵里の言葉を遮るように唇を重ねる陽月。最初は軽く触れる程度だったが、やがてそれは深く濃厚なものへ。舌と舌が絡み合い、唾液が混ざり合う音が静かな寝室に響き渡る。2人の吐息が1つになった頃には完全に理性という鎖が解かれていたと言っていいだろう。
「ん……ふぁ……陽月……」
解放された口から漏れる甘い声。しかしそれは苦しげではなく満足げなもので、次の行動への催促のようにも感じられた。そこで陽月は左手で彼女の胸元に触れながら右手でスカートをめくり上げる作業へ。プリーツの施された淡いピンク色の生地が持ち上がるとそこには純白のパンティが隠されていた。
「やっぱり……濡れてますね」
「やだ……見ないで……」
恥ずかしさで顔を覆う絵里であったが、時既に遅し。透け始めているクロッチ部分は確かに水分を含んでいる事が伺える上に微かに香りまで漂ってくるではないか。そして同時にそこから覗く三角地帯には薄茶色い茂みがあり、その中には一筋縦に入った割れ目が確認出来た。しかもそこは既に蜜壺として機能し始めているうえにヒクヒクと痙攣しているというおまけつきである。
「こんなにしてるなんて悪い子ですね」
「だって……あなたが急に触るから……」
責任転嫁してくる絵里に対して怒る事なく、寧ろ面白がっている様子を見せる陽月。それどころか更に追い打ちをかけてゆく。“じゃあ、止めましょうか?”と言う提案に素直に首を振るばかりであった事からも如何に本音かという事が伺えるものだったと言えよう。結局何も反論せずされるが儘になってしまう運命なのかもしれないと悟った時には既に遅すぎたのである。既に自分の意思では制御不能となっている肉体を他者によって操作されている状態と言えば伝わりやすいだろう。
「じゃあ、続きしましょう」
そう言ってズキューン衣装の腹部を守る飾り布を捲り上げていくと、サイズ感のあるおっぱいが現れる。ブラジャー越しでも分かる柔らかさに惹かれて思わず掌全体を使って揉みしだく。弾力ある感触と共に漏れ出てくる喘ぎ声は何処か淫靡で蠱惑的だという印象を持った。
「あ……ん…そんなに強くしないでぇ……♡」
絵里はそう訴えてくるが、構うことなく乳輪周辺を重点的に責め立てていく。突起物こそ刺激しないものの、円を描く様にして丁寧かつ執拗に行われるこの行為。そこが敏感になり易い部位なだっただけあって、尚更堪らなくなってきたらしい。
「はぁ……ぁ……んぅ♡」
肩が上下しているだけでなく、腰辺りが左右交互に揺れている絵里。その事からも十分過ぎる位興奮している様子が窺える。だが、それでも止めずに繰り返されていく内にもっと強い刺激が欲しくて堪らなくなってくるのも自然な流れだったと言えるだろう。
「直接……触ってくれない……?」
とうとう自ら求めはじめた。こうなればもはや遠慮する必要はない。
「わかりました。ですがその前にこちらをお貸ししますね?」
そう言って、陽月が取り出したのはローター。アダルトショップならどこでも販売されている王道アイテムであるそれはバリエーションを増やす目的で購入されたものだ。陽月は行為をする際、基本道具は使わない。だが、それだとやれることは限られる。なので陽月はマンネリ化を防ぐべく、道具をいくつか購入しておこうという考えに至ったのだ。ちなみに今回使用するピンクローターはシンプルで使いやすく、初心者向けの商品となっている。
「今からこれを絵里さんにつけてあげますね?」
「ええ……任せるわ……」
若干戸惑いの色が見えたが、興味はあるようで大人しくローターをセットされる。そうなると陽月は慣れた手つきでスイッチを入れ、低い振動音が部屋に響かせた。
「こういうものは初めてですか?」
「当たり前でしょ……こんなの……」
頬を赤らめながら否定する絵里だったが、その視線は好奇心と不安が入り混じって揺れていた。
「そんな顔しなくても大丈夫ですよ。慣れれば楽しめるので」
「本当に……?」
絵里が恐る恐る問うてくる。彼女の反応を見る限り、この種の器具にまったく免疫がないのだろう。その初心な姿はより一層陽月を挑発する材料となった。
「百聞は一見に如かずと言いますし、実際にやってみましょう」
陽月は彼女の下腹部に当てたローターをゆっくり動かしていく。まずは臍の下あたりから始めて徐々に下方へ。その度に絵里はピクリと身体を強張らせていた。明らかに戸惑っている様子だ。
「んっ……そこ……変な感じ……」
「それが普通の反応です。安心してください」
そう語りかける陽月だが、実際には絵里の初めての反応を楽しみたい気持ちの方が勝っていた。さらに進めた先には当然ながら最も敏感な部分が控えている。
「じゃあ……いきますよ……?」
「ひゃんっ!?」
前置きとともにクリトリス付近に当てられると、絵里は短い悲鳴のような声をあげてしまる。思った以上に大きい声が出てしまったことに慌てて口元を押さえるが、その時にはもう手遅れ。羞恥心を感じつつも抗えない快楽への欲求に支配されてしまう自分が居ることに戸惑いを覚えつつあったと言うべきであろう。それでも何とか平静を保とうとする姿勢を崩そうとはしない様子であった。
「どうでした?」
「すごく……ビックリした……」
「そうですか。なら次はもっと強めにしてみますね」
「ちょ……ちょっと待ちなさい!」
制止する絵里の言葉にも躊躇することなく出力を上げていく陽月。それに比例して快楽レベルも増加し続けることになるだろうと容易に推測できる。故に止めるすべなど存在しないという結論になるが、果たしてこのまま放置しておくことができるのか。答えは、否だ。
「あぁあ……っ…!ダメッ……そこはぁ、駄目なのぉ……っ♡」
何度も同じ箇所へ当て続けられるうちに絵里自身から分泌される粘液量が増え始める。だが、ローターはそんな彼女に容赦することなく攻めを続けていく。そうなればダメと言う気力は削られ、全身蕩けてしまうのは必然だった。
「そろそろ限界でしょうか?」
「限界とかそういう問題じゃ……ない……」
「嘘ですね。だってほら……ここ」
ローターを一旦離し、今度は人差し指で陰核部分を押さえつけた瞬間、絵里は大きく仰け反った。
「あ゛っ……!」
「絵里さんは本当に素直なんですね。ここまで濡れてくるとさすがにわかりますよ」
指先が捉えた感触を確かめながら微笑むと同時に、もう片方の手で秘裂全体を包み込むように揉みしだく。するとそこからは止め処なく愛液が滴り落ちてきて、布1枚では吸収しきれないくらいの量となっていった。そのため仕方なしにもう片手を使い直接擦り合わせていったところ、一気に潮吹きしてしまう。それは絵里にとって未知の体験でありながらも、最高級の快楽だった。
「はぁ……んっ……あぁぁん……♡もうダメ……おかしくなる……♡」
身体中の力が抜けていく絵里を見て、満足げな表情を見せる陽月。彼としてはこれくらい楽しんでくれることが理想だったので、喜ばしく思っていた部分もあるようだ。そんな中突如として立ち上がり、衣服を脱ぎ始める。
「さて、そろそろ僕も……」
「えっ……!?待って陽月っ!」
「待てないです」
制止する絵里の言葉にも構わず、陽月は全裸となった姿を見せる。そしてその中心にあるモノは既に十分すぎる程勃起しており、迫力満点だったと言っていいだろう。それを見た瞬間に絵里の顔色が変わる。
「陽月……そんなに興奮して……」
「エッチな絵里さんを見たんですから、こうなるのも当然ですよ」
「もう……そういうこと言わないでちょうだい……」
「事実なので」
陽月は優しく彼女の額にキスを落とすと、ゆっくりと押し倒す。キュアズキューンの衣装が乱れていき、絵里の美しさが露わになっていく。スカートはめくれ上がり、ショーツもほとんど意味を成していない。そこにあったのは潤いに満ちた秘所と、震える太ももだった。
「絵里さん……本当にきれいです……」
「陽月……私も……欲しい……」
「今あげますよ」
慎重に絵里の足を開かせると、陽月は自らの腰を近づける。既に硬く張り詰めた陽物を彼女の入口に導くと、ゆっくりと沈めていく。
「ああっ……陽月が……入ってくる……♡」
「絵里さんの中……温かい……」
一気に貫かれてしまったことで激しい痛みを感じる。それと共に強い快感が走るという複雑な心境になってしまったらしい。しかし痛みの方は意外とすぐ収まりつつあったため、不思議な感覚であったことも確かなのだと言わざるを得ないかもしれない。だが、そんな気持ちとは裏腹に本能的欲求により更なる刺激を求めてしまうという矛盾も抱えていた。
「動きますね……?」
「ええ……来て……」
ゆっくりとしたリズムから徐々に速さを増す陽月の動き。その度に絵里から漏れ出る声は艶っぽくなる一方だった。互いの呼吸音だけが部屋中に響く時間が続いた末、遂に絶頂を迎える時が来るであろうと予想できたのであった。
「陽月……わたし……またイッちゃうかも……」
「じゃあ一緒に……イキましょう……」
互いに手を握り合いながら高みを目指す2人。そしてついにその瞬間を迎えた瞬間、子宮は精液で満たされた。息を整え、しばらく余韻に浸ると陽月は肉棒を抜こうとする。だが、それは絵里によって止められた。
「絵里さん?」
「もう少し……もう少しだけ……このままでいたい……ダメ……?」
いつもの大人な雰囲気に反してかわいらしくねだってくる絵里。そんな彼女のおねだりを断れるはずなく、陽月はしばらく彼女と繋がったまま過ごすのだった。