【緋弾のアリアAA】
・峰理子
・佐々木志乃
【ガールフレンド(仮)】
・風町陽歌
・相楽エミ
【ラブライブ!シリーズ】
・高坂穂乃果
昼休み。陽月が校庭で理子、志乃、陽歌、エミと昼食をとっていると、理子がこんなことを言ってきた。
「ねぇひーくん、今度の日曜ウチに遊びに行っていい?」
日曜は特に予定は組んでいないので、遊びに来ることは問題もない。ちなみにひーくんというのは陽月のこと。理子が好んで呼んでいる陽月のあだ名だ。
「陽月くんの家……なら私も行く!」
「私も行きたい!!」
「私も行きます!!」
理子に続くように他の3人が行く意思を示す。大所帯となるが、これぐらいの人数なら問題ない。
「いいよ。みんなで遊びに来なよ」
「じゃあ、決まりね!その日はつーくんとやりたいことがあるから、楽しみにしててね」
そう言って、ウインクをする理子に首を傾げる陽月たち。陽月の家には複数人で遊べるものがいくつかあるが、楽しめるものが多いに越したことはないだろう。
(陽月くんの家……日曜は陽月くんといっしょ……♪)
(陽月さんの家……私物……宝の山……)
(陽月の家……初めてだから楽しみだな~♪)
心の中で思い思いのことをつぶやく女性陣。もちろん、当の陽月はそんな心の声など知る由もない。それより、1人不審なことを考えている人がいるのが心配である。
「いらっしゃい。みんな」
そして日曜当日。理子たちは陽月に迎えられ、リビングに入る。1人暮らしの男の部屋だから多少は散らかっているだろうと理子たちは予想していたが、それを裏切るようにリビングはキレイだった。しかもそれはリビングに限った話ではない。存在する部屋全てだ。だが、それは陽月からしたら当然のこと。なぜなら彼はいつ誰が来てもいいように定期的に部屋を掃除しているのだから。ちなみに家事スキルは全てライカから学んだものである。
「マメだね……1人で掃除なんて大変なのに」
「散らかってると気になっちゃうから。そういえば理子、僕とやりたいことがあるって言ってたよね?なんなのかそろそろ教えてくれない?」
「ひーくんの部屋いろいろ見れたし、今がちょうどいいかな。理子が持ってきたのは……これだぁ!」
理子がどこからともなく6枚の小さな紙切れを取りだす。
「王様ゲーム!!!」
王様ゲーム。参加者が“王様だ~れだ!”というかけ声とともに用意されたくじを一斉に引き、王冠のマークが入ったくじを引けた者が王様となる。そして王様となった者は王様になれなかった者たちに命令を下す大盛り上がり間違いなしのゲームだ。ちなみに王から命令されたことは必ず実行しなければならず、拒否は不可能。命令のしかたはくじには番号が書かれているのが大半なので、“〇番の人が〇番の人にハグ”や“〇番の人が王様にキス”といった感じで命令するのが通例となっている。
「じゃあ、早速始めよう!せ~の!」
『王様だ~れだ!』
その掛け声とともに陽月たちが一斉にくじを引く。そして、第1の王様は……。
「やった!私が王様だよ~!」
嬉々とした表情で王冠が描かれた紙を見せつけるエミ。理子だったらしょっぱなからヘビーなのを命令してきそうだが、エミならそういうことはないだろう。
「じゃあ王様、ご命令をどうぞ」
「う~ん……じゃあ、1番の人が3番の人のほっぺにキス!」
陽月たちを見て空気を読んだのだろう。エミは軽めの命令を下した。次は該当する紙を持っている人だが……。
「まず1番は……?」
「わ、私です……」
おずおずと志乃が1と書かれた紙を見せる。そうしつつも、視線は陽月にむいていて……。
「陽月くんは、何番なんですか……?」
「僕は……」
折れ曲がった紙を片手で開く。期待に胸を膨らませる志乃だったが、書かれていたのは5という数字。つまり、命令対象外である。だが、陽月が対象ということは、3番の人は別にいることになる。いったい誰なのかと考えていると、後ろから肩を叩かれる。振り返るとそこには理子がいた。
「3番は理子だよ~」
3と書かれた紙を見せながら言う理子。陽月がよかったのが本音だが、実際にやるのはほっぺにキス。それも相手が理子ならまあ志乃の中では許容範囲だ。それも譲歩に譲歩を重ねたうえでの話だが。
「じゃあししのん、早く理子にキスして」
「……はずかしいので、目を閉じてくれませんか……?」
「は~い」
言われるまま目を閉じた理子の顔に志乃は自身の顔を近づける。そして……。
「……ちゅっ」
頬にそっと口づけを交わした。そんな百合の花が広がりそうな光景に鼓動が早まるのを隠せないが、命令を実行したのなら次へ進まなければならない。
「軽い命令のはずが……こうなるなんてね……あはは……」
「よし、みんなごちそうさましたところで次いこうか!せ~の!」
『王様だ~れだ!』
かけ声とともに、一斉に紙を引く。次の王様は……。
「理子!アイムキング!」
ドンッ!と効果音が聞こえてきそうな勢いで王冠が描かれた紙を見せつける。2番から彼女に引かれるとは、運がないなと陽月は心の中で思った。
「理子、まだ2回目なんだから、あんまりハードなものは勘弁してよ?」
「わかってるって!でも、少なくともさっきのよりはレベル上げたいから……よし!じゃあ、2番と4番の人!下着を見せて!」
『!?』
理子の命令を聞いて、顔を真っ赤にする陽歌とエミ。この反応から、2人が該当する番号の紙を持っていることを陽月たちは察した。
「ちょっと理子ちゃん!?なんて命令してるの!?」
「はるちん、王様の命令は?」
「いや、でも……」
「王様の、命令は?」
「……絶対」
そう。どんな命令であっても、下された以上は実行しなくてはならない。それが王様ゲームのルールなのだ。
『……』
顔を赤くさせながら、陽歌とエミは服を脱いでいく。
「あ、服は上だけでいいからね」
「よかった……下も脱げって言われたらどうしようかと思ったよ……」
まあ、それでもはずかしいことは変わらないのだが……。
「……」
上が下着だけとなった陽歌とエミに陽月は目を奪われる。陽歌は白、エミはオレンジ。どちらもシンプルなデザインになっているが、それが2人のスタイルの良さが手伝って、逆にエロさを際立たせていた。
「ひーくんひーくん、黙ってないで感想言ってあげなよ~」
言いながら、理子が肘で胸をつついてくる。たしかにこのままだと微妙な空気になりそうだ。そう考えた陽月は感想を言うべく、口を開いた。
「2人とも、かわいい下着着けてるね。すごく似合ってるよ」
「ほ、ほんと……?」
「うん。僕はそういうシンプルなのが好きだから」
「そ、そうなんだ……ありがとう陽月くん……」
顔をそらしながらも礼を言う陽歌。微妙な空気が回避されたことに陽月たちは胸を撫で下ろす。
「よ~し!イチャラブが見れたところで次いこう!せ~の!」
『王様だ~れだ!』
かけ声と同時に紙を引く。さあ、次の王様は……。
「あ、僕だ……」
「では王様、ご命令をどうぞ。ここまできたんだから、エッチなお願いでもいいよ」
「……それじゃあ」
間を少し空けた後、陽月は命令を下した。
「3番と4番は王様にパイズリをする」
陽月の命令に顔を赤くする志乃とエミ。どうやら該当する番号を持っているのはこの2人のようだ。
「陽月くん、大胆だね……」
「キスしてるところを見て、下着を見て、こっちはさっきからムラムラしっぱなしなんだ」
そう言って、彼女たちの前にさらした肉棒。それは興奮を示すように硬く、天井を見上げるように斜め上をむいていた。2人は自分たちに興奮したことをうれしく思いつつ、おっぱいで肉棒をはさんだ。ダイレクトに伝わってくるやわらかな感触。それが陽月の息を乱し、血液が肉棒に集中していく。
「すごく気持ちよさそうな顔してますね……陽月くん」
「かわいい彼女にパイズリされて気持ちよくならないわけないよっ……」
「え、かわいい……?」
エミと志乃の顔がまた赤くなる。
「もう、陽月くんはすぐそういうこと言うんだから……」
「そう思ったんだからしかたないよ。こういう僕は―――」
『好き!!』
陽月でなければ見逃すほどの即答ぶりである。
「私はありのままのあなたが大好きです。だからそんなあなたを、私たちが気持ちよくしてあげますね♡」
4つのやわらかな球体を動かしながら、先端を舐めていく。おっぱいの感触に加えて2枚の舌による追撃。おっぱいではさまれているだけでも気持ちいいのに、舌まで加わったらさらに気持ちよくなるのは当たり前で……。
「あっ、くっ、うぅううっ、ああぁああっ……!」
嬌声とともに精液が吐きだされる。人前で射精したことに羞恥心を覚えなくもないが、昂る性欲を抑えきれなかった故なのでしかたない。
「おぉ……2人ともHすぎる……汚れちゃったけど……」
「じゃあ、後片づけをしたら次行こう次!」
スケベなシーンを見た後だというのに、この理子という少女は平常運転である。
「よし、じゃあこれで最後ね。せ~の!」
『王様だ~れだ!』
かけ声とともに紙を引く。最後の王様は……。
「あ、また僕だ」
2回連続王座に鎮座。こんなことは滅多にない。たとえるならソシャゲでピックアップキャラを10連で2体引いたくらいの運だ。
「ひーくん、運いいね~。じゃあ、ご命令をどうぞ」
「じゃあ……」
少し考えた後、陽月は命令を下した。
「1番と2番の人は王様を全力で甘やかして。王様を赤ちゃんだと思って」
「ひーくんを……」
「甘やかす……?」
想像したのか、顔を赤くする陽歌と理子。彼女らが該当する番号を持っているようだ。
「じゃあ、ひーくんは理子たちのことママって呼ばないとね?」
「それじゃあ陽月くん、ママたちのところにおいで~♪」
「ママ~♪」
甘えた声を出しながら、両腕を広げる陽歌に抱きつく陽月。人前で赤ん坊になりきるなど普通ならはずかしいことこのうえない。だが先ほど人前で射精したことで、陽月はこの場において羞恥心は投げ捨てたのだろう。
「ママ~♪陽歌ママ~♪」
顔をおっぱいに埋まらせながら、左右に動かす。そうやって甘える陽月に微笑みながら、陽歌が陽月の頭をなでていく。
「ひーくーん♪かわいいね~♪」
一方、理子は陽歌の横でガラガラを振っている。傍観者と化しているエミと志乃はなぜ理子がそのようなものを持っているのか疑問だったが、当の陽月は赤ちゃんプレイに没頭中。まるで赤ちゃんプレイの前ではそんなの些細なことだとでも言うかのように。
「よしよ~し♪ママにいっぱい甘えていいんだよ♪」
「ねぇ、ママ」
さりげなくおっぱいをもみながら、陽月が陽歌を呼ぶ。
「んっ……どうしたの?」
「おっぱい欲しい」
「お、おっぱい!?」
陽歌は出産経験がないので、もちろん母乳は出ない。だが、陽月は授乳プレイをしたいだけなので、出る出ないは問題ではない。
「いいよ。赤ちゃんには必要なものだもんね」
下着を上にずらして晒されたおっぱいに吸いつく。あくまでこれはなりきっているだけなのだが、これでは本当に赤ん坊にもどったみたいだと陽月は心の中で思った。
「ヤバい……赤ちゃんバージョンの陽月くん、予想以上の破壊力だよ……」
「なんか、目覚めてしまいそうです……」
「私も、んっ♡まさかここまでだとは、あんっ♡思わなかったよ~。いっそのこと、理子とはるちんで本当にママになっちゃおうか?」
そんな冗談を言う理子だが、こんな陽月を見たら本気で悪くないと思ってしまう。ただ、これが本当に実現したら陽月が赤ちゃんモードから抜け出せなくなるかもしれないが……。
「でも、こうなるなら飴玉持ってくればよかったな」
「そうですね。いつこうなっていいように携帯しておいたほうがいいかもしれません」
飴玉を携帯するのはおかしなことではないが、理由が不純である。
「まあ、こっちはこっちでかわいいから理子的にはありだけどね~♪」
「うん♪だからまだ甘やかしちゃう♪」
それから存分に赤ちゃんプレイを楽しんだのを最後に、陽月たちの王様ゲームは幕を閉じたのだった。
―――――
「お願い!」
休み時間に本を読んでいると、穂乃果が両手を合わせてそんなことを言ってきた。
「えっと……穂乃果さん?主語を言ってくれないと引き受けるかの判断ができないのですが……?」
「……今日、期末のテスト用紙が返ってきたでしょ?それで……」
そこまで言ったところで陽月h彼女がなにを自分に頼みたいのかを察した。スクールアイドルグループ“μ’s”のリーダーとして活躍している彼女だが、成績がすこぶる悪いのだ。海未からたびたび成績のことについては指摘されていたが、この様子からして結果はよくなかったことが窺える。
「教科は?」
「……数学」
「あとで都合のいい日をメールして。勉強場所は図書館でいいかな?」
「陽月くんの家がいいなぁ……」
顔を赤くさせ、かつ女の子らしくもじもじさせながら言う穂乃果。家はいつ誰が来てもいいようにキレイにしてあるため、陽月はそれを快諾。そして後日、彼の自宅で勉強会を行う運びとなった。
「さて、早速始めようか」
「はい!よろしくお願いします!」
「わからないところは?」
「全部!」
「……ちなみに数学の点数は?」
「5点、だったかな……?部分点だけど」
追試ではテストで出された問題がそのまま出題される。それもあって、合格ラインは80点と高めとなっている。丸暗記させれば合格自体はできるだろうが、それでは追試はどうにかなってもまた次のテストで赤点を取ってしまう。他の人であれば追試に合格できればいいと思うかもしれないが、実際それでは意味がない。
「じゃあ、まずは基本問題からやろうか。追試は来週だからあまり時間ないけど、今日から始めればまだなんとかなるよ」
そう言って、陽月は教科書を取りだす。
「追試の範囲はここからここまでだから……範囲を集中的にやろうか」
「お願いします!」
それから1時間。穂乃果に数学を教えていく。陽月の教え方はわかりやすく、これなら大丈夫だろうと穂乃果も安心感を覚えるほどだったが、1つだけ問題があった。それは……。
「ここがこうなるから……ん?」
問題を解いている途中、陽月が顔をあげると至近距離に穂乃果の顔があった。鼻と鼻がくっつくぐらいの距離に一瞬思考回路がフリーズしかけたが、陽月はすぐに穂乃果から距離を取る。
「えっと、どうしたの?」
「わからない問題があって……その……」
「……あぁ、そういうことか」
穂乃果の言いたかったことが理解すると、陽月は少し考える素振りを見せた後、ふたたび教科書に目を落とす。
「ここはこっちの公式に当てはめれば簡単に解けるよ」
「……おぉ!本当だ!ありがとう、陽月くん!」
「どういたしまして。さ、続きをやろうか」
そこからも2人は勉強に集中すること1時間。ふと窓を見れば外は暗くなっていた。時計を見た穂乃果は声をあげると勢いよく立ち上がる。
「ご、ごめん!すっかり夢中になっちゃって!」
「構わないよ。穂乃果といると楽しいし」
「そ、そう……?」
面と向かってこのセリフ。こんな風に言われたら誰だって照れてしまうだろう。言った相手が自分の恋人ともなれば、なおさら。
「じゃあ、今日はこれでお開きかな?」
「うん。明日もよろしくね」
陽月の家を出て帰路につく穂乃果。だが、その表情はどこか浮かないものだった。
(……やっぱり迷惑だったかな)
陽月が迷惑に思っていないか不安だったのだ。もちろん、彼がそんな人ではないことはわかっている。でも、だからこそ迷惑をかけているのではないかと思ってしまうのだ。
「……よし!次のテストで平均点以上とったら陽月をデートに誘おう!」
そう言って意気込む穂乃果。だが、追試当日に穂乃果は知ることになる。現実は時に非情なものだと。
「あ……あぁ……」
返されたテストで赤く記載された78という数字。追試の合格ラインは80点。つまり、この点数は穂乃果が不合格であることを意味する。
「……」
あれから穂乃果は努力した。陽月の授業はもちろん、帰った後も復習をして習ったことを頭にたたきこんだ。でも、届かなかった。せっかく陽月が協力してくれたのにこの体たらく。自分は陽月の期待に添えられなかったと思うと、穂乃果の目から涙がとめどなくあふれてきた。
「うわああああああああああん!ごめん陽月くぅうぅうううううぅうぅうううぅうんっ!!」
嗚咽をこぼしながら叫ぶ穂乃果。陽月はその様子に困惑しつつも声をかける。
「あ~……その、大丈夫?」
「……大丈夫じゃないよ」
鼻をすすり、涙をぬぐうと穂乃果は今にも消え入りそうな声で答える。そんな彼女を見ていられなくなったのか、陽月は彼女を抱きしめると優しく頭を撫でた。
「落ち着いた?」
「……うん」
2人の間にしばらく沈黙が流れるが、先に口を開いたのは穂乃果だった。
「私ね、陽月をデートに誘いたいって言ったでしょ?でも……ダメだった」
「……そう。じゃあさ、次のテストはがんばって平均点以上とろうよ」
穂乃果の頭を撫でながら言う陽月。そんな陽月に対して彼女は明るく振舞って見せた。
「うん!次はがんばる!」
「ああ、その意気だy―――」
「あ、こんなところにいた!高坂さん!」
慌てた様子で駆け寄ってきたのは数学担当の先生。今回追試のテストを採点した人だが、どうしたのだろうと首をかしげる陽月の後ろに穂乃果は隠れる。合格できなかったから怒られると思ったのだろうが、先生にそんな様子はなかった。
「すみません先生!次はがんばりますので!説教だけはどうか!」
「そうじゃない!高坂さん、テストの答案用紙を見せなさい」
なんでかと思いつつ、穂乃果は答案用紙を手渡す。先生はそれに目を通した後、“やっぱり”と眉間にシワを寄せた。
「先生、なにがやっぱりなんですか?」
穂乃果が怖くて聞けそうになかったので、陽月が代わりに聞く。
「……最後の問10、答えはまちがえているが、一部合っている箇所があったんだよ」
「ちょっと見せてください」
答案用紙の問10の部分を見ると、陽月は“なるほど”と呟く。だが、当の穂乃果にはなにがなんだかわからない状態だった。
「なに?なんなの?問10がどうしたの!?教えてよ陽月くん!」
「キミが解いた問10、答えはまちがえてる。でも、解き方は合ってたってことだよ」
計算ミスという非常に惜しいミスではあるが、こうなればこの点数はまちがっていることになる。先生もそれに気づいて穂乃果を捜していたのだろう。
「先生、この問題でもらえる部分点って何点でしたっけ?」
「2点だね。いや、私としたことがつまらないミスをしてしまったよ」
元の点数は78。それに2点が足されるということは、つまり……。
「80点。ギリギリではあるが、キミは合格だよ。高坂さん」
「ふえぇ……よ、よかったぁ……」
緊張の糸が切れたのか、穂乃果はその場に倒れてしまう。それに気づいた先生が慌てて駆け寄ったが、陽月はそれを制止した。
「大丈夫です。眠ってるだけなんで」
「そうかい?ならいいけれどね」
その後、先生は答案用紙を採点し直し、穂乃果はあらためて合格になったのだった。それから数日後、陽月は人々が賑う大通りに来ていた。穂乃果が無事追試に合格したので、今日彼女とデートすることになっているのだ。
「陽月~!」
手を振りながら駆け寄ってくる穂乃果に陽月は手を振り返す。それから2人は軽く会話を交えた後、目的地へと歩き出す。
「それで?今日はどこに行くの?」
「ここだよ!」
そう言って穂乃果が取り出した携帯端末には映画館の情報サイトが映し出されていた。
「なにか見たい映画でもあるの?」
「これ!」
そう言って穂乃果が見せてきた画面にはホラー映画の宣伝ページが映し出されていた。ホラー映画といえば夏のイメージがあるが、ホラー好きの陽月に季節など関係ない。
「じゃあ、行こうか」
「うん!」
映画館に入館し、チケットを購入。そして、指定された席に座ってしばらくして映画が始まると……。
「……ッ!?」
陽月の左腕が強い力で握られた。それは穂乃果が掴んできたからだが、彼女がこんなことをしてきた理由はすぐにわかった。理由は今上映されているホラー映画だ。
(あ、あれ?)
そう。この映画はいわゆる“ビックリ系”と呼ばれるもので、驚かせるシーンが多いのだ。そして、陽月の左腕を掴んでいる穂乃果はというと……。
「ひうぅッ!」
涙目で声を漏らしながら震えていた。その様子から、こういうものは苦手なようだが、それならなぜホラー映画を選んだのか。陽月の中でそんな疑問が一瞬浮かんだが、それもすぐにわかった。恐怖することで自然と陽月に触れようと目論んだからだ。実際、それは成功している。穂乃果はここから陽月に触れることによるドキドキ感に浸ろうと考えたのだろうが、実際やってみると怖くてそんなのに浸る余裕はまるでなかった。こういうことをするならまずホラーに耐性をつけなよと心の中でツッコみつつ、陽月は穂乃果の手を握る。穂乃果の中の恐怖心を和らげるために。
「へ……?ひ、陽月くん……?」
「こうしてれば多少は気がまぎれるでしょ?」
「……うん」
陽月に手を握られたことに一度は困惑する穂乃果だが、彼の気遣いに嬉しくなり、そのまま映画を鑑賞する。そして……。
「おわったぁあああ……」
映画を見終わり、映画館を出た2人は近くの公園に来ていた。ベンチに腰かけて休憩中なのだが、穂乃果がこの調子なのでまだしばらくかかりそうだ。
「ほら、これでも飲みなよ」
自動販売機で買ったペットボトルの緑茶を穂乃果に差しだす。
「ありがとう……ぷはぁ!」
冷たい緑茶を飲んだことで、ようやく一息つくことができたようで、穂乃果は落ち着いた様子を見せる。そんな様子を眺めながら陽月が買っておいたコーヒーに口をつけていると……。
「ねぇ陽月くん、今日楽しかった?」
穂乃果がそんなことを聞いてきたので、陽月は“楽しかった”と即答。穂乃果はそれを聞いて嬉しそうに笑いながら、さらにこう続けた。
「私もね!すっごく楽しかった!でも……」
「でも?」
「これだけじゃまだ足りない。私、陽月くんにもっと愛されたいの……」
顔を赤くさせながら言う穂乃果。陽月はそれによって彼女の真意を理解した。
(今の時間なら……)
ここは公園ではあるが、夕方の時間帯は人通りが少ない。そのうえ人気のないところに入ってしまえばよっぽど運が悪くなければ誰かに見られることはない。そう考えた陽月は穂乃果を人気のないところに連れこみ、まずは唇を重ねた。
「……」
誰かが来るのを危惧しているのか、穂乃果は時折視線を周辺にむけている。だが、陽月はそんな彼女に容赦することなく、おっぱいをその手につかんでもみしだいた。普段なら“ここ外だから!”と言って抵抗していただろうが、今の穂乃果にそんな余裕はない。ただ、されるがままだ。
「あッ!そ、そんなに強くしたらぁ……♡」
服の上からでもわかるほど硬くなった突起を摘ままれ、穂乃果は甘い声を漏らす。
「ダメぇ……そんなとこぉ……♡」
服の中に手を入れられ、直接おっぱいを愛撫される。その刺激に体を震わせながら、穂乃果は陽月の腕にしがみつく。
「あッ!あぁん!」
突起を摘ままれ、軽く引っ張られるたびに穂乃果はビクンッと体を跳ねさせる。そして、そのまま地面に押し倒されると今度はスカートを脱がされ……。
「ま、まってぇ!さすがにそれは……」
「大丈夫、誰もいないよ」
「そういう問題じゃなくて!」
「でも、愛されたいって言ったのはキミだよね?」
「そ、そうだけど……」
それ以上反論ができず、穂乃果は口ごもる。それからしばらく沈黙した後、穂乃果は覚悟を決めたようにショーツを下におろし、言った。“陽月くんの好きにしていいよ……♡”、と。消え入りそうな声だったものの、それを聞き逃さなかった陽月は割れ目に指を入れ、ナカをかき回すように動かすと穂乃果の口からさらに甘い声が漏れた。
「あぁッ!だめぇ♡そんなにされたらぁ♡」
「もう我慢できない?」
「うん♡だから早くぅ♡」
「わかった」
穂乃果の要望に応えるべく、陽月は彼女の両足を肩にかけると、それを引き寄せながら自身の肉棒をナカに挿入した。
「あぁっ!はいって……きたぁ♡」
熱い塊が膣内へと入ってくる感覚に穂乃果は歓喜の声をあげる。そして、それが奥に到達すると同時に激しいピストン運動が開始された。
「あっ♡あんっ♡はぁ♡ふああんっ♡」
パンパンという肉同士がぶつかり合う音が公園に響く。その音がさらに穂乃果を興奮させたのか、彼女は陽月の背中に腕を回すとさらに強く抱きついた。
「あっ、あああっ♡ひ、陽月くぅんっ♡好きぃ♡大好きぃ♡」
「僕も、大好きだよっ」
「嬉しいッ!もっと愛してぇっ♡」
穂乃果のおねだりに応え、陽月はピストン運動の速度を上げる。そして……。
「出すよ!」
「うん、出してっ♡私のナカにいっぱいちょうだいっ♡」
2人は同時に達する。膣内に熱いものが注がれる感覚に穂乃果は体を震わせながら、それを受け止めた。
「はぁ……♡はぁ……♡」
体力を使い果たしたのか、穂乃果は息を荒げながらその場に寝転ぶ。そんな彼女の隣に陽月が腰を下ろすと、彼女は彼の肩に頭を乗せてきた。そんな可愛い彼女の頭を撫でていると……。
「ねぇ、陽月……」
「ん?」
「……大好きだよ♡」
二度目の愛を囁く穂乃果に陽月は“僕もだよ”と言って優しく微笑むのだった。