目が覚めたら家のベッドに寝かされていた。体を確認すると傷が治り後すらなかった。すると扉が開き助けた女性が入ってきた。
「良かった!目が覚めたのね。まだ寝てないと駄目よ、ザーグさん呼んでくるから!それにお腹も空いているわよねシチュー作ってあるから待っていてね。」
返事をする間もなくベッドに寝かされあっという間に去っていった。しばらくするとザーグがやって来て詳しい話をしてくれた。
「良く無事だったなあの
どうやら俺が倒した魔獣は近隣の家畜や人を襲い討伐隊が組まれていたらしい、その直後に俺は出くわし今に至ると。
「何にしても無事で良かった、お前の傷はカラの持っていた治癒のスクロールで治したから心配はいらないぞ。だが本来ならオレや村の大人に助けを求めた方が良かった下手すれば二人とも食われていたかもしれないからな。」
ザーグからのお褒めの言葉と軽いお説教を受けて食事を取ることになった。台所に行くと先程の女性が食事の支度をしていた。
「父さん、そういえばこちらの方は何方でしょうか?」
「あぁ、紹介が遅れたな彼女はカラ元冒険者の魔術師で父さんの後輩になる。」
「宜しくね、ザーグさんには昔からお世話になってるの今回は治癒のスクロールを届ける為に来たらさっきの氷結熊に出くわしたの、助けてくれてありがとね!」
話を聞くとカラは10代の駆け出し冒険者時代に父さんの世話になり冒険者を引退した今でも交流を続けている様だ。現在は近隣の村を渡り治癒のスクロールを売り生計を立てているらしい。
食事を終えて軽い雑談をしていると父さんは真剣な顔で聞いてきた。
「話は変わるが、カラに聞いたぞ魔術を使ったらしいな。それもカラも見たことない魔術だそうだな。」
ザーグの目が俺を射抜く様に見る。穏やかだが嘘は許さないという目だ。さてどうするか?流石に転生の事は言いたくないからな、良し!夢のお告げと呪術廻戦の話を絡めて話すか。
「実は…」
そこから俺は自分がこれから苦難の連続に襲われる予言の様な夢を見た事、別世界の術者の戦い方を真似て独自の魔術を開発した事を話した。ザーグは黙り込みカラは途中は信じられない様な雰囲気だったが俺の戦いや簡易領域を思い出し魔術師として興味を示していた。
「そうか、その夢の事は兎も角お前が修行に積極的な理由は分かった。普通の子供なら友達と遊ぶのを優先したがるがお前がそうじゃないのはそういう事だったのか。」
「ねぇねぇ!ローグ君その魔術について詳しく聞いて良いかな、見たところ結界魔術みたいだったけど陣もなく結界に閉じ込める訳でもないわよね!」
カラは魔術師として興味を惹かれた様だがザーグは不意に木剣をとり俺に渡してきた。
「ローグ、病み上がりで悪いが今から勝負だ。俺は今回持てる全ての技を使う、お前も例の術を使いかかってこい。」
「父さん急にどうした!」
ザーグの目は本気だった、俺は何もいえずに木剣を持ち庭へ出た。カラも何かを察したのか審判の様な位置に立ち始めの号令と共にザーグは見たことないと足捌きで迫ってくる俺は急ぎ簡易領域を発動させた。
「シン陰流・簡易領域」
「北神流・無拍縮地」
緩やかな動きから一気に加速してきて間合いを潰された!今までのザーグからは考えられない動きを繰り出し斬撃の嵐が吹く。
「北神流奥義・嵐斬烈破」
何とかかわし受け流すが手数と足捌きでコチラの攻撃がまるで当たらない。
「クソ!どうなってんだよ。」
こっちは領域のバフに加えて闘気で強化されているがそれを潰すほどザーグの剣の技量の高さがわかる。
「どうした!俺程度に手こずるようではお前に訪れる困難を越えるのは不可能だぞ。」
剣を弾かれ体勢が崩れると腹に蹴りが飛び領域の外まで吹っ飛んだ。
「ガッハ!!ゲッホオェ」
息が詰まるほどの痛みに咳き込むとザーグは近づいてきた。
「もっと自由になれ我ら北神流は型に嵌まらず己の剣を追求し成長する。お前も今の自分を超えろ。」
型に嵌まらず、その言葉が俺の中に染み込む様に入ってきた。同時に領域を展開しザーグに向き直る。再びザーグの奥義が来るが。
「ぬぅっ!これは」
「ウソ!凄い」
二人は驚愕に目を見開いた。ローグは奥義を全て防ぎきり逆に少しずつザーグへの攻撃が当たる様になった。今までやろうとして出来なかった簡易領域の自動反射攻撃が発動した。
(いや、違うなコレは日下部が使う自動反射攻撃じゃないな。)
そもそもの前提が間違えていた、あの自動反射攻撃は日下部が練り上げ錬磨して仕上げた作り上げたモノだった。
使える様になったから如何に難しく複雑なモノか理解出来た。だから俺は日下部とは別のアプローチでプログラムを築き今ようやく使えるようになった。
(簡易領域に組み込むプログラムは領域内の感知と反射行動の2つだ。)
感知により領域内の全ての動きや殺気、魔力を感知し反射行動により防御・攻撃を行えるが副次効果として脊髄反射により動けるようになり相手より一歩早く動けるようになったのだ。
ローグは本当の意味で簡易領域を成功させらたのだ。しばらくの撃ち合いが続きザーグは剣を弾かれ首に押し当てられていた。
「参った。オレの負けだ」
悔しさはあったが何処かほっとしたような嬉しさが顔に滲んでいた。
「いや、勝てたのは父さんが追い込んでくれたからだよ。あの魔獣との戦いも厳しかったけど父さんの方が強くて、その上手く言えないけど自分の全力で戦えたような気がしたんだ!ありがとう。」
正直な気持ちだ。多分、他の誰かじゃなくザーグだから全力で戦えたと思っている。この世界に来て初めてコイツが親でよかったと思えた。
「でも急にどうしたよ父さん?」
俺が尋ねるとカラとザーグは複雑な顔になり長い沈黙の後、ザーグが語り始めた。
「ローグ、落ち着いて聞いてくれ。父さんはもうあまり長く生きられない。今後の事も話したくてカラには来てもらったんだ。」
戦闘描写が雑ですみません。今回、ローグが勝ちましたがザーグの実力はまだローグより上です。
絡めてや戦う場所が森とか隠れる場所が多ければザーグは更に強いです。聖級下位に辛勝、聖級上位でも死なずに逃げ切れます。
ローグ=北神上級剣士(闘気)(チート)込み
ザーグ=中級剣士(剣技)+(絡めて)+(場所)=聖級下位