甘露寺蜜璃が女鬼に連続絶頂させられる話です。
瓦礫の散らばる広い廃屋の奥、湿った気配が張りつめていた。
女鬼の背から生えた複数の触手が、まだ若い鬼殺隊の女性の手足を絡め取り、宙に吊るしている。
「や、やめて……っ……! 助け……っ」
声は掠れ、涙に濡れていた。必死に身体を捩っても、しなやかな触手は軋みを立てながら締め付け、逃げ場を許さない。
女鬼は愉悦を滲ませ、囁くように笑った。
「人間の女は、怖がるときが一番甘い匂いを立てる……。でもね、もっと美味しくなる方法があるのよ」
触手の一本が隊士の胸元を撫でる。布が裂け、冷たい空気が肌を撫でた瞬間、女はびくんと背を反らした。羞恥と恐怖が混じり、喉がひゅっと詰まる。
「やっ……あっ……! 触らないで……!」
声は震え、胸の鼓動が荒々しく速まっていく。
女鬼は爪を立てず、指先で繊細に肌を辿り、やがて下腹部へと迫っていった。
「怖がるばかりじゃつまらない……。あなたの身体には、甘く震える場所があるでしょう? そこを揺らしてあげれば、すぐに熱くなるはず」
女隊士の脚が大きく跳ね、喉から苦悶とも喘ぎともつかない声が漏れる。
「ひっ……あぁっ……や、いやぁ……!」
敏感な突起へと忍び寄る女鬼の指が、布越しに押し当てられる。布が湿り、彼女の羞恥心は一層膨らみ、顔は紅潮して熱を帯びた。
女鬼は耳元に吐息をかけるように言った。
「ほら……もう反応してる。心臓も、呼吸も、全部私に委ねて……堕ちるときのあなたは、きっととても美味しい」
拘束された手足が力なく震え、身体の奥で生まれる熱に抵抗しながらも、女隊士は呼吸を荒げるばかりだった。
「そこまでよ!」
鋭い声が廃屋を震わせた。板壁が跳ね、砂埃が舞い上がる。その声の主――恋の呼吸を操る柱の剣士、甘露寺蜜璃が立っていた。
薄暗がりでも映える、鮮やかな髪。大きな瞳が、吊るされた平隊士の姿を見て震えている。
「こ……恋柱様……!」
か細い声で助けを求めた平隊士の口を、女鬼の触手が覆い塞ぐ。女鬼はにやりと唇を歪めた。
「まぁ……柱様じゃない。しかも女……極上のご馳走が、自ら来てくれるなんて」
嘲るような声音に、甘露寺は怒りを滲ませる。だがその眼差しは、捕らえられた隊士を見据え、痛ましげに曇った。
「その子を放しなさい! 私が相手になるわ!」
声は強く、それでいて震えていた。
女鬼は楽しそうに首を傾げ、触手をわざと隊士の身体に食い込ませる。
「ふふ……あなたが代わりになってくれるなら、この小娘は要らない。けれど――」
触手がきゅうっと締め上げ、隊士が悲鳴を上げる。
「もし抵抗しようとしたら……即座に潰すわ」
甘露寺は唇を噛み、剣を鞘に納める。
「……わかった。だからその子には指一本触れないで」
「お優しい柱様。けれど、犠牲になるのはあなた。覚悟して?」
その瞬間、触手が生き物のように走り、彼女の手足を絡め取った。
「きゃっ……!」
触手が軋む音とともに、甘露寺の身体は宙に吊られた。四肢は大きく広げられ、身動きが封じられる。
隊士を捕まえていた触手は解け、隊士は床に落とされる。抵抗の声を上げようとした瞬間、女鬼が首筋を叩いて気絶させた。
「邪魔者は眠っていてもらいましょう」
「さぁ、柱様。あなたのその強い身体……敏感な突起を、徹底的に弄ってあげる。美味しくなるまでね」
甘露寺の胸はすでに早鐘のように鳴り、荒い吐息が唇から漏れだす。
女鬼の指先が、甘露寺の隊服の布地を裂いた。乾いた音が廃屋に響き、下着ごと露わにされた肌が冷気に晒される。
「やっ……やめっ……!」
声を荒げても、触手が手足を強く引き伸ばし、逃れることはできない。
女鬼は艶めいた微笑を浮かべながら、彼女の下腹へと指を這わせた。指先は迷うことなく柔らかな布越しに敏感な突起を捉える。
「ひぅ……っ!」
全身がびくんと大きく震えた。呼吸が途端に荒くなり、胸が波打つように上下する。
「ふふ……もう跳ねた。あなたほどの剣士でも、身体は正直なのね」
女鬼の言葉は甘露寺の耳朶をくすぐり、羞恥が一層濃く広がる。
「違う……っ、これは……!」
必死に否定の声を上げるが、指先が突起を優しく捏ねるたび、熱が腹の奥で広がり、甘露寺は声を噛み殺しながら小さく喘いでしまう。
「はぁっ……や……め、んっ……!」
持ち前の怪力によって触手を引きちぎることも可能だが、気絶している平隊士を守るためには抗えない。
女鬼は指の腹で円を描くように撫で続け、時に爪で軽く弾いた。
敏感な突起が硬く昂ぶり、触れられるたびに鋭い刺激が走る。
「んんっ……あぁっ……!」
喉から迸る声は押し殺せず、甘露寺の頬は羞恥に赤く染まっていく。
「いい響き。あなたの心臓の鼓動まで、ここから聞こえる……ほら、もう震えてる」
女鬼の手のひらが下腹に当てられる。そこから伝わる鼓動の早さに、甘露寺は息を詰まらせた。
「こんなの……だめ……!」
声はかすれ、吐息は熱を帯び、涙が目尻に滲む。
女鬼は笑みを深める。
「なら、もっとだめにしてあげる」
彼女の指先は布を払い除け、直接突起を摘まみ上げた。
「ひあぁっ……!!」
鋭い快感が奔り、甘露寺の背が大きく弓なりに反る。呼吸は途切れ途切れになり、胸が大きく震えた。
女鬼の指先は、獲物を慈しむように執拗に動き続けた。
布の残滓を押しのけ、敏感な突起を直接に弄び、摘んでは弾き、押しては撫でる。
「んっ……はぁっ……! や……やめ……っ!」
甘露寺の喉は声を押しとどめきれず、ひくひくと小刻みに漏れ出す。吐息は熱を帯び、胸の上下は乱れに乱れていた。
「ふふ……すぐに硬くなって、もうこんなに震えてる。さすがは柱様、最高に美味しそう」
女鬼は突起を指の腹で捏ねながら、時折爪の先で軽く転がす。そのたびに、甘露寺の身体がびくんと反り返る。
「ひぅ……っ! んぁっ……あぁ……!」
震えが四肢から背筋へと伝わり、吊るされた身体全体が微細に揺れる。
「呼吸が乱れてるわね。胸がこんなに上下して……鼓動まで早まってる。柱なのに、もう抗えない?」
「ち、違……っ……わたし……っ……」
言い切る前に、突起をぎゅっと摘ままれ、思考が一瞬で真っ白になる。
「ひあっ……!! やぁぁ……っ!」
涙が頬を伝い、汗と混じって光った。
女鬼は甘露寺の反応を愉しむように、速度を変えては弄ぶ。
ゆっくり、じわりと押し回し――次の瞬間には鋭く弾き上げる。
その緩急に、甘露寺は必死に奥歯を噛みしめるが、声は溢れ続ける。
「んっ……ふぅ……っ、んんん……あぁ……!」
胸が切なく張り詰め、喉がひゅっと震える。
「いい顔……。すぐに絶頂を迎えさせてあげる」
女鬼の囁きが耳朶に触れる。甘露寺は首を振ろうとするが、触手がぴんと張って、ただ震えるばかり。
突起はすでに硬く昂り、触れられるだけで全身が痙攣するように反応する。
「はぁっ……んぁっ……だ、めっ……! これ以上……っ……!」
女鬼の指先が優しく、しかし決して逃さぬように突起を転がす。
荒い呼吸と共に、甘露寺の身体は限界に追い詰められていった。
女鬼の指先が、これまで以上に執拗に敏感な突起を捏ねまわした。
柔らかく撫で、次には鋭く摘まみ上げ、緩急を絶え間なく与えていく。
「ひっ……! あぁぁっ……! や、やだ……! んぁぁっ……!」
甘露寺の喉からはもはや言葉にならない声がほとばしる。
全身を這う快感が一点に収束し、胸は大きく波打ち、吐息は荒く熱を帯びて止まらない。
「もう堪えられないでしょう? ほら……全部私に委ねて」
女鬼の甘い囁きと同時に、敏感な突起を爪で弾かれる。
「ひぁっ……!! あ、あぁぁぁぁ……っ!!」
身体が大きく反り返り、吊るされた四肢が震えを止められない。
背筋に奔る衝撃は稲妻のようで、甘露寺は息を詰まらせたまま、全身を震わせながら絶頂へと引きずり込まれた。
「んんんっ……あぁぁっ……はぁっ、はぁっ……!」
途切れ途切れの声と共に、汗が額から滴り落ちる。胸は荒々しく上下し、指先から爪先に至るまで細やかに痙攣が続いた。
女鬼はその様を飽き足らず眺め、舌なめずりする。
「ふふ……極上の匂い。柱様の絶頂は、やはり格別ね。さぁ……まだまだ続けましょう」
敏感な突起はなおも固く昂り、余韻の震えが残る中、女鬼の指先は再び執拗に蠢き始める。
甘露寺の胸はまた早鐘のように高鳴り、荒い吐息が止まらなかった。
女鬼の指は、甘露寺が絶頂で力を失っているのを見逃さなかった。
痙攣で震える太腿の付け根をなぞり、敏感な突起を逃さぬよう指先で優しく捏ね回す。
「はぁっ……んっ……や、やめ……もう……っ……!」
荒い息を吐きながら必死に首を振る甘露寺。
だが、敏感に昂った突起は少し触れただけで震えを増し、呼吸がまたも乱れ始めた。
「終わりじゃないわ。むしろここからよ……柱様には、何度でも堕ちてもらう」
女鬼の囁きが耳元に落ち、同時に突起を指で摘み上げて小さく弾く。
「ひぁぁっ……! んんんっ……あぁぁっ……!」
全身が再び仰け反り、胸が苦しいほどに震えた。
絶頂の余韻がまだ消えぬうちに、新たな波が押し寄せる。
「だ、めっ……もう……っ……!」
涙が頬を伝い落ちる。声は震え、必死に拒絶を口にしても、身体は裏切るように敏感に反応する。
女鬼は笑みを深め、指先を速く、時に緩め、巧みに揺さぶった。
突起が硬く膨らみ、熱を帯び、触れられるたびに鋭い電流が背骨を駆け抜ける。
「んっ……! はぁっ、んぁぁぁっ……! あっ、あぁぁっ!!」
再び押し寄せる震えに、甘露寺は二度目の絶頂を迎えた。
吊られた身体がぶるぶると痙攣し、胸は激しく上下し続ける。
「ふふ、いい……その表情、その声……まだ終わらせないわよ」
女鬼は間髪入れずに指の動きを変え、突起を執拗に擦り立てる。
指の腹で円を描き、時折強く押し込む。甘露寺の瞳が潤み、喉からは掠れた声が漏れる。
「ひっ……あぁっ……! や……だめ……っ……! んぁぁぁっ……!!」
三度目の衝撃は容赦なく彼女を貫いた。
声が裏返り、背中が大きく反り、四肢が震えに震える。
全身が感覚の奔流に呑み込まれ、意識が霞む中でも快楽の波は止まらなかった。
「はぁっ……はぁっ……あぁぁぁ……!」
汗で濡れた髪が頬に貼りつき、荒い息が熱を帯びて宙に散る。
女鬼は恍惚とした笑みを浮かべながら、なおも指先を休めなかった。
「もっと……もっと味わわせてあげる。絶頂に溺れるあなたの姿が、たまらなく美味しそうだから」
女鬼は指先だけでは物足りないと判断したのか、ゆっくりと手のひらを甘露寺の身体の前に寄せた。
見ると、掌に小さな口が開き、細い舌が柔らかく蠢いている。
「ほら、今度はこっち。私の口でもっと堪能させてあげるわ」
囁かれた瞬間、甘露寺の胸が高鳴り、全身が思わず震えた。
「ひっ……や、やぁっ……!」
触れられた瞬間、舌先が敏感な突起に絡みつき、優しく舐めあげる。
指での刺激とは違う、湿り気を帯びた圧と温かさに、甘露寺は息を詰まらせ、唇から小さく喘ぎ声が漏れる。
「んぁっ……あっ……や、やめ……あぁっ!」
身体は勝手に反応し、吊られた四肢が微かに震え、背筋がぴくんと跳ねた。
胸は荒く上下し、吐息はすでに甘く、震える。
女鬼は舌の速度を変え、突起を押さえたり摘まんだりして、緩急の波を作り出す。
「ほら、まだまだ……。もう一度、あの甘い声を聞かせて」
「あぁっ……んっ……はぁっ、あぁぁっ……!」
甘露寺の身体は再び激しく反応し、先ほどの絶頂で張り詰めた感覚をさらに越える刺激が襲う。
手足を吊られ、逃げることもできず、ただ舌の温かさと指の圧に身体を委ねるしかない。
女鬼は小さく笑い、指と舌を交互に駆使して甘露寺を何度も絶頂へ導く。
胸の鼓動は高鳴り、荒い呼吸が漏れ、体全体が震える。
「ふふ……いいわね……こんなに堕ちる柱……最高のご馳走だわ」
甘露寺は声を押し殺しながらも、全身の震えと吐息で抗えない快楽を刻印されていた。
女鬼の掌の口は、舌だけでなく、柔らかい唇のような感触で敏感な突起を包み込んだ。
「んっ……あっ……!」
甘露寺の声は震え、胸が波打つ。指先の刺激と違い、吸引の強弱が直接敏感な突起に伝わり、思わず身体が跳ねる。
「ふふ……まだまだ、もっと感じさせてあげる」
女鬼は唇で突起を軽く吸い上げ、時折小さく甘噛みを加える。
「あっ……んんっ……あぁっ!」
快感が背筋から全身へと駆け抜け、再び呼吸が乱れ、胸が上下に激しく揺れた。
手のひらの口が巧みに突起を挟み込み、柔らかく吸い上げるたびに、甘露寺は全身を痙攣させる。
「はぁっ……ひぁっ……んっ……や、やめ……あぁっ!」
声にならない喘ぎが漏れ、目の奥が熱で潤む。
女鬼は吸う強さや甘噛みの角度を変え、緩急の波を作り出す。
敏感な突起に与えられる刺激が増幅されるたび、甘露寺の身体は勝手に震え、吐息は甘く絡みつくように漏れた。
「んんっ……あぁっ……や、やぁっ……! んんんっ……!」
絶頂の余韻が残る身体に、新たな波が押し寄せる。
胸は波のように揺れ、背筋が仰け反り、四肢が宙で痙攣を繰り返す。
甘露寺は声を抑えることもできず、全身が震え、吐息は熱く漏れ続けた。
「んぁっ……あぁぁっ……はぁっ、んっ……んんっ……!」
再び全身が小刻みに痙攣し、絶頂が身体を貫いた。
胸の鼓動は破裂しそうに高鳴り、呼吸は荒く、髪が汗と混じって額や頬に貼りつく。
女鬼は楽しそうに微笑み、さらに執拗に吸い上げ、甘噛みを重ねる。
「ふふ……この快感、味わい尽くさせてあげる。柱様、もっと蕩けなさい」
甘露寺は全身を震わせ、何度も絶頂を重ねることで意識が熱に覆われ、身体はもう抗えなくなっていた。
女鬼は微笑みを浮かべ、じっと甘露寺を見下ろした。
「さあ……人生の最後に楽しめたかしら?」
その声と共に、手のひらの口が突起を強く吸い、甘噛みも加えて全身を震わせる快楽を押し付ける。
「ひっ……あぁっ……んっ……!」
甘露寺は息を荒く吐きながらも、絶頂の余韻に身体がまだ震えていた。
目の前の恐怖と快楽に、全神経が張り詰める。
そのとき、気絶していた女平隊士が薄目を開け、ゆっくりと意識を取り戻した。
「……恋柱様……!」
待ち望んだ反撃の機会に甘露寺は力を振り絞り、手足を拘束する触手を押さえながら平隊士を見つめる。
「すぐに……逃げるのよ!」
震える声で、しかし強い意志を込めて叫ぶ。
平隊士は一瞬ためらう。
「でも……わたし……」
甘露寺の目に宿る闘志を見て、瞬時に判断した。
自分がいると邪魔になる――そう悟った平隊士は、ためらいながらも全力で廃屋から逃げ出した。
甘露寺は平隊士が安全圏に入ったのを確認し、深く息を吸う。
胸の高鳴りと荒い呼吸を整え、全身に残る快楽の余韻を押さえつつ、怪力を振り絞る。
触手は幾重にも絡みつき、強靭に彼女を拘束していた。
だが、甘露寺はその一本一本を引きちぎる。
「これで……終わりよ……っ!」
握力と腕力を最大限に使い、触手を引き裂くたびに「ビリッ」と音が響く。
女鬼は驚愕の表情を浮かべる。
「なっ……! な、なに……っ!」
甘露寺はさらに身体を反転させ、持ち前の怪力を全身に込めて触手を引き裂き、距離を取る。
自由を取り戻すと、すぐに呼吸を整え、戦闘体勢をとる。
胸の鼓動は高鳴り続け、目には柱としての鋭い決意が宿っていた。
女鬼は後ずさり、触手を再び伸ばして捕らえようとする。
だが甘露寺は身軽にかわしつつ、恋の呼吸を展開し、鋭い攻撃で女鬼を追い詰める。
女鬼は怯んだ顔で触手を伸ばすが、甘露寺の動きは素早く、容易にかわされる。
「ここで終わらせる……!」
叫ぶと同時に、身体全体の力を解放した。
女鬼が反撃しようと触手を伸ばすが、甘露寺はそれを跳ね除け、さらに距離を詰める。
「もう……誰も傷つけさせない!」
胸の鼓動が耳に響く。荒い呼吸を整え、視線を女鬼の目に据える。
女鬼は慌てて後ずさりするが、甘露寺の勢いは止まらない。
触手は次々に切り裂かれ、女鬼の動きは封じられる。
「恋の呼吸、壱ノ型 初恋のわななき!!」
叫ぶと同時に、甘露寺の剣が閃く。
鋭い一閃が女鬼の首元を正確に斬りつけ、瞬時に首を切断した。
女鬼の体は崩れ落ち、触手もろとも無力化する。
甘露寺は深く息を吐き、荒い呼吸を整えながら、戦いを終えた充実感と安堵を胸に感じる。
辺りには、戦いの後の静寂だけが残った。
静寂の中、甘露寺は深く剣を握りしめ、全身に残る震えを押さえた。
胸の鼓動はまだ高鳴り、呼吸は荒いまま。それでも、守るべき者を守り抜いたという充実感が、胸を温かく満たしていた。
「……大丈夫……終わった」
声はかすれていたが、耳元で響くように静かに自分に言い聞かせる。
戦闘で高ぶった神経がゆっくりと解け、体の奥から力が戻ってくるのを感じる。
剣を鞘に納めながら、荒れた髪を手でかき上げる。額に張り付いた汗が指先に伝わり、温かさと湿り気が現実に戻したことを実感させた。
一瞬、女鬼に無理矢理与えられた快楽を思い出す。
だが、すぐに思い直す。平隊士は安全圏にいる。誰も傷つかなかった。
「……守れた……守れたのね」
甘露寺は安堵の息を吐き、肩の力を抜く。心の奥に、少しの誇りと安堵が入り混じる。
周囲に残る戦いの痕跡を見渡し、確認する。
一つ一つの痕に、戦いの熱と恐怖が染み付いているが、それを乗り越えた自分を感じられた。
「これで……終わったのね……」
甘露寺は小さく微笑み、震える手をそっと胸に当てる。
柱としての責務を果たし、守るべき者を守り抜いた瞬間の満足感が、静かに心を満たしていた。