無口な幼馴染の「お店ごっこ」で身も心も搾り取られる話 作:松木ユキ
「降ってるな……」
朝からベッドに寝転んでいると、窓の外が雨模様であることに気が付いた。カンカン照りよりは涼しくていいけど、あまり湿気が多いのも好きじゃない。
「ん……」
寝返りを打つと、敷布団からほんのりと真衣の匂いがした気がした。昨日、真衣と抱き合って昼寝したんだったか。……会いたいな、なんて思ったりして。
今日も「お店ごっこ」をするのかと思っていたが、真衣に予定があるそうだ。女友達とプールに行くとかで、インドア派の真衣にしては珍しい。
でも、今日は広い範囲で雨らしいしなあ。屋外プールだったら寒いんじゃないかな……。
「ん」
枕元のスマホから着信音が響いた。発信者は……真衣? 何かあったのかな。不思議に思いつつ、応答ボタンを押してスマホを耳に当てる。
「もしもし」
「あ、起きてたんだ」
「失礼だな、人をねぼすけみたいに」
「でも今、ベッドの上でしょ?」
「……よく分かったね」
「たまには早起きしなよ」
十数年も一緒にいれば、行動パターンも読まれているというものである。真衣、二度寝を咎めるためだけに電話してきたのか?
「で、これはモーニングコールってわけ?」
「ううん、違うよ。
「何それ?」
「友達とプール行くって言ってたでしょ? でも、この雨だから……」
「ああ、なるほど」
やはり、本日のお出かけは中止になったらしい。この土砂降りじゃあ無理もないよな。
「だから、その……今日も『お店ごっこ』しようかなって」
「……」
「か、カズ?」
嬉しい。お店ごっこに誘われること自体はすごく嬉しい。今日は何のオプションがあるのかな……なんて考えるだけでワクワクする。でも、昨日も一昨日も真衣に主導権を握られてばっかりだからな。たまにはちょっとからかってみようかな。
「いや、俺ってその程度の存在なんだなーって」
「えっ?」
「雨で用事が潰れたから、その代わりに呼び出される程度なのかなー、とか……」
なんか面倒くさい彼女みたいなこと言ってるな、俺。けど、暇になったから呼ばれたってのは実際そうだしな。
「……カズ」
「なに?」
「今日もまたコスプレ用意してるんだけど、来ないの?」
なに!? 制服でもすごかったのに、また別のコスプレ!?
「行く! 行きます!」
「じゃあ今から来て。家の鍵、開けとくから」
「うん!」
我ながら意志の弱さに呆れてしまう。やっぱり、惚れた側の立場ってのは弱いなあ……。
***
自宅の玄関を出て、傘も差さずに小走りで真衣の家に向かう。雨の勢いは思っていたよりもすさまじく、プールどころかお出かけすらままならないように思えた。
鍵も開いているらしいし、さっさと入るとするかな。一昨日のように躊躇うことはなく、一気に玄関の戸を開ける俺。やはり廊下に電気はついておらず、真衣以外には誰もいないようだった。
「真衣ー、来たぞー!」
声を張り上げる。上の部屋にいるかな? とりあえず上がらせてもらおうっと。
運動靴を脱いで、真衣の靴の隣に並べた。自分の靴下が濡れていないか心配だったけど、走ってきたから湿ってもいないみたいだった。人の家にびしょ濡れの足で上がるわけにはいかないしな。
「ん」
ふと右を向くと、靴箱の上に何かあった。茶色に塗られた木板の上にメモ用紙が一枚。何か書かれているな、どれどれ……。
「この紙を持ってお風呂場に来て 真衣」
部屋じゃなくて、風呂場? どういうことだ? お風呂でないと出来ないことって……今までよりもっとエロいことしか考えつかない。まずい、それだけでちんこが硬くなりそう。
ちょっと前かがみになりながら、風呂場に向かって歩きだす。たしか階段の向こうだったよな。
「真衣、いるかー?」
やがて脱衣所の前にたどり着いたので、扉越しに声をかけた。扉の向こうにはどんな姿をした真衣がいるのだろう。考えるだけで、本当に股間が――
「待ってたよ、カズ」
カラカラと引き戸が開いて、思わず息を飲む。そこにいたのは、黒いTシャツと薄いピンク色のスカートに身を包んだ――って、あれ? 普段と大して変わらん恰好だな。
「こ、コスプレは?」
「会って一言目がそれって、さっき拗ねてたんじゃなかったの?」
「コスプレは!?」
「ちょっ、落ち着いてってば……」
真衣に宥められ、冷静さを取り戻した。俺たちが今いる脱衣所には、洗面台とかごが一つ置いてある。そうだっ、真衣は今から着替えるのかもしれない。
「今日は40分コースだから。料金は同じでいいよ」
「どういうこと?」
「も、盛りだくさんなの。カズがいじけてたから、オプションいっぱいしてあげようと思って」
ふんと鼻を鳴らしながら、真衣がそっぽを向いた。からかってみるもんだなあ。
「俺、どうしたらいい?」
「脱いで。お風呂行くから」
「えっ、でも真衣は」
「いいから」
そう言うが早いか、真衣は俺のズボンに手をかけていた。まだ三回目なのに、手慣れたようにパンツごと下ろしていく。抵抗する間もなく、俺の肉棒が真衣の眼前に晒された。
「ちょっとおっきくなってる」
「う、うるさいな」
「き、期待してるの?」
「……うん」
正直に答える。すると、しゃがんでいた真衣が竿を手に取って――あっという間に咥えてしまった。
「!?」
「んっ、んんっ……」
唐突に竿先から伝わる、唾液でぬるぬると絡み取られるような感触。真衣は表情も変えずに、じゅぽじゅぽといやらしい音を立てて肉棒を貪っていた。半勃ちくらいだったちんこの海綿体に、あっという間に血液が充満していく。
「ちょっ、真衣っ……!」
「んっ……んっ……ぷはっ」
完全に竿が立ち上がったところで、真衣は舐めるのをやめてしまった。指で口元を拭いながら、ゆっくりと立ち上がる。
「きゅ、急にどうしたんだよ!?」
「別に、これはサービスだから。まだタイマー始めてないし」
「えっ、ええ?」
「……き、期待してるならもっとおっきくしててほしかったの!」
早口で言い切ると、真衣は向こうを向いてしまった。自分にエロいことを期待しているなら、もっと興奮していてほしかった……と言いたいのか。なんて可愛いんだろう、この幼馴染は。
真衣が照れ臭そうにそっぽを向いてしまったので、俺は着ていたシャツを自分で脱いだ。一昨日と同じく、真衣の前で全裸になってしまう。
「脱いだけど」
「分かった。じゃあ、先にお風呂場入ってて」
「えっ、真衣は?」
「すぐに行くから」
やっぱり着替えるのかな。……なんとかしてこの場に残れないだろうか。
「……カズ、先に入ってってば」
「ここで見てちゃダメ?」
「えっ?」
「だって、その……着替えるんでしょ?」
一瞬だけ首をかしげ――火が吹き出そうなほど顔を真っ赤に染める真衣。ずかずかとこちらに歩み寄ってきて、俺の胸板をポカポカと叩いた。
「いてっ、いででっ!」
「な、生着替えなんてオプションはないの! 早くお風呂入ってて!」
「叩くことないじゃん!」
「うっさい! おちんちんおっきくしてるくせにっ!」
「真衣のせいだろ!?」
「言い返さないで!」
「うわっ!?」
脱衣所から叩きだされるようにして、風呂場に放り込まれてしまった。驚く間もなく、真衣がバタンと扉を閉める。
「やれやれ……」
あたりを見回すと、浴槽にはふたがしてあった。あとはシャワーがあって、シャンプーなり石けんなりが並んでいるだけ。一応、風呂用のイスも一つ。真衣の家の風呂って大昔に何度か入ったけど、こんな感じだったような気がするなあ。
「カズ、入るよ」
「えっ?」
あれ、思ったより早いな。もう着替え終わったのかな。よく考えたら、風呂場でするようなコスプレって限られるよな。せいぜい素っ裸になるか、あるいは……。
思わず唾を飲みこむ。くもりガラスの向こうにいる真衣が扉に手をかけ、ゆっくりと開く。やがて目の前に現れたのは――
「へ、変じゃない……?」
スクール水着に身を包んだ、幼馴染の姿だった。紺色の素材で作られたそれはぴっちりと真衣の肌に密着し、身体のラインをはっきりと示している。目が惹かれてしまう豊満な膨らみと、僅かに水着の素材が食い込んでいるようにも見える股間の割れ目。
「これって……」
「気づかない?」
真衣が真っ赤な顔をあざとくひねったことで、ハッと気が付いた。これ、高校の時の水着じゃないか? 水泳の授業は男女別だったから、あまり女子が泳いでいるところを見たことがないけど……こんな感じだった気がする。
「カズには残念だけど、ブルマじゃないから」
「べ、別にそんなこと気にしないよ」
「うん、おちんちん見れば分かる」
気付いたときには、俺の肉棒がこれ以上ないくらいにいきり立っていた。最近のスクール水着って、下半身の部分はズボンみたいな形だもんな。でも……真衣が実際に使っていたものだと思うと、余計に興奮する。
「で、でもなんで水着?」
「私、これしか持ってないから。プール行くことになってたから、お洋服の下に着てたの」
そうか、それで着替えが早かったんだな。それにしても……本当に綺麗だ。胸は大きいのに、全体的に見ればすらっとしている。誰もが憧れる体型だ。
今日、雨が降っていなければ……俺はこの姿の真衣を見ることは出来なかった。いや、それどころか他の奴がこの真衣を見ていたんだな。そう思うと無性に不安になってくる。
「……」
「えっ?」
何も言わずに一歩踏み出し、真衣の背中に手を回した。今、この瞬間だけは真衣のことを独り占めすることが出来るんだ。
「か、カズ?」
「真衣……」
静かに名前を呼んで、ぎゅっと力強く抱きしめる。真衣は少し驚いたような顔をしていたけど、すぐに目を閉じて、黙って抱き返してくれた。
「どうしたの?」
「いや、その……真衣のこと、他の奴に渡したくないなって」
ぎゅうと抱きしめたまま、離さない。真衣の温もりがお腹から伝わってきて、とても心地が良い。
「大丈夫。私、カズ以外のものにならない」
「本当に?」
「うん。だって……」
「だって?」
「な、なんでもない」
まるで失言でもしたかのように誤魔化す真衣。こほんと咳払いして、わざとらしい声を上げた。
「そ、それより!」
「ん?」
「さっきから、お腹に何か当たってるんだけど……」
「えっと、それは……」
「カズ、始めよっか?」
「……うん、お願い」
頷くと、真衣は俺の身体から離れた。そして俺の横をすり抜け、しゃがんでシャワーヘッドを手に取る。
「シャワーするの?」
「うん。今日はいっぱいあるから」
真衣はヘッドを床に置いて、水を出しっぱなしにしていた。ガスで水が温まるのを待っているらしい。
「じゃ、オプション選んで」
どこに隠していたのか、真衣が料金表を持って俺の方を向いた。真衣に合わせてしゃがみこみ、それを受け取る。ラミネート加工されていると風呂場でも使えて便利だな。いつもは付箋で隠されているところは、今日は防水のシールで隠されているみたいだ。
「カズ、座って。洗ってあげるから、その間に選んで」
「あ、うん」
指示されるまま、イスに腰かける。真衣はシャワーヘッドを持って立ち上がり、俺の背後に回り込んだ。本当に洗ってくれるみたいだな。
「じゃ、背中から洗うね」
背中にお湯がかかり、真衣がその上から柔らかい手を置いた。すべすべの手のひらで、撫でるように俺の素肌を洗っていく。
「お湯加減、どう?」
「気持ちいいよ」
「良かった。じゃ、石けん使うから」
真衣は自分の身体を軽く洗い流して、シャワーの水を止めた。そのあとすぐ、プシュプシュという音が聞こえる。ボディソープを手に出したのだろう。……ってあれ、何の感触もないぞ。
「ま、真衣?」
「待ってて」
「?」
待ってて、とは何を待てばいいのだろう。まさかたわしでも持って来るんじゃないだろうな。背中を傷だらけにされるのは勘弁――
「カズ……」
「!?」
その瞬間、背中に柔らかな二つの感触があった。肌触りは水着だから、
「ま、真衣っ!?」
「んっ……いいから、早く選んで……」
ぬるぬるのボディソープに包まれた真衣の身体が、俺の背中を洗っている。今まで感じたことのない、全身がぞわぞわとするような感触。ちんこが波打つように反応するなんて、生まれて初めてだ……。
「ちょっ、それヤバっ……!」
「ねえ、オプションは?」
「こ、こんな状況で見られないって……!」
まずい、どんどん理性が溶けていく。こんな幸せなお風呂は初めてだ。このまま死んでもいいとすら思える。
「んっ、んんっ……」
背中とおっぱいが擦れるたび、真衣が甘い声を漏らす。耳元に近いところで発されているだけに、ダイレクトに脳を刺激されている気がする。
「カズのおちんちん、おっきくなってる……」
真衣は俺の背中を洗いながら、横から右手を回してきた。見えないだろうに、器用に俺の竿を掴む。これまたぬるりとした感覚があって、ビクっと反応してしまう。
「ちょっ、真衣!」
「苦しそうだから。早くシてあげないとって」
「あっ、ヤバいって……!」
まるでちんこがローションに覆われているみたいだ。真衣は背中を洗う動きをさらに強めながら、泡立てるように右手を上下させる。
「気持ちいい、カズ?」
「真衣、そんなしたらすぐ出ちゃうって……!」
「そうなの? せっかくオプション用意したのにな……」
そうだっ、オプション! 料金表を手に持ったまんまイかされるとこだった、危ない危ない。考える余裕のあるうちに選ばないと。ええと、まず――
「と、『トップレス』!?」
「うん。私の胸、見せてあげる」
見たい。是非とも見たい。あの赤い派手な下着に、灰色の地味なブラに、そしてスクール水着に隠されていた真衣のおっぱいを……この目に焼き付けたい。思春期になった頃から、ずっと見たいと思っていた部分だ。見ない、なんて選択肢はあり得ない。他のオプションは……って、なんだこれ!?
「『おっぱいタッチ』と『パイズリ』!?」
「せっかく見せてあげるから、そういうことしたいかなって」
「うん、したい。真衣、お願い」
「いいけど。……先に『トップレス』の料金を貰わないと」
「何? 何でもするから、早くっ」
すると、今度はタイマーを取り出す真衣。あれ、いつも使ってるキッチンタイマーとは違う奴だ。
「これで……五分測るから」
「そ、それがどうかしたの?」
「えっとね……」
説明が終わる前に、真衣はタイマーのスイッチを押して、近くに置いた。そして再び胸を押し付けてきて……俺の肉棒を包む。亀頭のあたりをくすぐるように触ってきて、鳥肌が立つような快感に襲われた。
「なっ、急になんだよ!?」
「カズ、我慢して」
「えっ?」
「あのね……」
その時、背後に立つ真衣の表情は分からなかった。だけど、その声色はなんだか小悪魔的で……新たな一面を知ったような気がした。
「五分だけぴゅっとするのを我慢出来たら、おっぱい見せてあげる」