彼は手慣れた様子でパパ活サイトを開いた。
探しているのは罪悪感を植え付けやすい女。それが今回のテーマだった。
影山は新しいプロフィールを作成し、そこに極上の餌をぶら下げた。
『軽井沢の別荘へ一泊二日のドライブデート。お手当30万円』
破格の条件だった。
金に困っている女、あるいは非日常的な贅沢に憧れる女が食いついてくるのは目に見えている。
案の定、募集をかけてから数時間で、メッセージボックスは通知で溢れかえった。
影山は送られてきた何十通ものメッセージとプロフィール写真に目を通し、一人一人を品定めしていく。
派手で自己顕示欲の強そうな女はすぐに除外した。
彼が求めているのは写真の写り方や自己紹介文の端々に、自信のなさが滲み出ているタイプの女だった。
そして、一人の女に目が留まった。
結城美奈。二十代半ばの、どこにでもいそうな地味な印象の女だ。
プロフィール写真は控えめな笑顔で、自己紹介文も「はじめまして。あまりこういうのは慣れていませんが、よろしくお願いします」と、どこかおどおどしている。
これだ、と影山は直感した。
この女なら、罪悪感という名の首輪を容易につけることができるだろう。
彼は美奈にだけ返信を送り、簡単なやり取りの後、週末のデートの約束を取り付けた。
約束の日。
残暑が厳しい太陽がアスファルトをじりじりと焼いていた。
影山は待ち合わせ場所に指定した駅のロータリーに高級セダンを滑り込ませた。
やがて、少し不安そうな顔でキョロキョロと周りを見渡す女が現れる。
写真で見た通りの結城美奈だった。
影山は軽くクラクションを鳴らし、窓を開けて声をかける。
「美奈さん、だよね? 佐藤(ハンドルネーム)です。はじめまして」
「あっ、はい! はじめまして、美奈です。よろしくお願いします!」
美奈は慌てたように駆け寄り、深々と頭を下げた。
影山は人の良さそうな笑顔を浮かべて彼女を助手席に促す。
車に乗り込んだ美奈は豪華な内装に目を丸くし、緊張で体をこわばらせていた。
「すごい車ですね……」
「まあね。美奈さんをエスコートするんだから、これくらいは当然だよ。リラックスして」
軽快な口調で話しかけながら、影山は車を軽井沢方面へと走らせた。
高速道路に入ると、二人の間にはぎこちないながらも会話が生まれた。
美奈は自分の仕事のことや、なぜパパ活をしようと思ったのかをぽつりぽつりと話し始めた。
奨学金の返済や、病気の親への仕送り。
ありきたりだが、それだけに真実味のある話だった。
影山は相槌を打ちながら、その全てを完璧な聞き役として受け止めていた。
「大変なんだね。でも、今日はそんなこと全部忘れて楽しもう。俺がついてるから」
優しい言葉に美奈の緊張が少しずつ解けていくのが分かった。
彼女が自分に心を許し始めた、絶好のタイミング。
影山はコンソールボックスから、冷えたスポーツドリンクのペットボトルを二本取り出した。
「今日はまだ暑いし、サービスエリアもまだ先だから、これ飲んで。熱中症になったら大変だからね」
そう言って、彼は一本を美奈に手渡した。
それは彼が事前に用意した、利尿剤を混ぜ込んだ特製のドリンクだった。
「わ、ありがとうございます。気が利きますね」
美奈は何の疑いもなくそれを受け取り、こくこくと喉を鳴らして半分ほど飲んだ。
影山の計算は完璧だった。
ドリンクを勧めた場所、利尿剤の効き始める時間、そして次のサービスエリアまでの距離。
全てが彼の描いた脚本通りに進んでいた。
しばらく快適なドライブが続いた。
美奈は車窓から見える景色を楽しんでいるようだったが、三十分ほど経った頃から、そわそわと体を揺らし始めた。
下腹部に意識が集中し、落ち着きがなくなっていく。
「あの……影山さん……すみません、トイレに……」
美奈が申し訳なさそうに切り出した。
影山は「ああ、もちろん」と快く応じる。
「次のサービスエリア、確かあと十五キロくらいだったかな。すぐだから、ちょっとだけ我慢できる?」
「は、はい……大丈夫です」
しかし、その「十五キロ」が永遠のように感じられた。
利尿剤は美奈の膀胱を猛烈な勢いで満たしていく。
もはや会話どころではない。
彼女は膝を固く閉じ、下腹部をぎゅっと押さえながら、ただひたすらに耐えていた。
だが、薬の効果は彼女の意思の力を遥かに凌駕していた。
サービスエリアの看板が見えてきた、まさにその時だった。
じょわ……。
熱い液体が太ももを伝う感覚。
一度決壊したダムは、もう彼女のコントロール下にはなかった。
美奈の顔から血の気が引いていく。
「あ……あ……」
助手席のレザーシートに、じわりと濃い色の染みが広がっていく。
甘酸っぱいスポーツドリンクの匂いと、アンモニアのつんとした匂いが混ざり合い、車内に充満した。
「……は? おい、嘘だろ?」
影山は信じられないという表情で、シートの染みと美奈の顔を交互に見た。
その声には先ほどまでの優しさはかけらもなく、冷たい非難の色が宿っていた。
「ご、ごめんなさい……! 本当に、ごめんなさい……!」
美奈はパニックになりながら何度も頭を下げた。
涙がぼろぼろとこぼれ落ちる。
「……チッ。サービスエリアに寄ってる場合じゃなくなったな。こんな姿、人に見られたらどうするんだ。このまま別荘まで行くぞ」
影山は吐き捨てるように言うと、サービスエリアの入り口を通り過ぎ、再びアクセルを踏み込んだ。
気まずい沈黙が車内を支配する。
美奈は濡れた下半身の不快感と、それ以上に重くのしかかる罪悪感で、ただ縮こまっていることしかできなかった。
軽井沢の静かな森の中に佇む、洒落たデザインの別荘に到着した。
影山は一言も発さずに車を降り、美奈に家に入るよう顎でしゃくった。
美奈はおずおずと彼の後に続く。
「影山さん、本当にごめんなさい! シート、どうすれば……」
リビングに入るなり、美奈は床に膝をつきそうな勢いで謝罪した。
影山は腕を組み、不機嫌そうな顔で彼女を見下ろしている。
「まあ、起きてしまったことは仕方ない。クリーニング代はけっこうだよ。……ただ、それだけじゃ済まないよな。俺は今日、君と楽しむためにここに来たんだ。それを台無しにされたんだから」
「は、はい……」
「許してやらないでもないが……少し、お仕置きが必要だな」
そう言うと、影山はポンと自分の太ももを叩いた。
まるで子供を叱るようなその仕草に美奈は戸惑いの表情を浮かべる。
「え……?」
「なんだ、わからないのか? その濡れたパンツを脱いで、俺の前に尻を突き出せ。話はそれからだ」
有無を言わさぬ命令だった。
美奈は一瞬ためらったが、ここで逆らえば全てが終わりだという恐怖が彼女を支配した。
彼女は震える手でスカートをまくり上げ、ぐっしょりと濡れて重くなったパンツを足元に下ろした。
そして、言われるがまま四つん這いになり、影山の前に無防備な尻を突き出す。
「いい覚悟だ」
影山は満足げに呟くと、その白く、まだ何も知らない尻に狙いを定めた。
バシイッ!
乾いた炸裂音が響き渡り、美奈の尻に燃えるような痛みが走った。
影山の平手打ちが、容赦なく肉を打つ。
「いっ……!」
「声なんか出すな。これは罰だ。お前が俺をがっかりさせた罰だ」
バシン! バシイッ! バシンッ!
何度も、何度も、激しい平手打ちが繰り返される。
美奈の白かった尻はみるみるうちに赤く腫れ上がり、熱を持ち始める。
彼女は歯を食いしばり、ただ罰が過ぎ去るのを耐えた。
だが、その時、新たな絶望が彼女を襲った。
利尿剤の第二波だ。
お仕置きの痛みと羞恥心に耐える体に、再び強烈な尿意が沸き起こってきた。
(だめ、だめ……! 今度こそ、絶対に……!)
しかし、叩かれ続ける尻の衝撃が彼女の必死の抵抗を無力化していく。
膀胱の限界を告げる信号が脳を突き刺す。
じょろろろ……。
叩かれている尻の合間から、熱い尿が迸り、床に水たまりを作った。
その音を聞き逃す影山ではなかった。
「お前……! お仕置きの最中にまた漏らすだと? 俺を馬鹿にしてんのかッ!」
影山の怒声が雷のように美奈の頭上で炸裂した。
彼女は申し訳なさと情けなさで、もう顔を上げることができない。
体は震え、完全に萎縮してしまっていた。
「ごめ……なさい……わざとじゃ……」
「うるさい!」
影山は一喝すると、大きく息を吸い、怒りのトーンをすっと抑えた。
そして、今度は諭すような、ねっとりとした声で語りかける。
「……なあ、美奈ちゃん。俺はここに楽しみに来たんだよ。君を困らせたいわけじゃない。だからさ、俺を楽しませてくれよ」
影山はそう言うと、持ってきたカバンからローターを取り出し、呆然とする美奈の手に握らせた。
「それで、自分でやってみせてくれ。気持ちよくなるところを俺に見せてくれよ。そしたら今回のことは水に流してやるから」
車のシートを汚したこと。
お仕置きの最中にまた失禁したこと。
積み重なった罪悪感に苛まれていた美奈にとって、それは唯一の贖罪の道のように思えた。
彼女は影山の欲望に応えるため、震える手でローターのスイッチを入れ、自らの秘部にそれを押し当てた。
「あ……ん……」
ぎこちなく体を揺らし、無理やり声を絞り出す。
その姿を影山は冷たい目で見つめながら、内心でせせら笑っていた。
罪悪感は、女をここまで無力な玩具に変える。
彼は次の趣向を練りながら、頃合いを見計らって声をかけた。
「うん、いい感じだ。少しは俺も興奮してきたよ」
影山は自分のズボンのジッパーを下ろし、硬く膨張した肉棒を露わにした。
「なあ、もう一つだけ、やってもらいたいことがあるんだけど、いいかな?」
この期に及んで、美奈に断るという選択肢はなかった。
罪悪感にがんじがらめにされた彼女は、もはや影山の要求なら何でも受け入れる心境になっていた。
たとえそれが、どれほど屈辱的なことであっても。
「……はい、何でもします」
「そうか。じゃあ、俺がイくまでフェラしてほしい。ただし、条件がある。これをケツに入れて、我慢し続けるんだ」
影山が取り出したのは市販のいちじく浣腸だった。
美奈は一瞬、その意味が分からず固まったが、すぐに理解した。
影山は彼女の排泄をコントロールするゲームを続けたいのだ。
彼女は黙って頷き、影山から浣腸を受け取った。
そして、自らそのノズルを肛門に差し込み、中の液体を全て注入した。
すぐに影山の肉棒を口に含む。
絶望的な状況の中で、ただ彼の命令を遂行することだけが、今の彼女にできる唯一のことだった。
だが、すぐに異変が起きた。
彼女の知っている浣腸とは違う、腸を焼き尽くすかのような激しい灼熱感。
そして、内臓を鷲掴みにして捻り上げるような、尋常ではない便意が襲ってきた。
影山はグリセリン溶液を、下剤効果の極めて高い塩化マグネシウムの飽和水溶液にすり替えていたのだ。
「んんっ……ぐ……ぅううううっ!」
(耐えるんだ……! 今度こそ、失敗したら……!)
美奈は必死に肛門を締め、懸命に首を振ってフェラを続けた。
しかし、化学薬品が引き起こす生理現象は精神力でどうにかなるものではない。
ぶびびびびっ! ぶりゅりゅりゅりゅううう!
凄まじい音と共に、灼熱の液体が彼女の意思を無視して噴出した。
一度決壊すれば、もう止まらない。
美奈は口から肉棒を離し、腹を押さえてただ息み、漏らし続けることしかできなかった。
「あああああ……! いやああああっ!」
影山は、その無様な姿を恍惚として眺めていた。
息みっぱなしで、肛門がだらしなく開かれている。
彼はその汚れた穴に自らの肉棒を躊躇なく突き入れた。
「ひっ……! あ、あああああっ!」
「いいぜ、美奈。最高だ」
彼は獣のように腰を突き上げ、美奈の体内で欲望を解放した。
「車で漏らしたこと、お仕置き中に漏らしたこと、浣腸を我慢できなかったこと……全部、これで許してやる」
そう囁きながら、影山は灼熱の奔流で汚れた尻の中に、熱い精液を注ぎ込んだ。
彼が肉棒を抜いた後、美奈はふらふらとおぼつかない足取りでトイレに向かい、三十分以上もそこに籠り続けた。
ようやく激しい腹痛が収まり、リビングに戻ってきた彼女に、影山は意外なほど優しい言葉をかけた。
「大変だったな。もう大丈夫か?」
その一言で、美奈の中で何かが決定的に壊れ、そして再構築された。
この人は罰を与えるけれど、最後には許してくれる。
彼女はそう思い込み、その晩、影山に献身的に尽くした。
翌朝。二人は別荘を後にした。
東京に戻る車の中で、影山は小さな箱を取り出した。
「これも罰だ。東京に着くまで、これを尻に入れておけ」
中に入っていたのは金属製のアナルプラグだった。
昨日あれだけの屈辱を味わわされたにもかかわらず、美奈はそれを嫌がる素振りも見せず、素直に受け取って自ら尻に咥えた。
罪悪感という名の首輪は、もう決して外れることはないだろう。
影山はハンドルを握りながら満足げに微笑んだ。