その後ふとした拍子に催眠が解けるけどマゾの立ち位置は変わらない話。
※ハーメルン、pixivにてマルチ投稿
「やっと話は終わり?それじゃあ失礼するわ」
「なにー!何故アイツはこの議長たるマコト様に忠誠を誓わんのだー!
サツキ!情報部長のお前の策だろ!原因は分かるのか!」
「うーん、今回は壁に書かれた模様によって催眠できるはずだったのだけど。……あ!もしかしたらマコトちゃんの体で模様が隠れたからダメだったのかも」
今回の作戦は特殊な模様の壁を一時間見続ければ羽沼マコトに一生の忠誠を誓う、といった内容の催眠をかけられるはずだった。正確に語れば催眠で世界平和を目指す京極サツキの手によって仲良くなる催眠になっていたが。
コインを糸でぶら下げるという古典的な──むしろ怪しげな──手法を好んでいるが、今回の催眠は珍しく本当に効果があるものだった。最もそれを発揮するには一時間は壁の模様を見続けなければならない。こんな手法の実験に付き合ってくれたゲヘナ生徒は全員少なからず、マコトへの好意を持っているからただの勘違いの可能性も大いにあるが。
(変な事に時間を取らされたわね。事務仕事ですら沢山溜まっているというのに。あ、あそこにいるのは)
結局ヒナに対してはその模様のある部屋に呼び、壁が視界に入る位置へ座らせマコトが一時間喋り続けたが効果は発揮しなかった。サツキの言うとおりにマコト自身の体で壁が隠してしまったのが原因のである。
しかし、計画を画策したマコトも、催眠装置を作ったサツキも、それを受けたヒナでさえ知らず知らずの内に効果を発揮していた。
「先生、アコと一緒なのね。そういえばゲヘナの治安について話したいって言ってたわね。ごめんなさいね、マコトに時間を取られていなければ私が案内したのだけど」
それはヒナの嗜好に対して影響を与えた。ヒナ本人ですらその嗜好は元々持っていたものだと、完璧な勘違いをもたらし疑問を挟む余地すら許されなかった。
「あ、そういえば。先生に見て欲しいものがあるの。なんというか、ゲヘナの治安維持に関する書類といえばいいのかしら。風紀委員会とも関係するからアコにも見て欲しいのよ」
そしてその新たな嗜好に対して引け目を無くす効果もあった。つまり社会理念上許されないようなものでも、それを求める様になり尚且つ罪悪感等の悪感情も湧かない精神性になる。
「それで書類は……どこにあったかしら。風紀委員長室……ではないわね。ああ、思い出した。私の部屋に置いてあるんだったわ。二人とも時間はいいかしら。ちょっと私の部屋まで来てくれる?」
つまり現状ヒナは催眠で付与された自らの嗜好を追い求めるのが行動原理の一番になっている。
「二人とも服を全て脱いで。その後はセックスをしてもらうわ」
寝取らせマゾ性癖。ヒナの性癖は催眠でそう変わった。
▽▲
狭くはないとはいえ三人も入ると流石に窮屈さを感じるヒナの自室。そこで先生とアコと部屋の主たるヒナから、
現在の位置関係はヒナが入り口側に陣取り、先生とアコは奥側にいる。部屋から出るにはヒナを乗り換えないことには不可能。そして先生は指揮が上手いが前線に立てる技能はなく、アコも後方支援を得意とする生徒。つまり戦力的にはどう見ても不利。尚且つただの不良生徒ではなくゲヘナ最強の風紀委員長ともなれば勝率は零に等しい。
二人はヒナが珍しく冗談を言ったのだと思った。そう判断したのは現実逃避や、交流して知っているヒナの人格などからそう判断した。しかし二の句を告げるより先にアコへ放たれた一発の弾丸で、漸くヒナの要求が本気なのだと理解した。
「悪いけど頼れる副官を甚振る趣味はないの。先生だって自分が意地を張って生徒が傷つく姿何て見たくないでしょ。
早く脱いで。そうすれば先生は生徒の傷つく姿を見ずに済むし、アコは痛くない。三人とも幸せになれるの。早く」
それでも時間稼ぎのためか、ノロノロとした緩慢な動作で服を脱いでいるので、もう一度発砲をすると今度こそ素早く服を脱ぎ去った。
その際アコは自身の銃を隠そうとしたので床へ落とさせてから、ヒナ側へ蹴らせる。先生の持ち物のシッテムの箱はそうせずに受け取ってから離れた机の上へ置く。
そうしてしまえば抵抗手段もなく、下着だけを身に着けた間抜けな二人が突っ立っているだけだ。
「なにしてるの?服を脱げと言ったの。下着は脱がなくていいなんて言ってないわ」
異性と、アコは委員長の前で、先生は生徒の前。全裸になるのは脅されているとはいえ流石に気が引けるのか中々行動に移さない。ヒナも今度は急かすような真似はしない。理由は単純、この場を支配しているのは自分だけのため。脅そうが待とうとも時間が変わるだけだ。
それでも僅かばかりの抵抗として脱いで床へ捨て去った服に手を伸ばした時は罰としてアコを撃ち。服は二人の手の届かない場所へ投げ捨てさせた。
躊躇っていたが鋭い眼光と銃口から耐えられず、二人は下着へ手をかける。そしてとうとう下着も脱ぎ去り、一糸纏わぬ姿になった。
それにしても、恋慕の情を抱えていて異性の先生の裸体が魅力的なのは当然として。アコの体のなんと魅力に満ちたことか。
一七歳の平均身長を七センチほど超えた上背。女の自分でも思わず見惚れてしまう、腕で隠しきれないほどの胸。健康な子供を孕んで産めると雄弁に語る大きい尻。見ただけで柔らかさを想像できる肉付きのいい肢体。その全てが雄が惚れこむ魅力的なメスとして強力なセックスアピールをしている。それもただ立っているだけなのに。
対して自分はどうだ。小学生と間違われるほどの身長。手の平に収まる程度の胸。身長と胸相応に貧相な尻。肉付きが悪く骨が浮かんでいる体。子を孕んだら命の危険すらある無価値のメス。
アコと二人で並んだら誰も見向きしないだろう。
そんな自分が先生をアコに抱かせる。女体としての自分の価値を不可逆の貶めると思うとそれだけで軽く脳イキしてしまう。足が震えて顔が紅潮しただろうがその違和感に二人が気付くことは無かった。
「じゃあ、二人ともベッドに。向かい合って座って。早く」
今度の命令は素直に聞いてくれた。自分がいつも寝るベッドの上で、全裸で向かい合う男女。余りに自分が蔑まれているシチュエーションに愛液が止めどなく奥から溢れているのが分かる。ショーツの僅かばかり吸水性を突破して太ももに垂れてきた。
それでも懸念が一つある。先生が勃起していない。確実に緊張感のせいだ。これではセックスをしろと今命じたところで何も起こらない。なのでそれを解してやる必要がある。
「二人とも、相手を愛撫して。やり方は任せるわ」
驚いて此方に視線を投げてきたがヒナが取り繕った眼光と、向けられたままの銃口を見て拒否権が無いことを悟る。年上の意地でもあるのか先生がリードしようと、口づけをしようと顔を近づける。ほぼ反射でアコは身を仰け反ったが直ぐに壁に背が当たる。一瞬ヒナと視線が合ったが目を瞑った。
ヒナはアコが先生に特別な感情を抱いていることを知っているように、アコもヒナが先生にそうした感情を向けていることを知っているのだろう。それに対する罪悪感、脅されているから仕方ないといった感情、脅されているとはいえ役得で嬉しい気持ちを隠すために目を瞑った。
目を閉じたアコには悠久に感じただろうが、意を決した先生が顔を近づけてアコと唇が触れ合う。アコのファーストキスが奪われた。先生はどうだろうか、あれほど格好いい大人なのだ、経験があってもおかしくない。どちらにせよ、これで自分が先生とキスをしたところでアコより後の女であることは変わりない。マゾ性を強く刺激され脳イキで潮を吹いてスカートに小さく染みが浮かぶ。性感帯には何もされていないのに、快感で腰が砕け床へ崩れ落ちる。
そんなマゾ女の異常は物理的にも精神的にも、視界に入らないほどに二人はお互いに夢中だ。段々とキスの勢いが増しているのが傍から見ていても分かる。キヴォトスでも上から数えた方が早い豪傑に銃口を向けられているせいで、命の危機から子を残せという遺伝子からの命令が昂らせているのか。
結局二人はいくら取り繕うと動物の雄と雌。先生は生殖可能なメスを孕ませたがるオス。アコはこの部屋の居る三者の面倒な事情を無視して、自己の利益のために愛するオスの子を孕もうとするメス。その二人が行っている、相手の口内へ送り込もうとした唾液が二人の口端から溢れるほど勢いを増していくキス。
それを直視するほど自己のメスとして価値を貶め、二人の信頼を裏切った不可逆性から増々ヒナ自身のマゾ性を刺激される。脳イキの余韻から降りてこれず、精神は夢半ばに飛び立ったままだ。
それでもヒナは飽き足らず、早く次が見たい、と欲望が留まるところを知らない。
「そろそろ前戯は充分でしょう。挿入して。先生のチンチンをアコのオマンコに突き刺してって言ってるの」
貪る様なキスをしていてもやはり躊躇いがあるのか、久方ぶりにお互いの顔から視線を外してヒナに抗議をしようと振り向く。だが未だに照準を定めている様子を見て、再び正面の人へ視線を飛ばした。その際、覆いかぶさっている先生の表情はヒナには見えなかったが、アコの表情は諦めと性の期待が半々といった具合に口元がにやけていた。先生と目線が合っても表情は変わらずにいる。
浅ましい表情を隠す余裕がない。それに気づいてすらいない。先生も同じような表情をしているから、同じ顔を浮かべて安心させ合っている。もしくはもっと別の理由からかも知れない。でもそれはセックスという対話を行う二人だけが分かる理屈で、部外者たるヒナは一生理解できない話だ。
これから先生と結ばれようとも自分からは確実に無理解の事柄がある。そしてそれを齎したのは他ならぬ自分自身の手。取り返しのつかない事が今から、自分の主導で起こる。もはやヒナのスカートの染みは隠せたり誤魔化したりできるものではなくなるほどの興奮がある。先ほどヒナに目線を合わせた時は気付かれなかったが、今そのようにされたら確実にバレる。
しかし、いくらスカートを超えて太ももを伝いストッキングすら汚していても、目線を向けてくれればの話だ。見つめ合ったまま挿入しようとしている二人には何の関係もない。
ヒナは少し嫉妬した。自分からこのような事態を招いたと言うのに。どうにか二人に割り込もうとして理由を頭を回し、挿入の補助としてヒナの愛液をローションとして提供しようと考えて股座に手を添えた瞬間。パン、と肉がぶつかる音とともに挿入された。
完全に寝取らせたという事実と、僅かばかりの刺激はヒナの人生史上最も強いアクメとなって襲い掛かる。白く染まった思考では認識をしていなかったがヒナは人生一番の嬌声を上げた。そしてそれはセックスを始めた二人からしても、細事過ぎて記憶のほんの僅かな引っ掛かりもならなかった。誰も認識をしなかったが確かにヒナのこれからの人生を決定付ける産声はそうやって消えた。
自分の部屋の、自分のベッドで、自分以外の誰かがセックスをしている。寝取らせマゾ性癖を植え付けられたヒナにとって、それは至上の価値を持ったオナネタだった。
オナニーの為に銃を放り出して、先生の太いチンコとは比べ物にならないほどに細い指で自分のマンコを抉る。巨根と呼ぶに相応しい一物が肉に埋もれて隠れ、再び姿を現す時には媚びたマン肉が捲る上がる。その様子を直視しながらただの指でオナニーをするのは欲求不満が募るだけだが、マゾのヒナにはそれさえ興奮の材料に過ぎない。
そしてもはや銃で脅されてすらいないのに、オナニーに夢中だというのにそれに気付く様子は全くない。先生は孕ますために、アコは孕むために目の前の愛しの人しか意識していない。
ヒナがベッドの下から二人を眺めても、マンコを耕すために上下する背中と結合部が辛うじて見える程度。余りも蚊帳の外の現状に興奮しか覚えず、寂しがりのマンコを両手で弄って慰めたいが鋼の意思でそれを抑えた。片手が攣りそうなほどに動かしても、どうにかして片手だけはカメラを構えてその様子を撮影する。
もっと良質な寝取らせマゾ性癖を満たすために。
そうして一瞬たりとも見逃さないと開き続けた目から涙が流れた頃、漸くセックスの終わりが来た。子宮の中まで征服せんと、先生が全体重を筋力と重力で伸し掛かり射精をした。全力で押し付けたくせに僅かな隙間から白い精液が漏れ、アコの赤ちゃん部屋が一人の雄によって完全に蹂躙された。
野太い方向が二人から響く。しばらくは息を整えるために荒い呼吸を繰り返すのみだったが、それが終わると二人目でも仕込む気なのか先生が動き出そうとする。まだまだ息も絶え絶えなアコはどうにか先生を止める理由を探し、そこで暫くぶりに部屋の主で、かつて最も敬愛していたヒナの事を思い出した。
「今のセックス、スマホで撮っていたの。シャーレの先生ともあろう人が生徒と性行為に及ぶなんて。これがうっかりネットに流れちゃったらキヴォトスはどうなっちゃうかしら」
言葉だけなら確かに強い脅しだ。もしもそれが急に先生の元へ災難として降りかかったのならば抵抗する手段は皆無といって差し支えない。
しかしそれを言った当人の脅しで撮られた映像。尚且つ、快楽で腰が抜けて震えた足では到底立てないため床から、それも愛液だけで下半身を覆う衣服は重く濡れ、証拠のスマホを投げ出して両手でクチュクチュと慰める姿を晒しては恫喝を与えられまい。
二人はヒナから告白されても信じなかっただろう。しかし無様を晒している姿は雄弁に、彼女は度し難い性癖だと語る。
「秘密の集まりの会員を増やしましょうか。そうね、チナツとイオリ。脅すの、手伝ってくれるわね?」
目線の種類が変貌したのをヒナは自覚した。明らかなる侮蔑の感情を感じる。
アコからの憧れの委員長として尊敬。それが今や、奇を衒ったオナニーだけが取り柄の馬鹿なメス。
先生からの頼れる生徒として信頼。それが今や、孕ませられるメスを斡旋する孕ませる価値のないメス。
三者、というより二者と一匹。切れ者たちからチナツとイオリが逃れられるはずもなく、ヒナの寝取らせ性癖満たすための会に参加することとなった。
▽▲
「これがゲヘナ風紀委員会の力だ」
「皆さん、お疲れさまでした」
「うふふ、行政官にふさわしい活躍でしたね」
ある日、先生はゲヘナ風紀委員会と共にゲヘナで治安維持活動をしていた。以前と比べて最近はこうしてゲヘナへ足を運ぶことが増えたが、治安が悪いという大義名分のお陰で、頻度が上がったこともとりわけ風紀委員会と会ってることも問題視する人は一人もいなかった。
「随分日も暮れてしまいましたね。今日も安全のためにこちらのセーフハウスで休みますか?」
安価なクリップペンで諸々の勘定を記しながら先生はそうすると返答した。
治安維持の活動のためつい遅くまで時間がかかる。そして夜というものはどうしても犯罪者が活発になる時間帯だ。だというのにキヴォトス一治安の悪いこのゲヘナで先生を一人にしてしまい、巻き込まれてしまえばゲヘナ学園全体の評価が下がってしまうのは想像に難くない。シャーレまで送るというのも悪くないが、先生は生徒が夜遅くまで起きて欲しくないと考えているのは言うに及ばず。
つまりセーフハウスに泊まるという行為を咎める存在はそう多くないし、少数も上記の様な理由があると知れば納得する。
因みにセーフハウスというものシャーレの為に、風紀委員長の空崎ヒナが自費で別荘とした建物だ。名目上では別荘だが、実態はゲヘナの風紀を懸念した先生の安全のため、風紀委員長直々に誠意を示したものだ。つまり、ヒナの別荘ではなく先生の安全のためのものであるのは暗黙の了解と化していた。
この別荘についても難癖をつける人というのはいなかった。
強いていえば、三年間で始めてヒナから巨額が動いた案件なので、それをマコトがどうにか難癖をつけようとしたこともあった。しかしヒナとマコトの二人の誠意ある話し合いによって問題はないことが
片手で数えられるほどの弾の消費にしてはいい結果になったものだ。
そしてこのセーフハウスだが、安全のために急いで購入したものなので一つ問題がある。それは人気のない場所にあるので、仮に邪な感情を抱いた人たちが責めてきた場合に安全を確保できない可能性がある。というものだ。
この問題は治安維持活動後に、風紀委員会も同行して警備をすることで解決している。大半の生徒はそこまでの事情を知らないし、知っている人でも風紀委員会の多忙から来る小さな誤りであると気にしていなかった。それでも存在している極一部は陰謀論を振りかざして、それを暴かんとしたが風紀委員会のトップたちを出し抜いて情報を得ようなど不可能だった。よって陰謀論は根拠の乏しい与太話に過ぎなかった。
尚、陰謀論の内容は風紀委員会のトップたちと先生が乱交している、という現実感のないものだ。
それの根拠として風紀委員会トップたちが、最近肌艶が良くなったからとか、仕草に女らしい艶やかさを感じる様になったからとか。少しでも綺麗になりたい生徒たちの願望や、恋愛話をしたいという欲から生まれたものだ。
この陰謀論は当たらずとも遠からずだな、と先生たちは思っている。実際は『風紀委員会のトップたちと先生が乱交している』のではなく、『ヒナを除いた風紀委員会のトップたちと先生が乱交パーティをしている』だ。
▽▲
セーフハウスに到着してまずヒナの体を拘束をする。全裸に剥いて骨の浮いた薄い肉付きの体を晒すと、ヒナのお金で購入したヒナ専用の拘束具に身を包む。皮のベルトでできたそれを適切に装着すると手足は折り畳まれる。腕は一本の棒を背中から通して固定して横へ広げることになる。蹲踞の姿勢は取れるが、姿勢を崩して床へ這いつくばってしまうとヒナだけでは二度と姿勢を変えることができなくなる。
ここまで拘束されると先生は今日使っていたクリップペンを三人に渡し、それをヒナのオマンコへそっと挿入する。拘束中にヒナが自分を慰める方法は全力を出して僅かに動き、挿入された小さな異物で床を引っ掻いて際の反作用しかない。
治安維持活動での汗や埃に、染み付いた火薬の臭い。そういった汚れも落とさずにここまで拘束されるのが、セーフハウス到着から真っ先に始めるルーティーンだ。
尚ここまでの手順で先生は遠くから見ているだけだ。服は自分から脱いで、拘束と異物挿入はアコ達三人がした。これから、というよりこのセーフハウスでは一切ヒナと先生は物越しにも触れ合うことは無いし、先生から声を掛けられることもない。
自分が買った別荘で、自分専用の拘束具で愛する者から金蔓でいないものとして扱われて、信頼できる部下からは蔑んだ眼で見られる。この哀れな現状はヒナの性癖を満たし、僅かな刺激しかないのに体を甘いアクメを味わい続けている。
全身を赤らめて興奮するヒナを、先生は一瞥もせずに、アコ達は隠すことのない侮蔑の視線を投げてから浴室へと向かった。
「先生、今日は私が体を洗ってあげる。全身隈なく私が舐めてあげるから、楽しみにしてて」
ヒナがしっかりと聞けた会話はこの程度だった。バタンと閉まった扉の向こうの声はもう不明瞭にしか聞こえなく、暫くすればシャワーの音とそれに伴って段々と響く高くて甘く意味のない嬌声だけが辛うじて聞ける。
四人でイチャイチャしながら身を綺麗にして、新たな汚れが着いたりしているのだろう。ヒナは一度も入っていないどころか、明瞭に会話も聞いたことがないのでそう想像するしかない。ヒナの話題はするのだろうか。罵倒を言い合うのか、それとも一度も口にすることは無い空気の様な扱いをされているのか。
想像するほど悪い方へ興奮する方へばかり妄想が膨らんでいく。しかしやはり、それは寝取らせ性癖と合致しているので昂りは留まるところを知らない。
愛液しか存在意義がないかのようにドロドロと垂れ落ちる。ここで積極的に身を捩って僅かな快感を求めていいが、そうすると愛液で足を滑って転ぶ可能性が高くなる。それにこの後はもっとマゾ性を虐められるが、そのためには蹲踞の姿勢を崩したくない。故にジッと待つしかない。
時計も見られないヒナにはハッキリとした時間は分からなかったが、四人が風呂から上がって来たのは優に三〇分を超えてからであった。
そして四人はヒナの目の前のベッドへ登る。これもヒナが特注で注文したキングベッドだ。もちろんヒナはここで眠ることは愚か、寝そべったことも腰かけたことすらない。
これは脚が高く、床板の高さですら蹲踞したヒナの目線より上に位置するようになっている。更にその上にマットレスを置くのだから、その上へ乗った人の体は奥へ行けば座っていても肩から上が辛うじて見える程度になる。寝そべってしまえば完全に視界に捉えることはできない。
そして彼らのセックスは大抵、寝そべった先生に三人が奉仕する。つまりヒナからは愛する先生の姿は見えず、奉仕をする部下たちの背中、それに三人の嬌声と肉のぶつかる音や粘り気のある液体が混ざる音、その隙間を縫って聞こえる声や息遣いだけしか先生が居る実感を得られない。
無上のオカズを前にしてヒナは悦ぶ。しかしセックスが始まる前にチナツが後ろ手に何かを隠しながら近づいてきた。
「ヒナ委員ちょ、いえ、バカマゾ。今日は特別なプレゼントがあるんです。じゃん、防音イヤーマフって言うんですかね?兎に角、いつも前線でお疲れのバカマゾがよく眠れるようにプレゼントです。着けてあげま──────」
それは使い道がなく溜まる一方だったヒナの私財で作られた、ヒナ専用の特注の物だった。周囲の音を完全に鼓膜に届かなくするもので、着けた瞬間からヒナは自分の心臓と流れる血液の音しか聞こえなくなった。軽く声を出しても自分の体から伝う音しか聞こえず、吐き気すら覚える妙な感覚に襲われた。
チナツはその様子からしっかりとした効果が現れたことを確認すると、侮蔑の表情とともに顔へ唾を吐き捨ててから遥かなる高みのベッドへ登る。
静寂な世界でヒナはベッドを見上げながら顎に液体が伝うのを感じる。汗だけではなく涙もある。絶望から涙を流しているだけではない、今までより数段上の絶望感によって涙が溢れるほどの性的興奮を覚えている。興奮して鼻血も流れているかも知れないし、腹の空いた野良犬みたいに涎も垂らしているのかも。
けれどどんなに無様を晒そうとこの部屋の誰もヒナを意識しないし、ヒナ自身も鏡を見られるわけではない。それにそもそもより減った情報量を逃すまいと、凝視して視界から情報を得ようとしているヒナは自分の顔を伝う液体に気を払う余裕はない。
そうして上下するアコの背中を見ているとイオリがヒナの方へ降りてくる。気遣っている訳ではなく、ヒナには金蔓以外にも役割がある。それは小便器としての役割だ。
声が聞こえずとも今迄の小便器調教による反射で口を開く。鼻息荒く褐色の肉体と股から垂れる白い液体を見つめる。小便器として使われるとき、たまたまヒナが先生の精液に触れたことが片手で数えられる程度の回数がある。しかし最近はそれも許されない。しっかりとイオリが自分のマンコを撫でて精液を拭きとり、しっかりと舐めとる。それを数回繰り返してもう溢れ出ないことを確認してからヒナに近づいた。
大きく開いているがとても高校三年とは思えない大きさの口へ狙いを定めるとおしっこを放つ。受け入れてはいるが跳ねや、小さい口では押えきれずに零れる。しかしいくら部屋を汚そうとも掃除はヒナの仕事なのでイオリには全く関係がない。
三回ほどに分けておしっこを飲み込むと大口を開けて飲み切ったことをアピールする。初めの内は面白がって見てくれていたが、今はもうおしっこを出し切ってヒナの髪の毛で残りの雫を拭くとベッドへ早々に戻ってしまう。
因みに小便器扱いされてはいるが先生に使われたことは一度もない。どれだけ長時間セックスをしていて、体力回復のために飲んだペットボトルが床へ散乱しようと先生が決してベッドから降りない。これは出していないのではなく、あの三人の誰かに飲ましているのだろうが、それは見ることの出来ないヒナにとってはそうであると考察するしかない話だ。
そうして小便器として扱われる前にだけ、おまんこに注ぎ込まれた愛を見せつけられているが、とうとう体力が尽きて倒れてしまう。そうなった場合はどうするか。正解はそのまま倒れた姿勢で放置される。
倒れてしまうと辛うじて見えていた上下に揺れる背中や、揺れる尻なんかはもう見えなくなる。視界は天井か、体勢によっては床を眺め続ける事になる。それでも前は音だけは聞こえてはいたが今日からはそれもない。
僅かばかりの刺激を齎してくれたクリップペンも倒れてしまえば無力。代り映えのない天井を眺めているとアコがヒナの隣に立った。狙いを定めているので反射で大口を開ける。しかし蹲踞の時は近かったが倒れてしまえば口と尿道の距離は遠い。それに近づける努力もせず、狙いも定めていないおしっこはヒナの顔に降りかかる。口に入る量よりそれ以外が殆どのありさまだ。
倒れても誰にも気にかけて貰えず、小便で汚れるばかり。
昔は先生にお日様の匂いがすると褒められた髪。同じような事を今したところで、いくら頭を洗おうと饐えた小便の臭いがする。最もそんな恋人の様な甘いやり取りを、今の二人がする訳がないので問題は無い。
うつ伏せならまだ芋虫以下に体を床へ擦り付けて快感を貪れるが仰向けではそうはいかない。そうして天井を見つめ続け、時たまおしっこで全身を濡らしていると片手だけ拘束が解かれる。
何かご褒美が貰えるかも。起こりもしない奇跡に縋ってイヤーマフを外す。
「ああ、汚い。不愉快です。手を洗わなきゃ」
アコはそう独り言を呟き、手を洗うとベッドへ登って寝息を立てた。
動く片手で苦労しながらどうにか拘束を解くと、数時間ぶりに自由の身になる。立ち上がると四人は川の字になって寝ている。いつの間にか体を洗ったのか汚れ一つない姿だ。ただ中出しされた精液だけは垂れてベッドを汚している。
それに立ち上がるとザーメンを拭いて丸まったティッシュが散乱しているのがよく分かる。音を立てずに一つづつ大事に回収する。先生の精液に触れる唯一の機会だからだ。
それ以外にも小便器として失態の証を拭き、その他の掃除をした。そして綺麗になった部屋からザーメンティッシュだけを持って風呂場へ行く。扉を閉めれば音が漏れないのはヒナが一番知っている。よってここがヒナの寝床になる。
先生たちから数時間遅れに体を清め、小便の臭いが染み付いた髪を無駄なのに念入りに洗う。そうしてからやっと、愛液という不純物だらけのザーメンティッシュに鼻を埋もれさせて、見ることも叶わなかったチンコよりも細く短い指で自慰行為をする。
せめて気分だけでもと、鼻一杯に吸い込み先生の名を叫ぶがより惨めになるだけだ。疲れた体ではそれも満足に行えずに寝落ちする。
これが寝取らせマゾ性癖のヒナの日常だ。
▽▲
「あいて」
委員長室で机の下に落ちたものを拾って立ち上がろうとしたときに頭をぶつけてしまった。瘤もできないただ少し痛かっただけだが、それに見合わない衝撃をヒナに与えた。
つまりマコトの手によってかけられた催眠が解け、ヒナ本来の人格を取り戻した。
「なにか、変ね?」
しかし、日常に染み込んだ異常な習慣には気付けず、少しの違和感を覚えたのみ。再び書類仕事を再開した。
それをしっかりと直視したのは別荘へ行き、全裸になってから拘束具をつけられる前になってやっと異常な現状を理解した。拘束しようと近づく手を振り払う。
「待って!おかしかったの!今までの私はおかしかったの!そう、そう!きっとマコトが私になんか催眠でもかけたんだわ!ねぇ信じてよ!お願い!」
それはヒナにとってあてずっぽうに説得しようとしてでっち上げた論理だったが、真実を言い当てていた。しかしそうであったところで今この瞬間に寝取らせマゾとしての立ち位置が変わる訳もなく、半狂乱にそう叫んでもだけで終わった。
それどころか私たちを喜ばせようとして娯楽を提供しているんだ。そう解釈されて愉悦混じりの感情を向けてくる。
「でしたら、経緯をちゃんと話してくれませんか。バカのマゾの金蔓」
突き放すように放たれた言葉に説得の余地がないことを察して心が折れそうになるが、それでもここに賭けるしかない。催眠で自分とは全く違う思想を植え付けられたストーリーを語った。
半笑いで聞き終わり、代表してアコが言い捨てる。
「では、貴方は極真っ当な性癖なんですね。でしたら女の子として恥としか言えない方法でアクメはしない。そういうことでいいですね」
「はい、そうです。なので──」
「ならば絶対に絶頂をしない姿で私たちを説得して下さい。流石に時間制限が無ければ無駄、失礼、不利ですね。一〇分……は長いですね。五分間絶対にイかないで下さい」
体に染みついた性根から床へ正座をしながら語ったヒナに、ベッドから降りたチナツが手を差し伸べる。極楽とも思えるベッドの上へ誘ってくれたと勘違いしたヒナは手を握ろうとしたが、その手をすり抜けてチナツはヒナの乳首を両手で乱暴に抓り上げた。
「イイ゛っ♡イくぅッ♡」
それだけで潮を吹いて絶頂した。油断して足が汚れてしまい反射でチナツはヒナを蹴り飛ばし、その衝撃でも全身を痙攣させた。
(なんで?たったあれだけで絶頂したの?なんで?)
ヒナの頭は疑問符と絶頂の余韻で他に思考を回す猶予は無くて気付けなかったが理由は単純。ヒナの体に癖としてマゾ性癖が刻み込まれ、それによって痛みの中でも貪欲に快楽を見つけられるようになっただけだ。
絶頂の高みから降りた頃、ヒナは自分が掴んだ蜘蛛の糸を手放したことに漸く気付く。慌てて弁解しようとするが、始まる前と態度に変わりがない。
これはアクメを迎えたことに気付かれていないのかもしれない。呑気にそう思ったがもちろん違う。ギリギリまで寸止めしてクリア目前に目論見を崩す。そういった遊びから連続絶頂をするヒナが、いつまで絶頂してないと嘘を吐き通せるかの予想する遊びに変わっただけだ。
そしてこの遊びは思いのほか楽しめた。乳首を抓ればアクメ。クリを乱暴に抓ってもアクメ。マンコを蹴り上げてもアクメ。腹から中を揺さぶるために殴ってもアクメ。果ては尻を叩くだけでもアクメ。喉を小便で叩かれるだけでもアクメ。
こと絶頂させるだけなら手段を選ぶ必要はなかった。
そしてその度に全身で痙攣するも、イっていないと誰も信じない嘘を嬌声混じりに吐く。直にこれはヒナの絶頂我慢ゲームから、誰がヒナを正直にさせることができるかというゲームに様変わりして、当初の予定を大幅に超えて一時間ほど乱暴な愛撫を繰り返すこととなった。
それでもヒナは一度も自分から負けを認めることは無かった。だからといって褒める人も約束を守る人もいないので無駄な努力というほかないが。
「それで、先生とセックスしたいんですか。こんなに小さい体で?見たのはずいぶん前で忘れたかも知れないですけど、先生のおちんこ様ってとってもおっきいんですよ。私たちの体格でも無理やり捻じ込むほど。入りやしませんよ」
「はいるっ♡はいるも゛ん゛ッ♡愛し合ってるからそんなの関係ないもん!」
「ええ、もしそうならこんな酷い扱いされてないって。はぁ、入学したときはもっとヒナ委員長って格好いいと思っていたんだけどなぁ」
「イオリ。これを尊敬していた事を侮辱するのはゲヘナの、いえ、キヴォトスに対して失礼ですよ」
暴力としかいえない愛撫を受けて痣だらけの体で涙を浮かべながらそう叫ぶ。願望としか言えない幼稚な理論だったが、それを信じず現実を直視してしまえば、もう無理だと理解してしまえば心が折れてしまう。なので幼児のように泣き叫んででも信じ続けるしかなかった。
もし拘束されてもそう信じていればいつかはどうにかなる。負け犬らしい思考だったがヒナはそう思いこんで心を保っていた。バレてはいたが余りにも幼稚で疑っていたアコたちは、本気でそう思っていると察した。そのために一時間嬲った側面もある。
「なら挿入を試みてはどうです?先生にはお手を煩わせてしまいますがよろしいですか?……ありがとうございます。ああ、ところでゴキブリが寝床に入り込んだら気持ち悪いですか?マゾ」
「……はい、気持ち悪いです」
「マゾでも人間らしい思考を持っていて安心しました。ではベッドには決して乗らないでくださいね」
言い終わる頃に先生はベッドの端に腰かけていた。ヒナを見て少し萎えたが、イオリとキスをしてチナツの胸を揉むと固さを取り返した。仲間外れにされたアコは乱入しようとしたが、目を離したすきにヒナがよからぬ事をするかもしれない。犯罪者からは目を離さない様にジッと見つめる。それでも犯罪者と違い人権はないので苛立ちを蹴って発散した。
そうしてヒナは立ち上がり自分の中に招き入れようとして絶望した。元々床面ですら蹲踞をしたヒナの目線より高いベッド。その上に柔らかい上質なマットを敷いているので高すぎるのだ。立っても近づけば亀頭はマンコよりも口に近い。これでは挿入など不可能だ。
先生の足から登ればベッドに触れずいられる。実行に移そう先生に触れようとしたが、その前にアコから脇腹を蹴られる。許せない行動だと言葉で伝えるのも面倒なのでストレス解消を兼ねた行動だ。
仕方なく、床から背伸びをするという唯一許された足掻きをするがそれでも状況は変わらない。背伸びで無理ならと上半身を畳んで尻が一番高いポーズを取るなんて奇行にも走ったがやはり結果は変わらない。
ウロチョロと無駄な努力を重ねていると名案を思い付いた。先生に降りてきて貰えばいいと。
声を掛けようとしたら勿論蹴りが飛んできたのでボディランゲージに頼る。ヒナは愛液でドロドロのマンコを上下から指を入れ、そして開く。
孕みたがりのメスがここにいます。健康で愛液でドロドロなので精液を迎え入れる準備も出来ています。指で開いた穴から見える襞は快楽を与えてくれる媚び穴です。
先生を見つめながらそう誘う。言葉は発せられないのでクチュクチュと本気汁をかき混ぜて音を立てる。イオリとチナツに夢中な先生の目を奪おうと必死になる。
「ぷぷっ、こんな状況でも寝取らせオナニーを止められないなんて。ふふふ、本当に終わってますね」
サーっとヒナの顔から血の気が引いた。確かに傍から見れば、挿入すらできていないのにオナニーだけは満足にできるただのマゾではないか。
どうにか言い訳をしようと口を開いても、言葉らしい言葉は何も出てこない。
そんなヒナにアコを最後の、致命の一撃を与えるために甘さを見せる。
「でも面白かったので、子供マンコとチンコのキスだけは許してあげますよ。さっき先生もそのためだけならベッドに昇ってもいいって、許可を貰っていたんですよ」
絶望しているヒナにそう告げるとアコはひょいとベッドへ上がった。アコや先生たちなら軽く登れる段差をよじ登るようにして上がる。
夢にまで見た桃源郷に始めて訪れた。感激もつかの間、先生が寝っ転がっている。そして先生の上には誰もいない。
時には風呂場で一人、涙を流して羨ましがったステージに居る。現実感がないまま、先生の一物に手を添えて上へ向かせる。そしてゆっくりと腰を降ろす。なんの障害もなく距離を縮め、とうとう先生の亀頭とヒナの外陰がキスをした。
そしてそれ以上は何も起きなかった。
「え」
いくら試してみてもそれ以上はどうにもならない。単純にヒナの穴が小さく、先生のそれは大きいから入らない。それだけのことだ。
体重をかけて無理やり挿入をしようとしたが、先生が舌打ち混じりに痛いと呟くと、振り払われて退かされ。尻もちをついている内にアコによって蹴り飛ばされてベッドから落ちた。
「え」
現実を受け入れていないうちに上から音が鳴る。肉と肉が打ち付け合い、甘い言葉でオスを誘うメスの声だ。
もはや彼らはヒナに拘束具をつける手間も惜しみ、ヒナができなかったセックスを始めた。
どうにか許して貰おうと口を開いたヒナからは既に喘ぎ声でている。知らず知らずの内に寝取らせマゾオナニーをしていただけだ。
そしてそれは催眠が解けてから始めてのオナニー。ヒナの自尊心やその他の心の柱を粉々に打ち砕く最高のマスターベーション。
本当の人格での本当のオナニー。一回目の絶頂を迎えた頃には、もう人間に戻りたいとも、逆らおうとする気力も全て無くなった、ただの四人にとって都合のいい金蔓がベッドの遥か下に転がっているだけだった。