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今日は金曜日。バイトのシフトは店長に頼み込んで無理やりズラしてもらった。それもコレの為だ。
『終わった~。このゲーム難しかった~』
スマホのディスプレイに映るのは、動画配信サイトの生配信。
そう、推しの配信者のゲーム実況だ。柔らかく可愛らしい声と、清楚で頑張り屋さんな性格が人気を集めている配信者だ。
『でも、みんなのアドバイスのお陰でクリアできたよ。ありがと♪』
"スペシャルチケット"と呼ばれる投げ銭システムを利用してクリアを労う。
『みんなスパチケありがと~それじゃあ、移動するね』
画面が切り替わり、ゲーム画面が雑談配信用の背景へと移動した。
『難しかったね~』
俺はいつもこの可愛らしい声に癒されている。ゲームが特別上手いワケでは無いけれど、一生懸命プレイしている様は応援したくなる。
それに、途中で投げ出さずに最後までやり切るところが本当に尊敬できる。
『初心者にしては早い方?ホント!?えへへ~』
コメントを拾いながら破顔する彼女が何とも可愛らしい。
『それじゃあ、雑談しながらスパチケ読みするね~』
その一言で配信がチルタイムへと移行した事を理解する。同接数も徐々に減り始め、残るのは彼女の本当のファンのみとなる。
『...さん、ありがと~。あ、今日お誕生日なんだ!おめでと~』
彼女に合わせてお祝いのコメントを送る。彼女を推す仲間の一人だ。祝いの言葉を贈るのは当然だろう。
『HMさんいつもありがと~』
「あっ...」
思わず声が出た。"HM"というのは俺のアカウント名だ。
彼女は常連の視聴者を覚えており、コメントを見かけた際はこのように反応してくれる。それが彼女が人気となる理由の一つだだろう。
『...さん、いつもありがと~。...あれ?』
微かにチャイムの音が聞こえた気がする。ウチのインターホンは反応していないので、恐らく配信画面から聞こえて来たのだろう。
『...あ、ちょ、ちょっと待ってね!』
彼女の柔らかい声を聞きながらウトウトしていたのだが、少し慌てた声色に目が覚めてしまった。
カチンとマイクを切る音が聞こえた。その後は音声が途切れており、配信画面からは軽快なBGMだけが流れている。
「どうしたんだ?」
同じく気になるリスナーは多いらしく、様子を尋ねるコメントがちらほら流れ始めた。
彼女が離席する際、その理由を画面上に残したり、固定コメントで理由を残す事が多い。
それも無いという事は余程急ぎの用事なのだろう。チャイムの音が聞こえたので、恐らく来客か何かではないだろうか。...しかし、それも少し妙な話だ。時刻は既に午前1時を回っており、一般的な来客は考えにくい時間帯だ。
「...」
数十秒、そして数分が過ぎ、いよいよ何か起きたのではないかと心配する視聴者が現れ始めた。...もし、彼女が不審者襲われでもすれば...そのショックは計り知れないモノだろう。
「...あっ」
ゴソゴソと物音が聞こえた。
『はぁ...はぁ...んっ...ご、ごめんね...っ...!』
吐息を荒くしながら戻る彼女。
一斉に流れ始めるコメントには彼女の身を案じるモノが多い。
『んっ...ごめんね。...え?ううん、別に大したことじゃないよ』
息が乱れたままの彼女。しかし、彼女の無事が確認出来て安心した。
『え?トイレ?...もう、女の子にそんな事聞いちゃだめ...っ...だよっ!』
いつも通りの反応だ。少しセンシティブな問いかけには、このような可愛らしい反応を見せる。
『はぁ...はぁ...っ...♡』
尚も息が荒い彼女。...心配ではあるが、その妙に色気のある吐息に興奮する。
『あ、ううん、本当に大丈夫だよ。うん、そうそう。お客さんが来たの...っ...』
やはり来客で間違いないらしい。しかし、こんな時間に訪れるのはどのような関係性の人物なのだろう?
「こんな時間に珍しいね、と」
同じ疑問を抱いた視聴者は多いらしく、似たようなコメントがちらほらと流れている。
『こんな時間に珍しい?うん。私もびっくりしちゃった。突然来るんだもん...』
少し不満げな様子だ。予定外の来客なのだろう。
『ううん、ウーバーじゃないよ。こんな時間に食べたら太っちゃうもん。うん。そう、友達。...え?ち、違うよ?女の子だよ?』
彼氏?と尋ねるコメントに答えたのだろう。
...正直、俺もそう思った。別に人の恋路に干渉するつもりは無いけれど、仮にその通りだとすればショックだ。
『もう...いつも言ってるでしょ?私は彼氏なんて居ません』
そう。彼女は堂々と宣言しているのだ。
恋人は居ない。もちろん、だからといって俺たちにチャンスが有るとは思わない。
それでも...見知らぬ男に抱かれる彼女を想像せずに済むのだ。それだけでも心中穏やかに過ごすことが出来る。
『い、良いから続けるよ...んっ...♡』
不意に漏れる甘い吐息。元々柔らかい声質であり、時折漏れる色気のある声にはドキドキさせられる。
『こ、声がえっち?もう...そんな事を言う子は読み上げてあげません。ふんっ』
ワザとらしく不機嫌そうな声を作る彼女。それが冗談であることは直ぐに理解できた。
『....ふふふっ、冗談冗談♪○○さん、ありがと~』
直ぐに表情を緩ませてスパチケの読み上げに戻る彼女。
「...ふぅ...」
頭の片隅に残る不安が解消された気分だ。
『っ...ちょ、ちょっとごめんね...っ...♡』
再びトークを中断する彼女。
『ふぁっ...あ、あれっ?...どうして....っ....ああっ♡....』
妙に色っぽいセンシティブな声を漏らす彼女。どうやら、上手いことマイクがミュートにならないらしい。
コメント欄には『かわいい』だの『エッ』だの欲望丸出しのコメントが流れている。
「...」
正直に言うと、俺も興奮している。
『あっ...だ、だめ...んむぅ...っ...♡』
そして、その後は音声が途切れた。しかし、マイクをミュートにしたのでは無いらしく、時折物音が聞こえている。
「...?」
訳が分からない。一体何が起きているんだ。
『ご、ごめんね...っ...今日はちょっと...っ...体調が悪いので...っ』
途切れ途切れになる彼女の声。
尋常ではないその様子を心配する声も多く、彼女の身を案じるコメントが数多く流れている。
『み、みんなありがと...っ...また今度、ちゃんとお礼するから...ふぁっ♡』
明らかに様子がおかしい。余程体調が悪いのだろう。...それ以外の可能性も脳裏に浮かび、心臓がドクドクと早鐘を打つように高鳴っている。
『じゃ、じゃあ...またね。ばいばい...っ』
そう言って彼女は画面を切り替えた。
いつもの配信終了画面に切り替わり、BGMも段々とフェードアウトしていく。
「...ふぅ」
一体何が起きたのだろうか。様々な可能性が考えられるので心配になるのだが、どれも裏付ける事が出来る程の情報が無い。
『...ゆうくんのエッチ』
『ごめんごめん。みずきが可愛すぎるから我慢できなかった』
「!?」
配信が終わったと思いきや、突如として音声が流れ始めた。...しかも、彼女の声だけでなく「ゆうくん」と呼ばれた"男"の声が聞こえる。
コメント欄もすごい勢いで流れ始めた。しかし、画面を切っているのか、はたまたカメラを切っているのか、彼女がその様子に気づくことは無い。
それに―――
「みずきって...誰の事だ?」
彼女の活動名に『みずき』という名前は含まれていない。
『もう...危ないところだったよ?コレを
『コレって何のことかな~?』
『そ、それは...っ...もうっ!ゆうくんのヘンタイっ!』
『ごめんごめん。でも、コレ...の、事だよね?』
『んっ♡搔き回しちゃ...だめっ....ああっ♡』
『ほら、みずき見て。こんなに濡れてるよ』
『い、いわないでってば...っ』
『こんなにおっきいオモチャを
『ゆ、ゆうくんに言われたくなっ...んぅ...れぅ....ちゅ....♡』
『ん...』
永遠と流れる湿った水音。
その時、ゴトンと何か硬いモノが落ちる音が聞こえた。
『ぁ...抜けちゃった...♡』
『みずきのココがトロトロだからね~』
これは...間違いない。確実に肉体関係の有る男女の会話だ。
今、スピーカー越しに聞こえるのは、男女が舌と舌を絡め合う濃厚なキスの音だろう。
「うそだ...うそだよな....」
ガクガクと全身が震える。
そ、そうだ。これは"彼女"ではない”みずき”なる人物の事だ。
しかし、ちらりとコメント欄に目を向けた際に見つけた一言が目に入る。
【この人の前世って"mizuki"って名前じゃなかった?】
どうして、それを調べようと思ったのか分からない。多分、相変わらず湿った水音と彼女の甘い嬌声が響く配信画面から目を背ける為なのだろう。
「...mizuki、前世...と」
検索すると、直ぐに情報を得る事ができた。それどころか、一発目に表示されていた。
「....まじかよ」
なんと、彼女は本名でもある"mizuki"という名前でアイドル活動をていたらしい。そして、アイドルとしては引退しており、活動名を変えて配信活動をしているとのことだ。
しかし、このサイトに書かれている事がデタラメである可能性も高い。
俺は、サイト内のリンクをタップして"mizuki"の動画を開いた。
【やっほ~mizukiだよ~】
柔らかく優しい声。何度も何度も聞いた...あの声だ。
「あ....あぁ....」
スマホのスピーカーから流れてくる声は、間違いなく彼女のモノであった。
そして、画面の中で踊る彼女は...それはもう可愛かった。どうしてアイドルとして活動を続けなかったのかと思う程だ。
『だめっ...ああっ♡♡』
『だめじゃないよ。んっ...』
『だめだめだめっ....きもちよすぎて....もう....あああっ♡♡』
スピーカー越しに聞こえる男女の甘い蜜事。その声が彼女のモノであることは明白だ。
『ん...凄く濡れてるよ?配信中も興奮してたの?』
『そ、そんなこと...ああっ♡♡舐めるの...だめぇ...っ♡♡』
ギシギシと軋む音が聞こえる。椅子に腰かけたまま愛撫をされているのだろうか。
『大丈夫、分かってるから。結婚する前から変わらないもんね』
え....?結婚....?
『言わないで...ぇ...♡♡』
『結婚する前の...アイドルのmizukiの頃にもローター
『だって...あなたが
『え~?そうだった~?』
『あああっ♡♡ごめんなさいごめんなさいっ♡♡♡』
ぐちゅぐちゅと湿った音が聞こえる。一体何をしているのだろうか。
『本当の事を言ってごらん?』
『わ、私も興奮しましたっ...♡あなたに命令されて気持ち良くなっちゃいましたっ♡♡だからそんなに...搔き回さないで...っ...あああっ♡♡』
「あ....あ....」
耳を塞ぎたくなるような言葉ばかりなのに...何故かブラウザを閉じる事が出来ない。
心が抉られるような気分だというのに...股間はガチガチに勃起したまま戻らない。
『よしよし。良く出来ました。みずきは良い子だね』
『ふぁっ...えへへ...♡』
こんな状況でも...彼女の声が可愛いと思ってしまう。
こんな事を聞かされても...その柔らかく透き通る声に癒されてしまう。
『みずき...ん...』
『んっ♡ゆうくん....れぅ...んんっ...♡♡』
舌と舌を絡ませる湿った音が聞こえる。
脳裏に浮かぶのはmizukiが知らない男と濃厚なディープキスを交わしている姿だ。
『ちゅ....んっ...ねえ、ゆうくん...♡』
まるで何かを懇願するかのような甘ったるい声色。
『どうしたの?』
彼女の耳元で囁いているのだろうか?先ほどより声が聞こえにくい。
『ねえ...お願い...もう...こんなに濡れてるの...っ...』
彼女の声も小さくなる。しかし、その甘えた口調は何かを察することが出来た。
『ちゃんと言わないとわからないな~』
『うぅ...ゆうくんのいじわる...』
甘ったるい恋人同士の会話。....いや、夫婦か。
『ほら、言ってごらん?』
『うん...きょ、今日も...あなたのアツアツの子種を...みずきのあかちゃんのお部屋に注いでくださいっ...♡♡』
『よしよし。良くできまし...たっ!』
ぱちゅん!と濡れた音が響く。
『あああっ♡♡♡♡』
ギシギシと軋む音と、彼女の激しい喘ぎ声が響く。
「くっそぉ...」
俺は...気が付けば自分の愚息を握っていた。
悔しいのに...悲しいのに...興奮が止まらない。
『あっ♡あっ♡あああっ♡♡』
ぱちゅん、ぱちゅん、ぱちゅんとリズミカルに響く抽挿音。
『ふあっ♡♡』
何気ない日常を語る柔らかい声も...
『だめぇっ♡♡』
透き通るような美しい声も...
『また...イクっ...ああっ♡♡』
全てが淫らな嬌声で塗りつぶされていく。
『あああっ♡♡』
激しい喘ぎ声を上げた後、僅かな静寂が流れる。
『みずき...ん...』
『ゆうくん...んんっ...♡』
再び聞こえ始めるディープキスの音。
『みずき、横になろうか』
『うん♡』
ゴソゴソと物音が聞こえた後、声が少し遠くなる。
『今日は何回シよっか』
『んっ...いっぱい...してほしい...♡』
『そっかそっか。それじゃあ...』
『んっ...ゆうくん...?』
少し間が開いたのち、再び男の声が聞こえた。
『みずき、もう一人、子供欲しいって言ったよね?』
『ふあっ...う、うん...』
もう1人....という事は既に―――
『みずきのここに...もう一人出来るまでやめないよ』
ああ...そんな....
『はい...みずきを...孕ませてください...あなた♡』
それから間もなく、アカウントは削除。彼女は結婚と第二子の妊娠を報告して引退したのであった。
それからの俺は...ネトラレモノ以外では勃起しなくなってしまった。