フラダリと別れた後、マサル達は旅を続けていた。
「マサル、この子のお陰で楽ちんになっていいね」
「ああ、そうだね・・・」
アストルフォ達はジジーロンに乗っていた。ジジーロンはゆっくりと動いて森の中を進んでいった。アストルフォとマサルのポケモン達もジジーロンに乗って休んでいた。
「今までは歩きだったけど、これからは移動が楽になるね」
「ああ、ジジーロンに感謝だね」
アストルフォ達が言うとジジーロンは感謝されるのが嬉しいのか快心の一声を上げた。
「ジジーロンも役に立てて嬉しいみたいだね」
ジジーロンに乗せられて森の中を進んでいく。そして開けた場所まで辿り着いた。
「陽の光が差し込んでいるね」
アストルフォは陽の光を感じて背伸びをしていた。ジジーロン達は思い思いに寛いでいた。
「さて、何をしようかな?」
「そうだね、食料でも探して、あれ?」
するとアストルフォが誰かがいる事に気付いた。
「誰だろう、あのおじさん・・・」
「アカギ・・・?」
マサルは前世の記憶で彼がギンガ団のボスのアカギだと気付いた。
「とにかく声をかけてみよう」
「あ、ああ」
アストルフォ達はアカギに近付いた。
「お前達は?」
「僕はアストルフォ、こっちはマサルだよ」
「私はアカギ、ギンガ団のボスを勤めるものにして完璧な世界を作り上げた男だ」
「そんなおじさんがどうしてここに?」
「完全な世界を作った時に時空の歪みに巻き込まれ、レインボーロケット団に世話になったが、今度はこの世界に迷い込んだようだ・・・」
「そうなんだ・・・」
アカギは空を見上げた後、アストルフォ達に聞いた。
「ここには人の気配は感じられない。ここは、私の求めている世界なのか?」
アカギが自分の理想とする世界なのかを聞いた。
「え、そうかな。でも穏やかな感じはするよね。叔父さんの言う理想の世界がどんなのかは分からないけど・・・」
「そうか・・・。お前達からは守りたい何かを感じる。恐らく、ここも私の望む世界ではないのだろう・・・」
そう言うとアカギは瞳を閉じて黙った表情をした。
「おじさん、あまり気を落とさない方がいいよ。この世界だってそんなに悪い物じゃないかもしれないし・・・」
「私が求めている世界は、感情の無い静寂な世界だ。お前達からは必要のない感情が感じられる。私には必要のないものだ」
「おじさん、それは間違ってるよ。感情があった方が楽しいよ。感情があるから嬉しく感じたり、好きな物を楽しめるようになるんだ。その方がきっといいよ!」
アストルフォは毅然に言ったがアカギは首を横に振った。
「ふん、お前達とは分かり合えないだろうな。時間の無駄だったな。私はこれで失礼させてもらう」
「あ、ちょっと!」
アカギが去ろうとした時だった。一匹のポケモンが泣きながらやって来た。
「あれ、どうしたの?」
「カラカラだね。何かあったのかな」
「どうしたんだい?」
アストルフォが聞くとカラカラは泣いていた。
「何かあったみたいだね。助けてあげようよ」
「ああ、そうだね」
「おじさんも手伝ってくれるよね?」
アストルフォがアカギの方を向いて言った。
「何?私もだと・・・?」
「おじさん、腕がありそうだし、手伝ってくれるでしょ?」
「何故私まで、私には関係ないだろう・・・」
「だとしても、困っている子を見捨てるなんて可哀想だよ!助けてあげなくちゃ!」
「・・・・・・・」
カラカラをジジーロンに乗せてカラカラの住処に向かっていった。ジジーロンにはアカギが乗っていた。
「ありがとう、おじさん。一緒に来てくれて・・・」
「勘違いするな。世界のありようを調べるだけだ。データは取っておかねばな・・・」
「とか言って助けてくれるんでしょ、ありがとう♪」
「ふん・・・」
アカギは素っ気ない態度を取って目を閉じていた。ジジーロンに乗ってカラカラの住処に向かっていった。