「すっご!見てよ朋子!本当に木内選手だよ!?」
「ほ、本当だ。近くで見ると大きいね…」
「」
その日の雷鳴にも似た衝撃を忘れはしない。2度目の人生を歩んでかなりの年月が経った。まさか今頃になって、自身が物語の登場人物かもなんて思う日が来ようとは。
ポカンと開いた口のまま、頭の中では走馬灯の様に今までの人生がフラッシュバックされていた。
「雄之、ほら起きなさい」
「ふぁーい…」
今世の母に揺すられ、大きな欠伸をしてから目を覚ます。
木内雄之。新たに付けられた名前と共に自分は産まれ落ちた。物心ついた頃に全然の記憶が蘇り、あ、これ転生かなと何処か冷静になった思考が結論づける。
父と母の間に一人息子として産まれ、そこそこ厳しく育てられながら日々を過ごす。2度目の人生でなければ特筆すべき点は其処まで無い生い立ちだ。
「うげっ!?」
「よしっ!」
「流石タケ!また三振だぜ!」
唯一人と違う所を挙げるとすれば、それはフィジカルの違いだった。前世では特に優れた肉体という訳ではなく、可もなく不可もなく。しかし今の体は違う。ぐんぐん伸びる背に筋肉の付きやすい体質。体を動かす事が2度目の人生での楽しみになった。
「ラスト1周!頑張って走れー!」
『あーい!!』
自分の才能に気付いてからは一つのスポーツに絞って磨きに磨き上げた。何かと縁があった野球を本格的に始め、幼い頃から真面目に訓練メニューを熟す日々。キツくはあったが成長も実感したし、振り返ってみれば充実していたと思える。
「任せたぞ、雄之!」
「しっかり決めてくれよ!」
「おう!」
記憶の中では観客に過ぎなかった自分が、甲子園にまで登り詰めるとは。有名校に入り熾烈なレギュラー争いを勝ち取り、ピッチャーとしてマウンドに上がる。何処か夢見心地な気分だ。
「やったわね!雄之!」
「良かったぁ…」
「ハハ、何で2人の方が喜んでるんだよ」
息子に指名が来たのが相当嬉しかったようで、母は飛び上がり喜び。父は安堵の息を吐いた後全身の力を抜いた。此処まで喜ばれると苦笑いを浮かべてしまう。でも、嫌な気持ちではなかった。
「木内、テレビ局からオファーがあったが行けるか?」
「構いませんけど、何のオファーですか?」
「これが企画書だ」
下積み積んだ後は徐々に試合に出させてもらい、成績を伸ばしていった。少しづつだがファンも増えていき、外を出歩くと握手やサインを求められるのだからちょっと良い気分だ。
そんな折、あるテレビ局からお誘いが来た。一度は聞いた事のある局名に驚きつつ、渡された企画書へと目を通した。内容は野球少年、いや女の子も居るから適切ではないか。要は子供達に野球選手が指導をするとかそんな感じの企画だ。いきなり現れるから少しドッキリ要素もある。
「スケジュール空いてるなら大丈夫です!」
「そうか。なら頼んだ」
「はい!」
こうして運命の日とは知らずに呑気にOKを返したのであった。
「うわ!本物じゃん!すげー!」
「あ、握手お願いします!」
(うーん、こういうのも悪くないなー)
台本を頭に入れた後、合図と共に顔を出す。すると悲鳴にも似た叫び声が子供達から聞こえ、あっという間に周りは野球少年&少女達に埋め尽くされた。尊敬の眼差しを向けられるのはとても気持ち良い。表面上は爽やかなスマイルを意識しているが、内心ではだらしない笑顔であろう。
「じゃあ新井から順に自己紹介してくれ」
「はい!新井素羽です!宜しくお願いします!」
(……ん?)
「の、野毛朋子って言います!こ、こんにちは!」
男女混合のチームとは聞いていた。だから女の子が居ても不自然ではない筈。然し新井素羽という女の子、続いて野毛朋子という名前を聞いてからどうにも胸騒ぎがした。
「あの!木内選手の試合見ました!カッコ良かったです!!」
「お、おお、ありがとな!」
(新井素羽…新井…素…羽…?!)
どうにも引っ掛かる。何回も名前を頭で繰り返していくと、パッと遠い記憶の中からソレは蘇った。
新井素羽。コードネームクローザー。怪盗団として
(あ、俺じゃん…)
此処までシチュエーションと名前が一致すれば自分を誤魔化す事も出来ない。幼い新井素羽からの握手に応じつつ、何とか内面の荒れようを隠した。今にも叫びたい気持ちだがそれをやったら社会的に不味い。ギリギリの理性が抑えつけてくれた。
「よし、全員木内選手に感謝!」
『ありがとうございました!!』
「み、皆!頑張れよ!」
何とかその後の企画や触れ合いもこなした。自分だけの仕事ではない。送り出してくれた球団に泥を塗る訳にはいかないのだ。作り笑顔を常に意識しながら最後の挨拶を終える。
「木内選手!もう1回投げるの見せてください!」
「駄目だって…木内選手も困ってるでしょ?」
「ちぇー」
「アハハ…また今度にね?」
撮影が終わった後のファンサービスも忘れない。ボールやグローブ。受け渡されたそれぞれの野球道具にサインをしてから、やっと帰路に着けた。
(マジかー…)
帰りの送迎バスに乗りながら頭を抱える。今更この世界が物語かもなんて悩むとは思わなかった。もう充分に頑張ったし今も頑張っているのにこれはキツイ。しかもだ。
(敵役ってお前…)
詳しくは覚えてないが確か一番最初のボスだった気がする。残念ながら木内雄之が出る作品は最後まで追えなかったが、同じペルソナ系列の話からして世界の滅亡とか関係あるんだろうな。そう考えると気分が落ちてくる。
(…取り敢えず情報収集しないと)
何を調べればいいのかは分からない。然し行動してないとネガティブ思考に押し潰されそうだ。少しでも動いて気を紛らわせないと苦しい。
「…んー?あんまりヒットしねぇな…」
選手として稼いだお金で買ったマイホーム。我が家に帰ると調査を開始する。とは言っても思い付いた、思い出した単語を片っ端から検索するだけなのだが。意外な事にヒット数が少ないのだ。
(…完全にペルソナの世界ではないのか?)
登場人物が自分も合わせて居ただけで、未来でペルソナ関連の事件が起こるとは確定していない。少々楽観的ではあるが、此処まで単語がヒットしないとそうも思いつつある。
(というかそうあって欲しい!)
よりによって木内雄之という男は敵役なのだ。わざわざ敵になりたい欲求なんてない。今の所生活も安定しているし本当に勘弁して欲しい。
それからも悩みはしたが疲れから来る睡魔に任せて眠りに就いた。困った時の神頼み。特に悪い事してないんで許してくださいと念じながらその日は床につく。
「よっと…相変わらずいい球投げるな」
「へへっ、練習頑張ってるんで!」
(それだけで投げられたら、苦労はしないんだけどな)
今、自分は新井素羽とキャッチボールをしている。幸いなのか不幸なのか。新井素羽の自宅と我が家はあまり遠くはなく、もやもやした気持ちを紛らわす為にちょくちょく素羽が居るチームを見に行っている。
元から木内雄之という選手のファンだった事もあり、素羽とは早く打ち解けた。名目として素羽の才能が気になったと言いはしたが、日に日に凄まじい速度で成長する彼女を見ると強ち嘘でもないなと思いはする。
「素羽はプロを目指してるのか?」
「うん!木内選手みたいにかっこいいピッチャーになりたいんだ!」
「そうか」
(純粋に持ち上げられると気恥ずかしいな…)
今はガンガンに野球一筋な素羽だが、自身の記憶では野球を辞めていた筈。理由は確か、スランプになった木内雄之の原因が自分にあったから。それ故に木内がスランプを機に引退したのも自分のせいだと気に病んだのだったかな。…大体
となると特にスランプも無く順調に野球生活してるんだから、素羽が野球を辞める理由も無いのか。地味に流れが変わってるな。
「またねー!」
「気を付けて帰れよ」
こうして空いた時間に素羽、偶に朋子が混ざる交流が続いた。2人が成長し続ける間も、不調はあれどもスランプまで低迷する事は少なく、それも何とか解決は出来ていた。だからか未だに新井素羽も野球を続けたままである。
「ラスト…!あー!疲れたー!」
「お疲れさん、ドリンク飲むか?」
「くださーい…」
中等部に上がると体付きもしっかりしてくる。アドバイスをしたからか過度なトレーニングも積まず、適度に良い筋肉が付いてきたのは見れば分かる。何時からか当たり前になった自宅のマシンを使った筋トレを終え、素羽は汗だくのまま床に倒れ伏した。
「雄之さんは歳の割に元気だよねー…」
「歳は余計だ。常に鍛えてないと直ぐに衰えるからな」
「あー…きっつ…」
(聞いてねぇなこいつ…)
さんは付けているが何処か舐めた態度にも思える。昔は憧れから丁寧に接してくれたのに、思春期になると生意気さが増すらしい。ふぅと溜息をついた後に仕返しとして冷えたドリンクを当ててやる。…飛び起きたな。
「…今日はこっちのトレーニングしないの?」
「疲れてるだろ?」
「…まあこっちは別腹かな~って…♡」
冷たいドリンクを当てた事で暫しじゃれ合いが続いた。じゃれ合いが済むと素羽の方から流し目でお誘いがあり、言葉と共に自然と手が自分の下半身へと伸びてきたのだ。
「うわ…♡カチカチじゃん…♡…◯学生に興奮し過ぎでしょ♡」
「お前はおっさんに興奮し過ぎだな」
「むっ…そんな減らず口直ぐに叩けなくしてやるから」
ボロンと出て来た肉棒は硬く張り詰めている。素羽の女性らしくなった手が肉棒を包むとビクリと震えた。その反応に笑みを浮かべながら素羽は挑発的なセリフを吐く。しかし返された返答が気に入るものではなかったのか、少しむくれた様子で次の行動へと移る。
「ちゅる…♡れろ…♡ちゅぢゅ…♡」
(あーもう…♡くっさいなぁ…♡もっと好きになっちゃうじゃん…♡)
素羽の口内がトレーニングで蒸れた肉棒を包む。トレーニング後だから臭うモノを、眉を顰めながらも丹念に舐め取っていく素羽。◯学生とは思えない貪欲さと技巧に声が漏れ出た。
「いふでもぬいてあふぇるから…♡うはきしひゃらめらよー…♡」
「あー…すっげえ気持ち良い…」
(…聞いてないし…もうっ♡)
「──うおっ!?」
素羽とこのような関係になったのは切っ掛けがある。それは貴方の女性との熱愛報道だ。真偽自体はあやふやでもこういった記事は偶に出される。少なくとも今回写った女性とは仕事上の関係だったのだが、それを見た者がどう思うかはまた別。
素羽にこの報道について質問され、真相自体は直ぐに分かったのだが。それ以来素羽の様子がおかしくなった。一度自分の想いを自覚してからは時間もそんなには掛からない。ふとしたアクシデントから関係が深まるのは早かった。
「ずるるるっ…♡♡」
「くあっ…!」
肉棒に吸い付き、強く啜る素羽。尿道から全て引っこ抜かれそうなくらいに吸われて、腰が浮いてしまう。
「れろ…れろ…♡♡ずるるるっ…♡♡」
「うっ!?」
「んっ…!♡」
我慢は早々に決壊し、吸い込まれる様に肉棒から放たれた精が飲み込まれていく。ぷるぷると足を震わせながら素羽の口に射精を行った。
「んっ…♡あっ…!♡」
「素羽の中は締まりがいいなぁ…」
「…誰かと比べてたら叩くから」
(あ、やばっ)
ソファに座った自分へと跨る。そのままゆっくりと挿入を始め、肉棒が素羽の中を掻き分けていく。自分用に熟れた中はしっかりと肉棒を全部納め入れ、素羽は挿入し終えただけでも息を大きく吐いた。
その時につい出た言葉に素羽の目が鋭くなるが、何とか見逃して貰えた様子。
「んっ♡んっ♡ああっ♡」
「素羽のケツは揉み心地最高だな」
「ケ、ケツって言わないでよ…♡恥ずかしいでしょっ♡」
もみもみと素羽の尻を揉み込み、撫で回しながら腰を振る。突き上げるとギュウッと抱き締めてくる強さが増していく。耳元で聞こえる素羽の嬌声を聞きながら股間の一物を更に太くした。
「チンポ気持ち良いか?素羽」
「うんっ♡気持ち良い♡♡気持ち良いよオチンポ♡♡」
「そろそろ出すが、何処に欲しい?」
「なかっ♡なかにくださいっ♡♡」
立ち上がると素羽を抱えながら激しく腰を振る。頭がおかしくなる程に突くと、素羽も従順になっていく。甘えた声で精液を求める教え子にザーメンを注ぎ込んだ。獣の様なイキ声を上げながら激しく素羽は絶頂する。
「ふー…出た出た。どうだった、素羽?」
「ふぅ…♡ふぅ…♡」
「…今は無理か」
「ふっ♡ふうっ!?♡」
「ほら、もっと腰振れ」
「は、はい…!♡」
背中を向けた体勢で腰を上下に振る素羽。視線の先で上下に揺れる尻が眼福。時々腰振りに合わせて突き上げてやるとイキ狂う様子が堪らない。
──びゅるるっ!びゅるっ!!
「ふぅ…!♡ふぅ…!♡」
2度目の射精を注ぎ込み、震える素羽を眺めていた。この位置からは見えないが、今の素羽はさぞ雌らしい表情を浮かべている事だろう。
色欲担当は竿役にしやすい。