一応全話投稿しますが次はいつになるか未定です。
ドレイクと呼ばれたその男は彼女を逸らせてその白い首を、露わにしてひと思いに咬みついた。
「あ゛あ!あああ~~~♡」
すでにいくつかの紅い点のある首筋に、その男は鋭く伸びた2本の牙によって新たな傷をつけた。血が首を伝って彼女の衣服を紅く染める。しかしすでに男によって血の媚毒を打ち込まれた彼女が感じるのは昏くも甘い快楽だけだった。
ーどくんっ、どくんっー
彼女の心臓が脈を打つたび、男の牙から生命のエキスが吸い取られていく、本来なら恐れるべき状況であろう。
「ふうん…♡もっと…もっと…」
彼女がさらなる快楽を求めると男はその鋭い爪で、彼女の血が付いているシャツを引き裂き、彼女のブラを露出させた。さらにそのブラも中央の谷間のつなぎ目を裂いてその乳房をあらわにさせる。
「あっ…イヤっ…♡」
豊かな乳房の先端、その乳首を爪弾きにされて、彼女は拒絶の声を上げる。しかし、すでに快楽の沼に落ちている彼女のそれは形だけのものであった。男は彼女の血を飲みながら、右手で彼女の乳房をもみ、みその柔らかさを堪能する。
吸血鬼にとって吸血は食事の要素もあるが、それは肉欲のすぐ隣にあるものだった。男にとってはその傾向が強く、吸血行為と性行為はほぼセットのようなものだった。
そして吸血鬼の指は彼女の滑らかな腹の感触を感じながら、下に降りていく。彼女の履いたホットパンツの中に侵入していった。
「あ♡…あぁ♡」
そのまま容赦なくその隠された秘部をまさぐって、淫裂をなぞった。
「ひ、ひうぅ…♡」
彼女がその官能の刺激に身を震わせるのも構わず男は膣内に指を進めた。
「………」
その性器の中が愛液で濡れてきたところで、感触に興ざめしたのか何なのか男はまさぐる右手を止め首からも牙を抜いてしまった。
「へぁ?…ど、どうして?」
「…残念だが君は不合格だ」
男はそう冷淡に告げた。しかし彼女は何を言われているのかを理解することが出来ない。
「君は性奴隷として隣に置いておくには何かそそられなくてね」
「ああ…そんな!」
性奴隷という一般的には忌むべき立場に着く権利を取り上げられただけなのにもかかわらず、彼女は悲嘆の声を上げた。
「だが、君には永遠の若さと命を上げよう」
「え?」
男はその代わりとでも言わんばかりに人間が望んでやまないものを提示する。
「ただ無限の快楽と悪夢の中でね」
その言葉とともに、男は右手を伸ばした先に次元の穴を形成し、彼女を突き落すように入れた。
「きゃ…」
次に彼女が気づいた時には、暗い空間で壁に立つように張り付けられていた。その壁は生温かく柔らかで、生きているように脈打っている。
彼女はあたりを見回して快楽に酔っていた頭が覚めるように、青ざめた。周りには女体と思われるものがはみ出るようになっていた。壁にオブジェのように埋まっている女たちは確かに生きているようで、時折脈打つように震えていた。
「やぁ、気分はどうそこはね、君を永遠に生き続ける血液タンクにする魔法の壁なんだ」
「そんな…どうかご慈悲を…」
女は絶望した表情で、身を乗り出そうとするも手先足先は壁に埋められていて動けない。視界に入った吸血鬼の男を見つめる。その懇願する表情を意にも返さず、男は手で合図をする。
すると肉壁が変化を始める。彼女に目隠しをする。死して彼女の肉体は周りの者たちと同じように壁に埋め込まれていく。
「ま、待って…」
女が恐怖に震えながらその言葉を搾り出したところで壁から染み出た魔力によって、彼女の意識は外の世界から隔絶された。
「気が向いたら、抱いてあげることもあるかもね」
男は聞こえてもいないその言葉を、同じように壁に埋まっている女たちにかけてきた。しかしその言葉が現実になったことは一度もない。彼はその名の通り、鬼なのだ。女たちは壁によって生かされ、悪夢とも淫夢ともつかない、夢を時空間が切り離されたこの空間で見せられ続けるのだ。そのどうしようもない情念で熟成された女の血は同じく壁を通して死なない程度に抽出され、吸血鬼に提供される。この壁は新しく入ってきたこの女がいなくとも、すでに男が生きていける量の血を永久的に提供できる。
つまり男は、もう人間を襲う必要はないのだ。にもかかわらず、彼は若い血を求め続ける。特に、若い美女の血を…。
「いい夢を…」
その言葉を最後に吸血鬼は、次元の穴を開き外の世界に歩み出す。そして女たちは誰にも見られることもなくその肉感的な肢体を壁の外に晒し続ける。
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