ドレイヴォック・マリキアス・ヴォルデンハイムは吸血鬼である。この男ははるか昔に吸血鬼となり、様々な魔術を学び人間からするとほぼ完全な上位者となり、並行世界を渡りながら、本人も認識できないような長い時を気ままに生きてきた。
また彼は無類の女好きである。様々な世界で美女をつかまえては、官能的快楽をもたらす吸血とともに淫らに交わって手籠めにすることを至上の悦びとしている。この男はそんな低俗な吸血鬼であった。しかしだからこそ、彼が奪ってきた女たちの関係者以外に敵を作ることは少なく、その少ない敵も奪った女の記憶を消すか、異世界への逃亡によってどうにかしてしまえるのだった。これはそんな気楽な吸血鬼のどこまでも低俗で背徳的な性の宴の記録である。
※
今回ドレイクが目を付けたのは、おとなしそうな雰囲気と年不相応にグラマラスな女体を持つメガネに三つ編みの美少女、立川瑠璃である。高校生である彼女は現在失恋中であった。仲の良かった幼馴染の男の子が彼女とは別の女子と付き合い始めたのだ。
立川瑠璃は聡明で誠実な少女である。自らの思い人が恋人を得て自分の恋が破れたからと言ってすぐにその動揺を表に出すことはない。己の嫉妬を彼とその恋人にぶつけるのは正しいことではないと知っているから、だから彼女はいつもと変わらない様子で帰路を歩む。
しかしその道すがらに、異物が現れた。背の高い男だ。黒ずくめの服、顔は良く見えないが明らかに異様な雰囲気を纏っている。彼女は本能的恐怖を感じ、足を止める。眼鏡越しの瞳が揺れる。そのしぐさをそれは見逃さなかった。
「お嬢さん、淋しそうだね」
その男の声は震えが来るほど甘かった。聞いているだけで頭が砂糖漬けになってくらくらするような…。
男はすっとこちらに近づいてくる。思考する前に彼女の脚が後ずさりを始める。しかし彼女の脚はうまく動いてはくれない。
そこまで来て瑠璃は、目の前にいる男が本当に異常なのだと確信する。状況を分析するため、あたりを見回すとさっきまで晴れていたはずの通りに霧が立ち込めていた。その霧はドレイクが彼女を逃がさず、かつ邪魔者を入れさせないために発生させた魔術の霧である。
彼女はすでに術中、立川瑠璃が吸血鬼のモノとなる運命は決したのだ。
「俺ならその心の隙間を埋めてやれる」
男はそんなことを言ってさらに距離を詰める。瑠璃が冷静なら質の悪い甘言だと切って捨てることもできるだろうが、今の彼女にはなぜか刺さってならない。それは男の持つ魔性故でもあったが、彼女が心の底で望んでいた言葉だからでもあった。
「だから、俺と一緒に来ないか?」
「…え?」
瑠璃は理性で拒絶の言葉を言おうとしたが、出せなかった。
「さぁ…」
「…っ⁉」
男は瑠璃の右腕をつかむ。彼女が感じたのはその逃げられないであろう、握力への恐怖ではなく、背筋まで響くような冷たさだった。
瑠璃は男の正体を知ろうと、その貌を覗き込む。
整った顔が見えた。日本人には見えなかった、それどころか同じ人間とは思えない顔、それほどの美しい顔だった。叶うならいつまでも見つめていたい、瑠璃はそう思った。
しかし、笑みを浮かべる男の唇からのぞいたものを見て、彼女の理性は一時的に戻ってくる。
「あなた何なんですか…⁉」
瑠璃は沸き上がった恐怖に身を任せて男の手を振りほどく。
「俺か?俺は吸血鬼さ」
男ははその証とばかりに牙を見せる。
「吸血鬼…?ふざけたこと言わないでください!」
瑠璃は戻ってきた理性を一気に巡らせる。相手が何者にしろ、ろくな存在ではない。助けを呼ぶぼう。彼女は男と距離を取りながら、携帯を取り出し、開く。男はそれを黙ってみていた。
「圏外…?」
画面には圏外表示が映っていた。この周辺で今までになった記憶はない。
「助けを呼ぶことはできないよ」
男は好きにしろと言わんばかりの落ち着きようで言った。
「君はもう俺から逃れられないんだ。だからもう、抵抗する必要はない」
こちらの心を見透かしたような言葉に瑠璃は激しく動揺した。
「そして恐怖する必要もない。俺は君を傷つける気はないからね」
「じゃ、じゃあ何が目的?」
喰う気がないなら、吸血鬼がいったい何の用なのか。それを測りかねて瑠璃は恐る恐る聞いてみる。
「君を俺のコレクションとして迎えたいんだ」
「コレクション……?」
「そう、俺は美女に目がなくてね。君のように美しさを持つ女性はぜひ手に入れたいんだ」
そこまで聞いて瑠璃は気が付いた。男の下劣で厭らしい、下心に満ちた視線に。彼は上品な言葉を選んではいるが、実態はもっと俗っぽい心情を持っていることだろう。
「そんなこと言って……本当に女性がついてくると思うんですか?」
湧きあがった嫌悪感から、瑠璃は気力を取り戻し拒絶の意思を見せる。
「思うさ、俺には魔法があるからな」
この男は自分のことをどこまで知っているのか、その疑問が彼女の押し込めていた恐怖の勢いを盛り返させる。
「私がその気になれば君の心を塗りつぶして俺の言うことを従順聞く肉人形にすることができる」
「…………っ⁉」
私の話はどうなってしまうのだろう?この男に性処理道具として使い潰されるのだろうか。自分という存在を失うことへの恐怖、それが彼女の胸をいっぱいにしてしまう。縋るように想い人の名前を突いて出そうになった時、遮るように男はつづけた。
「だが、それではあまりに味気が無いだろう。君には君の意思で俺に踏み込んで欲しいんだ。俺を愛し、尽くすことで、その対価に普通の人の身では得られない快楽と永遠の時間が得られる」
「そんなものを目の前にぶら下げられて、食いつくほど私は破廉恥では…」
「そうだろうね。だがそれが君にメリットしかない選択だとしたら話も違ってくるだろ?」
自分はそんな堕落はしないという瑠璃の反論を男は先回りで潰してくる。
「君がここで断っても俺は君を操って、君を思う通りにする…となると君という人格そのままに俺のもとへ来た方が君にとってはメリットが大きい」
「…………」
確かにそうだと瑠璃は思ってしまった。しかし、それでも譲れない尊厳というものがあるはずだと思い直し逃げならないにしても解放を頼んでみよう健気にも彼女はそう決意した。
「せっかくのお誘いですが……っ!」
まだ瑠璃が折れないことを男は見越していたのか、彼女に急接近し、指で彼女を制止する。
「俺なら愛しの彼への想いも、それゆえの痛みも甘く溶かすことができる」
「あ……ああ……」
瑠璃の瞳が初めて大きく揺れる。なぜそのことを知っているのか、その疑問が浮かぶ余裕がないほど、彼女は動揺する。
「俺という叶わない悪、と出会ってしまったんだ。もう、潔白でいようとしなくていいんだ瑠璃。俺を言い訳にして、堕ちてしまえ……」
「あああ~~~っ!」
瑠璃は自分の心のいびつでもろい部分を畳みかけるように抉られて、決意の思考も霧散してしまう。
「…俺のところに来ればお前はもう、俺の愛するただの女だ」
「ただの…女…」
欲しい言葉を聞き心地のいい甘い声で耳に流し込まれ、瑠璃はたまらなくなる。目を閉じ必死に耐えようとする。
男はその隙に瑠璃の肩を抱く。一瞬彼女は肩を震わせるが、もはや振り払う気力はない。それどころか、回された冷たい腕の感触をひどく心地よく感じてしまう。彼はもしかしたら私を救ってくれる人なのかもしれない。そう思って瑠璃は彼の目を見る、否、見てしまった。血のように紅い瞳、吸い込まれそうな寒々しさを感じる。ただ目を離せない、離して欲しくない。
そこまで考えて瑠璃はやっと理解した。自分はもうこの人ものだと。そこから彼女が堕ちていくのは早かった。
「…ん、ちゅ♡」
瑠璃は求められるままキスをする。最初は触れるだけのものだったがその冷たい感触と唇の隙間から入る吐息だけで彼女は得も言われぬ多幸感を感じた。
「じゅる…んれろ♡じゅぷ♡」
そのキスはすぐに舌を絡める濃厚なものに変わっていく彼女はすぐに順応し、男の首に腕を回しより効率的に刺激を与え合えるようにする。
「は、ああ〜〜〜♡」
二人は一度口を離し息継ぎをする、男はすでに蕩けきった顔をする瑠璃を嬉しそうに見つめる。
「俺はドレイヴォック・マリキアス・ヴォルデンハイム…ドレイクと呼んでくれ。お前の血が欲しい…首を出せ…」
すでに瑠璃のすべてをモノにしたと確信する男は冷たく命令する。
「ドレイク様…は、はいっ!今すぐ吸ってください♡」
しかし瑠璃にとって主人から求められる以上に嬉しいことはもうなかった。胸下のリボンとボタンを引きちぎる勢いで取り除きその傷のない首筋を差し出す。
「あっ…ヤッ♡」
男…ドレイクは首筋を味わうように何度も舐める。瑠璃は反射的に声を出すが、これから来る破滅的な快楽を予感し、全身の熱が下腹部に集まってくるのを感じて震えていた。
つぷ。
微かだったが瑠璃は確かに牙が肌を貫く音を聞いた。そして最初に感じたのは冷たい牙の異物感、そして…。
「…!〜〜〜♡♡♡」
全身を破裂させる勢いで駆け巡る未知の快楽だった。経験したことのない感覚に瑠璃は声にならない嬌声を上げる。
ジュルジュル…ドクンドクン♡
男が血を啜り上げるのと同期して瑠璃の心臓が早音を打つ。彼女はその度に痺れるような快感に震え、股からはすでに下着が意味をなさなくなる量の愛液を垂れ流していた。
「んは♡んあ〜〜〜♡」
これはいい、これを味わうために私は生まれてきたんだ。そんな確信が瑠璃の脳を支配する。
出ていく血液と交換するように媚薬作用のある魔力が流れ込んでくるのが分かる…もう病みつきでどうあっても自分はこの人から離れられない。牙を通して魂に刻み付けられているようだ。こんな快楽拒む人間がいたとしたら愚かとしか言いようがない。この快楽を得られたことは至上の幸福だ。彼に愛でてもらうために、私は生まれてきた。これまで苦しかった出来事全てが報われて、受け止めきれないおつりが来た気分だ。
「はぁ、はぁ♡」
男が喉を鳴らす音を聞くのさえ、瑠璃には悦びに感じられた。
瑠璃は完全に脱力して、男に身を預ける。しばらくして男は名残惜しそうに口を首から離した。お楽しみはこれからなのだから瑠璃の命にかかわるようなことがあってはいけない。
「俺は瑠璃、お前を吸血鬼の仲間…眷属として迎えたいと思うがその前に、お前の処女が欲しい…よこせ…」
あまりに、一方的で配慮のない命令だった。一度男の腕から解放された瑠璃は、朦朧としたの中なんか何とか倒れ込まないように、何とか踏ん張った。男の命令は絶対で粗相をするわけにはいかない。
「は…い、ぜひもらってほしいです。あなたにすべて捧げます…」
瑠璃はふらつきながら、スカートをたくし上げ、愛液でぐしょぐしょになったショーツを見せた。ずり落ちそうになる眼鏡の位置も整える。愛しい人の姿をしっかりととらえておきたかったのだ。
男はそのしぐさに気を良くし、アイコンタクトで奉仕の指示を伝える。魔力を応用した暗示でそれを受け取った瑠璃は、少し屈んで男のズボンのふくらみを愛おしそうに指で撫でる。そして彼女は蕩けた表情のまま男の肉竿を露出させる。
「はあ…ああ~~~♡」
瑠璃はそれを目にしただけで、胸がいっぱいになった。彼女にはこのように面と向かって男性器と向かい合った経験はなかったが、それが規格外の雄性を有していることは、本能で理解した。その男根は、空気を隔てても伝わるほどに熱く、太く、大きかった。そそり立つ威容から、その硬さも感じられた。少なくともかの少年の持つそれとは比べる事すらおこがましいのだろうと、知らないことだったが、知ることができた。
「前戯の時間も惜しい、早く穴をよこせ!」
瑠璃はこれが一般的…と言えるかどうかは分からないが口での奉仕を命令されると思っていたので、拍子抜けだった。せっかちで可愛い…と瑠璃は思ったが、それ以上に嬉しかった。男のそれを認識した瞬間から、早く膣内に挿れて欲しくて挿れて欲しくて堪らなかった。
「はいぃ…私はもう準備ができています…私のオマンコ貪ってください…」
男は瑠璃の言葉を聞き終わる前にその異様に長くなった爪でビリィ!と彼女のショーツを引き裂いた。そして男は右手で瑠璃の片足を持ち上げ肉竿を淫裂に宛がった。
「どうぞ…んんん~~~‼お゛おお~~~♡」
男はニヘラと笑みを浮かべ、一思いに膣奥まで、ペニスを突き立てる。瑠璃はその衝撃を男の首に腕を回して必死に受け止める。そしてそれは痛みすら悦楽に置き換わった快楽の濁流だと彼女はすぐに理解させられた。
「あ゛あ~~~‼おっほ~~~♡♡♡」
彼女はその一突きだけで、普通の人間のメスの一生分絶頂したと錯覚するほど、絶大な快楽をぶつけられた。彼女は全身をこわばらせ、白目をむき、舌を出し、涙を流しながらアへ顔を晒した。破瓜の痛みも、もはや快楽のスパイスだ。その姿は彼女の積み上げていた知性をかなぐり捨てるようなことだったが、彼女は満たされていた。
これでいい…これがいい…そのピンク色の確信が彼女の脳を満たす…。
「ふふ…いいぞ…」
男は直ぐにピストンを始める。二人の身長では、瑠璃の自身の体重を子宮口で受け止めることになる。
「あ゛っ、イッっちゃう!」
男は彼女の子宮が壊れないギリギリの強さで子宮を叩く、その度にイナズマのような快楽が瑠璃の脳を襲い、果てさせる。すでに彼女の足元には大きな水たまりができている。
「ふ、ふふっ…」
「あっ…はぁあ♡ふあんっ♡」
ドレイクははリズミカルに響く水音と膣内の感触の心地よさに笑いをこぼす。彼自身も瑠璃を何としても手に入れると決めた。
「おっ♡イグッ…はう♡」
いつもは決して出さない卑猥な言葉と声音が、瑠璃から出る。さらに男の好みになれるように調教が始まっているのだ。
子宮口と亀頭がキスするたびに、2人の魂は分かちがたく結ばれていく。それは血のようにどろどろとした呪いの鎖だった。
そして、快楽の欧州にしばらく耐えていた彼女は剛直がさらに膨らんできたのを感じた。彼も絶頂が近いのだ。来るべき快楽を予想し、瑠璃は目を閉じ、覚悟を決めようとする。
「普通の射精ではつまらんだろう、吸血鬼なりのやり方でイかせてやろう…」
耳元でつぶやかれた瑠璃は背筋を震わせる、と言ってもすでに全身で必死に快楽を処理しようと震えていたのだが。これ以上何があるのか期待も大きいが恐怖もかなり大きくなる。それが訪れた時私は私でいられるのだろうかと。それを察したのか吸血鬼は優しく瑠璃を抱きしめなおし、左手は彼女を支える意思を示すように恋人繋ぎをした。
「安心していいんだ瑠璃。悪いようにはしない。俺に任せろ」
「…ぁ…はい…」
その言葉だけで瑠璃はドレイクを全面的に信頼し、もうどうなってもいいと思えた。
そしてついに吸血鬼が果てようとした瞬間、男は再び瑠璃に咬みついたのだった。
ドクンドクン!射精とともに吸血が始まる。
「…ああ…う…あ…あ゛あ゛あああ~~~‼」
片方ですら受け止めきれない、快楽を二重に送り込まれ、瑠璃は絶叫した。脳が焼け野原になるような人には過ぎた快楽だった。
血を吸われ、精液を流し込まれる。吸血と射精の脈動が同期する。瑠璃ははっきりとその熱を子宮で感じた。血を吸い出され、危機を感じた身体が失った体液を目の前のオスに満たしてもらえと身体が叫んでいるようで彼女はその行為にのめり込んでいく。
「ふっ、ふふ…」
「ふあっ…♡はぁあ…♡」
吸血鬼が雌を自分色に染め上げる快楽に笑い、瑠璃はあまりの快楽に啼いた。全身が激しく痙攣し、背を逸らせ体液をだらしなく放出する。その姿は人間と思えず、その瞬間から立川瑠璃という存在は官能を生産する機械になったのかもしれないと快楽に溺れながらもどこか冷静だった彼女は考える。きっとその気持ちよさ全てを受け止めきれていない。もったいないことこの上ない。と彼女は歯がゆく感じる。それを完璧に味わうためには…。
それは吸血鬼の必殺技、彼女が今後嫌というほど味わうテクだった。官能を産む吸血で性交の絶頂を何倍にも大きくするテクニック。それは人の身に余るものだった。自分だったものを取り上げられ相手の遺伝子をぶち込まれる。破滅的で冒涜的な行為であるが男への愛に染められた女にはそれも嬉しい限りだった。
瑠璃は意識が途切れる寸前、「お前は私のモノだ」と言われた気がした。彼女はそうありたいと願うが故に強くうなずいた。
※
次に瑠璃が目を覚ました時、彼女は全く違う場所のベッドで寝かされていた。
「ここは………」
紫を基調とした色彩の広くて、薄暗い部屋でただベッドの周囲だけが灯りで照らされている。
瑠璃の恰好は、パンツこそ履いていないものの、先ほど通りの制服姿。しかし、下腹部には異物感と、確かな温もりを感じる。
「夢じゃないんだ…」
さっきの快楽も、これからの自身の行く末も幻ではなかった。その実感が瑠璃にはたまらなく嬉しく思えた。
「目を覚ましましたか」
暗闇の中から声がかかる。
「誰?」
一抹の不安とともに瑠璃は声の方へ問う。
「私は吸血鬼ドレイク様の使いです。この後に転身の儀を執り行ます。覚悟がおありなら、入浴後こちらが用意した衣装に着替え、ドレイク様に謁見してください」
明かりのもとに進み出た。声の主もまた瑠璃に劣らぬ美女だった。踊り子のような中東風のドレスとフェイスべールを身に着けている。とても扇情的だった。
「なお、あなたが人としての生をお望みなら、元居た場所にお返しするように申し付けられております」
意味のない質問だった。瑠璃がその選択肢を選ぶことがないことは、彼女自身にも使いの女にも分かり切っていた。
瑠璃は指示通り、入浴する。シャワーを浴びた時に流石に精液を流し出す。もったいないがこれから生まれ変わるのだから身体は奇麗にしておくべきだ。それに名実ともに彼のモノになればまたいくらでも子種を注いでもらえる。
そんなことを考える彼女がふと自らの体を眺めると、下腹部にハート型のタトゥーのようなものが刻まれていることに気づいた。きっと彼のマーキングだと彼女は理解した。撫でてみると、彼の気配を感じた。自分が吸血鬼になる前にもすでに彼のモノであると勝手に決められている。その独占欲すら彼女には心地よいのだった。
入浴の後、瑠璃のために用意された衣装を確認する。それは卑猥な下着と言っていい代物だった黒い上下の下着で、フリルのあしらわれたブラ部分はハーフカップで豊満な彼女の胸を引き立てるだろう、ショーツ部分は腰ひもも含めて秘部を隠す最低限の面積しかない。そしてその淫猥さを誤魔化すように、薄紫のレースで全身を包む形になる、男の目を喜ばせるためだけの衣装だ。瑠璃にとってはこれを着て彼が喜んでくれるかだけが問題だったが。
着替えた瑠璃は先ほどの使いの女に導かれ、吸血鬼に会いに行く。道中の説明によれば瑠璃が今いる場所は、彼の魔法で形づくられた空間に存在する館であるらしい。ここは彼専用の娼館のようなものであり、瑠璃のほかにも彼に認められた美女たちが暮らしているらしい。なんと素晴らしいことか、自分はここで毎夜繰り広げられる淫らな宴の一員となれるのだ。そう瑠璃は喜ばしく思う。そして彼の気配を感じる気がして、目的地に近づくほど胸を高鳴らせるのだった。
ガチャと大扉が開く。そこにあったのはベッドとその上に座る腰に巻いたタオルだけを身に着けたドレイクだった。
「俺の血を受け入れ、眷属となる覚悟はできたか」
吸血鬼は僕にしたい者に自らの血を飲ませ、吸血鬼の同族とする。そう彼女は説明されるまでもなく理解した。
「はい、許していただけるなら、ずっとあなたのおそばにいたいです」
すらすらと瑠璃は言葉を紡ぐ。
「永遠の時間を、闇の中で過ごすことになるぞ。悪事に手を染めてもらうこともあるだろう…それでもいいのか?」
「はい、私にとって。ドレイク様からの寵愛と血の快楽以外はすべて無意味なものになりました。この場で受け入れてもらえないならどうか殺してください」
瑠璃はそんなことを口走るまでにドレイクに心酔していた。あの快楽を知ってしまっては、人としての幸福などつゆほどの価値もない、それが手に入らないなら生に意味などないと思うほどに。捨てられる未来を想像して恐怖したのか瑠璃は懇願するように声を震わせる。
「ふ…愛いやつだ。来い」
「は、はい!」
瑠璃の様子に納得したドレイクは腕を広げ、瑠璃をベッドの上に呼ぶ。彼女はぱっと笑顔になり、男に縋りついた。
ドレイクは先程とは違って解かれている瑠璃の髪を慈しむように撫でてから顔を上げさせた。
「上物が手に入ったな」
ドレイクはそう笑って、瑠璃のメガネを外す。
「さぁ、俺の血を受け入れろ…」
ドレイクは自らの胸の肌を裂く、血が滴り男の胸板に赤い線を描く。瑠璃はドレイクの目を見て、自らがするべきことを察し、意を決して流れる血に口をつける。鉄の臭いが彼女の口の中を満たし、血が喉を通り抜けた時、瑠璃の何かが決定的に変わってしまう。
「あ…ああぁ…」
心臓が止まり、体温が冷えていき、死んでいく、立川瑠璃という人間が。彼女の心を空虚感と恐怖が満たす。目を閉じ苦痛に耐えながら震える。ドレイクはそんな彼女を優しく抱きしめた。瑠璃はその優しさを確かに感じて、それを糧に自分を保った。彼女は愛する男とこの先に待つ幸福を手放したくはなかった。
やがて未知の何かが瑠璃の体内を蠢くようになる。
「う、うぅ………」
そこまでくれば苦痛は不思議な快感に変わっていく。
「いいぞ、頑張れ瑠璃」
そしてしばらくして…
「ああーーー‼」
叫びとともにか!っと瑠璃は目を見開いた。その目は深紅に染まって愛する男と同じように。人を超えた彼女はの目は今なら世界をより鮮明に捉えられる。
「ふーっ、ふーっ」
瑠璃は変異が終わっても興奮が抜けきれないのか肩で息をする。
「ハッピー・バースデイ瑠璃!新たな同胞にして我が愛しい眷属。気分はどうだ?」
「はい!ありがとうございます。最高の気分です」
ドレイクの祝いの言葉に、瑠璃は牙を見せて笑う。その顔色からは生気というものを感じなかった。それにスタイルも変化している。彼女は変生前でも非凡な豊満さを誇っていたが、それがさらに成長している。吸血鬼化の影響で瑠璃の持つ遺伝子のポテンシャルが引き出された結果だろう。それ見てドレイクもまた嬉しく思うのだった。
「旦那様、気分はいいのですが…」
「ああ、分かっている。飢えて、いるのだろう?」
ドレイクは瑠璃が訴えたいことに見当がついていた。まだ吸血鬼になりたてで血が足りないのだ。『壁』から抽出させ、与えるのもいいがそれでは味気がない、そう彼は考えた。
「精液は、吸血鬼にとって血の代わりになる…あとは分かるな」
「…っ!はい…精一杯ご奉仕させていただきます!」
ドレイクは瑠璃が自ら生気を手に入れることを望んでいる。そう察した瑠璃は与えられた機会に歓喜して発情し始める。上気した表情でドレイクにキスを求める。自然なしぐさでそれを受け入れた。
「はむ、れる…じゅぷ♡」
そのキスはすぐに貪るような深いものになる。生気のない吸血鬼もその時間だけは互いの熱を伝えあうことができる。寒く感じるからこそ互いを求める。
「ちゅるる♡んべ~~~んぐ♡」
瑠璃は流し込まれた唾液を極上の美酒を飲むように受け取り呑み込む。
「はぁ~~~」
よだれを流しながら恍惚とする彼女の表情はそれだけで男の性欲を煽るものだ。それはドレイクにとっても例外ではなかった。
「舐めろ…」
極上の雌を前にして屹立したペニスをドレイクは彼女に見せる。
「はいぃ…♡」
瑠璃は舌を出し、愛おしそうにそれを舐め始める。奉仕している側のはずの彼女の子宮にも甘い痺れが走る。
「んぶ…じゅる、れる♡」
やがて、彼女は舐めるだけでなく肉棒を口に含め、精液を催促するように、口全体で愛撫し始める。
「ふふ、いいぞ…」
「ふぁい…んじゅ、れろじゅ…♡」
心地よさそうにする主人の貌を焼き付けようと、瑠璃は上目遣いで媚びるように奉仕し続ける。
「そろそろだ…」
そのドレイクの言葉の通り、肉棒がさらに硬くなり脈動し始めたのを感じた瑠璃はラストスパートとばかりに奉仕を激しくする。そして…
「んぶっ!じゅぼぼぼ~~~♡」
膨らんだ亀頭から、冷たい体温からは想像もできない熱量の精液が瑠璃の口の中に放出される。
「ん、~~~んじゅ…ぷはぁ♡」
長い射精をで無遠慮に出された白濁を、瑠璃は一滴も溢すまいとし、鼻を突く青臭さを慈しむように咀嚼して必死に飲み込んだ。
ドクン!と瑠璃の身体に衝撃が走る。尋常ではない濃さのそれで吸血鬼が生きるための栄養は満たされた。しかし、自分が子孫を孕まなければいけない雄の遺伝子を感じ別の飢えが彼女を苛みだした。
「ああ…ど、どうしてぇ…美味しくて濃いのに…子宮もっと熱くなって、疼いて…御子種…欲しくぅ…」
瑠璃はそう呻きながら、喉と下腹部を抑え、悶え始める。
「苦しいなら自ら欲しいものを奪って見せろ。それが吸血鬼だ」
その言葉を聞いた瑠璃が目にしたのは、出したにもかかわらず、萎えるどころかさらに反り立っているペニスだった。
「はぁ…♡分かりました。おまんこでご奉仕させていただきます。だから、どうか…お情けをください」
つい先ほどまで清楚な女子高生だったとは思えない、経験豊富な娼婦より男を煽るこびかただった。瑠璃は上気した様子で肉の乗った尻をフリフリと振って仰向けになったドレイクに跨って亀頭に膣穴を擦り付ける。
「ん、ああ…♡」
レースの裾を持ち上げて腰を振る彼女はまさにチンポの上で踊っているようだった。ただでさえ面積の少ないショーツにあふれる愛液を吸いきることなどできずに雫を滴らせていた。
「私のできたての吸血鬼オマンコ堪能してくださいぃ…」
そう宣言した瑠璃はズプリと、チンポを膣内に受け入れる。
「あ゛、うぅぅ~~~♡♡♡」
それだけで瑠璃は、天を仰ぎ絶頂する。まだ未熟な彼女の性器ではその凶暴な肉槍は刺激が強すぎる。しかし、びくびくと震える膣内の感触はドレイクにとってもとても気持ちのいいものだった。
「うぅ…」
「いつまで呆けている…早く腰を振れ…」
予想外の快感を得られたので、冷酷なドレイクはならす時間を与えず急かす。吸血鬼にしてしまえばもう手荒に扱う程度では何ともない。
「は、はいぃ…うぅ…あんっ、あ…♡」
まだ吸血鬼の感覚に慣れていない彼女は、騎乗位での交尾に意識を半分飛ばしながらも、腰を振り始める。眷属に拒む自由は与えられていないのだ。じゅぶじゅぶと重たい水音を響かせながら、彼女は懸命に腰を振る。
その様子はドレイクにこの雌の魅力を引き出したいと思わせるには十分な淫猥さであった。ブラの奥に押し込んでおくには惜しい乳肉だ。そんなことを考えた彼はブラを手で下にずらし、そのむっちりとした乳房を露出させた。腰振りの衝撃を受け止めるものがなくなりその果実は躍動し始める。その様子もまた男の目を喜ばせるものだった
肌は雪玉のように白かったが。乳首だけは紅く張っており、目の前の雄の間の子をはぐくみたいと主張しているようだった。
ドレイクはその願望を疑似的に満たさせてやろうと思い、その乳頭に咬みつく。
「痛っ!ヘぁ…?…ああぁ…ふあぁぁぁ~~~♡♡♡」
一瞬何が起こったか分からなかった瑠璃だったが、すぐに襲い来た吸血の快楽に大きな嬌声を上げる。吸血によって快楽を経ていたのは吸われる側だけではなく、ドレイクも自分好みの女の血に悦楽を覚え、間を置かずに射精する。
「イグイグゥ…イッグゥ~~~!」
瑠璃は絶頂とともに絶叫し、背を逸らせ、体を震わせる。
ジュルジュル、ビュルルー!射精と吸血の音が彼女の全身に響き渡る。吸血鬼となって人を超えたキャパシティでも到底受けとめきれない快楽であった。それでも彼女は母乳を吸うように胸に吸い付くドレイクを、赤子を慈しむように撫でた。
体液の交換、眷属とその主人のつながりを確かに硬くする、背徳的でありながら、互いの愛を強く実感する行為だった。
「…はぁ、あぁぁ…アイ、していますぅ…ごしゅじんさまぁ♡♡♡」
快楽で脳を焼かれながらも、瑠璃は健気に愛を叫ぶ。最高の快楽を与えてくれた感謝をどうしても伝えたかったのだ。
「俺も愛しているぞ。こちらも…我を無くしそうだ。もっと、血の悦楽に溺れよう!」
もっと目の前の女体を味わいたくなったドレイクは、体位を背面座位に変え、腰を突き上げ、瑠璃を責める。
「お゛ぐっ、ひぎ~~っ♡」
快楽を楽しむ余裕が出てきたのか、瑠璃は獣じみた喘ぎ声を上げるようになる。
「最後の仕上げだ」
ドレイクは自らの指をかみ切って、血を滴らせる。そして瑠璃の下腹部に手を伸ばす。
「待って…⁉」
ドレイクが何をしようとしているか察したのだろう。男の手を制止した。
「なんだ?淫紋を刻めばさらに上の快楽が得られるぞ?」
「これ以上は、本当に死んじゃいます…」
怖いのだろう、瑠璃の手は震えていた。
「お前はもう吸血鬼だ、死にはしない。それにお前にはもっとエロい女になって欲しいんだ」
主人の希望を叶えること、それは眷属にとって絶対的なものだった。それに愛する人の理想に近づけるなら、拒むわけにはいかない。
「いい子だ………」
ドレイクはレースを持ち上げて、瑠璃に仕込みとして刻んでいたハートのマーキングをなぞる。
「うぅ…ぁああ…♡」
主人の指の感触が、瑠璃にじりじりとした快楽をもたらし、マーキングそのものにも変化が出る。紫の光を放ち始め、シンプルなハートマークから子宮を模るようディテールが足されていくのだ。その淫紋の秘める魔力は瑠璃とドレイク両者の性感を際限なく高めていく。
「お、おおーっ!」
「あ゛あ゛あ゛~~~♡♡♡イグゥ!いぎぐるう~~~!!!」
その快感にドレイク自身も声を上げ、瑠璃はあらゆる体液を噴き出しながら何重にも絶頂してしまう。
膣内の心地よさに引っ張られるように腰を動かす。比較的理性を保つドレイクは、さらに瑠璃を味わうため血の滴る乳房を揉み上げる。大きさも手ごたえも極上と言えるものだった。血がずり落ちたブラとレースを紅く染める様子もまた背徳的だ。
「あっ、やぁ~~~♡胸までぇ~~~♡♡♡」
瑠璃はさらに入力される快楽に翻弄され、縋るものを探し、胸を揉む手に、自らの手も重ねる。
「ど、どりぇいく…しゃまぁ…♡」
その手の弱々しくも、確かにある力は彼女に宿った愛の表れか。
「ふふ、お前を俺の眷属として仕上げてやる…」
ドレイクは瑠璃に覆いかぶさる形で、寝バックの体勢となり淫紋完成の準備をする。
「行くぞ…瑠璃…」
そう言ってドレイクはまた瑠璃の肩に咬みつき、血を吸う代わりに決壊した精液を子宮口に放出した。
「あ゛あ゛あ゛~~~♡♡♡」
全身を滅多打ちにするような快楽に、瑠璃は悲鳴のような嬌声を響かせた。そして子宮を満たすどころか下腹部を膨らませるほど注がれる精液と子宮まで浸透した淫紋が反応し、子宮の文様は翼を広げる。そして、子供が名前を書いて持ち主を示すように淫紋にもドレイクの名が刻まれる。
長い長い射精が終わった後も二人は重なったまま絶頂の余韻に浸っていた。しかしそこからドレイクが先に復活し、肉棒を瑠璃の股から抜き、体を起こす。
「瑠璃、これでお前は俺以外のペニスでは感じる事すら出来なくなる。お前の子宮は俺の子を孕むためのモノになったわけだ。吸血鬼は孕みにくい、俺の子が欲しいなら頑張って媚びるか俺好みの女を献上するなりするんだな。まぁ、なんにしろお前の穴は上物だ。また使いたい。だから、今は休め。また明日頑張るために」
瑠璃はまだ絶頂から降り切れておらず、その言葉を半分も聞けなかった。ただ言葉の中のドレイクの自分への執着とほんの少しの思いやりだけはしっかりと汲み取った。自分にはこの人との未来があるそう確信できた彼女は幸せな気持ちで意識を手放した。
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