私、シスターのセリーヌは、林の中の道を進んでいた。普段私は人里離れた修道院で暮らしており、俗世に出ることは少ない。しかし、今は病に臥せっている高齢のシスター、イザベラ様のために薬を買いに行っていた帰りだ。
かなり重病であるらしく、お医者様には神のもとに迎えられる日も近いと言われてしまっている。それでも私を我が子のように育ててくださった彼女にはできるだけ長く、穏やかで幸せな日々を送って欲しいと願っている。
「3日もかかっちゃった……みんな変わりないかな……」
薬屋のある町は遠く、往復3日もかかってしまった。
「……?」
丘の上に我が家でもある修道院が見える。しかし何か雰囲気がおかしい。黒い靄……オーラに包まれているように見える。心なしかさっきまで晴れていた空が重苦しく変わっている。何か悪いものがあそこにいる。直観的にそう思った。私は修道服が汚れるのも気にせずに、全力疾走を始める。
※
「セリーヌです!ただ今帰りました!」
私は宿舎正面の扉を開け、中に叫ぶ。建物に近づくにつれ私の中の悪い予感は確信に変わり始めていた。明らかにおかしい。日の高さから言ってこの時間には、建物の周囲を掃除する当番がいるはずだが、いなかった。
「やっぱり誰もいない……!?なんでみんなどこ……?」
宿舎の中にも誰もいない、毎日敬虔なシスターたちの活気で満たされているはずの空間はどこか死んでいる。
私は、人が集まっていることが多い講堂に移動する。
“―――?―――?”
大扉に張り付くと、中から何やら声と物音が聞こえる。誰かいるみたい……?
“ギ、ギギィ……”
金具や木が擦れる高い音が響いて扉が開く。
「…………」
中はとても暗く、窓にもカーテンがかけられている。けど幸いにも外から入った光でうっすらと中の様子が見えてくる。
「……あ、ああぁ……」
中には信じられない景色が広がっていた。目を凝らしたり、擦ったりして、幻覚ではないかと確かめるけど、目の前の現実は消えてくれなかった。
そこに広がっていたのは地獄の景色だった。床にはシスターや支援者である信者の方が血を流しながら倒れている。そんなふうに倒れている人で講堂の床は、埋められてしまったようだった。
「大丈夫ですか!?」
私は近場の人に、触れて声を掛ける。しかし、答えが返ってくることがないことがすぐに分かった。
「冷たい……死んで……!?」
息がつまりそうだった。恐怖で頭が回らない。頭がぐらぐらして吐き気がする。
“―――♡―――♡”
前の方、講堂の奥から何やら音と、声が聞こえる。何が起こっているのか、もはや知りたくもない。このまま逃げてしまいたくなる。
「ああ、セリーヌ。やっと帰ってきたんだな♡待ってたぞ♡」
私を逃がさないとでも言うように闇の中から知った声が聞こえる。私はすがるようにそちらを見る。最初に見えたのは、浮かび上がるように紅く光る目だった。
おかしい、声の主だと思われるシスター・ヴェロニカの目はあんな風に紅くはない。
「…………!?」
やがて眼が闇になれてきて、彼女の姿をぼんやりとだが見えてくる。しかし……。
「とりあえず、扉は閉めてくれ。アタシたちに日の光は毒だ……」
“バンッ!!”
「……!?……!?」
背後で大きな音が鳴り、扉がひとりでに閉まる。その音とブラックアウトした視界に大混乱して声にならない悲鳴を上げた。
「ああ、ごめんな?まだお前は暗闇の中じゃ不便だよな」
ヴェロニカのそんな声が聞こえた時、講堂のいろいろな場所に置いてある燭台が一斉に点いた。
「……え?……え?」
明らかに異常なことが起こっている。人知の及ばない何か恐ろしいことが……はっきりとした視界には想像した通りの惨状が、現実を否応なく突き付けてくる。
「ふふ……びっくりしたか?怖がる必要はないぞ。お前がここに転がるゴミどもの仲間になることはないから……たぶんな♪」
その地獄の中でヴェロニカ姐さんは笑っていた。信じられなかった、シスター・ヴェロニカは私にとって姉のような人だった。シスターらしからぬ茶目っ気を持つ人で、いたずらされちゃうようなこともあるけど、面倒見が良くて優しい人。少なくとも、こんな悲惨な状況でほほ笑んでいられるような人じゃない。
私は泣きながら、姐さんの姿をよく見てみる。女性らしい起伏に富んだ身体付きの背の高い彼女。そして吸い込まれるような長い黒髪。それは間違いなく本人のものだったが明かりのもとでよく見ると、彼女が変わり果てていることが分かる。
まずは服装、清楚さを体現する修道服だが、そのスカート部分には大きなスリットが入っており、彼女の太い太腿と足が惜しげもなくさらされている。上半身はもっとすごい。胸の部分の左右の部分が露出している。脇や横腹が晒され、もはや前垂れだ。こんな破廉恥な姿。まるで、そういうお店で男に媚びるための衣装だ、こんなのシスターの趣旨に反する。
シスターとしての常識と信仰心をわきまえたうえで、いい感じに緩みを持っている大人な彼女がこんな服を着るなんてありえない。そして決して死者をあざけるような人じゃない。
「何があったのですか!?姐さん!?」
「んふ♡」
そう彼女に問いただした時、視線の先の赤い二つの光が残像を残して掻き消えた。
“むにゅん♡”
「ひあぁっ!」
次の瞬間ひんやりとした感覚が私の全身を包んだ。どうやらヴェロニカ姐さんに後ろから抱きしめられているらしかった。
「前から思ってたけど、セリーヌっていい身体してるよな♡顔も可愛いし、町で暮らしていたら男が放っておかないよな♡」
「ね、姐さん…!?」
彼女は私の背中に密着して、その両腕で私の前面を撫でるようにしてきた。締め付けることこそなかったが、私がどんなに身をよじっても逃れることはできなかった。
放して欲しい、なにがあったのか、いろいろと言いたいことが頭に浮かんだけれど、碌に何も言えなかった。私を抱きしめる彼女の体があまりに、冷たかったからだ。生気を全く感じないその体温に、この状況の意味の分からなさが加速して、私は半ばパニックになってしまう。
“さすさす……スリスリ……”
「ん……あ……なに、するんですか……?んん~~!」
彼女の冷たい指が修道服越しの肌をくまなく撫でてくる。その指が冷たいからか、それとも別の理由からか、ゾクゾクとした未知の感覚が背筋に走って、私は思考することすらままならなくなってヘンな声を上げてしまう。
「特にこのおっぱい♡大きいし、形もいいし、女の私から見てもそそられる♡」
“モニュモニュ♡ニギニギ♡”
「や、やめえぇ!?アアァッ……♡!」
彼女が私の胸を、重点的に弄るようになって、そのゾクゾクが興奮を伴うものだと気づき始めた。
自分はこのような状況でなぜこんな気分になるのだろう……分からない分からない……。
分かるのは彼女の指が、乳房を刺激するたび、電流が走ったような感覚が頭へ上ってくることだけだ。
「うっ、うう……もうやめてよ……姐さん……」
「おっと、泣いちまったか?」
恐怖と高揚と混乱でぐちゃぐちゃになった頭は、とうとう限界を超えて、涙がぽろぽろと溢れてくる。
「んれろん♡」
「ひ……」
そんな私を慰めることもなく彼女が私にしたことは、涙を舐めあげることだけだ。
「ごめんな、セリーヌ♡アタシはお前をいじめたいわけじゃないんだ。ただお前があんまりにも可愛くって、味見したくなっちまったんだ。んべ~~♡」
「いひ~~~!」
彼女は、いじめたくないと言ったまさにその舌で、私の首筋を舐めあげてきた。その舌は氷のように冷たく、これまでの彼女の弄りで敏感になっていた私の体は、ビクンと跳ねるように反応してしまった。
「あはぁ……♡舐めただけで分かる♡これ、すったらゼッタイ美味い奴じゃん♡今すぐに咬みつきたい♡」
「やめて……お願い……」
美味い、咬む、まるで私を獲物みたいに、私はこのまま彼女に食われたりするのだろうか?信頼していた人間が得体のしれない、ものに変わってしまったのかもしれないという現実、それに自分の命が握られていることへの恐怖、そんな様々な重圧に立ち向かう方法が分からず、私はただ泣きながら震えることしかできない。
「でも安心しな、私はお前を食わないよ♡お前みたいな女は主に一番に捧げられるべきなんだ♡……大丈夫、お前なら絶対に主に認めてもらえるよ♡金髪のお前がそろえば彩も良くなるからな」
「主!?主が……我らが主が望んでおられることなのですか!?」
主……私たちが祈りすがるべきお方の名を聞いて、私は驚愕する。慈悲深き主が望まれたことだとでもいうのか?
「そうさ~♡……と言ってもお前が今まで散々祈ってきた奴とは違う。真に仕えるべき主であり、神であるお方さ♡」
「邪教に堕ちたとでもいうのですか!」
私の恐怖を、怒りが押しのけてくる。敬愛する主を侮辱するような物言い……まるで主の存在が偽りであるとでもいうようなことを彼女は考えている。一人の信徒として許せないことだ……。
「そうさ♡アタシは、アタシたちは気づいたんだ♡真に神なるお方に、愛を捧げるべきご主人様に♡」
「……!?」
彼女は、私の心を読んだように言った。それ自体も信じられなかったが、尊敬するシスターである彼女が本当に邪教に落ちているなど信じたくなかった。
「姐さん!?正気に戻ってください!こんなの絶対おかしいですっ!」
私は縋るような想いで叫んだ。こんな現実きっと何かの間違いだ。しかし返ってくる返答は無慈悲なものだった。
「違うな。正気に戻るのはお前の方だ。お前みたいな“いい”メスが愛を捧げるべきなのは、何もしない偽りの神なんかじゃなくて、そこにいる至高の雄サマなんだ♡」
私の考えこそが狂気だとでも言うようにヴェロニカ姐さんは、嗤う。そして私に奥の方を見るように促した。
「見て、聞いて、感じろ♡あれが主から愛される幸運を受けた雌の姿だ♡」
彼女はどこか陶酔したような声で、言った。
“ばちゅばちゅ♡パンパンッ♡ちゅるちゅる♡”
「あんっ♡あんっ♡……気持ちいいです♡幸せです♡私を選んでくれてありがとうございますぅ~♡」
講堂の最奥には、ベールが降ろされており、その奥から放たれる光を受けて、白いベールには影が浮かんでいる。それは、しなやかな女性の上体が、上下に激しく揺れているような影だった。
そして部屋に響く水音と、聞こえてくる甘い声、そこまで要素がそろっているのなら、なにが起こっているのか、イヤでもわかる。
「さすがのお前でも察せたみたいだな♡は~、羨ましいよな、あの人はご主人様からの愛を賜ってるんだ♡それって死ぬほど気持ちいいし、死ぬほど幸せなんだ♡」
耳の横に差し出された彼女の顔は、恋に焦がれる少女のように紅潮していた。体は冷たいはずなのに燃えるような熱を感じた。
「おっ、喜びな♡ご主人様が、お前が有望なメスなら見学してもいいんだとさ♡」
ヴェロニカ姐さんの目が一瞬光ったかと思うと何かを受信したのか、彼女は許可を受けたようだった。
“バサ……”
「え……?」
ベールが上がってその向こうの景色が見えるようになる。そこに広がっていた光景は想像通りだったが、想像をはるかに超えていた。
最初に感じた大きなものは、美しさと卑猥さだ。
寝台の上で、仰向けに横になっている男らしき存在も、その上で踊るように腰を振る銀髪の女も、果てしなく美しかった。
まずは病的なまでに白く一点の曇りもない肌を両方が持っており、その上で黄金比かと思うほどの均整の取れた体格をしている。平時ならいつまでも見惚れてしまうだろうと感じるぐらいだ。
そして、卑猥さ……まるでこの世にある淫猥さがそこに集約されているようだった。健康的な肉付きの男女が本能をむき出しにして貪りあっている様子がそこにあった。神に仕えるものとしては恥ずかしいことだが、その光景から目を背けることができなかった。それどころか、その光景に、水音に、熱気に、反応して体が熱くなって、私もそこに混ざりたいという欲望が浮かびかけてしまうほどだった。
「あ゛あぉ♡だんあさまぁ♡♡あるじさまぁ♡♡♡」
なぜそうなってしまうのか。それは、男の上に乗る女が、この上なく淫らで、そして幸せそうな顔をしていたからだろう。
顔から涙とよだれを垂れ流して、目じりを下げ、口を半開きにして必死に息をしている。そしてそのたわわに実った乳房や尻肉を、周囲に見せつけるように振っている。汗の飛沫が飛ぶのといっしょに、その熱気が直接飛んでくるみたいだった。
そんな恍惚としている自分と同じ女の姿を見てしまい、そんなに気持ちがいいんだろうという想像を膨らませてしまった。
「はぁ♡本当に幸せそうな様子だ♡あんなのを見せつけられてしまっては、私も早くオチンポ様ぶち込んでもらいたくてしょうがなくなっちまう……♡あ゛んくぅぅっ♡」
「あ゛ああぁぁ!?何をして……!」
目の前の交わりによる淫猥な世界に完全に引き込まれそうになった時、すぐそばから聞こえてきた異音と呻き声によって我に返る。
見ると、なんとヴェロニカ姐さんがその前掛けの中に手を突っ込み指で弄っているのだ。そういうことに疎い私には、彼女が何をしているかが分からず、ただ慄くことしかできなかった。
「何ってオナニーに決まってるだろ♡こんなもの見せつけられたら、自分を慰めないとじれったさで狂う♡んグゥ……♡♡♡ああ゛~~、こんな細っこい指じゃなくてぇ……♡お゛♡ご主人様の強いオスの極太摩羅で、ぐっちゃぐっちゃに犯してもらいたいーーー♡♡♡」
姐さんは、そんなことをぶつぶつと言いながら、一心不乱に指を股間へ突っ込んで激しく弄っている。彼女の声は徐々に大きくなる、目の前の女が感じているものの一部を分け与えられているようで、相当な快楽を、彼女も感じていることが分かった。
“グチュグチュ♡……キーン♡♡♡”
そのうち水音といっしょにナニカ甲高い音が聞こえてきた。それは、姐さんの下腹部あたりで、前掛けの上に浮かぶように光る不思議な紋章によるものだ。よく見れば前の方の女にも同じ紋様があった。
「お前も、そうだろ?直接ご主人様が、すべての雌を媚びさせてしまう最高にカッコいい雄サマだって分かっちまうだろ?お前だって、マンコに何かいれたいって気持ちでいっぱいになっちまうと思うが?」
「……え♡」
姐さんにいわれて気づく。確かに下腹のあたりが熱い。何が足りないような、むずがゆさが上ってくる。私の体に何が起こっているか……分からない。ただこのままでは自分が取り返しのつかないところで堕ちてしまうような怖さがあった。
「清廉潔白なシスターの鑑みたいなイザベラ様も、ああして淫乱になっちまうんだ♡女に、雌にはご主人様とそのオチンポ様に媚びることしかできないんだ♡♡♡」
「イザベラ様!?」
私は、姐さんが言った言葉に頭が真っ白になってしまう。
「そうだぞ?ご主人様の神を超えるような力で若返ってる。若い頃は美人だったと聞いてたが、まさかここまでとはな……♡ご主人様が抱きたくなるのも分かるってもんだ♡♡♡」
私は、言われたことの意味が理解できなかった。いや、正確には受け止められなかったというべきか。
露出も多く、秘部も碌に隠せていない女の意匠も、よく見ればチャーチらしき面影を残している。そしてその顔もイザベラ様に似ていると思える部分がある。記憶の中の彼女とは違ってしわやシミはなく肌には輝くような艶があり、若さが華のように咲いているように見える。しかし、青白いとすら言えるような血色は、病に侵されていた時よりも生気がないように見える。
だがそもそも人がこのように若返ることなどあるのだろうか?ましてや死を待つだけになっているような病人が。やはり、私の常識ではどう考えてもあり得ないことだ。ありえないことが起こったということはまるで……。
「まるで神の奇跡のようだろ?イザベラ様は、ご主人様から高貴な血を与えられ、人としての枠を超えられたのさ♡そのおかげで、そこら辺に転がっている奴らの命を吸って、ご主人様に愛されるにふさわしい、若く淫らな身体を取り戻せた」
またもヴェロニカ姐さんは、私の疑問に先回りで答える。でもやっぱり理解はできても受け入れられない。あの慈愛に満ちたイザベラ様が他者の命を自分のために奪うなど、信じられない。信じたくない。偉大なる神の示した道徳を体現したような彼女が……。
もっとも敬愛する人物の変化に私は絶望してしまう。目の前の現実をどう受け止めていいかわからず、心が折れそうになる。
ああ、神よ。私に道をお示しください。
「あんっ♡お゛ん♡これが男女の交わりっ♡こんな気持ちの良いことがあるなんて知りませんでしたわ♡」
心を閉ざそうとしていた私を、イザベラ様の蕩けた甘ったるい声が逃がしてくれなかった。性的なことに全くと言っていいほど関心を持っていなかった彼女も夢中になってしまうほどに、男女の交わりの快楽というのは、甘美なものだというのか。
彼女の姿も、出す音も、匂いも、熱も、言葉も、私の中にある本能的な何かを喚起してやまなかった。ゾクゾクとした熱が背筋に走って私はなぜか前に歩き出したくなった。
「くだらない戒律などを馬鹿みたいに守って……ん゛んっ♡この快楽を知らなかったなど心底もったいないことをしましたわ♡」
「そんな……くだらないだなんて!?」
イザベラ様はあろうことか神の教えを貶め始める。どこまで、彼女は堕落してしまったというのか、もうイヤだ!こんなイザベラ様は、見たくない!どんなに叫んでも、彼女は快楽を貪ることしか頭にないみたいだった。
「俺としては、お前の処女が奪えて嬉しいぞ」
男の言葉が初めて耳に入ってくる。怖い声だったと思った。一言聞いただけで、頭の中で反響して、もっと聞きたくなるような甘え声だったからだ。
「はあぁんっ♡もったいないお言葉でしゅ~~~♡私もあいするごしゅじんしゃまにはじめてあげられて嬉しいでしゅ~~~♡♡」
その甘い声を直にかけられたイザベラ様にはとても効いてしまったみたいだ。彼女は表情を、声を、語彙を、後退させていたいけな幼女のような振る舞いをしていた。母のようであり、人生の目標であった彼女の人物像が私の中で、音を立てて崩れてしまう。
「そんなに気を落とすな、セリーヌ……私たちは真に仕えるべき神に出会ったんだ。これまでの信仰など意味を持たない♡だから、捨てることをためらわなくていいんだ♡」
ヴェロニカ姐さんは、私の髪をなでながら諭してくる。あれが、イザベラ様を貪るあのケダモノのような存在が、神だというのか。
馬鹿らしいことだ、私はそう思いたかった。でも、自分の中の何かが彼の持つ力を感じ取って、納得しかけている。私は必死にそれに気づかないようにした。
“グッチュン♡バッチュン♡♡ドッチュン♡♡♡”
「あぐぅ♡ああ、ナカで太くなってるの分かりましゅ~~~♡♡出して、らしてくだひゃい~~~♡♡さいきょ~のおこだねしゃま、わたくしの子づくり袋にらしてくだひゃい~~~~♡♡♡」
2人の腰のぶつかり合いが激しくなって、イザベラ様の反応も大きくなっていく。はたから見ていても、その時が近いことが分かった。
ああ、イザベラ様は直に受け止めようとしている……。
「若返りマンコで、俺の子を孕め!」
“ドチュ!……ドッピュン!ビュクビュクビュクビュク~~~!!!”
息を一際強い勢いで男が腰を突き上げた時、イザベラ様が背筋を反らして、一瞬静止する。そして一瞬の間の後……。
「お゛ッほおおおぉぉぉ~~~♡!♡!♡!にゃかにだひゃれて、イッグゥゥゥ~~~♡♡♡」
全身を震わせて出しているような、壮絶な絶叫が聞こえる。流し込まれているエネルギーが大きすぎて、何とか快楽の逃がし先を探しているようだった。
“ドクドクドクドク!”
外まで聞こえるような強い脈動で、イザベラ様の中に注ぎ込まれていく。性交の感覚など知らないが、目の前で凄いことが起こっていることと、彼女がそれにふさわしい快楽を得ていることが分かった。
「ああ♡だんなしゃまのじゃ~めん♡しきゅー、ぱんぱん♡」
“ビクンッ♡ビクン♡”
放出の脈動に共鳴するように、彼女は反らしたからだを震わせる。その姿はどこか、一組の男女がダンスをしているようでもあった。
(ああ、下腹が熱い……おちんちんに女陰を貫かれるとはそこまで気持ちのいいことなのだろうか?だとしたら、私も……♡)
「はっ!?」
私は自分の思考が魔性に侵されていることに気付いて、頭を振って正気を保つ。目の前の快楽に流されてはいけない。そうなるくらいなら、ここにいる遺体の仲間になった方が、神の御心にかなうはずであると。
「なんだ、まーだくだらない教えにこだわってるのか?そんなこと無駄なのに、お前はいい子だなー♡んれる♡」
「んひぃっ♡」
ヴェロニカ姐さんは生暖かい息を吹きかけながら、私の頬を舐めてきた。
「まぁ、そのきれいで純粋な心が一片残さずご主人様に捧げられることになると考えれば、悪いことじゃないのかもな♡」
「そ、そんなことにはなりません!」
まるで私が堕ちることが確定しているかのような姐さんの物言いに反発する。私の心と信仰の強さを見せつけてやるのだ。
「ああ、セリーヌ♡いたの♡」
「い、イザベラ様……」
行為の余韻が落ち着いたのかその時になってようやくイザベラ様は私の存在に気付いたようだった。泣いている人がいれば誰よりも早く気付いたイザベラ様……優しい彼女が消えてしまったようで、とても悲しかった。
「ああ♡あなたもご主人様に愛される名誉に預かれたのね♡怖くないから、いらっしゃい♡」
「あ、ああ……♡♡♡」
私が泣いたりしていれば、いつもそうしてそばに呼んで慰めてくれた。今回も呼ばれた先には、そんな安らぎがあるとでもいうのだろうか。そんな風に心が揺れる。
「ふん……その女も良さそうなのか?」
男が話す、男性らしい低さでありながら歌うような美しさがあると思った。その所業の凄惨さからは考えられないような甘い声だと思ってしまった。聞くだけで背筋がゾクゾクする。
「はい、この通り頑固で一途なのでご主人様のすばらしさを理解すれば、きっといい信徒になりますわ♡……身体も……んふ♡この通り♡」
「んあっ♡」
姐さんは私の肩を抱いて、乳房を揉みこんで私を客に見せるようにした。
「この娘は、とてもいい子ですよ♡きっといい奴隷妻となります♡」
奴隷で、妻……こんな恐ろしくおぞましい男のそんな下劣な存在に堕ちろと言うのか、そんなことは決して受け入れられない……はずなのに、いつも私の寄る辺となってくれたイザベラ様の誘いに心が揺れてしまう。若くハリのある声に変わってしまっていたが、そこから感じる柔らかく優しい感じは変わっていないように思えたから。こんな凄惨な現場で、彼女は笑っているというのに……。
私は客観と主観のギャップに、頭が締め付けられるような葛藤に襲われてしまう。信仰を貫くためには、現状に抗い続けなければいけない。でも、もう思考を放棄してしまいたくもなる。
「セリーヌ怖がる必要はないわ♡一緒に幸せになりましょう♡」
「い、イザベラ様!なぜ、たくさんの人を殺すようなその男の良いようになっているのですか!」
半分リアクションが想像できてしまったけど、それでも彼女を信じたくて私は問いかけた。
「ご主人様から与えられる愛が、私に至上の幸福を与えてくれるのです♡そして、今の私にとって大事なものはご主人様とその何より尊い愛を分かちあう姉妹だけなの♡それ以外がどうなろうとどうでもいいわ」
「ああっ、そんな……」
私は絶望に叩き落とされてしまう。あの経験で他者への慈愛に溢れていた彼女が自分たちの幸福だけを追求する浅ましい存在になってしまった。
“ミシッ”
心に決定的なひびが入る音が聞こえる。心臓が締め付けられているように胸が痛い。涙があふれて、何も考えられなくなる。
「ああ♡泣かないで、ご主人様の愛を受けられれば、すぐに天上の楽園すら荒野に思えるほどの幸福に包まれるわ♡」
「イザベラ様……」
ひびの入った心に、甘い言葉がしみ込んでいく。身をゆだねてしまいたい欲求が強くなってしまう。
「さぁ、セリーヌ……ご主人様のところに……♡」
「…………」
ヴェロニカ姐さんは、私の両脇に手を差し入れて、堕落の寝台へと連行していく。処刑台への階段を登らされているようにも、天国への階段を登っているようにも思えた。
「あなたのために順番を譲らなければね♡それではご主人様、失礼いたしま……んあ゛ぁ♡」
“ぐちゅちゅ……ぬぽっ♡”
私がそばに行くまでの間に、イザベラ様は男の上から退く。膣から肉棒を引き抜くだけで相当な快感があるようで、大きな水音があたりに響いた。
“ビキッ!ビキキッ!”
そしてそれが私の前に姿を現す。赤子の腕ほどはある赤黒い円柱……イザベラ様の体液で濡れているそれはまだまだ満足していないと言うばかりに血管を浮かび上がらせて屹立している。
「あ……ああ゛♡」
私は慄いてしまった。なんておぞましくて、グロテスクで、恐ろしくて、卑猥で、強そうで、美しくて、愛らしいんだろう。
それを見た瞬間これまで感じたことのない感情が胸の中に湧きあがって、それから目が離せなくなってしまう。
「来い……」
「あっ……」
吸血鬼は甘い声で私にそばに来いと言う。従う義理などないはずなのに、私のカラダは彼のそばに這って行ってしまう。ベッドの上で親に甘えに行く幼子のように。
“ダキッ……!”
「あ♡」
男の腕が背中に回されると、安心感のようなここから動きたくない、ずっとここにいさせてほしいという欲望が心の中に湧きたってくる。今すぐに逃げなければ、拒まなければいけない相手なのに、この男のそばにいられることで得られる幸福というものを本能が嗅ぎ取っているかのようだった。
「お前が言う通り、なかなかの女じゃないか。敬虔な信徒なのか?」
男は、私を舐めるように眺めながらイザベラ様に訊いた。
「ええ、神に仕えるシスターとして男を知らず過ごしていました。なのであなた様に墜ちたならば、その審美眼にかなう美しい淫乱シスターになることでしょう♡」
「イザベラ様……」
自分をこの男への生贄として差し出すかのようなイザベラ様の物言いを聞いて、心の中に占める絶望の割合が増えていく。しかし、それ以外の想いが湧いてきたのも感じる。“この人に差し出してもらえて嬉しい”と。
“スーッ……”
「ローブの上からでも主張する起伏……なかなかにそそるじゃないか……」
男が修道服の上から私の肢体を指でなぞる。服の下に感じる爪の感覚、それはくすぐったいような、それでいてぞくぞくするような不快ではない感覚が全身に走った。
「い、いや……♡」
(ああ、私なんて声を……)
たまらず漏れた声は、明らかに甘さが滲むもの、とても嫌悪している声には聞こえないだろうと自分でも分かった。
「もうセリーヌは、あなたの術中……じっくりと料理してあげてください♡ふふふふ……」
ヴェロニカ姐さんは吸血鬼に弄ばれる私を微笑ましいものを見るような顔で、見つめていた。
「純潔を奪う前に味見をしてみてください♡」
「え?」
「ああ、そうする……」
イザベラ様に促され、吸血鬼は私の首筋に口を近づける。何をされそうになっているのか嫌でも分かった。
「い、イヤぁ……!?」
さすがに恐怖が勝って、私は手で吸血鬼を押しのけようとする。
「拒むな、大丈夫だ♡」
「血を吸われるのもとっても気持ちいいのよ♡」
ヴェロニカ姐さんとイザベラ様が耳元で囁いてくる。すでに性欲に支配されかけている私の頭はその声の秘める色香に視界がぐるぐると回る気がした。
「一緒にご主人さまに仕えよう♡」
私は愛する人からの催促と、ほんの少しの好奇心に負け、私は力を抜き、首を差し出してしまった。
“ツップン!”
「んんあぁっ♡」
冷たい牙が私の首筋の肌を貫いた時、全ての価値観がひっくり返るような大変動が起こった。
私の中の信仰心が急激に凍り付き、腐り果てていく。何故信仰などというものに執着していたのか。もっと大事なものがあるはず……そう……。
「あ゛あぁぁっ!♡!♡ごしゅじんさま゛ーーー♡!♡!♡!」
私の中で吸血鬼への愛が爆発した。かつて抱いていた神への愛より、遥かに深く、苛烈な愛。見ているだけのものとは違う、今この燃えるような愛すらも塗りつぶす、快楽を与えてくださる存在。
“ちゅ~ちゅ~♡ドクンドクン♡……プッシューー♡♡”
気持ちいい♡気持ちいい♡気持ちいい♡気持ちいい♡気持ちいい♡気持ちいい♡気持ちいい♡気持ちいい♡気持ちいい♡気持ちいい♡
ああ、なんて幸せなのだろうか、なんて気持ちいいのだろうか、全身を灼き溶かすような快楽が巡っている。判然としないがきっと血液が吸い出されるのといっしょに、浅ましくもメス穴から愛液を吹き出していることだろう。
「愛してくだしゃい〜〜〜♡♡♡」
ごしゅじんさまに愛されるためなら、このまま血を、命を吸いつくされても構わない。最も崇高な存在に自分そのものを捧げられるのだから。
「おや、おや♡ご主人様は神の教えに背く悪鬼じゃないのかい?」
「しょんなことどうでもいいんでしゅ〜〜〜♡神なんて捨てましゅ♡これまでのご無礼をお許しください……どうかどうか……」
ヴェロニカ姐さんの言葉を聞いて反射的に信仰の放棄を宣言する。最初の快楽の爆発が収まり、思考が少し戻ってくる。なんてことをしてしまったのだろう……ご主人様を化け物と否定してしまうなんて……。そう考えると今、吸血の快楽を得ていることすらおこがましく思えてくる。
「あ、ああ……」
ご主人様は無言で血を吸い続けている。気持ちいいけれど、穢れたこの血を捧げるのはいかがなものか……そう気づくと絶望的な気分に落ちて涙が溢れてくる。
さっきとの気分の落差で破裂してしまいそうだ。
「大丈夫よ♡これからのあなたが言葉を間違えなければ、愛してもらえることもあるでしょう♡あなたはエロいから♡」
イザベラ様は卑俗な言葉で私を元気づけてくれる。そうだ、ご主人様の世界ではご主人様を気持ちよくできるか、美味な血を提供できるかそれだけが全てだ。
全ての存在はご主人様に平伏する他なく、それは前提である。そしてそれ以外の道徳や心がけは価値を持たない。
ご主人様の快不快、それがこの世の全て。この身体が雌穴としての価値を持つなら、この子宮が孕み袋としての価値を持つなら、惜しむことなく捧げよう。捧げられるものがあるのに捧げないことの方がありえないことだ。
「ご主人様……ドレイク様……」
血を吸い終わり、ご主人さまは体を少し離してくる。私は酩酊しているような吸血後の身体で自動的な動きでシーツに頭を擦り付けた。吸血の魔力が私の中に侵食してしまったのか、ご主人様の名前が勝手に頭に焼き付けられる。
「あなたに血を吸っていただき、私はあなた様の偉大さ、崇高さを痛感いたしました。どうか許していただけるなら私をその眷属に、血族の末席に加えてくださいまし」
全身全霊の懇願であり、それでいて絶対的な存在であるご主人様にすべてを委ねる。生かすも殺すも彼しだい。それが選んだことならそれでいい。それでも、少しでも心を傾けてくださるなら……。
「顔を見せろ」
低く落ち着いた声が聞こえ、何かに操られるように顔を上げた。
“ス……”
ご主人様が私の顎を掴む。私の顔を観察して吟味しているようだ。触れられている、見られているというだけで、私の雌の部分、子宮がどうしようもなくキューと疼いてしまう。
「欲望に濡れつつも、俺のためにそれを押さえつけようとしている。なかなかにそそる顔だ」
ご主人様の口角が少しだけ上がるのが見て取れた。私はその一挙手一投足に神経をとがらせていたからだ。
「よかろう……我が妻に迎えてやる。だが分かっているな、我が血を受け入れればもはやお前に自由意思など無くなってしまう。俺を取り巻く快楽のことしか考えられなくなってしまうぞ?」
「は、はい!いいです!意志などいりません。奴隷にさせてください♡私の心はすでにあなたとともにあります♡自由にきれいに生きるよりも、あなたのもとで血に濡れたいのです♡」
自由意思などとっくの昔に蕩けてしまっている。もしご主人さまのそばにいられないのならば、今すぐ消滅させてほしいぐらいだ。
「…………」
「はあ♡ご主人様♡」
ご主人様は無言で両手を広げてくれる。私は迷わず飛び込んだ。ご主人様の手が私の背に回るのが分かる。その手は冷たかった。しかし、その肌寒さを跳ね返すほどの幸福感が体の底から湧いてくる。
「ご主人様、私たちも……」
「本当によかったわね♡セリーヌ♡」
2人が私に寄り添うようにして、一緒にご主人様の腕の中に入ってくる。崇拝する愛と快楽を分かち合う姉妹に囲われて私は幸せだ。
“シュッ!……ドクドク……”
「ああ……♡」
ご主人様が、ご自身の手首を指で切って血を流してくださる。ご主人様に傷を負わせてしまう申し訳なさとその尊い御血に惹かれる気持ちの2つが私の中でせめぎ合う。
「さあ……」
「セリーヌ……♡」
「生まれ変わるのを楽しめ♡」
ご主人様が手を差し出してくださる。私は2人の言葉に背中を押されてそこに口を付ける。
“ンッ、ンッ♡”
私は多いとは言えないその赤い血を必死になって飲んだ。すると間もなく……
“ドクン!”
心臓が止まる衝撃が体を駆け巡り、尋常の生命のそれとは別のエネルギーが血液の代わりに巡り始める。
「お゛おお~~♡♡」
私は息が苦しいようなひどく寒いような、燃えるように熱いような、判然としないぐちゃぐちゃした感覚が私の全身をめぐった。きっとそれは死であり、誕生なのだろう。これまでは死んだらかつて神と呼んだものの元へ行くと思っていた。そう信じていた。
しかし私は真実を見つけた。目の前にいるご主人様こそが目の前に確かにいる神であり、私という人間はここで死んで、死後を彼に預けるのだ。それは奴隷や人形のようになるようなものと他人からは見えるかもしれないが、ご主人様なしの自由に苦しむよりもずっといい。そう私の魂が言っている。
このまま湧き上がる衝動に身を任せて、ご主人様の楽園の中に溶けてしまおう。そばにはこれまで通り家族がいてくれるのだから恐れることは何もない。
「あ゛っああ~~~♡♡♡」
突然視界が白くなる。感覚が人外のモノになり世界が急に広くなった。世界がぐるぐると溶けるような感覚の中、自分すら見失いそうになる。
(嫌だ。今すぐご主人様に会いたい)
他の全てはどうなっても良いがご主人様に会えなくなることだけはごめんだ。
「ご主人様♡!♡?……ドレイク様♡!♡?」
私は意識を着地させる場所を探していやしくもご主人様の名前を呼んでしまう。
「俺はここだ、セリーヌ」
「あ♡……ああ♡」
ご主人様が、ご主人様が私の名前を呼んでくださり、手を握ってくださった。嬉しすぎる。どれだけ真摯に祈ってもうんともすんとも答えてくれなかったアレとは違ってご主人様は確かにここにいて私に応えてくれる。空しい生き方から救われたんだ。必ずこの恩に報いなくては。そう、ご主人様好みの淫らさを手に入れたこの身体で。
“グググ……ボイン♡……ブルン♡”
吸血鬼になったこの身体は、ご主人様の好みに合わせて肉付きが良くなる。服が破れそうなくらいきつくなる。
「綺麗でエッチよ♡セリーヌ♡」
「私もしゃぶりつきたくなるぐらいだ♡」
イザベラ様とヴェロニカ姐さんが私の変化を褒めてくれる。これはご主人様の反応にも期待が出来そうだ。
「どうでしょう、ご主人様?♡」
私はより闇が見えるようになった目で、ご主人様を見据えて訊いてみる。乏しい性知識から何とか煽情的になるようにと考え前かがみになったりしてみる。
「いいムチムチ具合だ。今すぐマンコを使わせろ」
「~~~♡♡♡」
雑な誉められ方をしただけで、私の精神は天井へ登り、イってしまう。スカート部分がぐずぐずに濡れているのが分かる随分な淫乱になってしまったが、それがご主人様の好みならそれでいい、清純さなどというくだらないことにこだわる価値観は私にはない。ああ……だけど、私にとってのオスはご主人様だけがいい。命令されればしょうがないが、ご主人様以外のオスには視線すら向けられたくない。そこの貞淑さは絶対だ。
「お前は永遠に俺だけのものだ。使い潰してやるから覚悟しておけ」
「~~~♡♡♡……ああっ♡」
永遠の独占宣言、欲しい言葉をもらえてまたイってしまう。
「まあ♡セリーヌったらご主人様の言葉だけでまたイッたわね♡」
「お前の本性はとんだ淫乱だったわけだ♡」
「~~~♡♡♡」
私は姉たちからイッたことを見抜かれ酷い恥ずかしさに襲われる。
「恥ずかしがる必要はない。淫乱な女は好きだ。俺に対してだけ、という条件は付くがな」
全てを受け入れてくれる素敵なご主人様は、視線で私に命令する。ついにこの時が来た、流石にドキドキしてしまう。
「んちゅ♡むちゅるちゅる♡……つぱっ♡……ご主人様、私の全てはあなたのモノです♡思うままに犯してください♡」
私は死ぬまで腐らせておくのだろうと思っていたファーストキスを捧げ、身体を擦り付ける。唇からの刺激は、想像以上に温かく甘やかだった。
「ふ……いい子だ。では四つ這い尻を向けろ」
「分かりました♡……服はどうします?♡」
私は指示された通りの体勢を取りながら訊く。お尻を向けるのは恥ずかしいけれど、だからこそゾクゾクしてしまう♡。
「いや、シスターであるお前を犯したいんでな。脱がなくていい」
“パチンッ!……ビリィ!……ハラッ……”
「キャ……♡」
脱がなくていい、と言った代わりにご主人様は指を鳴らした。とたんに私の修道服の一部が裂け、太ももやお腹、下乳が露出するようになる。そしてショーツが破れてシーツの上に落ちる。上着があるため大事なところはまだ見えていないけど、愛液のシミが広がってしまったと思う。布地がぴっちりと張り付いてオマンコの形が分かるようになっているはず。
そして、吸血鬼化で肉付きが良くなって私の服はかなりピチピチになっていた。姉たち2人ほどではないが、かなりエッチな格好になってしまっているはずだ。恥ずかしさといっしょに、ゾクゾクも加速していく。
「お前の処女をもらうぞ」
“ズップンッ♡ジュボボボ♡……ブチィ!♡”
「あ゛あんっ♡!オチンポ様キタァーー!♡!♡」
ご主人様は、修道服の下半身の布地をずらし、あの恐ろしいほどの剛直を一息に私のオマンコに突っ込む。子宮口まで一気に突破してくる一突きは、すごい衝撃が伴ったけれど、吸血鬼になった私の身体はそれを快楽として受け止めてくれた。破瓜の痛みすら快感の一部。私は目を剥いて叫びをあげて、盛大にイってしまう。気持ちよすぎて、ご主人様がどう感じるか、それを考える余裕もなかった。
「処女喪失おめでとう!♡これで私たち正式に棒姉妹ね♡」
「これからいっぱいご主人様を気持ち良くして、幸せになろうな♡」
名実ともに血で繋がった存在になった姉たちは祝福の言葉をかけてくれる。嬉しすぎて舌を出して涙を流してしまう。私は今、相当だらしない顔をしているはずだ。
「さすがに、2人に比べると使い心地が硬いな。若いというか……」
オマンコの柔軟性がないということだろうか?やはり年の功というか、2人の方がご主人様を気持ちよくできるということだろうか?
「ご、ごめんなさい、ご主人様!オチンポ様をうまく気持ちよくできるように頑張りますから、捨てないでください!」
私は期待に応えられないことを申し訳なく思うとともに、捨てられるのではないかと怖くなる。
「大丈夫だ。女を自分好みになるように調教するのも乙なものだ。それに俺は1度手に入れた物は使い潰す質なんだ。捨てたりはしないさ」
そう言ってご主人様は前かがみになって頭を撫でてくださる。
「あ……♡♡♡」
堪え性のない私はそれだけで軽イきし、プシュっと愛液が接合部から噴き出した。
「お、感じが良くなったな。お前は褒めて伸びるタイプか」
確かにオマンコが絞まってオチンポ様の形がもっとわかるようになった気がする。
「なら……もっと褒めてくださいますか?♡」
卑しい私はそんな問いかけをしてしまう。ご主人様を気持ちよくするのが至上の命題ではあるけれど、彼に愛されたいという願望はどうしても消すことができなかった。
「それは、これからの頑張り次第……だな!」
“ジュプププン♡!♡!♡!”
「おっほ~~~♡♡♡」
突然のピストンを受けた私はこれまで出したことのないような低く濁った声を上げ、背筋を震わせてしまう。
(き、気持ちよすぎる……♡♡♡オマンコでオチンポに奉仕しないといけないのに、余裕がなくなってしまう♡♡♡)
私は痺れるような快感に意識を飛ばしかけるが、だらしない自分でいたくない、捨てられたくない、ご主人様に好きになってほしい、様々な願望で意識をつなぎとめて、自分なりにオマンコに変化を与えてみる。吸血鬼の感覚は鋭く、身体もより正確に動く。オマンコの中にも私の意志を反映させられるということだ。
「…………」
“パチュン♡パチュン♡ジュパン♡ジュッパン♡”
「あんっ♡……オチンポすごいっ♡……うひぃっ♡」
ご主人様は何も言わずピストンを続ける。私のお尻に力強く、ご主人様の腰がぶつかるのが分かる。亀頭がぶつかる子宮口がトロトロに溶けちゃいそうだった。私はオチンポがオマンコを行き来するたびに甘イきし、意識が飛びそうになる。これがご主人様の性奴隷妻だけが得られる幸福、愛されるが故の特権だ。
(絶対に、手放したくない……♡)
「うっ♡……っくうう♡……はあんっ♡!」
私は、オマンコに全神経を集中させて、オマンコの内側を蠢かせて、オチンポ様を大切にマッサージするようにする。でも逆に気持ちよさにも集中してしまうことになるので、流されたくなる自分も出てくる。
「まあまあ、セリーヌったら、必死になってオマンコしてるわ♡よっぽどご主人様に好きになってもらいたいのね♡」
「ご主人様、どうか私たちのかわいい妹を可愛がって欲しい♡」
姉からの応援の言葉が意識の端っこに入ってくる。ご主人様はどう思ってるんだろう。それは言葉の外から伝わってくる。
“グチュチュ♡……ドチュン♡!ドチュン♡!ドチュン♡!”
「おごっ♡あ、あぎゅ~~~♡♡」
ご主人様のオチンポが太さを増し、ピストンが激しくなる。頭が吹っ飛ぶぐらいの気持ちよさが上ってきて、奉仕も何もなくなってしまう。
「お゛、おぎゅっ♡♡♡……しゅき♡ごしゅじんしゃまぁっ、しゅきでしゅー♡!」
私はバカみたいに、好き好きと叫ぶ機械になり果ててしまった。頭をめぐる津波みたいな快楽と、それを愛する人と一つになって得ているという幸福感。本当に雲の上で、太陽の光をいっぱいに浴びて心地よい風を受けているような、至福の時間だった。一応、夜が主な活動時間になっていくのに、おかしな話だ。
「ふふ……俺は、俺のことが好きな女が好きだ。そういう意味では、お前は俺好みだぞ♡」
ご主人様は私の背中に密着するようにして耳元で囁いてくれる。そんなことを言われてしまうと嫌でも思考が薔薇色に染まってしまう。
「ふああっ♡……じゃあ、じゃあ♡わたひがもっろすきになれば、もっろすきになっへくれますか?♡」
完全に理性が蕩けているせいか、私は回らない舌でとんでもないことを口走ってしまう。
「ああ、そうだな。お前が使えるメスなら、そういうこともあるだろう」
“ムニムニ♡クニクニ♡”
「ひやぁ~~~♡おっぱいいじっちゃらめれす♡!もういっへるのに、まったいったいましゅ♡!」
ご主人様は、私の問いに答えてくれた上に、服の上からおっぱいを揉んで乳首を弄ってくれる。もちろん私は絶頂の上に絶頂を重ねてしまう。もっと好きになってもらうために、奉仕を頑張りたいのに私が一方的に気持ちよくなってしまう。私のする反応と言ったら、好きが溢れすぎてオマンコできゅうきゅうとオチンポ様を抱きしめてしまうことぐらいだ。これでいいのだろうか?
……もし、本当に今聞こえた言葉がご主人様への好きが大きくなれば、ご主人様にもっと愛してもらえるという意味ならば、これでもいいのかもしれない。私のご主人様への好感度は現在進行形かつ青天井で上がって行っているからだ。
「いいぞ、お前のマンコ使い込めば使い込むほど“よく”なりそうだ!俺の遺伝子で犯しつくして、何度でも孕ませてやる!」
碌に工夫したセックスが出来ていなかったが、どうやらご主人様は私のオマンコを気に入ってくれたらしい。油断することなく精進しようと普段の私なら考えるところだが、その時の私は……
「ひゃい♡ほしいれす♡うみたいれす♡おっほ♡……ごしゅじんさまのあかちゃん♡!♡!」
ご主人様の赤ちゃんが産めるかもという可能性に歓喜して、そのことばかりを考えてしまう。
「受け取れ!契りの子種だ!」
“ドチュンッ!♡……ドピュン♡ビュルルルルル~~~♡♡♡!”
「あ゛っ♡!♡!オチンポ♡!……い、イ゛ぐっ……ああ……♡」
本当にすごい快感だったので、一周回って私の口からはかすれた言葉しか出せなかった。ただ私は意識の中で、快楽の太陽に飛び込んだような感じがしていた。全てが吹き飛んでしまいそうだ。神に会う感覚というのはこんな気持ちだろうか、私の中の冷静な部分が呑気にそんなことを考えていた。おかしな話だ、神は私のすぐ後ろにいて、私を抱いてくれているというのに、太陽の光は私たちにとって毒だというのに……。
この快楽は素晴らしいものだが、どんなに私が壊れてもご主人様のことと、私がその女であることは忘れないと思った。
(私、愛される奴隷妻になれるかな……?)
快楽からくる濃い霧に覆われた意識の中で私は、そんなことを考えていた。
※
「すごいザーメンの量♡……ご主人様、よっぽどあなたのオマンコが気持ちよかったのね♡頑張ったわね♡」
意識が戻ってきた時、最初に感じたのは柔らかさと安心感。
(ああ、イザベラ様だ……)
私は、今自分が彼女に膝枕されていると分かった。幼いころ不安な時にこうしてもらったから分かる。記憶よりも少し柔らかさが増した気がするけれど。
「淫紋もしっかり定着している♡これでセリーヌの何もかもがご主人様のモノだ♡」
ヴェロニカ姐さんの嬉しい報告が聞こえる。
「く、ううぅん……♡♡♡」
そして、意識がはっきりすると3つの感覚が浮かんでくる。1つは、オマンコを開発してくださったオチンポ様の圧迫感の名残。ゴリゴリと膣壁を削られた感覚を覚えさせられた私は、それなしには生きていけないだろう。
もう1つはお腹の下から上がってくるホカホカした感覚。それはきっとご主人様の精液の充足感だ。子宮がパンパンになるまで注いでもらえたみたいだ。本当に嬉しい……♡孕めているといいな♡。
最後はお腹の表面に走るビリビリとした感覚。私が何とか顔を上げて、お腹を見ると、ザーメンでポッコリと膨らんでしまったお腹に紫色の文様が浮かんでいた。これがヴェロニカ姐さんが言っていた淫紋というものだろうか?
私は複雑な文様の中に、ご主人様の名前を見つける。きっとこれは証だ。私がご主人様の奴隷妻だっていう消えない証。素敵すぎる♡。
「いつまでもへばってちゃダメだぞ?次は私がハメてもらう番なんだから、早くしてくれ……」
ヴェロニカ姐さんが何かを促してくる。何事かと思って私は周りを見回した。
「あ……♡♡♡」
“それ”を見た瞬間、私は何をすべきなのか分かった。
“ガバッ!”
私は反射的に体を起こし、“それ”に向き合う。
そこには悠然とベッドに座っているご主人様がいた。もちろん剛直はまだ硬さをなくしていない。
「お掃除、させていただきます♡」
目と鼻の先にあるのは全くたけりが収まっていないご主人様のオチンポ様♡私の愛液とザーメンのブレンドジュースで光を放っている。それ越しにご主人様へ視線を送ったとき、私は言葉を発していた。目を見るだけで分かる。気持ちよくして貰ったメスが何をすべきなのか。
「れるるっ♡……ぶじゅるじゅるる♡」
私はオチンポ様の先にキスをしてから、一思いにその竿を口で咥えた。
「じゅるじゅる♡……じゅろろろろ♡」
お掃除フェラ、それが今の私がすべきこと。私は長い竿をできるだけ奥へ押し込むのといっしょに舌を蠢かせて、私たちのセックスの名残を舐めとっていく。
さっきまで、男性の性器を口に含むなんて考えてもいなかった。ただ、今は躊躇なくそれを実行することができる。
ご主人様のオチンポだからだ。他のオスのだったら目の前に出された時点で潰して去る。ご主人様のであることが何よりも重要だ。
「れるん♡じゅるじゅろ♡」
(精液……ザーメンってこんなにおいしいんだ♡)
ご主人様の遺伝子が秘められているからか、とてもおいしく感じる。血を吸うものになったということなのか、奉仕しているのは私のはずなのにこれじゃあご褒美だ。せめて気持ちよくなっていただけるように頑張らないと。
「じゅぼぼ♡……ろーれすは?♡ひもひひいれすは?♡」
私は尿道に残ったザーメンを吸いながら、上目遣いで訊いてみる。
「~~~♡♡♡」
ご主人様は無言で私の頭を撫でてくれる。幸せ過ぎる。幸せ過ぎてまた軽イきしてしまった。何とかこの幸せに報いなければ。
(そうだ、姉さんたちがそうしたみたいによさそうな女を捕まえてこよう)
ご主人様がもっと幸せになれるように、そして私をもっと好きになってもらえるように。私は以前町で見たかわいい女の子のことを考えた。普通の人間でいるより、ご主人様の奴隷になる方がずっと幸せなのだから、本人にとってもそれがいい。
「これからご主人様を信仰していくのよ♡」
「この素晴らしさをご主人様好みのメスに布教して行こうな♡」
私の考えていることを見抜いているのか、姐さんたちが一緒に未来を思い描いてくれる。
これまでの倫理や道徳が、全て崩れ去った私の世界……それでも何かを一途に信じていく生き方は変わらない。
「じゅぱっ♡……愛しています、ご主人様♡!」