島が完全に見えなくなってきたところで俺はベルト以外の一切の衣服を脱ぎ捨てた。
もう自分を縛り付けるしがらみは無くなったのだ。今世の記憶が戻る以前の自分を知る人間はあの島にいる人だけ。彼らからしたらここ数年でアクティブな性格になったぐらいの見識だろうと思う。
これからはもう露出を制限するつもりは無い。まずはひたすら実力を上げる。
「おい!大人しく金目の物をよこせ!!!」
目の前に中くらいの海賊船が現れたので戦うことに。
船を海賊船に横付けして乗り込んで大暴れ。
「「「「ぎゃあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」」」」
船員を片っ端から刀で斬り殺し続ける。
「俺様の子分を散々殺しやがって許さねぇぞ!!」
見るからに大物の刀を携えた船長と思わしき大男が現れた。
「いいねぇ~。やっと骨のある敵が現れてくれたよ…」
「てめぇの手足をぶった切って俺たちの性欲のはけ口にしてやる!!!」
激しい刀同士のぶつかり合いが始まった。
相手の方がこっちより筋力も高いためまともに受けたら武器を壊されるので受け流しに徹した。
ガッキン!ガガッキン!!!
何十回目かの鍔迫り合いの末一瞬隙をついて武器を弾いた。
「ここだぁああああああ!!!!」
確実に倒すつもりで刀を突きだした。
「引っかかったな」
ドゴオオオオン!!!!
突然の胴体に強い衝撃が加わり甲板の後方まで吹き飛ばされた。
「な、何が起きて・・・!?」
「俺様はクルクルの実を喰った回転自在人間。肉体及び武器をどんな部分でもあらゆる方向に回転することができる」
船長を見てみると無防備だったはずの左腕が肘先まで超高速回転していた。
「刀は相手を油断させるためのフェイクさ。さ~て、散々大暴れした報いを受けてもらおうか…」
吹き飛ばされた衝撃で全身傷だらけの状態になり恐らく肋骨が何本も折れている。
「は、はは。ははは!は~っはっははははは!!!!」
「何だこいつ…?ぶん殴られたせいで頭がいかれたのか?」
「いいや違うねぇ~。俺はもうずっと前から狂ってんだよ!!確かに俺はアンタの策にまんまと乗せられた。でもな、一つお前はミスを犯した。武器ごと腕を回転させて串刺しにして殺すべきだった。それだけだ」
「なにを言って・・・」
斬!!!
俺は一瞬のうちに剣を振るい船長の刀を持った右腕を切り落とした。
「ぐ、ぐぎゃあああああああああ!!!!?!?!?!」
あまりに一瞬のことだった為か痛みが遅れてやってきた。
「て、てめ~ぇええええええええ!!!!!」
俺はボロボロになった服を脱ぎ捨て全裸になった。
「まさか、最初の敵が能力者だとは思わなかったがよぉ。実力を試すには絶好の相手だったぜ。全力で掛かって来いよ。テメーの全部を俺の力で叩き潰す!!」
「ほざくんじゃねぇえええええええええええ!!!!!」
船長は全身を関節を境目にあらゆる方向に回転させて襲い掛かってきた。
「例えどんなに早くても回転するものを斬る力はお前には残されていない!!!これで積みじゃああああああ!!!!!!」
「二刀流居合」
「十字翔!!!!!」
斬!!!!!!!
あまりの衝撃に周囲は粉じんに包まれていた。粉じんが晴れるとそこには肉体を関節を境目に四分割にされた船長が残っていた。
「どうせなら関節ごと全身を回転させるべきだったな…」
バキン!!
ただでさえボロボロだった二本の刀が音を立てながらバラバラに砕け散った。
「おつかれ様。今までありがとうな…」
「う、嘘だ…!船長が負けた!?!!」
「さ~て。あとはゴミ掃除だけだ…」
「う、うわあああああああ!!!!!」
海賊船にとてつもない断末魔の悲鳴が響き渡るのだった。
船にあった医療具で応急処置をした俺は船にあった使えるものをありったけ船に詰め込むと船長の首を持って船を降りた。証拠隠滅の為に船にあった火薬に火をつけて船底を爆破してから。
海軍のいる島にたどり着くとすぐに船長の首を渡して賞金をもらった。
何と驚くべきことにこの船長の首には1500万の懸賞金がかけられていた。
船から奪った財宝のお陰で当分は贅沢ができる。
「とりあえず折れた骨が治るまでこの島で過ごすか・・・」
俺はそうつぶやきながら町の病院に向かって歩いていった。