俺を好きな【悪霊】が、美少女に【憑依】してくれる話。さっそく【銀髪美少女】を寝取ります。 作:BIBI
第1話 銀髪美少女ちゃんは狙われる――俺に。
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俺は――悪霊に付き纏われている。
「お前、性行為に興味があるのか?」
高級マンションの一室。俺――工藤ハジメはパソコンを付け、エッチいおかずを探しながら欠伸する。
「シタイ……。デモ、デキナイ」
俺の隣にいる鹿に近い見た目の霊――
「私ハ、人ジャナイカラ……。オ前ヲ興奮サセラレナイ……」
呪難は元人間の幽霊ではないのだが、人に近い感性と知性を持っている。どうやら多くの魂を取り込んで進化する際、人の魂の割合が比較的に多かった事が原因らしい。
「まぁ確かに、そうだな……。お前は霊力の扱いを教えてくれて、結構好きだよ。でも、性行為は人間同士じゃないと……。お前が美少女に〈
「――――ッ!」
ビクッと震えて顔を上げる呪難。
「え? どうしたの? 何かあった?」
驚いた俺は横に視線を向けた。
「私ハ――――〈憑依〉ガ、得意ダ……!」
どうやら呪難は、体だけじゃなく心も人間じゃないと男は興奮しないのではないかと考えていた様だ。
「……………………。まじ……?」
俺は驚きで顔を引き攣らせながらも、口角を少し上げた。
この会話が切っ掛けだった、俺と呪難の
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銀髪を腰まで伸ばした少女――クオンは家庭の事情で、幼い頃から大きな使命を背負っていた。
代々
現代は特に霊力デフレ時代。世界的にも才能ある若者が少ないらしい。
そんな中、クオンの才能は突出していた。最初は周囲に期待されていた。だが、物心付く頃にはクオンはただ、潜在能力が高いだけだと判明する。
霊力の成長に必要な魂の回路が欠損していたのだ。
――〈封切〉という、先天性の障害らしい。
つまりクオンは生まれつきの霊力が高いというだけで、全く成長が見込めない。
今では霊媒師の中では、かなりの落ちこぼれ。勿論、両親には失望され、本邸を追い出されて別邸暮らしだ。通っている学校も、霊媒師とは関係ない普通の高校だ。
――自分は優秀な子を産む事しか期待されていない。
そう暗く閉じた未来を想像し、彼女は半年前までずっと憂鬱に過ごしていた。
だけど――彼の存在に救われた。
「よう。クオン。早いな」
商店街。普通の学校に通う、普通の男の子――カケル。顔が少し怖いけど、決して悪くはない。黒髪で身長も高く、意外とモテている様子、本人は気づいていないが。
「カケル君こそ、早いのね……」
意外そうな表情で驚き、隣を見るクオン。登校の最中に会えて嬉しいのだろう。薄らと赤面し、声が少し上擦っている。
指で髪を弄りながら、あからさまにソワソワしており、分かりやすく彼女はカケルに好意を抱いていた。
「母親が朝から説教臭くてな、飛び出してきちまった」
カケルは頭を掻きながら、気不味そうに不貞腐れている。
「何か悪い事でもしたんじゃないの?」
呆れた様子でジト目を向ける。こういう話の時は十中八九、カケルに原因があると半年の付き合いの中でクオンは理解していた。
「妹のプリンを勝手に俺が食ったんだよ……」
半眼で小さく告白するカケル。クオンは呆れ、「貴方が悪いです、それは……」と深く溜息を吐いた。
「いや、でもさぁ。アイツが先に俺のコーヒーゼリーを食べたからさぁ」
自分でも大人げない事は理解しているらしい。言い訳するもカケルの様子は妙に苦しそうだった。
「…………。何だか似た者兄妹と言いますか……。本当に兄妹仲が良いんですね……」
一瞬、クオンは今はいない妹を思い出し、目を伏せる。
「まぁ、そうだな。悪くはないな……。そろそろ兄離れして欲しい気もするけどな……」
彼女の様子に気づく事なく、頬を掻きながらカケルは溜息交じりに愚痴る。
「……いや、先に貴方が妹離れするべきでは?」
クオンは気づいてジト目で指摘する。彼女から見て、少しカケルと妹の兄妹仲は目に余るほど良すぎる。
少し嫉妬に近い感情が、クオンの内で渦巻いていた。何せ何度かデートに誘っても、妹を理由に断られる事は度々あった。
その度に家で枕を抱え、『私とのデートは妹以下なの!?』と悔しくて叫んでいた。
「は!? いやいや! 妹離れって何だよ! 俺は妹に対して普通だっての!」
「休日は殆ど妹とデートしてるじゃない!」
「デートって言い方やめてくんない!? 断ったら不貞腐れるから仕方なく暇つぶしに付き合ってるだけだって!」
「……で、でも! 普通の兄なら拒否るでしょ……!? やっぱり、カケル君はシスコンでは……?」
「シスコンって言い方やめてくんない!? 確かに俺は妹に甘い所があるかもだけど常識の範疇だから!」
「妹と休日デートって言うほど常識なの……? 日本人ってそうなの……?」
「何で外国人ぶってんだよ……! アンタ、ハーフってだけで日本人だろ……!」
こうしてカケルとクオンはワチャワチャと馬鹿話を続けていた。すると――。
「お、朝から
「あっついなぁおい!」
「リア充すぎだろぉ」
遠くから男子集団が揶揄ってくる。
「ちっげーよ! ばーか!」
友人の彼らにカケルは顔を真っ赤にして否定する。遊んでいる様に見えて、カケルはかなり一途でピュアな性格だ。
だからこそ、クオンに積極的なアプローチができていないのが現状。
「~~~~ッ!」
クオンは顔を赤くして、凄く恥ずかしがって何も言えなくなる。彼女もカケル同様に奥手な性格で、しかも好意を口にする事が極端に苦手。
そもそも下ネタどころか恋バナすらも恥ずかしがってしまう初心な性格だ。本当はカケルの事が好きで、今すぐにでも付き合いたい。でも恥ずかし過ぎて、ツンケンした態度ばかり彼の前では取ってしまう。
「えっと、クオン、ごめんな。アイツら馬鹿でさ。少し文句言ってくるから、じゃあな」
流石に気不味い。お互いに顔を赤くして、目を合わせられない。カケルは誤魔化す様に小走りで男子集団に駆け寄り、クオンとは別々に登校する。
「…………はぁ」
一人になってやっと気持ちが落ち着く。そして少し空を見上げ将来の事を考えた。
クオンは当然、カケルの好意には気づいている。というかお互いに奥手だが分かりやすい性格だ。気持ちが顔に出やすい。
告白さえすれば、すんなり受け入れられるだろう。そんな事は分かっている。でもその一歩が踏み出せない。
だが、クオンに焦りはなかった。何せ彼女はカケルの高い潜在能力に気づいている。
きっと親もカケルとの交際なら認めてくれる。今はバカ話してイチャイチャするだけでいい。どうせ、いつか彼と付き合って、いずれ結婚できる。
そんな都合の良い幸せな未来を想像していた時だった――彼女が何か異質な気配を感じたのは。
気配の先は、人気の少ない道。自然とクオンの足は動く。何故か嫌いじゃない。寧ろ強く強く惹かれている。
魅せられている。この感覚は知っている。懐かしい。昔どこかで――。
クオンが歩きながらゆっくりと、感覚を頼りに記憶を探る。
そして直ぐに思い出した、この感覚が〈眠りの森〉に近い事を。
自分が妹を置き去りにしてしまった、あの森と同じ感覚だと。
気づいた時には、もう遅かった。
彼女は辿り着いてしまった、無人の公園に。
そこにいるのは自分と――神霊のみ。
神霊。鹿の様な見た目の神霊。気配が幽霊とは全く違う、別格の何か。
目が四つあり、体中に白い文様が刻まれている。何より纏う気配が異質でありながら、薄すぎる。
決して弱くないのに――――薄らとしか感じない気配。
「オ前ニ決メタ……」
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霊的存在は、普通の人には見えないが、
それと同じ事だ。
格が違いすぎれば認識すら困難。
並みの霊媒師では姿どころか、気配すらにすら気づけない存在。
それこそが――
「一応、忠告シテオク……。私ノ存在ヲ他言スレバ、オ前モ家族モ友人モ、全員――殺スカラナ?」
クオンの体に憑依し、
「…………」
クオンに体の主導権が戻り、少しずつ息が上がる。心臓の鼓動が早まる。神霊に言われた通り、誰にも他言しないと心に決める。
何故なら神霊は、それほど強大な存在だからだ。
政府と連携する霊媒師集団――
触らぬ神に祟りなし。
霊媒師の家系故に彼女は心得ている、神霊の機嫌を損ねてはならない事を。
嵐が過ぎ去るを待つしかないと言い聞かせ、彼女はギュッと制服を掴む。
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〈あとがき〉
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