※この作品はR-18です。

俺を好きな【悪霊】が、美少女に【憑依】してくれる話。さっそく【銀髪美少女】を寝取ります。   作:BIBI

11 / 28
二章【俺、何かやっちゃいました?】
第9話 捻くれたマウント……


 

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 

 

 女は優れた霊的才能に強く惹かれる。そして直接肌に触れ、相手の魂を感じる事で性的快感を増幅させる。

 

 

 だからこそ俺は普段霊力を隠しているのに、性行為の際は力の一端を開放していた。

 

 

 よりクオンに快感を叩き込む為、止(や)むを得(え)ずという判断だった。

 

 

 しかし思わぬ収穫(しゅうかく)があったらしい。

 

 

 幽霊化の禁忌を犯したクオンが頼った相手は、カケルではなく――俺だった。

 

 

 類稀な才能を持ちながら不真面目な人物。霊力の供給に最も適していると判断したらしい。

 

 

 勿論。俺としては首を縦に振って気軽に承諾した。ただし、対価として性行為は断らせない。尻穴だろうが好き放題にする気だ。

 

 

 

 一応あえて対価を貰わず、クオンを口説く事も考えたが、別に俺はクオンに好かれたい訳じゃない。ただ女を自分の物にしたいだけだ。

 

 

 

 それに彼女がカケルへの未練を断ち切れていない事は見て取れた。どうせまだ自分が清純だと勘違いして、体を大事にし始めるはず。

 

 

 

 ハッキリ言って面倒だった。一々口説くなんて怠すぎるし、性格面で好かれる自信もない。そんな媚びを売り、小細工するくらいなら、体に快楽を刻み込んで、俺なしじゃないと生きられなくしてやる方が手っ取り早い。

 

 

 

 良い奴ぶって女に好かれる事を期待するだけ。

 

 

 確かにそれは誠実かも知れない。だが軟弱(なんじゃく)だ。

 

 

 俺の性(しょう)には合わない。

 

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 

 

 ――あっという間に、一ヵ月が経つ。

 

 

 修祓院(しゅうばついん)にとってリリの存在は禁忌。知られると不味いので、最近は基本的に窓はカーテンで隠し、外から見えない様にしている。

 

 

「毎度思うけど、ハジメの料理って異常に美味しい様な……」

 

 

「中華料理は特に、拘れば拘るほど美味くなるからな」

 

 

「餃子って焼くものだと思ってたけど……」

 

 

「焼き餃子なら冷凍で十分かな。わざわざ自分で作る理由がない。自分で作るならやっぱり水餃子と麻婆豆腐だね。冷凍とは味が全く違うから、作り甲斐を感じやすくて楽しい」

 

 

「本当にハジメは料理が好きなのね」

 

 

「友人が居なかったからな。作って食べる事しか娯楽がなかったんだ」

 

 

 シャーロットとハジメは楽しく会話しながら、夕食を用意していた。

 

 

「り、理由が悲し過ぎるわ……」

 

 

 同情しているのか、少し悲し気な表情を浮かべるシャーロット。

 

 

「だから――お前と出会えて良かったよ。今、凄く楽しい。超幸せ」

 

 

 ハジメは真っ直ぐな視線で言う。

 

 

 シャーロットだけでなく、呪難にも向けた言葉だ。それを察しているのだろう、「~~~~ッ♡」と呪難は彼に近づきキスをする。

 

 

 

 彼女は頬を染めながら舌を絡め、自分こそが正妻だとアピールしていた。ハジメもまんざらではないので、素直に受け入れている。

 

 

「……………………」

 

 

 そんな二人の様子を明らかにメラメラと、嫉妬した様子で眺めるクオン。

 

 

 別に彼女はハジメと付き合いたい気持ちなんてない。肉欲と恋愛感情を分けて考えるタイプであり、女遊びが好きな男は嫌っている。そういう意味ではハジメは論外だった。

 

 

 

 あくまで体だけの関係……――そう頭では考えているが、クオンの嫉妬は鎮まらない。純情な彼女にとって、初めての相手というのはそれほど特別な存在だった。

 

 

 

 たとえ好みではない、恋愛対象外だったとしても――特別。彼に愛されたいし、自分を求めて欲しい、飽きられたくないと、どうしても考えてしまう。

 

 

 

 夜になれば激しい性行為でクオンは鬱憤をハジメにぶつけるが、それでも全く気が収まらずモヤモヤを抱え続けている。

 

 

 

 

「分かりやすい嫉妬ね」

 

 

 因みにリリは性行為に混ざっていない。というのも呪難が霊である彼女を嫌っている為だ。クオンを近場に繋ぎ留める楔として存在は許しているが、ハジメと性行為する事だけは許せなかったらしい。

 

 

 

「別に嫉妬じゃない……。私で童貞捨てた癖にって思っただけで……」

 

 

 悔しそうに歯噛みして、クオンはウィスキーをグラスに注ぐ。テーブルに肘を突き、彼女は料理が運ばれてくるのを待っていた。

 

 

 

 因みにクオンは全く料理を手伝わない。別に面倒臭い訳ではなく、返って邪魔になってしまうだろうと気を遣った結果である。

 

 

 

「何よ、その捻くれたマウント……」

 

 

 リリは呆れ半分で笑う。どう見ても姉が勝手に拗(こじ)らせているだけなので、少し面白がっている。

 

 

 彼女の視点だと――誘ったのはビッチな姉の方。好きな人が振り向いてくれないから、暇つぶしでイケメンの先輩に股を開いた。その上、長期間の同棲。挙げ句、調子に乗って避妊せず妊娠。それはそれとして、今でもカケルという男が好き。

 

 

 

 どう考えても姉が悪いと言うか、身内でも擁護できない程、ガッツリとしたビッチだ。しかもクオンは今でもハジメと喜んで性行為をしている。

 

 

 

 シャーロットがドン引きするほど、クオンの方からがっついているらしい。

 

 

 クオンだけではなくシャーロットの証言を聞く限り、リリから見たハジメは寧ろ被害者だった。

 

 

 ただの遊び感覚でクオンに弄ばれ、シャーロットの脅迫で犯され、今は二人に衣食住を提供させられている。

 

 

 あくまで経験人数が二人なので、彼に女癖が悪いという印象すらない。

 

 

 

「――そういえば、私〈特殊能力〉を会得したのよね」

 

 

 何気なくリリは口にして、立ち上がった。

 

 

「え?」

 

 

 クオンは戸惑い声を上げたが、すぐ納得する。類稀な才能を持つ霊媒師が、長い修練を重ねて会得できると言われる特殊能力。

 

 

 

 それをリリが既に会得したのは、幽霊故だ。霊は修練なしでも特殊能力を会得可能。それこそが霊媒師と霊の明確な差異(さい)の一つ。

 

 

 

「……でも、ごめんなさい。戦闘向きじゃない所か、何の役にも立たない能力だったの」

 

 

 姿見(すがたみ)を動かし、他の人達が見える角度に配置した。勿論、幽霊である彼女の姿は鏡に映らない。

 

 

「…………」

 

 

 声は呪難にも届いており、黙って視線を向ける。

 

 

 クオンに匹敵する才能を持つ霊の特殊能力だ。気にならない訳もないし、戦闘向きではないなら尚更(なおさら)興味がそそられた。

 

 

 

 そもそも戦闘は基本は霊力の戦い。呪難は特殊能力は小細工としか認識していない。だから彼女は修祓院ほど戦闘向きの能力に執着はなかった。

 

 

 寧ろ戦闘向きではない方が、応用が利く分だけ優れていると考えている。

 

 

「よく見ていて」

 

 

 その言葉を発した瞬間、幽霊であるリリの姿が鏡に薄らと映り始める。そして次第に色は鮮明となり、「――実体化。それが私の能力らしいわ」と彼女は肩を竦めた。

 

 

 

「…………」

 

 

 クオンとハジメは、これを大した能力だとは思わなかった。どちらかと言えば、殆ど役に立たない能力だと思ったのが本音。

 

 

 しかし――。

 

 

「…………ッ」

 

 

 呪難だけは爛々(らんらん)と目を輝かせていた。

 

 

「――凄いわね。ちょ、ちょっと触らせてくれない? 感触が気になるわ」

 

 

 ゆったりとした足取りで、呪難がリリに近づいてそっと手を伸ばした。

 

 

 ゾワッとする様な嫌な予感がした。咄嗟にクオンは「……リリ」と小さく声を漏らす。だが強く引き止められない。

 

 

 

 呪難の存在を他言すれば、恐らく本当に殺されてしまうから。

 

 

「…………?」

 

 

 何の警戒心もないリリ。彼女はシャーロットに触れられた瞬間――「…………ッ!」と心臓を掴まれた様な痛みに襲われる。

 

 

 

「え……」

 

 

 体の主導権が突然戻り戸惑うシャーロット。その反応は仕方がない。何の気配も前兆すらなく彼女の中から呪難が消えたのだ。

 

 

 

 狼狽しない方が無理な話だ。

 

 

 体から出れば神霊の気配は漏れてしまう。一人バルコニーに居る訳でもない。一室に4人がいる状況だ。気配を遮断する結界を張るのも不自然な場。

 

 

 

 ここで呪難が体から離れる訳がない。

 

 

 

 そう思って――油断していた。

 

 

 

「…………ッ」

 

 

 顔を引き攣らせ、絶句するシャーロット。

 

 

 彼女は理解している、呪難の卓越した技量を。普通は触れるだけで憑依先の変更なんてできない。仮にできても神霊特有の気配が必ず周囲に漏れてしまう。

 

 

 

 だが実際に全く気配を漏らす事なく、呪難は当然の様に、息をする様にシャーロットからリリに憑依先を変えたのだ。

 

 

 

 肉体を得ているとはいえ、リリはれっきとした霊だ。霊が霊に憑依する。そんな話は聞いた事がないし、前例がない。何より普通に考えれば絶対に不可能。

 

 

 

 不可能なはずなのだ。

 

 

 だからこそ再びシャーロットは思い知る、呪難が――神霊である事を。

 

 

 人の常識が通用しない。故に――神と呼ばれる。

 

 

 

「……どう? 普通の感触でしょ?」

 

 

 呪難はリリを演じ、少し悪い笑みを浮かべた。

 

 

 

 






◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

〈あとがき〉


「続きが気になる!」


 と思ってくれた人は【評価】してくれると嬉しいです!

 モチベが上がります!!

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。