俺を好きな【悪霊】が、美少女に【憑依】してくれる話。さっそく【銀髪美少女】を寝取ります。 作:BIBI
第9話 捻くれたマウント……
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女は優れた霊的才能に強く惹かれる。そして直接肌に触れ、相手の魂を感じる事で性的快感を増幅させる。
だからこそ俺は普段霊力を隠しているのに、性行為の際は力の一端を開放していた。
よりクオンに快感を叩き込む為、
しかし思わぬ
幽霊化の禁忌を犯したクオンが頼った相手は、カケルではなく――俺だった。
類稀な才能を持ちながら不真面目な人物。霊力の供給に最も適していると判断したらしい。
勿論。俺としては首を縦に振って気軽に承諾した。ただし、対価として性行為は断らせない。尻穴だろうが好き放題にする気だ。
一応あえて対価を貰わず、クオンを口説く事も考えたが、別に俺はクオンに好かれたい訳じゃない。ただ女を自分の物にしたいだけだ。
それに彼女がカケルへの未練を断ち切れていない事は見て取れた。どうせまだ自分が清純だと勘違いして、体を大事にし始めるはず。
ハッキリ言って面倒だった。一々口説くなんて怠すぎるし、性格面で好かれる自信もない。そんな媚びを売り、小細工するくらいなら、体に快楽を刻み込んで、俺なしじゃないと生きられなくしてやる方が手っ取り早い。
良い奴ぶって女に好かれる事を期待するだけ。
確かにそれは誠実かも知れない。だが
俺の
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――あっという間に、一ヵ月が経つ。
「毎度思うけど、ハジメの料理って異常に美味しい様な……」
「中華料理は特に、拘れば拘るほど美味くなるからな」
「餃子って焼くものだと思ってたけど……」
「焼き餃子なら冷凍で十分かな。わざわざ自分で作る理由がない。自分で作るならやっぱり水餃子と麻婆豆腐だね。冷凍とは味が全く違うから、作り甲斐を感じやすくて楽しい」
「本当にハジメは料理が好きなのね」
「友人が居なかったからな。作って食べる事しか娯楽がなかったんだ」
シャーロットとハジメは楽しく会話しながら、夕食を用意していた。
「り、理由が悲し過ぎるわ……」
同情しているのか、少し悲し気な表情を浮かべるシャーロット。
「だから――お前と出会えて良かったよ。今、凄く楽しい。超幸せ」
ハジメは真っ直ぐな視線で言う。
シャーロットだけでなく、呪難にも向けた言葉だ。それを察しているのだろう、「~~~~ッ♡」と呪難は彼に近づきキスをする。
彼女は頬を染めながら舌を絡め、自分こそが正妻だとアピールしていた。ハジメもまんざらではないので、素直に受け入れている。
「……………………」
そんな二人の様子を明らかにメラメラと、嫉妬した様子で眺めるクオン。
別に彼女はハジメと付き合いたい気持ちなんてない。肉欲と恋愛感情を分けて考えるタイプであり、女遊びが好きな男は嫌っている。そういう意味ではハジメは論外だった。
あくまで体だけの関係……――そう頭では考えているが、クオンの嫉妬は鎮まらない。純情な彼女にとって、初めての相手というのはそれほど特別な存在だった。
たとえ好みではない、恋愛対象外だったとしても――特別。彼に愛されたいし、自分を求めて欲しい、飽きられたくないと、どうしても考えてしまう。
夜になれば激しい性行為でクオンは鬱憤をハジメにぶつけるが、それでも全く気が収まらずモヤモヤを抱え続けている。
「分かりやすい嫉妬ね」
因みにリリは性行為に混ざっていない。というのも呪難が霊である彼女を嫌っている為だ。クオンを近場に繋ぎ留める楔として存在は許しているが、ハジメと性行為する事だけは許せなかったらしい。
「別に嫉妬じゃない……。私で童貞捨てた癖にって思っただけで……」
悔しそうに歯噛みして、クオンはウィスキーをグラスに注ぐ。テーブルに肘を突き、彼女は料理が運ばれてくるのを待っていた。
因みにクオンは全く料理を手伝わない。別に面倒臭い訳ではなく、返って邪魔になってしまうだろうと気を遣った結果である。
「何よ、その捻くれたマウント……」
リリは呆れ半分で笑う。どう見ても姉が勝手に
彼女の視点だと――誘ったのはビッチな姉の方。好きな人が振り向いてくれないから、暇つぶしでイケメンの先輩に股を開いた。その上、長期間の同棲。挙げ句、調子に乗って避妊せず妊娠。それはそれとして、今でもカケルという男が好き。
どう考えても姉が悪いと言うか、身内でも擁護できない程、ガッツリとしたビッチだ。しかもクオンは今でもハジメと喜んで性行為をしている。
シャーロットがドン引きするほど、クオンの方からがっついているらしい。
クオンだけではなくシャーロットの証言を聞く限り、リリから見たハジメは寧ろ被害者だった。
ただの遊び感覚でクオンに弄ばれ、シャーロットの脅迫で犯され、今は二人に衣食住を提供させられている。
あくまで経験人数が二人なので、彼に女癖が悪いという印象すらない。
「――そういえば、私〈特殊能力〉を会得したのよね」
何気なくリリは口にして、立ち上がった。
「え?」
クオンは戸惑い声を上げたが、すぐ納得する。類稀な才能を持つ霊媒師が、長い修練を重ねて会得できると言われる特殊能力。
それをリリが既に会得したのは、幽霊故だ。霊は修練なしでも特殊能力を会得可能。それこそが霊媒師と霊の明確な
「……でも、ごめんなさい。戦闘向きじゃない所か、何の役にも立たない能力だったの」
「…………」
声は呪難にも届いており、黙って視線を向ける。
クオンに匹敵する才能を持つ霊の特殊能力だ。気にならない訳もないし、戦闘向きではないなら
そもそも戦闘は基本は霊力の戦い。呪難は特殊能力は小細工としか認識していない。だから彼女は修祓院ほど戦闘向きの能力に執着はなかった。
寧ろ戦闘向きではない方が、応用が利く分だけ優れていると考えている。
「よく見ていて」
その言葉を発した瞬間、幽霊であるリリの姿が鏡に薄らと映り始める。そして次第に色は鮮明となり、「――実体化。それが私の能力らしいわ」と彼女は肩を竦めた。
「…………」
クオンとハジメは、これを大した能力だとは思わなかった。どちらかと言えば、殆ど役に立たない能力だと思ったのが本音。
しかし――。
「…………ッ」
呪難だけは
「――凄いわね。ちょ、ちょっと触らせてくれない? 感触が気になるわ」
ゆったりとした足取りで、呪難がリリに近づいてそっと手を伸ばした。
ゾワッとする様な嫌な予感がした。咄嗟にクオンは「……リリ」と小さく声を漏らす。だが強く引き止められない。
呪難の存在を他言すれば、恐らく本当に殺されてしまうから。
「…………?」
何の警戒心もないリリ。彼女はシャーロットに触れられた瞬間――「…………ッ!」と心臓を掴まれた様な痛みに襲われる。
「え……」
体の主導権が突然戻り戸惑うシャーロット。その反応は仕方がない。何の気配も前兆すらなく彼女の中から呪難が消えたのだ。
狼狽しない方が無理な話だ。
体から出れば神霊の気配は漏れてしまう。一人バルコニーに居る訳でもない。一室に4人がいる状況だ。気配を遮断する結界を張るのも不自然な場。
ここで呪難が体から離れる訳がない。
そう思って――油断していた。
「…………ッ」
顔を引き攣らせ、絶句するシャーロット。
彼女は理解している、呪難の卓越した技量を。普通は触れるだけで憑依先の変更なんてできない。仮にできても神霊特有の気配が必ず周囲に漏れてしまう。
だが実際に全く気配を漏らす事なく、呪難は当然の様に、息をする様にシャーロットからリリに憑依先を変えたのだ。
肉体を得ているとはいえ、リリはれっきとした霊だ。霊が霊に憑依する。そんな話は聞いた事がないし、前例がない。何より普通に考えれば絶対に不可能。
不可能なはずなのだ。
だからこそ再びシャーロットは思い知る、呪難が――神霊である事を。
人の常識が通用しない。故に――神と呼ばれる。
「……どう? 普通の感触でしょ?」
呪難はリリを演じ、少し悪い笑みを浮かべた。
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〈あとがき〉
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