※この作品はR-18です。

俺を好きな【悪霊】が、美少女に【憑依】してくれる話。さっそく【銀髪美少女】を寝取ります。   作:BIBI

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第10話 貧乳のアミ!

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 

 

 不敵に笑う呪難。

 

 

「リリ……」

 

 

 妹を巻き込んでしまった事にショックを受けるクオン。そんな張り詰めた空気の中――。

 

 

「妊娠してるわ……!」

 

 

 ブワッと涙を流し、シャーロットは呑気に感動していた。呪難が体から出て行った事で霊力の制御を取り戻した彼女は、腹に居る子の霊力を感知できたらしい。

 

 

 

 未だに子作りの方法を知らない彼女は、愛し合った結果に子を授かると信じている。その所為もあり、ハジメと相思相愛なのだと余計に嬉しくなっていた。

 

 

 

「……そんなに嬉しいの?」

 

 

 不思議そうにリリの体で苦笑し首を傾げる呪難。

 

 

 とはいえ子を嬉しがるのは彼女も同じ。幸せそうなシャーロットの姿を見て、少し微笑ましくなっていた。

 

 

 

「嬉しいに決まってるわ! 私もハジメと愛し合ってるはずなのにって! ずっと思っていたもの!」

 

 

 全く憎く思っていないのか、平気で呪難と会話する。当然シャーロットは目の前で喋っている相手が呪難だと、何となく察してはいるが全く気にしていなかった。

 

 

 

「…………」

 

 

 テンションが爆上がりの彼女に呆然とし、クオンは緊張の糸が切れてしまった。確かにリリが心配ではあるのだが、ハジメに抱き付いて嬉しさをアピールするシャーロットに圧倒されてしまう。

 

 

 

「まぁ、良かったんじゃね……、妊娠してたのは知っていたけど……」

 

 

「知っていたなら教えてよ! ハジメが言ってくれないから! まだ妊娠してないんだろうなって思い詰めていたのよ⁉」

 

 

 

 霊力の重なりに気づいていたハジメに、シャーロットがプンスカと怒ってる。その様子をクオンが羨ましそうに眺めていると、リリが近づく。

 

 

 

「――お姉ちゃん。私なら大丈夫よ?」

 

 

 席に戻り、リリは小悪魔的に笑う。強がりじゃない。大体の事情を察し、寧ろ面白がっている様だった。「もしかして私も妊娠させられちゃうのかしら」クスクスと笑っている。

 

 

 

「……嫌じゃないの?」

 

 

 何となくリリ本人だろうと察し、クオンは静かな声で尋ねる。

 

 

「……昔も言ったけど、霊媒師は自由恋愛なんか望んだら駄目なのよ。その意見は死んだ今でも変わらないわ。寧ろイケメンが相手ならラッキーじゃない?」

 

 

 

 随分と冷めた考えだが、リリらしい答えだった。クオンはリリ本人の言葉だと確信を持ち安堵する。一息吐いて、「嫌じゃないなら、それで良いわ……」と空のグラスにウィスキーを注いだ。

 

 

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 

 

 アミは自分自身で少し呆れていた。

 

 

 劇的な成長を前にして、心躍る。想い人の為、必死に努力しているカケルの姿に、いつの間にか少しずつ惹かれていた。

 

 

 

「――強くなりましたよねぇ、お兄ちゃん」

 

 

 冬に入り、夜は風が冷たい。如何にも幽霊が出そうな古びた神社。ジャージ姿のヒヨリが呆れ気味に呟く。視線の先にはカケルと一体の幽霊。

 

 

 

「やるな、お前、たった一人で仲間を全員逃がすなんて」

 

 

 幾つか切り傷があり、血で汚れたジャージ。カケルが指で挟んだ霊符は淡く輝く。

 

 

「ひぃ……!」

 

 

 チャラい金髪の男――ハマチが悲鳴を上げた。幽霊の彼にとって、その霊符の輝きは恐ろしい。

 

 

 幽霊と違い、霊媒師の扱える術は少ない。だが霊体に対し特効の術を、霊媒師は扱える。少し霊力が劣っていたとしても、霊媒師は霊に有利を取れてしまうのだ。

 

 

 

 この場合で言えば、霊力もカケルの方が上なので話にならない。ハマチは「な、何でこんな目にぃ……!」と情けなく叫びながら、背を向け逃げた。

 

 

 

 だが――「…………ッ!」足元に蒼い電流が走り、陣が刻まれる。そして口や足に光の拘束具が一瞬にして取り付けられ、彼は地面に倒れ込んだ。

 

 

 

 これは〈灰停(はいてい)〉という拘束術であり、扱える者はかなり希少。たった一ヵ月しか経っていないというのに、カケルは修祓院の上澄みに片足を突っ込んでいた。

 

 

 

「ガス欠の相手に容赦ないなぁ……」

 

 

「目覚ましい成長ですね……」

 

 

 ヒヨリはドン引きし、アミは無駄の少ない術の行使に驚いていた。

 

 

 

 クオンと結ばれる為とはいえ、カケルは真剣に努力し過ぎたらしい。妹のヒヨリの方がポテンシャルは上らしいが、今現在の実力で言えば彼の方が格上だ。

 

 

 

 故にアミは少し妬いてしまう。彼の想い人が自分だったらと思わずにはいられない。

 

 

「えっと。コイツどうします? このまま灰にした方が良いですか?」

 

 

 カケルが振り向いて尋ねた。

 

 

 アミはゆったりとした足取りで、赤いロングコートを靡(なび)かせながら近づき、「いえ。このまま車にぶち込んで拷問しましょう。さっき逃げた使者達の情報を無理やり吐かせます」と微笑む。

 

 

 

 その発言にハマチは「…………!」目を見開く。

 

 

「不思議ですか? 全員を使者と断じた事が。使者は全力を出すと、全身に文様が浮き出てしまう。逆に言えば、文様さえ見られなければ使者だと断定できないはず。そう思っていましたか?」

 

 

 

 意地悪く煽る様な口調で、アミは足元を見下ろす。

 

 

「…………ッ」

 

 

 蔑む視線を受け、ハマチは歯噛みする。

 

 

 

「私の目は本来見えないレベルの微細な霊力すら可視化できます。でも――神の持つ特殊な霊力は例外なんですよ。神から力を受け取った影響でしょうね。私には使者の霊力が殆ど見えません」

 

 

 

 神霊の様に特異な気配自体はないが、存在自体の気配が薄れるという神霊の特性を持つ使者。

 

 

 それは隠れ潜む上で非常に便利な特性だろう。実際、大抵の者にとっては厄介だ。しかしアミに限れば寧ろ判別が容易になる目印。

 

 

 

 彼女の持つ特殊能力――心眼。その目に映らない不自然な霊力があれば、それは使者であるという証だと、アミは判断できる訳だ。

 

 

 

「クソ……ッ!」

 

 

 そんなの反則だと、悔しさが込み上げ歯噛みするハマチ。

 

 

「まさか霊だけではなく――霊媒師にも力を譲渡できるなんて。恐らく修祓院にも裏切り者が大勢いるんでしょうね」

 

 

 

 そう――逃げた三人は霊では無かった。恐らくは修祓院に所属しない野良の霊媒師。見た感じアミは彼らに脅威を感じていない。

 

 

 

 しかし優秀な霊媒師が火神に力を譲渡され、更なる力を得ているとすれば――。

 

 

「…………」

 

 

 顎に手を当て、眉を顰める。仮に日本の修祓院の危機に繋がり得るとしたら、丁度日本に滞在しているシャーロットに協力を求めたいところだと、アミは考えていた。

 

 

 

 しかし「…………」目を閉じ、シャーロットの姿を思い出すだけでアミの表情が歪んでしまう。シャーロットは彼女にとって因縁の相手で、どうしても拒絶反応が出てしまう。

 

 

 

 因縁と言っても殆ど関りがなく、挨拶した経験がある程度。しかし二年前、アミはシャーロットによって奪われているのだ、幼馴染の許嫁を。

 

 

 

 幼い頃からずっと慕い続け、一途に想いを寄せていた最愛の男だった。それがある日、シャーロットに一目惚れしたんだと一方的に婚約破棄を突き付けてきた。

 

 

 

 勿論アミは冷静に、シャーロットが悪い訳ではないと頭では理解している。だけど、こういうのは理屈じゃない。

 

 

 

 やっぱり彼女の視点からすれば、シャーロットは苦手な相手だ。会う事を想像するだけで気不味いし、惨めな気持ちになってしまう。

 

 

 

 今でも元許嫁の放った『僕は巨乳が好きなのかも知れない!』という言葉が強烈なトラウマで、未だに悪夢として出てくるのだ。

 

 

 

 だからアミはできる限りシャーロットには、直接会いたくはなかった。

 

 

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 

 

 

 リリは内に入り込んだ呪難の存在を感じ、大体の状況を理解した。どうしてクオンがハジメと子作りしたのか。何故シャーロットが此処に居るのか。

 

 

 

 ――この存在だ。この禍津神(まがつかみ)こそが、全ての元凶なのだ。

 

 

 しかし理解したからこそ痛感してしまう、勝てる存在ではない事が。どちらかと言えばよく子作りする程度で被害が済んでいるなと、リリは安堵してしまった程だ。

 

 

 

「ハジメ君――私とエッチしない?」

 

 

 呪難は邪悪な笑みを浮かべ、ハジメに近づく。この行動にリリは内心で焦る事はなく平静だった。

 

 

 単純にハジメの事が嫌いではないから、というのも一因。

 

 

 だが単純に興味があったのだ――霊が生者と子を作れるのか。

 

 

 生者と霊の子――半霊。

 

 

 それは絵物語(えものがたり)に登場する程度の存在で、実際に存在した例は記録されていない。

 

 

 だが本当に作れるとしたら、夢のある話だ。

 

 

 人は術の種類が少ない代わりに、霊体に特効の術を扱える。

 

 

 仮に半霊が生まれる事があれば、霊並みの多様な術に加え、霊の弱点を補える。どころか霊体に特効の術すら扱えるだろう。

 

 

 

 だからこそリリは深読みしている、呪難の目的が子に憑依する事だと。自分に相応しい器を得ようとしているのだと。

 

 

 

 実際は呪難に大した目的なんてない。憑依して子作りするのは単なる遊び。ハジメが美少女を孕ませる事を、望んでいるから呪難が期待に応えているというだけ。

 

 

 

 本当にただそれだけなのだが――普通は神霊が人に恋するなんて考えない。

 

 

 特に数々の伝説を残し恐ろしい存在として名高い禍津神が、男に夢中だなんて想定できる訳もなかった。

 

 

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 

 

 リリはハジメを部屋に連れ込み、押し倒していた。

 

 

 貪る様にキスをして、「私、お姉ちゃんと顔は似てるし、興奮できるでしょ?」と妖艶な雰囲気で微笑する。

 

 

 

 小さな体躯の子に無理やり力尽くで押し倒されるという不思議体験に困惑しつつ、「それはまぁ、そうだけど……。本当に、良いのか?」とハジメは尋ねた。

 

 

 

 もう霊体ではないので一瞬で着替える事ができず、久しぶりに一枚一枚自分の手で衣服を脱ぐリリ。

 

 

「…………まぁ、お姉ちゃんが気に入った相手なら、悪い人じゃないとは思うし」

 

 

 今、この時点で喋っているのは呪難ではなく――リリだった。それにハジメは気づいていないまま、何も知らない演技を続けている。

 

 

 

 幽霊故に目は元より桜色。だから目の前で喋っている相手がリリだと気づけず、彼は「それじゃあ少し味見しようか」と舌なめずりした。

 

 

 

「――――ッ」

 

 

 ビクッと震える肩。リリは初めてこんな獣の様な目を向けられ、緊張してしまう。いつも周囲を揶揄い振り回す彼女だが、こういうのは未体験で少し怖い。

 

 

 

 だが姉妹故か、少し思考が似ているらしい。どうせ逃げられないなら、せめて楽しんでやろうとリリは考えていた。

 

 

 

 それにこの一ヵ月、彼女は疎外感というか、罪悪感みたいなものが胸中に渦巻いていたのだ。赤の他人の家に上がり込んで、生活環境を与えられるだけ。

 

 

 

 自分は何もできていない。姉やシャーロットの様に恋人に近い関係ですらないのに、家に居続ける。それに疎外感と罪悪感を抱いていた。

 

 

 

 だから――。

 

 

「~~~~ッ」

 

 

 胸を揉まれても、恥ずかしいだけ。一切の嫌悪感もなく、リリはハジメを受け入れた。早く自分も家族として扱われたいと、かなり乗り気の様子である。

 

 

 

 

 






◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

〈あとがき〉


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