俺を好きな【悪霊】が、美少女に【憑依】してくれる話。さっそく【銀髪美少女】を寝取ります。 作:BIBI
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「忙しそうね、さっきから霊符を何枚も作って。何の儀式をするつもりなのかしら」
家具の少ないホテルの一室。リリはテーブルを前に椅子に着き、ミルクココアを飲んでいた。
「言うまでもないでしょう? 結界の修復ですよ」
リリの前でテーブルに霊符を並べ、アミは使用する物とそうではない物を仕分けしている。手を止めて、少し一息。コップを片手に、目の前のリリに視線を向けた。
「具体的にどうするつもり? 二週間よ? 何とかなるの?」
「修祓院から死刑囚を選抜し、ヤチヨに種付けさせます。ヤチヨを生贄に捧げれば、修復自体は簡単ですよ」
半眼で様子を伺う様に微笑するリリに、アミは目を閉じて冷酷な判断を告げる。あまりにも容赦のない暗に、リリですら「…………」少し目を見開いて、呆けてしまった。
「禁呪で早急に妊娠から出産まで短縮し、ヤチヨと死刑囚を結界に入れるだけ。簡単な仕事ですよ」
きっとこれはアミの案ではない。先程、修祓院の総代と電話で話し合った際に、命令された内容をありのまま口にしているのだろう。
彼女の瞳からは既に光が失われ、泣いていたのか、目元は赤く腫れていた。
「……妊娠と出産の短縮なんてしたら、絶対に子供が障害を患うわよ? 肉体も魂もボロボロになるわ」
妊娠期間の短縮なんて、リリでも手に余る術だ。そんな野蛮な術を扱えば、子供がどうなるかなんて火を見るよりも明らか。
流石に彼女の浮かべる薄ら笑いに、哀れみが混じる。修祓院の冷酷さをリリは嫌という程に知っている故、アミを責める気は起きなかった。
きっと命令を無視すれば、アミもただじゃ済まない。
「…………だから何ですか?」
アミがカップを手に取り、口に付けた。チビチビとココアを飲んで、深く吐息しながら目を伏せる。
「ハジメに護衛を任せたのって、もしかしてヤチヨを守る為じゃなくって、逃がさない様に監視させているってこと?」
「だから何ですか?」
「それでいいの?」
「因果応報なんです。ヤチヨの先代が身に余る術を使ったことがそもそもの始まり……。これは――自業自得なんですよ」
哀れみの混じった笑みを浮かべるリリに、アミは自虐を込めて霊媒師らしい言葉で返した。
「ヤチヨの先代は、放置しておけばいい神をわざわざ封じた。いわば自分の所有物にしてしまった。つまりあの神は、ヤチヨが代々受け継いだ所有物だという事――」
アミは言いながら、自己嫌悪に苛まれていた。自分でも無茶苦茶なことを言っているのは自覚している。だが、それでも――。
「所有者なら神が社会に被害を与えない様に処分するか、管理し続ける責務があります。つまりこれはヤチヨの自業自得なんですよ。我々も民間人に被害を出す訳にはいきません。だから何かある前に対処する。それだけです」
「修祓院は神を所有している危険人物に相応の責任を取らせているだけってこと? これは因果応報で、自業自得と言いたい訳?」
「……事実でしょう?」
「私にはヤチヨが被害者に見えるわ」
「否定しません。でも神なんて、国が引き取る義務は有りません。それは政府の仕事じゃないので。引き取り手が無い以上、親の遺産は、子の所有物ですよ。そして所有者には相応の責任が発生します。それだけの話です」
「言いたい事は分かるわ……。実際、神を何とかしろって言われても、国だって困るものね……」
淡々と決まり文句を垂れ流すアミに、リリは僅かな理解を示す。
「もっと言うと、修祓院は政府機関じゃ有りません。ヤチヨがどれだけ可哀想でも、修祓院が助ける義務は有りません。修祓院はただ政府から依頼されているだけです、民間人に被害が出ない様に協力してくれと」
アミからしても反吐の出る様な理屈だった。彼女自身納得してないからこそ、先程まで総代と言い争いになっていたのだ。
こんなのはただ政府が法的に、無理やりヤチヨを悪人に仕立て上げてるだけ。修祓院が処罰を口実に、ヤチヨを生贄にしているだけ。
到底そこに正義なんてないと、アミ自身理解していた。
「まぁ筋は通っているのよね。でも、政治家と会話している気分だわ。自分に都合のいい言い分を用意して、悪行を正当化してる。貴女の言い訳は、汚職政治家達と何も変わらないわね。結局、孕ませて使い捨てて殺すんでしょ? 友人なのに。それが本当に正しいと胸を張れるの?」
クスクスとリリは笑ってしまう。リリはできるだけ真剣に聞こうとしていたものの、理屈をこねるほど顔色が悪くなるアミが面白くて仕方が無かった。
【あとがき】
「面白い!」
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