※この作品はR-18です。

俺を好きな【悪霊】が、美少女に【憑依】してくれる話。さっそく【銀髪美少女】を寝取ります。   作:BIBI

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第6話 ルールは破る為にある。

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 

 

『わ、私は……♡ 大丈夫、だから……♡ 暫く、帰らない……♡』

 

 

 朝方。息を乱したシャーロットの声。それを電話越しに聞いた彼女は、通話を終えて数分間ずっと固まっていた。

 

 

 息遣いや音で大体何をやっているのか理解できた。故にエヴィは固まっていた。

 

 

「…………」

 

 

 次第に落ち着き体も弛緩する。駐車場に停めた車の中で、静かに煙草を吸い始める。

 

 

 エヴィはシャーロットに禍津神が憑依しており、霊力を使用できない状況だと知らないし、夢にも思わない。

 

 

 

 加えて、危機的状況だとしたら会話の中に隠語(いんご)を混ぜ、救援を求めるはずだ。それもないとすれば当然、シャーロットが自らの意思で男に股を開いていると判断するのが適切。

 

 

 

 何より想像できなかった、最強と名高いシャーロットが力尽くで犯されている状況を。

 

 

「…………」

 

 

 窓越しに夜空を眺めながらエヴィは笑う、シャーロットにも性欲があった事に。幼い頃から見守っていた子が、いつの間にか大人になっていた。それが少し嬉しかった。

 

 

 

 シャーロットは決して男を毛嫌いしていた訳ではないが、弱者という理由で相手にしていなかった。

 

 

 

 もしかすると子孫を作らない気かも。そうエヴィは密かに思っていたが、全くの杞憂(きゆう)だったようで安心する。

 

 

 

 好みの男が現れたら即合体なんて、少し淫乱すぎる気もするが、シャーロットらしいといえば、らしいだろう。

 

 

 

 今からもう、沸き立つ想いを抑えられないという様子。ニマニマしながら出産を待ち遠しく感じていた。

 

 

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 

 

 母体と子の魂は影響し合う。だからこそ子は母体の才能を多く受け継ぎやすい。そして子種が優秀なら尚更、その影響力は強くなる。

 

 

 

「…………ッ!」

 

 

 遮光カーテンの隙間から、朝の日差しが漏れている中、ベッドで横になってオナニーしていたクオン。

 

 

 一人では満足できないと、悔しくて半泣きな彼女に突然、小さな異変が起きた。

 

 

 

「――――え……?」

 

 

 霊力が体中に循環して起こる小さな痛み――霊力の成長である。

 

 

 通常、幼い頃に起きるはずの成長痛は遅れて彼女にやってきた。

 

 

 

「まさか……――」

 

 

 クオンは頭の回転が速く、察しが良い。もう正しく状況を理解したようだ。

 

 

 そう――妊娠期間中、魂は影響し合うのだ。

 

 

 親から子に――子から親に。

 

 

 

 霊力の成長を司(つかさど)る回路の欠損――封切(ふうせつ)。

 

 

 

 その障害をクオンは生まれながらに患っていた。それが今、少しずつだが確実に治癒し始めている。

 

 

 

 両親から受け継いだ才能に加え、禍津神(まがつかみ)の因子まで有する運命の子だ。

 

 

 

 魂の影響力としては、まさに破格。

 

 

 霊力が成長する回路を新たに構築する。高(たか)がその程度――。

 

 

「…………」

 

 

 ふらふらとクオンは私室を出て、リビングに向かう。テーブルには幾つか食べ終わったラーメンのカップが放置されていた。

 

 

 

「…………」

 

 

 クオンは寂しさを覚えていた。ハジメと出会うまでは普通に感じていた環境も、今は静かすぎて退屈に感じる。

 

 

 

 美味しいと感じていた食べ物も味気なく感じ、体も妙に怠い。

 

 

 生まれてから長い間悩んでいた封切が、少しずつ治癒されている。霊力も自然と成長を続けており、出来損ないの汚名を晴らす機会はやってきた。

 

 

 

 だというのに、あまり興味が湧かない。凄く嬉しいはずの事なのに、胸に風穴でも空いた様な感覚だった。

 

 

 風呂に入ったのに、汚いと思いつつも脱いだ服を着直している。ハジメの匂い。男物の服だが、それが一番落ち着いた。

 

 

 

 自分でも不思議だと感じる。ハジメは決して正義感が強い訳でもなく、軽薄で女好きでクオンの好みとはかけ離れている。

 

 

 

 対しカケルはクオンの好みそのものだった。素朴な顔立ち。正義感が強くて、弱くても立ち向かう勇気があって、純粋で女慣れしていない。

 

 

 

 なのに今一緒に居て欲しいのは――……。

 

 

「…………ッ」

 

 

 テーブルの上で鳴る携帯に驚きつつ、手に取る。「……何の用件ですか?」と少し疲れた様な声でクオンは尋ねる。

 

 

 

『現在、貴女の婚姻(こんいん)が決まる一歩手前の段階です』

 

 

 無慈悲に告げられるミキの言葉。だがクオンは「言うの忘れてましたが……、私、妊娠しています。とりあえず、婚姻の件は白紙に戻してください」と端的に伝えた。

 

 

 

『…………貴女には〈避妊の刻印〉を施していたはずです。霊媒師に頼れば消す事は容易いでしょうが、理解していますか? 我々の掟を』

 

 

 

 焦りや憤りを押し殺した様な、冷たい声。電話越しにだが、ミキの失望が伝わる。目を伏せて「――当然です」と答えるクオン。

 

 

 

 別に自暴自棄になった訳ではない。

 

 

 優秀な子を産めなかったら、死罪(しざい)なのも理解している。

 

 

 それでも落ち着いていられるのは確信があったからだ、産まれる子が紛れもない天才である事を。

 

 

『…………。ハジメという男については、既に此方(こちら)で調べ終えています。大して霊力もない、ただの一般人。あんな弱い男の子種なんて……』

 

 

 

 ミキは恐れているのだろう、クオンを失う事を。冷徹に振る舞う彼女だが、リリを失った時は憔悴して随分と痩せ細っていた。決して心のない人ではない。

 

 

 

 それをクオンが察し目を伏せた時、ふと過ぎる記憶――。

 

 

 

「…………ッ」

 

 

 彼女は思い出した、一ヵ月前に呪難と交わした会話を。

 

 

 

『クオン、オ前ハ知ッテイルカ、死者ガ幽霊化スル原因ヲ』

 

 

『アマリ霊力ノ量ハ関係ナイ。何方カト言エバ質ノ方ガ重要ダ』

 

 

 

 呪難の言葉――。それは死んだ妹の幽霊化が可能である事を示唆(しさ)していた。

 

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 

 

 例外もあるが、優秀な子を産めなければ死罪なんて当たり前。

 

 

 そんな厳しい霊媒師の世界で、最も禁忌とされている行為の一つは――霊の存在を許す事である。

 

 

 

 かつて霊を使役しようとした者がいたが、結果として災厄を振り撒いた。こういう事例は世界中に幾つもある。

 

 

 

 故に多くの国の修祓院は、霊の使役を禁忌としている。同じ過ちを繰り返してはならないと固く、固く禁じているのだ。

 

 

 

 霊は、たとえ肉親であろうと祓うべき。それが、掟。

 

 

 

 まして霊媒師が手ずから幽霊化させる行為は……――。

 

 

 

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